有価証券報告書
(3) 戦略
当社では中期経営計画のタイトル「FORWARD 2030」が示すとおり、まず2030年のありたい姿を「収益性と社会性を兼ね備えた企業」と定め、ESG経営を実践するためのサステナビリティ重要課題(マテリアリティ)として、「安全運航」「環境保全」「お客様満足度」「技術イノベーション」「人材確保・育成」「コーポレート・ガバナンス」の6つを選定しました。外部環境の変化を考慮しつつ、課題ごとにリスクと機会を整理し取り組んでおります。
a. 気候変動による影響の分析
気候変動という長期的かつ不確実性の高い事象に関するリスク・機会を特定し、それらが当社グループにおよぼし得る影響について主観を排除した議論を行うために、TCFD提言に沿ったシナリオ分析を行いました。
シナリオ分析においては、不確実な将来に対してグループ全体のレジリエンスを確認するため、「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求する」というパリ協定目標の達成を見据えた「2℃未満シナリオ」と、長期目標でもある2050年CO2排出ネットゼロ/カーボンニュートラルの達成を想定した「1.5℃シナリオ」、および世界的に気候変動対策が十分に進展しない場合を想定した「3℃シナリオ」について検討しております。
各シナリオで想定したそれぞれの将来の事業環境の変化、および特定したリスクと機会は次のとおりです。

なお、詳細は当社ホームページにて開示しております。
TCFD提言に基づく情報開示
https://www.nsuship.co.jp/sustainability/environment/tcfd/
b. 人材の多様性の確保を含む人材育成方針及び社内環境整備方針
当社では、持続可能な社会の実現に貢献するためには、多様な個性を活かすとともに、人材へ積極的に投資することにより、さまざまな事業環境の変化に対応し、誇りや意欲を持ちながら会社の成長を支える人材を育成することが重要であると考えております。
こうした方針の実現に向けて、人材育成等の従来の施策に加え、人事制度の整備、働き方改革への取り組みを通じ、働きがいのある会社、活力ある組織づくりを目指しております。
イ 人材の基本的な考え方
当社では、事務系・技術系従業員ともに基本的に長期雇用を前提として、男女雇用機会均等法に則り、能力と適性を基準に採用し、当社の研修体系の中で育成しております。
従業員総数に占める女性比率は緩やかながら上昇傾向にあります。現時点では管理職に就く女性はおりませんが、直近3年間の新卒総合職採用人数のうち女性の比率は3割強を占めております。さまざまなライフイベントに際して、就業継続しやすい環境づくりは重要な課題であり、IT技術の活用による業務効率化、情報共有の円滑化などの有効手段を組み合わせることで対処しております。
外国人乗組員については、職員・部員の各種教育訓練を充実させるとともに、昇格支援システムによって幹部職員の内部育成に努め、長期在籍者を優遇するなど、当社グループ管理船への定着率向上を図っております。さらに優秀な人材を発掘・育成すべく奨学金制度を設けております。
従業員の定年は60歳としておりますが、1年間の有期契約で最長65歳まで再雇用する「定年再雇用制度」を設けております。今後も社会の要請でもある雇用延長について検討して参ります。
ロ 人材育成
当社は「人を育て活かす」ことを経営理念の一つとして掲げております。具体的には、従業員一人ひとりが外航海運業のプロフェッショナルに育つよう、日々の業務遂行を通じて行うOJT(On the Job Training)を軸として、新入社員研修、海運実務講座、船舶代理店研修、乗船研修、海外実務研修、階層別研修、役職研修など、階層や必要に応じ、さまざまな研修の機会を提供しております。
技術職は入社後3~4年間の海上勤務の後、3~5年間隔で陸上職、海上職の転籍を繰り返すことにより、海上職の乗船実務経験と陸上勤務での管理業務経験を通して、主体性と幅広い視野を持った海技者を育成しております。外国人乗組員には、本社で策定する研修・教育プログラムに沿って、フィリピン・ベトナムなど採用地の研修担当と連携のうえ、法定の訓練に加え昇格から個人の技能向上に資する研修・訓練などをしております。

