有価証券報告書
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
海運事業の事業環境やリスクの態様は目まぐるしく変化するため、当社の経営にあたっては事業環境を正しく把握し、常にリスクに向き合い、攻守のバランスをとりながら経営資源を有効に活用するという高度な舵取りが求められます。多様なステークホルダーの意見やその他各種社会的要請も認識しながら、経営の透明性・公正性を確保しつつ、適切なリスク管理の下、迅速・果断に意思決定を行うことにより、持続的な成長を継続し、企業価値を高めていくことがコーポレート・ガバナンスの要諦であると考えています。
その認識を踏まえ、株主・投資家、従業員、お客様を始めとする全てのステークホルダーに対して、商船三井グループのコーポレート・ガバナンスに対する基本的な考え方、およびその行動指針として普遍的に重要と考える事項を以下の通り、「商船三井グループ コーポレート・ガバナンス基本原則3か条」として纏めています。さらに基本原則の精神に基づく、具体的な取り組み方針を体系化した「商船三井グループ コーポレート・ガバナンスポリシー」を策定しています。
<商船三井グループ コーポレート・ガバナンス基本原則3か条>第1条(枠組みと運営)
私たち商船三井グループは、企業理念、グループビジョン、および価値観・行動規範(MOL CHARTS)に基づき、コーポレート・ガバナンスの向上とともにグループ総合力を発揮し、グローバルな成長に挑みます。
第2条(体制)
私たち商船三井グループは、企業価値を中長期的に向上させるため、グローバルに成長する強くしなやかな企業グループにふさわしい、実効性の高いコーポレート・ガバナンス体制を構築します。
第3条(対話)
私たち商船三井グループは、株主・投資家、従業員、およびお客様を始めとするすべてのステークホルダーとの透明性の高い対話を通じて、新たな価値を届けます。
また、当社はグループビジョンの実現を通じて、社会と共に持続的な発展を目指すための当社グループの重要課題として特定したサステナビリティ課題(マテリアリティ)の一つとしてGovernance(事業を支えるガバナンス・コンプライアンス)を位置付けています。グループ企業理念・行動規範(MOL CHARTS)の精神に支えられた経営計画(BLUE ACTION 2035)の遂行がサステナビリティ課題の解決に繋がり、それが企業価値を向上させ、ひいてはグループビジョンの実現に至るとの考えの下、コーポレート・ガバナンスの充実に積極的且つ継続的に取り組んでいます。
② 当社のコーポレート・ガバナンス体制
当社は、取締役会から独立した監査役会による監査機能を確保しつつ、それに加え、業務執行を行う社内取締役(2023年4月1日時点、5名中2名が執行役員を兼務しています)相互の監督・牽制はもちろん、取締役会を業務執行も担う社内取締役と戦略検討機能と監督機能に特化した役割を果たす非業務執行社内取締役及び社外取締役とからなる構成とし、取締役会での実効的な監督体制を確保することにより、業務執行の適法性・妥当性・効率性を実現することが当社の機関設計として適切であると考えています。このような考えの下、当社は会社法が定める監査役会設置会社としています。
取締役会は、その決議により、業務の適正を確保するための体制(内部統制システム)構築の基本方針を定めています。
社長を経営の最高責任者とする当社グループの役職員は、取締役会の監督と監査役会の監査の下、取締役会が定めた経営方針と上記基本方針に従い、業務執行を行っています。2021年度からは、当社のコーポレート・ガバナンス全般に関わる大きな方向性について、社外の知見も取り入れながら自由闊達に議論できる場として、取締役会の傘下にコーポレート・ガバナンス審議会を設置しています。同審議会には取締役会への報告・助言を通じて、取締役会の実効性向上に寄与する効果も期待しています。
また、当社におけるコーポレート・ガバナンス体制の真価は、上記のように構築された枠組み・組織の存在そのものによってもたらされるものではなく、かかる枠組みが実際に適正かつ効率的に機能しているかによって問われるものと当社は考えます。
a. 取締役会
取締役会は、当社の中枢的な意思決定機関として、当社グループの経営に係る基本方針と最重要案件の審議・決裁を行っています。
