有価証券報告書-第178期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/28 15:52
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153項目

有報資料

(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「『出逢いをつくり、期待をはこぶ』事業を通して、“あんしん”と“かいてき”と“ときめき”を提供しつづけ、地域とともに歩み、ともに発展します。」という「にしてつグループの企業理念」に基づき、鉄道・バスの運輸業を軸に、地域に密着した多様な事業を展開しています。
また、当社グループでは、さらなる成長に向け今後10年の方向性を示した長期ビジョン「にしてつグループまち夢ビジョン2025」を策定しています。中核エリアである福岡において「交通」や「まちづくり」など地域マーケットビジネスを深化させ、まちの発展をけん引するとともに、重点開拓エリアであるアジアにおいて地域マーケットビジネスのさらなる開拓を進め、国際物流ビジネスとあわせてグローバルビジネスの拡大を目指しています。
(2) 経営環境及び対処すべき課題
当社グループを取り巻く経営環境は、生産年齢人口の減少や競争の激化等もあり、先行きが不透明な状況が続くものと予想されます。
このような状況のもと、当社グループでは、引き続き、第14次中期経営計画の達成に向け、重点戦略に基づく各施策を着実に推し進め、成長基盤を確立してまいります。特に、天神地区の機能更新への本格着手など地域マーケットビジネスの深化、首都圏やアジア等の域外への更なる事業展開の推進、国際物流ビジネスの拡大に取り組んでまいります。また、成長実現のための体制整備、特に人材の確保・育成、組織風土の改善(従業員のやりがい醸成)に積極的に取り組むほか、ICTの活用・研究を進め、新規事業の創出や既存事業の強化、また、業務改善や生産性向上に活かしてまいります。さらに、安全を最優先とした企業運営、コンプライアンス体制の推進・改善等CSR経営を推進してまいります。
なお、各セグメントにおける具体的な取り組みにつきましては、次のとおりです。
① 運輸業
鉄道事業では、高架橋の耐震強化工事や列車運行管理装置の代替を進めるとともに、西鉄福岡(天神)駅においてホームドア設置に向けた準備を進めるなど、安全を最優先した輸送サービスの提供に取り組んでまいります。また、太宰府駅のリニューアルを進めるなど、駅施設の魅力および利便性の向上を図ってまいります。さらに、新型観光列車「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」の2019年春の運行開始に向けた取り組みを進めてまいります。
バス事業では、乗務員の健康に起因する事故の防止等に取り組むなど、引き続き安全性の向上に努めてまいります。また、都心部における運行効率を高める路線再編の実施や自治体との連携推進等により、交通ネットワークの維持・拡充に努めてまいります。さらに、利用者の多いバス停に、よりわかりやすい行き先案内や時刻表を掲示する取り組みを進めるほか、福岡空港国際線ターミナルにおいてバスの案内窓口機能を強化するなど、インバウンド需要の取り込みを推進してまいります。そのほか、営業所の建て替え等による職場環境改善を図るなど、安定した労働力の確保に努めてまいります。
② 不動産業
賃貸事業では、「大橋西鉄名店街」や西鉄福岡(天神)駅外コンコースの店舗部分のリニューアルを進めるなど、収益力の強化を図ってまいります。また、「福ビル街区」再開発への対応等、天神地区の機能更新に向けた取り組みを強化してまいります。
住宅事業では、アイランドシティにおける分譲マンションやシニアマンション等の複合開発を進めるほか、首都圏において分譲マンション「ブラントン日本橋大伝馬町」の販売や新規物件の開発をさらに推進してまいります。また、有料老人ホーム「サンカルナ」シリーズに加え、シニアマンションの新たな業態として、サービス付き高齢者向け住宅の展開を進めてまいります。さらに、ベトナムおよびインドネシアに加え、米国テキサス州においても新たな開発を進めてまいります。
③ 流通業
ストア事業では、既存店舗を地域特性に合った店舗にリニューアルするなど、競争力の強化に努めてまいります。また、店舗従業員が意見を出し合い、店内作業の改善活動を行うなど、生産性の向上を図ってまいります。
生活雑貨販売業では、「雑貨館インキューブ」の新規出店を進めるなど、収益力の強化に努めてまいります。
④ 物流業
国際物流事業では、ニュージーランドやフランス等に営業拠点の開設を進めるなど、国際物流ネットワークの拡充を図ってまいります。また、航空貨物、海運およびロジスティクスの各事業の連携を強化するなど、収益力の向上に努めてまいります。
⑤ レジャー・サービス業
ホテル事業では、クルームブランド2号店となる「西鉄ホテルクルーム名古屋(仮称)」の開業準備や「ソラリア西鉄ホテルバンコク(仮称)」の建設を進めてまいります。また、福岡において「ソラリア西鉄ホテル」の客室およびレストランのリニューアルを行うなど、競争力の強化に努めてまいります。
⑥ その他
各事業におきまして、営業活動の強化と業務の効率化を図ってまいります。
(3) 目標とする経営指標
「西鉄グループ第14次中期経営計画」(2016年度~2018年度)において設定した数値目標及び、当連結会計年度(2018年3月期)の実績は次のとおりです。