ハ 人事制度
本人の能力・意欲・業績などの考課結果を進級・昇格に適正に反映する人事制度を2001年度に導入し、社員の現状把握と将来に向けた能力開発および公正な処遇に努めてきました。
それから20年が経過し、環境・DX技術の進化やサステナビリティへの意識の高まりなど事業環境の変化があり、持続性・成長性の高い領域への戦略投資と、それを実行する人材マネジメント体制の確立が急務となっていることから、現在、人事制度の見直しを行っております。
変化を前向きに捉えられる心理的安全のある職場で、挑戦が称賛され、長く安心して働ける環境づくりを目指して参ります。
当社では中期経営計画のタイトル「FORWARD 2030」が示すとおり、まず2030年のありたい姿を「収益性と社会性を兼ね備えた企業」と定め、ESG経営を実践するためのサステナビリティ重要課題(マテリアリティ)として、「安全運航」「環境保全」「お客様満足度」「技術イノベーション」「人材確保・育成」「コーポレート・ガバナンス」の6つを選定しました。外部環境の変化を考慮しつつ、課題ごとにリスクと機会を整理し取り組んでおります。
| マテリアリティ | リスク | 機会 | 主要な取り組み |
| 安全運航 | ・事故に伴う 信用力の低下 | ・安全輸送を重視する お客さまの信頼獲得 | ・SAKURA BRIGHTが日本水先人連合会より 「ベストクオリティシップ2021」受賞 ・NSU MILESTONEが7年連続無事故・無災害・ 無疾病を達成 |
| 環境保全 | ・化石燃料輸送 需要の減少 ・環境規制の 強化による 事業への影響 | ・サプライチェーンの環境 負荷低減を重視するお客 さまの信頼獲得 ・再生可能エネルギーの利用 拡大などによる事業機会の 増加 | ・ESG総合委員会発足、環境保全推進グループ 設立 ・サステナビリティ基本方針策定、パーパス 設定 ・アンモニア燃料船プロジェクトがグリーン イノベーション基金事業に採択 ・バイオディーゼル燃料による試験航行実施 |
| お客様満足度 | ・サービス品質 の低下に伴う 貨物輸送 シェア縮小 ・安定収益基盤 が損なわれる リスク | ・顧客の脱炭素化ニーズへ の貢献、情報提供による 差別化 ・Uブランド向上がもたらす 新規顧客・商圏の拡大 | ・国内外顧客に向け次世代燃料船、省エネ船に 関連した情報提供、提案営業の強化 |
| 技術イノベー ション | ・技術革新の 対応遅れに よる事業機会 の喪失 ・新技術の台頭 に伴う既存 船腹の陳腐化 | ・先進技術活用による輸送の 最適化と競争力強化 ・高度IT化に伴う輸送 サービスの環境性能の向上 | ・帆を利用した風力による低燃費技術の共同 研究を発表 ・LNG専燃エンジン+バッテリハイブリッド 推進システム船建造合意(内航) ・省エネデバイス導入や燃費削減のための運航 サポートシステムの研究 |
| 人材確保・育成 | ・日本における 少子高齢化に 伴う船員不足 ・適切な対応 をしない場合 の事業継続 リスク | ・働き方改革による労働 生産性の向上と競争力強化 ・事業環境の変化への対応力 強化 | ・フレックス勤務制度、在宅勤務制度を導入 ・リモート検船による安全意識の向上・船員 教育 |
| コーポレート・ガバナンス | ・ガバナンス 機能不全に 伴う事業継続 リスク ・法令違反に よる信用失墜 | ・安定的な成長基盤の確立 | ・東京証券取引所プライム市場に移行 ・社外取締役を4名選任、そのうち東京証券 取引所が定める独立役員を当社取締役会の 1/3以上となる3名としガバナンス体制を 強化 |
a. 気候変動による影響の分析
気候変動という長期的かつ不確実性の高い事象に関するリスク・機会を特定し、それらが当社グループにおよぼし得る影響について主観を排除した議論を行うために、TCFD提言に沿ったシナリオ分析を行いました。