取締役会は、社内取締役5名と当社と利害関係のない社外取締役4名より構成されています。社外取締役は、当社と利害関係のない独立した立場で各々の経験と知見から経営判断の妥当性並びに業務執行の状況についてチェックを行うと同時に、経営全般にわたって有益な意見を表することで、取締役会の活性化に大きな役割を果たしています。社外取締役に対しては、取締役会議案を事前に説明するとともに、重要な業務執行について都度報告を行うなどサポート体制を整えています。また、経営戦略や長期ビジョン、あるいは経営全般に関わる重要なテーマについて、社内外の取締役、監査役で自由な意見交換を行う「戦略・ビジョン討議」を実施しています。「戦略・ビジョン討議」に加え、取締役会議案以外の進行中の各種重要案件を早期に共有・協議するための「取締役会メンバー懇談会」を取締役会後に適時開催しています。
なお、取締役会は定例としては年10回程度適切な間隔を置き開催し、経営計画の策定や大型投資の決定、各事業年度の予算承認、四半期決算承認、コーポレート・ガバナンス強化等について決議を行っています。
取締役会は、取締役会とその傘下にある指名・報酬諮問委員会及びコーポレート・ガバナンス審議会における議題・審議内容、各構成員の貢献、及び運営等の実効性に関して、各取締役・監査役の自己評価を含むアンケートを毎年実施しています。その上で、取締役会全体の実効性について分析・評価を行い、課題抽出と改善策を検討の上、その結果の概要を開示しています。
2022年度は、2023年2月に自己アンケート形式で全取締役・監査役から回答を受領し、その後同年3月のコーポレート・ガバナンス審議会にて、その実効性に関する評価・分析の上、課題抽出と改善策を取り纏めました。その結果の概要につきましては、コーポレート・ガバナンス報告書の中で開示を行います。
提出日時点での取締役会は、取締役会長 池田潤一郎を議長とし、橋本剛、田中利明、毛呂准子、及び梅村尚の5名の社内取締役と藤井秀人、勝悦子、大西賢、及び小柴満信の4名の社外取締役より構成されています。
<取締役会における主要な検討事項(2022年度)>
(注)取締役会の開催状況および出席状況については「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (2)役員の状況」に記載しております。
b. 指名諮問委員会・報酬諮問委員会
取締役会の下に任意の組織として指名諮問委員会と報酬諮問委員会を設置しています。社外取締役による業務執行取締役への監督をより実効性のあるものとするため、いずれも社外取締役を委員長として、社外取締役全員(4名)、会長、および社長で構成される社外取締役が過半数の委員会としています。
指名諮問委員会では、取締役・執行役員の選解任及びその決定のために必要な基準と、後継者計画に基づき次期社長案(現社長の再任・解任を含む)について、審議を行うことで、手続きの客観性および透明性を高め、説明責任を強化します。
報酬諮問委員会では、取締役・執行役員の報酬制度のレビューを適宜行い、長期的な企業価値の向上に対するインセンティブを含む役員報酬のあり方について、「ステークホルダーの視点」を重視した客観的な立場から検討を行っています。
なお、各委員会の委員に加え、社外監査役は審議の過程を把握するため各委員会に出席し、意見を述べることができることとしています。取締役会は両諮問委員会の答申内容を尊重し、必要な決議を行っています。
提出日時点での指名諮問委員会は、取締役 勝悦子を委員長とし、藤井秀人、大西賢、小柴満信、池田潤一郎、及び橋本剛の6名の委員から構成され、提出日時点での報酬諮問委員会は、取締役 大西賢を委員長とし、藤井秀人、勝悦子、小柴満信、池田潤一郎、及び橋本剛の6名の委員から構成されています。
<指名諮問委員会・報酬諮問委員会 開催状況、出席状況および主要な検討事項(2022年度)>
(注)1.( )内は、出席回数/在任中の開催回数を示しております。
2.◎は委員長を示しております。
3.※は独立社外取締役を示しております。
c. コーポレート・ガバナンス審議会
当社のコーポレート・ガバナンス全般に関わる大きな方向性について、社外の知見も取り入れながら自由闊達に議論できる場として、コーポレート・ガバナンス審議会を取締役会の傘下に設置しています。同審議会は、社外取締役を会長として社外取締役全員(4名)、代表取締役(2名)、非業務執行社内取締役(2名)、および監査役(4名)で構成され、当社グループ全体のコーポレート・ガバナンスの状況や方向性、及び取締役会の実効性の検証について、独立社外取締役・独立社外監査役の視点を交えて検討し、取締役会に対する報告・助言を行っています。