当社グループでは、目標の達成に向け、引き続き計画の着実な実施に取り組んでまいります。
2019年3月期 計画2018年3月期 実績
連結営業収益4,000 億円3,752 億円
連結営業利益210 億円204 億円
ROA(総資産営業利益率) (注)14.0 %4.0 %
ROE(株主資本当期純利益率)7.5 %7.2 %
EBITDA (注)2430 億円410 億円
有利子負債/EBITDA倍率5.7 倍5.3 倍

(注)1.総資産はその他有価証券の時価評価による影響額及び鉄道の受託工事前受金相当額を除いて算出しています。
2.EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却費(営業費)
(4) 当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
① 基本方針の内容の概要
当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保・向上していくことを可能とする者である必要があると考えます。
当社は、当社株式について大量買付がなされる場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買付提案についての判断は、最終的には株主の皆様全体の意思に基づき行われるべきものと考えています。
しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれがあるもの等、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社株式の買付けを行う者が当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。当社は、このような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。
② 基本方針実現のための取組みの具体的内容の概要
ア.基本方針の実現に資する特別な取組みの概要
変化の激しい時代にあって、当社が企業価値を安定的かつ持続的に向上させていくためには、地域の交通機関として利用者および地域社会に支持され、より存在感のある企業グループとして発展していくことが必要です。そのために、当社は、「『出逢いをつくり、期待をはこぶ』事業を通して、“あんしん”と“かいてき”と“ときめき”を提供しつづけ、地域とともに歩み、ともに発展します。」という「にしてつグループの企業理念」に基づき、①お客さまの期待に応え、何より安全で、良質なサービスを提供し続けていくこと、②人間性を尊重し、人を活かし育む「人を活かす経営」を実践していくこと、③時代の要請を的確にとらえ、社会の共感を得られる新しい事業価値を創造していくこと、④個性や自立性を尊重し、連携、協働しあってグループの総合力を発揮していくことに努めております。
当社グループは、2016年3月に、次の10年の目指す姿を描いた長期ビジョン「にしてつグループまち夢ビジョン2025」を策定しました。地域マーケットビジネスでは、中核エリアの福岡において、地域と連携した利便性の高い交通の提供や、人が集うまちづくりへの取り組み等を進め、福岡のまちの発展をけん引してまいります。一方、重点開拓エリアであるアジアにおいては、国際物流ビジネスの拠点・人材を活かしながらグループ事業を展開し、首都圏マーケットにおいても、ホテルや住宅事業等を展開してまいります。さらに、国際物流ビジネスにおいて、グローバルネットワークの拡充等に取り組み、アジアを中心とするグローバルビジネスを拡大してまいります。また、これらを達成するために必要な要素である、チャレンジ精神・グローバル感覚を高める仕組みづくりや事業環境の変化に対応した事業の新陳代謝、CSR経営の推進及び内部統制の強化等に取り組んでまいります。
また、長期ビジョンの策定とあわせて、「第14次中期経営計画(2016~2018年度)」を策定しました。基本方針を「まち夢ビジョン2025の実現に向けて、既存事業の深化とグローバル市場での事業拡大を推し進め、“次のにしてつ”へ向けて一歩踏み出す。」とし、重点戦略として、「地域マーケットビジネスの深化」「地域マーケットビジネスの域外展開の加速」「国際物流ビジネスの拡大」「成長実現のための体制整備」の4つを掲げております。長期ビジョンの実現に向けて、更なる成長を加速させる施策を展開すると同時に、次期中計以降に控える大型投資の実行に備え、キャッシュ創出力の拡大、相当程度の財務の健全性の確保を図ってまいります。
また、これらの戦略実行の基盤として、安全を最優先とした事業運営、コンプライアンス体制の推進・改善、環境問題への取り組み等CSR経営を引き続き推進してまいります。
そのほか、当社は、2016年6月、重要な業務執行の決定を幅広く取締役へ委任することを通じて、迅速な経営の意思決定を実現するとともに業務執行に対する取締役会の監督機能を強化するため、監査等委員会設置会社へ移行しました。業務執行を行う経営陣から独立した社外取締役を3名(うち監査等委員である取締役1名)選任し、当社経営に対する監督・監視機能の充実を図るなど、コーポレートガバナンスの一層の強化を図っております。
イ.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要