シナリオ分析においては、不確実な将来に対してグループ全体のレジリエンスを確認するため、「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求する」というパリ協定目標の達成を見据えた「2℃未満シナリオ」と、長期目標でもある2050年CO2排出ネットゼロ/カーボンニュートラルの達成を想定した「1.5℃シナリオ」、および世界的に気候変動対策が十分に進展しない場合を想定した「3℃シナリオ」について検討しております。
各シナリオで想定したそれぞれの将来の事業環境の変化、および特定したリスクと機会は次のとおりです。

なお、詳細は当社ホームページにて開示しております。
TCFD提言に基づく情報開示
https://www.nsuship.co.jp/sustainability/environment/tcfd/
b. 人材の多様性の確保を含む人材育成方針及び社内環境整備方針
当社では、持続可能な社会の実現に貢献するためには、多様な個性を活かすとともに、人材へ積極的に投資することにより、さまざまな事業環境の変化に対応し、誇りや意欲を持ちながら会社の成長を支える人材を育成することが重要であると考えております。
こうした方針の実現に向けて、人材育成等の従来の施策に加え、人事制度の整備、働き方改革への取り組みを通じ、働きがいのある会社、活力ある組織づくりを目指しております。
イ 人材の基本的な考え方
当社では、事務系・技術系従業員ともに基本的に長期雇用を前提として、男女雇用機会均等法に則り、能力と適性を基準に採用し、当社の研修体系の中で育成しております。
従業員総数に占める女性比率は緩やかながら上昇傾向にあります。現時点では管理職に就く女性はおりませんが、直近3年間の新卒総合職採用人数のうち女性の比率は3割強を占めております。さまざまなライフイベントに際して、就業継続しやすい環境づくりは重要な課題であり、IT技術の活用による業務効率化、情報共有の円滑化などの有効手段を組み合わせることで対処しております。
外国人乗組員については、職員・部員の各種教育訓練を充実させるとともに、昇格支援システムによって幹部職員の内部育成に努め、長期在籍者を優遇するなど、当社グループ管理船への定着率向上を図っております。さらに優秀な人材を発掘・育成すべく奨学金制度を設けております。
従業員の定年は60歳としておりますが、1年間の有期契約で最長65歳まで再雇用する「定年再雇用制度」を設けております。今後も社会の要請でもある雇用延長について検討して参ります。
ロ 人材育成
当社は「人を育て活かす」ことを経営理念の一つとして掲げております。具体的には、従業員一人ひとりが外航海運業のプロフェッショナルに育つよう、日々の業務遂行を通じて行うOJT(On the Job Training)を軸として、新入社員研修、海運実務講座、船舶代理店研修、乗船研修、海外実務研修、階層別研修、役職研修など、階層や必要に応じ、さまざまな研修の機会を提供しております。
技術職は入社後3~4年間の海上勤務の後、3~5年間隔で陸上職、海上職の転籍を繰り返すことにより、海上職の乗船実務経験と陸上勤務での管理業務経験を通して、主体性と幅広い視野を持った海技者を育成しております。外国人乗組員には、本社で策定する研修・教育プログラムに沿って、フィリピン・ベトナムなど採用地の研修担当と連携のうえ、法定の訓練に加え昇格から個人の技能向上に資する研修・訓練などをしております。

ハ 人事制度
本人の能力・意欲・業績などの考課結果を進級・昇格に適正に反映する人事制度を2001年度に導入し、社員の現状把握と将来に向けた能力開発および公正な処遇に努めてきました。
それから20年が経過し、環境・DX技術の進化やサステナビリティへの意識の高まりなど事業環境の変化があり、持続性・成長性の高い領域への戦略投資と、それを実行する人材マネジメント体制の確立が急務となっていることから、現在、人事制度の見直しを行っております。
変化を前向きに捉えられる心理的安全のある職場で、挑戦が称賛され、長く安心して働ける環境づくりを目指して参ります。