d. 後継者計画
当社は、当社に相応しい社長・CEO(以下、「社長」)を適時適切に選定するために、社長の要件、社長選定プロセス、後継者候補の育成計画を内容とする社長の後継者計画を策定しています。
2022年度は、当該計画に基づき指名諮問委員会にて社長の後継者計画に基づく次期社長選定、及び有事の際の後継者選定方法について審議しました。
e. 業務執行体制
業務執行については、当社は2000年より執行役員制度を導入しています。取締役会で選任され代表取締役から権限の委譲を受けた執行役員は、取締役会で決定された経営の最高方針に従い業務執行を行うことで経営のスピードアップを図っています。業務執行レベルの最高意思決定機関としての経営会議(議長:社長)は、取締役会が決定した基本方針に基づき、経営の基本計画及び業務の執行に関する重要案件を決裁するための審議機関として機能しています。経営会議の下部機構として、6つの委員会を設置しており、それぞれの委員会のメンバーに加え、案件毎に関係する役員・部長が出席し、経営会議に付議される重要案件や部門を跨る案件などの検討・審議を行っています。
また2023年度からチーフ・オフィサー制を導入し、当社グループのコーポレート機能を横断的に統括し、一体的且つ戦略的な取り組みを強力に支援する体制に移行しました。各チーフ・オフィサーは、社長(CEO)の権限と責任の一部について委任を受け、特定の横断的機能において、当社(本社)のみならず当社グループ全体を指揮・統制することをその任務としています。
さらに、チーフ・オフィサーが統括するコーポレート組織、営業本部長が統括する営業組織、及び地域組織担当役員が統括する地域組織からなる3つの軸が相互に連携・協力し、且つ適切な牽制を行うクロスファンクショナルな体制としています。この体制を通じて、当社グループ経営における集権と分権の適正なバランスを取り、さらには機動的な事業推進とグループガバナンスの向上を図ります。
f. 監査体制
監査役会は、常勤監査役2名と当社と利害関係のない社外監査役2名より構成されています。監査役は、定期的に監査役会を開催し、監査計画の策定や監査結果の報告・共有等を行い、期末には監査報告書を作成します。各監査役は取締役会その他重要な会議に出席して、審議・意思決定過程の監査を実施するとともに、取締役・執行役員・従業員との面談やグループ会社の調査を通じて、内部統制システムの構築・運用状況等を監査しています。会計監査は、会計監査人である有限責任あずさ監査法人が監査を実施しています。これに加え、社長から指示を受け、他のいかなる職制からも独立した経営監査部が、グループ会社を含めた内部監査を行っています。監査役会、会計監査人、経営監査部の三者は、密接な連携によって監査の実効性向上に努めています。
提出日時点での監査役会は、常勤監査役 加藤雅徳を議長とし、常勤監査役 日野岳穣と社外監査役 三森仁、及び武田史子により構成されています。
③ 責任限定契約の内容の概要
当社と各社外役員は、会社法第427条第1項の規定により、同法第423条第1項に定める責任について、その職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、会社法第425条第1項各号に定める金額の合計額を限度とする契約を締結しております。
④ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、被保険者がその地位に基づいて行った行為に起因して損害賠償請求を提起された場合において、被保険者が負担することになる法律上の損害賠償金・争訟費用等の損害を当該保険契約により補填することとしております。当該保険契約の被保険者は当社の取締役及び監査役ならびに当社の執行役員及び重要な使用人等の主要な業務執行者であり、保険料は全額当社が負担しています。
なお、被保険者の職務執行の適正性が損なわれないよう、被保険者が私的な利益や便宜の供与を得たこと、また犯罪行為、法令に違反することを認識しながら行った行為等に起因する損害賠償は、上記保険契約によって補填されません。
⑤ 会社補償契約の内容と概要
当社は取締役の池田潤一郎、橋本剛、田中利明、毛呂准子、梅村尚、藤井秀人、勝悦子、大西賢、小柴満信及び
監査役の加藤雅徳、日野岳穣、三森仁、武田史子と会社法第430条の2第1項に規定される会社補償契約を締結し
