有価証券報告書-第180期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/26 14:33
【資料】
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【項目】
199項目
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
(1) 経営方針、経営戦略等
① 会社の経営の基本方針
当社グループは、「『出逢いをつくり、期待をはこぶ』事業を通して、“あんしん”と“かいてき”と“ときめき”を提供しつづけ、地域とともに歩み、ともに発展します。」という「にしてつグループの企業理念」に基づき、鉄道・バスの運輸業を軸に、地域に密着した多様な事業を展開しています。
② 中長期的な会社の経営戦略
当社グループでは、さらなる成長に向け今後10年の方向性を示した長期ビジョン「にしてつグループまち夢ビジョン2025」を策定しています。中核エリアである福岡において「交通」や「まちづくり」など地域マーケットビジネスを深化させ、まちの発展をけん引するとともに、重点開拓エリアであるアジアにおいて地域マーケットビジネスのさらなる開拓を進め、国際物流ビジネスとあわせてグローバルビジネスの拡大を目指しています。
(2) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 今後の経営環境の変化
わが国においては、より一層の生産年齢人口の減少、ICTの進展、消費行動の多様化や、アジアを中心とした新興国の経済成長と市場拡大等、経営環境が絶えず変化していくことが想定されます。
また、当社グループにおいても、「福ビル街区建替プロジェクト」など大型開発プロジェクトの集中的な実施や、恒常的な人手不足など、様々な課題に直面しております。
加えて、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、当面の間は移動需要の大幅な減少など、当社グループにとってかつてない厳しい環境になるものと考えております。
② 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループでは、今後の経営環境の変化に対応するため、「にしてつグループまち夢ビジョン2025」の実現に向けた第二ステップとなる第15次中期経営計画を策定し、主題を「未来を見据えた強固な基盤づくり~Envisioning the future and building a solid foundation~」といたしました。
第15次中期経営計画の重点戦略に基づく具体的な取り組みにつきましては次のとおりですが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、当面の間はお客様および従業員の安全・健康に最大限配慮しながらの事業運営となるため、収支・財務への影響を注視し、必要に応じて投資計画の変更や実施時期の見直しを図るなど、慎重に取り組みを進めてまいります。
1. アジアで最も創造的な都市「福岡」の中核となる新たな拠点づくり
「福ビル街区建替プロジェクト」では、2024年の開業に向け、建替計画に取り組んでまいります。また、建替えを契機として、天神のまちや西鉄グループを変革させるためのアイデアを検討するプロジェクト「西鉄・天神イノベーションプロジェクト」を展開してまいります。
さらに、「福岡空港特定運営事業等」、「旧大名小学校跡地活用事業」、「青果市場跡地活用事業」等の当社グループが参画する大型プロジェクトを推進するとともに当社グループ各事業との連携を図ってまいります。
2. グループ一体となった沿線の魅力向上と観光インバウンド需要の取り込み
天神エリアにおけるイベント強化や情報発信等、官民一体となった賑わいの創出に取り組んでまいります。
また、行政や他の交通機関との連携強化や、Al活用型オンデマンドバス「のるーと」システムの導入エリア拡大を図るなど、持続可能な交通ネットワークの整備を推進してまいります。
3. アジア・首都圏など成長エリアヘの展開による新たな収益源の獲得
ベトナム、インドネシア等での住宅開発や、アメリカでの物流倉庫の開発を推進してまいります。
国内では、マンションの首都圏等での展開や、「ソラリア西鉄ホテル札幌(仮称)」の開業準備を進めてまいります。
4. 国際物流事業の更なる強化
航空・海運事業では、重要な海外拠点への貨物集積機能の強化や世界情勢の変化に伴う顧客の生産拠点移管への対応等、引き続き競争力を強化してまいります。
また、海外における新たな営業拠点の開設については、感染症拡大等の影響を見極めながら進めてまいります。
5. 未来を見据えた既存事業の収益力強化
多様な移動手段を組み合わせた経路検索や乗車予約、決済等ができる次世代移動サービス「MaaS」の取り組みや、バスの自動運転実証実験等、ICTを活用した商品、サービスの提供を進めてまいります。
また、オープンイノベーションプログラムにおいて選定したパートナー企業との協業による事業化を検討してまいります。
6. グループ総合力の発揮による新たな価値創造
アイランドシティでの地域拠点開発や太宰府での沿線地域活性化における連携等、引き続きグループ一体となった取り組みを推進してまいります。
7. 持続的な成長を実現するための企業風土改革
安全に対する意識の向上や、より安全なインフラ整備の推進に引き続き取り組んでまいります。
また、組織文化改革、人材確保および人材育成の取り組みを推進してまいります。
さらに、オンラインミーティング環境やテレワークの導入を拡大するなど、生産性向上および非常時の業務継続のための取り組みを進めてまいります。
※新型コロナウイルス感染症影響への対応
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う外出や移動の自粛要請、訪日旅行者の減少は、鉄道、バス事業における旅客数やホテルの客室稼働率、旅行業における取扱高を大幅に減少させています。
また、商業施設やレジャー施設においても臨時閉館による収入減等を招いており、当社グループの業績に大きな影響を与えています。
このように当該リスクはすでに顕在化しておりますが、新型コロナウイルス感染症の収束時期等についての見通しは立っておらず、また、その収束後も社会環境が激変することが予想されるため、現時点で当社グループの経営成績等に与える影響を合理的に判断することはできません。
鉄道、バス等の交通事業を行い、公共的な役割を担う当社グループは、その社会的使命を果たすため、お客様や従業員の安全を確保したうえで、事業継続を最優先に取り組みを進めています。
また、安全確保を前提に、投資・費用の削減や先送りを進めるとともに、無担保社債の発行や金融機関からの長期を中心とする借り入れ、さらに金融機関とのコミットメントラインの設定等により、十分な手許資金を確保しながら、早期の業績回復を図ってまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
上記のとおり、新型コロナウイルス感染症拡大により事業環境が大きく変わってきたことから、現在進行中の第15次中期経営計画は期間を1年延長し、2022年度を最終年度として、戦略具体策・数値目標・設備投資計画等の見直しに取り組んでまいります。
以下、全ての項目につきましては、現在の第15次中期経営計画の内容を記載しております。
2022年3月期計画
営業収益4,400億円
事業利益 (注)1220億円
ROA(総資産事業利益率) (注)23.4%
ROE(自己資本当期純利益率)6.1%
EBITDA (注)3450億円
有利子負債/EBITDA倍率6.5倍

(注) 1.事業利益=営業利益+事業投資に伴う受取配当金・持分法投資損益
2.総資産は鉄道の受託工事前受金相当額を除いて算出しています。
3.EBITDA=事業利益+減価償却費+のれん償却費(営業費)

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