有価証券報告書-第181期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/29 15:20
【資料】
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【項目】
172項目

有報資料

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
(1) 経営方針、経営戦略等
① 会社の経営の基本方針
当社グループは、「『出逢いをつくり、期待をはこぶ』事業を通して、“あんしん”と“かいてき”と“ときめき”を提供しつづけ、地域とともに歩み、ともに発展します。」という「にしてつグループの企業理念」に基づき、鉄道・バスの運輸業を軸に、地域に密着した多様な事業を展開しています。
② 中長期的な会社の経営戦略
当社グループでは、さらなる成長に向け今後10年の方向性を示した長期ビジョン「にしてつグループまち夢ビジョン2025」を策定しています。中核エリアである福岡において「交通」や「まちづくり」など地域マーケットビジネスを深化させ、まちの発展をけん引するとともに、重点開拓エリアであるアジアにおいて地域マーケットビジネスのさらなる開拓を進め、国際物流ビジネスとあわせてグローバルビジネスの拡大を目指しています。
(2) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 今後の経営環境の変化
わが国においては、より一層の生産年齢人口の減少、ICTの進展、消費行動の多様化や、アジアを中心とした新興国の経済成長と市場拡大等、経営環境が絶えず変化していくことが想定されます。
また、当社グループにおいても、「福ビル街区建替プロジェクト」など大型開発プロジェクトの集中的な実施や、恒常的な人手不足など、様々な課題に直面しております。
加えて、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、当面の間は移動需要の大幅な減少など、当社グループにとってかつてない厳しい環境になるものと考えております。
② 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループでは、ウィズコロナ 、ポストコロナの環境変化を踏まえ「にしてつグループまち夢ビジョン2025」の実現に向けた第二ステップとなる第15次中期経営計画の期間を1年延長した「“修正” 第15次中期経営計画(2019年度~2022年度)」を策定し、主題を「筋肉質でサスティナブルな企業グループへの変革“ニューノーマルにおける西鉄ブランドの価値追求”」といたしました。
本中期経営計画では、ウィズコロナ・ポストコロナ社会においても存続し成長に向かう企業グループを目指し、以下の7つの重点戦略に基づき構造改革を推進するとともに、成長戦略に基づく各施策を着実に実施してまいります。
1.聖域なき構造改革・事業モデル変革とポートフォリオの見直し
感染症の影響を強く受けた事業を中心に、回復の見込みが立たない赤字事業からの撤退を進めるとともに、鉄道・バス事業において運賃施策やICカードポイント施策を見直すなど、従来の需要が戻らない前提での事業モデル変革に取り組んでまいります。
2.グループ経営体制・組織体制の見直し、組織風土改革
ニューノーマル下での成長に適した新たな経営体制の構築を目指し、グループ会社の再編や、各事業が自立し持続的成長が可能なグループ経営体制の検討を進めます。また、新たな事業、サービスの創出に向け、沿線自治体や他社との戦略的提携や協業を推進するほか、組織風土改革の取り組みを継続して実施いたします。さらに、他社との共同ワークショップの実施等、未来を見据えた戦略的な人材育成に取り組んでまいります。
3.持続可能で活力あるまちづくりの推進
「福ビル街区建替プロジェクト」において、2024年度内のオープンを目指し、引き続き建替計画に取り組むほか、「旧大名小学校跡地活用事業」、「青果市場跡地活用事業」等の当社グループが参画する大型プロジェクトを着実に推進してまいります。
また、鉄道駅、バス拠点を核とした、地域特性に応じたコンパクトで賑わいのあるエリア形成に向け、那珂川市や西鉄柳川駅周辺エリア等の開発プロジェクトを進めてまいります。
さらに、持続可能な交通ネットワークの実現に向け、スマートフォン向けサービス「my route(マイルート)」におけるチケットのデジタル化を推進するほか、AI活用型オンデマンドバス「のるーと」事業の展開、自動運転バス実証実験に取り組んでまいります。
そのほか、他の交通事業者と連携した観光客の利便性向上を図るなど、ポストコロナを見据え、観光復活に向けた取り組みを実施するほか、観光列車「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」や古民家宿泊施設「HOTEL CULTIA 太宰府(ホテルカルティア太宰府)」を活用した地域連携の取り組みを図ってまいります。
4.住宅・流通・国際物流・海外事業の収益拡大
住宅事業では、供給物件の販売、充足を強化するほか、首都圏等域外でのマンション開発を強化してまいります。
ストア事業では、新規顧客獲得や既存顧客のリピート率向上に向け、デジタル技術を活用するなど、販売促進活動を強化してまいります。
国際物流事業では海外ネットワークの拡充を図るほか、取扱品目の拡大を進めてまいります。
海外事業では、東南アジアやアメリカにおいて現在参画している住宅開発や物流倉庫開発を着実に進めるほか、既進出国における新たな開発も展開してまいります。
5.デジタル化・新技術の活用による生産性・顧客体験の向上
鉄道・バス事業等において、ICカードの活用等によるキャッシュレス化、チケットレス化を推進するほか、ホテル事業において、予約からチェックアウトまでの手続き等をスマートフォン操作で完結させる仕組みを導入するなど、顧客体験の向上を図ってまいります。また、国際物流事業においてICTを活用した通関業務の効率化を図るなど、生産性向上に取り組んでまいります。
6.ESG・SDGs視点での取り組み強化
国が掲げる「2050年カーボンニュートラル」達成に向けた取り組みとして、各事業における脱炭素社会の実現に向けた様々な取り組みを深化させてまいります。また、持続可能性重視や脱炭素社会への変化に向けたロードマップを含む「新長期ビジョン」の策定に取り組んでまいります。
7.安全・リスクマネジメントの強靭化
バス車内や駅ホームにおけるAIカメラの活用等、ICTを活用した安全性の維持、高度化を進めてまいります。また、災害時等における危機対応体制の継続的見直しを進めてまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
上記のとおり、第15次中期経営計画(2019年度~2021年度)については、ウィズコロナ、ポストコロナの環境変化を踏まえ、期間を1年延長し、再び成長軌道に向かうための構造改革、ニューノーマル下の成長戦略を盛り込んだ「“修正”第15次中期経営計画(2019年度~2022年度)」へと見直しております。
「“修正”第15次中期経営計画(2019年度~2022年度)」における経営数値目標は次のとおりです。
2023年3月期計画
(注)1
《参考》当初計画
2022年3月期計画
当初計画との差異
営業収益3,750億円
(3,950億円)
4,400億円△650億円
事業利益 (注)2130億円
(135億円)
220億円△90億円
ROA(総資産事業利益率) (注)32.0%
(2.1%)
3.4%△1.4%
ROE(自己資本当期純利益率)3.5%
(3.8%)
6.1%△2.6%
EBITDA (注)4340億円
(345億円)
450億円△110億円
NET有利子負債/EBITDA倍率9.0倍
(9.0倍)
5.8倍3.2倍

(注) 1.()内は、「収益認識に関する会計基準」の影響を織り込む前の数値
2.事業利益=営業利益+事業投資に伴う受取配当金・持分法投資損益
3.総資産は鉄道の受託工事前受金相当額を除いて算出しています。
4.EBITDA=事業利益+減価償却費+のれん償却費(営業費)

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