ており、同項第1号の費用及び同項第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしておりま
す。
⑥ 取締役の定数
当社の取締役は20名以内とする旨定款に定めております。
⑦ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席することを要する旨を定款に定めております。
また、取締役の選任決議は、累積投票によらない旨も定款に定めております。
⑧ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
⑨ 株主総会決議事項を取締役会で決議することができるとした事項とその理由
イ. 自己の株式の取得
当社は、自己の株式の取得について、機動的な資本政策の遂行を可能とするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己株式を取得することができる旨を定款に定めております。
ロ. 中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
当社のコーポレート・ガバナンス体制 (2023年6月20日現在)

① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
海運事業の事業環境やリスクの態様は目まぐるしく変化するため、当社の経営にあたっては事業環境を正しく把握し、常にリスクに向き合い、攻守のバランスをとりながら経営資源を有効に活用するという高度な舵取りが求められます。多様なステークホルダーの意見やその他各種社会的要請も認識しながら、経営の透明性・公正性を確保しつつ、適切なリスク管理の下、迅速・果断に意思決定を行うことにより、持続的な成長を継続し、企業価値を高めていくことがコーポレート・ガバナンスの要諦であると考えています。
その認識を踏まえ、株主・投資家、従業員、お客様を始めとする全てのステークホルダーに対して、商船三井グループのコーポレート・ガバナンスに対する基本的な考え方、およびその行動指針として普遍的に重要と考える事項を以下の通り、「商船三井グループ コーポレート・ガバナンス基本原則3か条」として纏めています。さらに基本原則の精神に基づく、具体的な取り組み方針を体系化した「商船三井グループ コーポレート・ガバナンスポリシー」を策定しています。
<商船三井グループ コーポレート・ガバナンス基本原則3か条>第1条(枠組みと運営)
私たち商船三井グループは、企業理念、グループビジョン、および価値観・行動規範(MOL CHARTS)に基づき、コーポレート・ガバナンスの向上とともにグループ総合力を発揮し、グローバルな成長に挑みます。
第2条(体制)
私たち商船三井グループは、企業価値を中長期的に向上させるため、グローバルに成長する強くしなやかな企業グループにふさわしい、実効性の高いコーポレート・ガバナンス体制を構築します。
第3条(対話)
私たち商船三井グループは、株主・投資家、従業員、およびお客様を始めとするすべてのステークホルダーとの透明性の高い対話を通じて、新たな価値を届けます。
また、当社はグループビジョンの実現を通じて、社会と共に持続的な発展を目指すための当社グループの重要課題として特定したサステナビリティ課題(マテリアリティ)の一つとしてGovernance(事業を支えるガバナンス・コンプライアンス)を位置付けています。グループ企業理念・行動規範(MOL CHARTS)の精神に支えられた経営計画(BLUE ACTION 2035)の遂行がサステナビリティ課題の解決に繋がり、それが企業価値を向上させ、ひいてはグループビジョンの実現に至るとの考えの下、コーポレート・ガバナンスの充実に積極的且つ継続的に取り組んでいます。
② 当社のコーポレート・ガバナンス体制
当社は、取締役会から独立した監査役会による監査機能を確保しつつ、それに加え、業務執行を行う社内取締役(2023年4月1日時点、5名中2名が執行役員を兼務しています)相互の監督・牽制はもちろん、取締役会を業務執行も担う社内取締役と戦略検討機能と監督機能に特化した役割を果たす非業務執行社内取締役及び社外取締役とからなる構成とし、取締役会での実効的な監督体制を確保することにより、業務執行の適法性・妥当性・効率性を実現することが当社の機関設計として適切であると考えています。このような考えの下、当社は会社法が定める監査役会設置会社としています。