当社は、2018年5月9日開催の取締役会において、株主の皆様の承認を条件として、「当社株式の大量取得行為に関する対応策」を従前の内容を一部改定のうえ更新することを決議し、同年6月28日開催の第178期定時株主総会(以下「第178期定時株主総会」といいます。)において、当該対応策を更新することの承認を得ております(以下、変更後の当該対応策を「本プラン」といいます。)。
当社取締役会は、基本方針に定めるとおり、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない当社株券等の大量買付を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えています。本プランは、こうした不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する大量買付を抑止するとともに、大量買付が行われる際に、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案したり、あるいは株主の皆様がかかる大量買付に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保すること、株主の皆様のために交渉を行うこと等を可能とすることを目的としています。
本プランは、当社株券等の20%以上を買収しようとする者が現れた際に、買収者に事前の情報提供を求める等、上記の目的を実現するために必要な手続を定めております。
買収者は、本プランに係る手続に従い、当社取締役会において本プランを発動しない旨が決定された場合に、当該決定時以降に限り当社株券等の大量買付を行うことができるものとされています。
買収者が本プランに定められた手続に従わない場合や当社株券等の大量買付が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれがある場合等で、本プラン所定の発動要件を満たす場合等には、当社は、買収者等による権利行使は原則として認められないとの行使条件および当社が買収者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権に係る新株予約権無償割当てその他の法令および当社定款の下でとりうる合理的な施策を実施します。
本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使または当社による取得に伴って買収者以外の株主の皆様に当社株式が交付された場合には、買収者の有する当社の議決権割合は、約2分の1まで希釈化される可能性があります。
当社は、本プランに従った新株予約権の無償割当ての実施、不実施または取得等の判断については、取締役の恣意的判断を排するため、当社経営陣から独立した社外取締役等のみから構成される独立委員会を設置し、その客観的な判断を経るものとしております。また、当社取締役会は、これに加えて、本プラン所定の場合には、株主意思確認総会を招集し、株主の皆様の意思を確認することがあります。
こうした手続の過程については、適宜株主の皆様に対して情報開示がなされ、その透明性を確保することとしております。
本プランの有効期間は、原則として、第178期定時株主総会終結後3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までです。
③ 具体的取組みに対する当社取締役会の判断およびその理由
当社のにしてつグループまち夢ビジョン2025、第14次中期経営計画およびコーポレートガバナンスの強化のための上記施策は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに上記基本方針の実現に資するものです。したがって、これらの取組みは、上記基本方針に沿い、当社の株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
また、本プランは、当社株券等に対する買付等がなされた際に、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させる目的をもって導入されたものであり、同じく上記基本方針に沿うものです。さらに、本プランは、「企業価値・株主共同の利益の確保または向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則を全て充足していること、第178期定時株主総会において株主の承認を得たうえ更新されたものであること、本プランの発動に際しての実質的な判断は、経営陣から独立した社外取締役等のみから構成される独立委員会により行われること、独立委員会は当社の費用で独立した第三者専門家等の助言を受けることができるものとされていること、本プランの内容として発動に関する合理的かつ客観的な要件が設定されていること、有効期間が約3年間と定められたうえ、当社株主総会により廃止できるものとされていること、さらに、監査等委員会設置会社では、監査等委員でない取締役の任期は1年と定められていること等により、その公正性・客観性が担保されております。したがって、本プランは、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

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