取締役会は、その決議により、業務の適正を確保するための体制(内部統制システム)構築の基本方針を定めています。
社長を経営の最高責任者とする当社グループの役職員は、取締役会の監督と監査役会の監査の下、取締役会が定めた経営方針と上記基本方針に従い、業務執行を行っています。2021年度からは、当社のコーポレート・ガバナンス全般に関わる大きな方向性について、社外の知見も取り入れながら自由闊達に議論できる場として、取締役会の傘下にコーポレート・ガバナンス審議会を設置しています。同審議会には取締役会への報告・助言を通じて、取締役会の実効性向上に寄与する効果も期待しています。
また、当社におけるコーポレート・ガバナンス体制の真価は、上記のように構築された枠組み・組織の存在そのものによってもたらされるものではなく、かかる枠組みが実際に適正かつ効率的に機能しているかによって問われるものと当社は考えます。
a. 取締役会
取締役会は、当社の中枢的な意思決定機関として、当社グループの経営に係る基本方針と最重要案件の審議・決裁を行っています。
取締役会は、社内取締役5名と当社と利害関係のない社外取締役4名より構成されています。社外取締役は、当社と利害関係のない独立した立場で各々の経験と知見から経営判断の妥当性並びに業務執行の状況についてチェックを行うと同時に、経営全般にわたって有益な意見を表することで、取締役会の活性化に大きな役割を果たしています。社外取締役に対しては、取締役会議案を事前に説明するとともに、重要な業務執行について都度報告を行うなどサポート体制を整えています。また、経営戦略や長期ビジョン、あるいは経営全般に関わる重要なテーマについて、社内外の取締役、監査役で自由な意見交換を行う「戦略・ビジョン討議」を実施しています。「戦略・ビジョン討議」に加え、取締役会議案以外の進行中の各種重要案件を早期に共有・協議するための「取締役会メンバー懇談会」を取締役会後に適時開催しています。
なお、取締役会は定例としては年10回程度適切な間隔を置き開催し、経営計画の策定や大型投資の決定、各事業年度の予算承認、四半期決算承認、コーポレート・ガバナンス強化等について決議を行っています。
取締役会は、取締役会とその傘下にある指名・報酬諮問委員会及びコーポレート・ガバナンス審議会における議題・審議内容、各構成員の貢献、及び運営等の実効性に関して、各取締役・監査役の自己評価を含むアンケートを毎年実施しています。その上で、取締役会全体の実効性について分析・評価を行い、課題抽出と改善策を検討の上、その結果の概要を開示しています。
2022年度は、2023年2月に自己アンケート形式で全取締役・監査役から回答を受領し、その後同年3月のコーポレート・ガバナンス審議会にて、その実効性に関する評価・分析の上、課題抽出と改善策を取り纏めました。その結果の概要につきましては、コーポレート・ガバナンス報告書の中で開示を行います。
提出日時点での取締役会は、取締役会長 池田潤一郎を議長とし、橋本剛、田中利明、毛呂准子、及び梅村尚の5名の社内取締役と藤井秀人、勝悦子、大西賢、及び小柴満信の4名の社外取締役より構成されています。
<取締役会における主要な検討事項(2022年度)>
| ・重要な事業投資の審議 |
| ・個別事業の事業戦略およびM&A |
| ・次期経営計画および組織体制 |
| ・サステナビリティテーマ別ビジョン(Human Capital (HC)ビジョン、DXビジョン、環境ビジョン2.2)およびアクションの策定 |
| ・全社的リスクマネジメント深化・エマージングリスク対応 |
| ・コーポレート・ガバナンス(基本原則・ポリシーの策定、取締役会実効性評価、「戦略検討・監督 型」という取締役会の在り方の確認等) |
| ・コンプライアンス報告、内部監査計画および結果報告 |
| ・海上安全報告 |
(注)取締役会の開催状況および出席状況については「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (2)役員の状況」に記載しております。
b. 指名諮問委員会・報酬諮問委員会
取締役会の下に任意の組織として指名諮問委員会と報酬諮問委員会を設置しています。社外取締役による業務執行取締役への監督をより実効性のあるものとするため、いずれも社外取締役を委員長として、社外取締役全員(4名)、会長、および社長で構成される社外取締役が過半数の委員会としています。
指名諮問委員会では、取締役・執行役員の選解任及びその決定のために必要な基準と、後継者計画に基づき次期社長案(現社長の再任・解任を含む)について、審議を行うことで、手続きの客観性および透明性を高め、説明責任を強化します。
報酬諮問委員会では、取締役・執行役員の報酬制度のレビューを適宜行い、長期的な企業価値の向上に対するインセンティブを含む役員報酬のあり方について、「ステークホルダーの視点」を重視した客観的な立場から検討を行っています。
なお、各委員会の委員に加え、社外監査役は審議の過程を把握するため各委員会に出席し、意見を述べることができることとしています。取締役会は両諮問委員会の答申内容を尊重し、必要な決議を行っています。
提出日時点での指名諮問委員会は、取締役 勝悦子を委員長とし、藤井秀人、大西賢、小柴満信、池田潤一郎、及び橋本剛の6名の委員から構成され、提出日時点での報酬諮問委員会は、取締役 大西賢を委員長とし、藤井秀人、勝悦子、小柴満信、池田潤一郎、及び橋本剛の6名の委員から構成されています。
<指名諮問委員会・報酬諮問委員会 開催状況、出席状況および主要な検討事項(2022年度)>
| 指名諮問委員会 | 報酬諮問委員会 | ||
| 氏名 | 池田 潤一郎 | 100%(7/7回) | 100%(9/9回) |
| 橋本 剛 | 100%(7/7回) | 100%(9/9回) | |
| 藤井 秀人 ※ | ◎100%(7/7回) | 100%(9/9回) | |
| 勝 悦子 ※ | 100%(7/7回) | ◎100%(9/9回) | |
| 大西 賢 ※ | 100%(7/7回) | 100%(9/9回) | |
| 主要な検討事項 | ・ボードサクセッションプランについて ・社長後継者計画に基づく次期社長、及び有事 の際の後継者の候補者検討 ・2023年度取締役、監査役、執行役員の選任について( 取締役会長の代表権返上と執行役員退任、非業務執行取締役の選任、社外取締役1名増) ・顧問制度の見直し 等 | ・ 2021年度取締役単年度業績報酬及び長期目標貢献報酬支給内容、2022年度取締役報酬について ・非業務執行取締役の報酬制度改定について ・ 報酬水準の適正性の担保のためのピアグループ検証について ・ 2021年度から導入された役員報酬制度の評価について ・ 会長/社長の定性目標設定及び評価の在り方 等 | |
(注)1.( )内は、出席回数/在任中の開催回数を示しております。
2.◎は委員長を示しております。
3.※は独立社外取締役を示しております。
c. コーポレート・ガバナンス審議会
当社のコーポレート・ガバナンス全般に関わる大きな方向性について、社外の知見も取り入れながら自由闊達に議論できる場として、コーポレート・ガバナンス審議会を取締役会の傘下に設置しています。同審議会は、社外取締役を会長として社外取締役全員(4名)、代表取締役(2名)、非業務執行社内取締役(2名)、および監査役(4名)で構成され、当社グループ全体のコーポレート・ガバナンスの状況や方向性、及び取締役会の実効性の検証について、独立社外取締役・独立社外監査役の視点を交えて検討し、取締役会に対する報告・助言を行っています。
d. 後継者計画
当社は、当社に相応しい社長・CEO(以下、「社長」)を適時適切に選定するために、社長の要件、社長選定プロセス、後継者候補の育成計画を内容とする社長の後継者計画を策定しています。
2022年度は、当該計画に基づき指名諮問委員会にて社長の後継者計画に基づく次期社長選定、及び有事の際の後継者選定方法について審議しました。
e. 業務執行体制
業務執行については、当社は2000年より執行役員制度を導入しています。取締役会で選任され代表取締役から権限の委譲を受けた執行役員は、取締役会で決定された経営の最高方針に従い業務執行を行うことで経営のスピードアップを図っています。業務執行レベルの最高意思決定機関としての経営会議(議長:社長)は、取締役会が決定した基本方針に基づき、経営の基本計画及び業務の執行に関する重要案件を決裁するための審議機関として機能しています。経営会議の下部機構として、6つの委員会を設置しており、それぞれの委員会のメンバーに加え、案件毎に関係する役員・部長が出席し、経営会議に付議される重要案件や部門を跨る案件などの検討・審議を行っています。
また2023年度からチーフ・オフィサー制を導入し、当社グループのコーポレート機能を横断的に統括し、一体的且つ戦略的な取り組みを強力に支援する体制に移行しました。各チーフ・オフィサーは、社長(CEO)の権限と責任の一部について委任を受け、特定の横断的機能において、当社(本社)のみならず当社グループ全体を指揮・統制することをその任務としています。
さらに、チーフ・オフィサーが統括するコーポレート組織、営業本部長が統括する営業組織、及び地域組織担当役員が統括する地域組織からなる3つの軸が相互に連携・協力し、且つ適切な牽制を行うクロスファンクショナルな体制としています。この体制を通じて、当社グループ経営における集権と分権の適正なバランスを取り、さらには機動的な事業推進とグループガバナンスの向上を図ります。
f. 監査体制
監査役会は、常勤監査役2名と当社と利害関係のない社外監査役2名より構成されています。監査役は、定期的に監査役会を開催し、監査計画の策定や監査結果の報告・共有等を行い、期末には監査報告書を作成します。各監査役は取締役会その他重要な会議に出席して、審議・意思決定過程の監査を実施するとともに、取締役・執行役員・従業員との面談やグループ会社の調査を通じて、内部統制システムの構築・運用状況等を監査しています。会計監査は、会計監査人である有限責任あずさ監査法人が監査を実施しています。これに加え、社長から指示を受け、他のいかなる職制からも独立した経営監査部が、グループ会社を含めた内部監査を行っています。監査役会、会計監査人、経営監査部の三者は、密接な連携によって監査の実効性向上に努めています。
提出日時点での監査役会は、常勤監査役 加藤雅徳を議長とし、常勤監査役 日野岳穣と社外監査役 三森仁、及び武田史子により構成されています。
③ 責任限定契約の内容の概要
当社と各社外役員は、会社法第427条第1項の規定により、同法第423条第1項に定める責任について、その職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、会社法第425条第1項各号に定める金額の合計額を限度とする契約を締結しております。
④ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結し、被保険者がその地位に基づいて行った行為に起因して損害賠償請求を提起された場合において、被保険者が負担することになる法律上の損害賠償金・争訟費用等の損害を当該保険契約により補填することとしております。当該保険契約の被保険者は当社の取締役及び監査役ならびに当社の執行役員及び重要な使用人等の主要な業務執行者であり、保険料は全額当社が負担しています。
なお、被保険者の職務執行の適正性が損なわれないよう、被保険者が私的な利益や便宜の供与を得たこと、また犯罪行為、法令に違反することを認識しながら行った行為等に起因する損害賠償は、上記保険契約によって補填されません。
⑤ 会社補償契約の内容と概要
当社は取締役の池田潤一郎、橋本剛、田中利明、毛呂准子、梅村尚、藤井秀人、勝悦子、大西賢、小柴満信及び
監査役の加藤雅徳、日野岳穣、三森仁、武田史子と会社法第430条の2第1項に規定される会社補償契約を締結し
ており、同項第1号の費用及び同項第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしておりま
す。
⑥ 取締役の定数
当社の取締役は20名以内とする旨定款に定めております。
⑦ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席することを要する旨を定款に定めております。
また、取締役の選任決議は、累積投票によらない旨も定款に定めております。
⑧ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
⑨ 株主総会決議事項を取締役会で決議することができるとした事項とその理由
イ. 自己の株式の取得
当社は、自己の株式の取得について、機動的な資本政策の遂行を可能とするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己株式を取得することができる旨を定款に定めております。
ロ. 中間配当
当社は、株主への機動的な利益還元を行うため、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として、中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
当社のコーポレート・ガバナンス体制 (2023年6月20日現在)
