有価証券報告書-第77期(2025/04/01-2026/03/31)
②戦略
シナリオ分析
JALグループは、2018年に環境省が主管する「TCFDに沿った気候リスク・機会のシナリオ分析支援事業」へ参画し、国際エネルギー機関(IEA)および気候変動に関する政府間パネル(IPCC)による今世紀末までの平均気温上昇が「4℃未満」と「2℃未満」の2つのシナリオ(RCP8.5(注4), RCP2.6(注5))に基づき、2030年の社会を考察しました。
(注)4.RCP8.5シナリオ:IPCC第五次報告書における高位参照シナリオ(2100年における温室効果ガス排出量の最大排出量に相当するシナリオ)
5.RCP2.6シナリオ:IPCC第五次報告書における低位安定化シナリオ(将来の気温上昇を2℃以下に抑えるという目標の下に開発された排出量の最も低いシナリオ)

[JALグループのネット・ゼロエミッション実現に向けたシナリオ作成の前提]
JALグループのネット・ゼロエミッション実現に向けた移行計画
JALグループは1.5℃シナリオを前提に、2020年6月の株主総会において2050年のネット・ゼロエミッションの目標を掲げました。その後、IEA SDS(注6)シナリオなどを踏まえてリスクと機会を考慮して具体的なロードマップを作成し、2021年には「2021-2025年度JALグループ中期経営計画」に反映、2025年に同ローリングプランでロードマップを更新しました。さらに現下の航空業界を取り巻く環境を踏まえ、「JALグループ経営ビジョン2035」の中で新たなロードマップをお示ししております。
なお、JALグループの航空機が排出するCO2の削減については、ICAOやIATAでの最新の検討資料やATAG(注7)の「WAYPOINT 2050」などの最新のシナリオを参照しつつ、2050年までのCO2削減のシナリオを検討し、今後の課題と打ち手について議論を進めています。シナリオ作成にあたっては、総需要に基づくRTK(有償輸送トンキロ)の伸びを国際線・国内線それぞれに設定の上2050年までのCO2総排出量を算出し、各取り組みによる効果を反映しました。
(注)6.IEA SDSシナリオ:IEA(国際エネルギー機関)による持続可能な開発目標を完全に達成するための道筋である、持続可能な開発シナリオ(Sustainable Development Scenario)
7.ATAG(Air Transport Action Group)航空業界のサステナビリティを推進するグローバル連合
[JALグループのネット・ゼロエミッション実現に向けたロードマップ]
ネット・ゼロエミッション達成に向けた推進体制強化のため、サステナビリティ推進委員会の下に、GXに関する議題に特化した会議体としてGX関係役員会を設置し、議論を行っています。議題によっては、取締役会まで上程しGXに関する施策の決定を行っています。
特に注力すべきと認識しているSAF(注8)の活用については、調達本部の中に専任の国産SAF推進タスクフォースを設置し、国産SAFの製造にも積極的に関与するなど、取り組みを加速させるとともに脱炭素化に向けた投資などを促進するためのインターナルカーボンプライシング(ICP)の活用など、多種多様な手法によりGX戦略を推進しています。
(注)8.SAF(Sustainable Aviation Fuel):持続可能な航空燃料。原料の生産・調達から製造、輸送、燃焼までのライフサイクルで、従来のジェット燃料比でCO2排出量を平均80%削減可能とされる。
リスクと機会
気候変動は「安全・安心な社会」における事業運営を前提とした航空運送事業に対して負の影響を及ぼし、結果として、事業の継続を考える上で甚大なリスクとなる可能性があります。
特に近年、気候変動による物理リスクが顕在化する例が多く見受けられます。
また、航空会社によるCO2削減をはじめとする気候変動への対応は、省燃費機材への更新やカーボンプライシングへの対応など、さまざまな財務上のインパクトを与える可能性があります。
JALグループでは、事業に影響を与えるこれらの要素をTCFDにおける気候変動に関するリスク・機会の分類に沿って整理・検討し、下表に記載しています。なお、ここでいう「時期」および「発生時の影響」の区分とは、次に定めたとおりです。リスクと機会は、毎年度見直しを行っています。以下は、2025年7月30日の取締役会において確認したものです。

リスク


機会


シナリオ分析
JALグループは、2018年に環境省が主管する「TCFDに沿った気候リスク・機会のシナリオ分析支援事業」へ参画し、国際エネルギー機関(IEA)および気候変動に関する政府間パネル(IPCC)による今世紀末までの平均気温上昇が「4℃未満」と「2℃未満」の2つのシナリオ(RCP8.5(注4), RCP2.6(注5))に基づき、2030年の社会を考察しました。
(注)4.RCP8.5シナリオ:IPCC第五次報告書における高位参照シナリオ(2100年における温室効果ガス排出量の最大排出量に相当するシナリオ)
5.RCP2.6シナリオ:IPCC第五次報告書における低位安定化シナリオ(将来の気温上昇を2℃以下に抑えるという目標の下に開発された排出量の最も低いシナリオ)

[JALグループのネット・ゼロエミッション実現に向けたシナリオ作成の前提]JALグループのネット・ゼロエミッション実現に向けた移行計画
JALグループは1.5℃シナリオを前提に、2020年6月の株主総会において2050年のネット・ゼロエミッションの目標を掲げました。その後、IEA SDS(注6)シナリオなどを踏まえてリスクと機会を考慮して具体的なロードマップを作成し、2021年には「2021-2025年度JALグループ中期経営計画」に反映、2025年に同ローリングプランでロードマップを更新しました。さらに現下の航空業界を取り巻く環境を踏まえ、「JALグループ経営ビジョン2035」の中で新たなロードマップをお示ししております。
なお、JALグループの航空機が排出するCO2の削減については、ICAOやIATAでの最新の検討資料やATAG(注7)の「WAYPOINT 2050」などの最新のシナリオを参照しつつ、2050年までのCO2削減のシナリオを検討し、今後の課題と打ち手について議論を進めています。シナリオ作成にあたっては、総需要に基づくRTK(有償輸送トンキロ)の伸びを国際線・国内線それぞれに設定の上2050年までのCO2総排出量を算出し、各取り組みによる効果を反映しました。
(注)6.IEA SDSシナリオ:IEA(国際エネルギー機関)による持続可能な開発目標を完全に達成するための道筋である、持続可能な開発シナリオ(Sustainable Development Scenario)
7.ATAG(Air Transport Action Group)航空業界のサステナビリティを推進するグローバル連合
[JALグループのネット・ゼロエミッション実現に向けたロードマップ]ネット・ゼロエミッション達成に向けた推進体制強化のため、サステナビリティ推進委員会の下に、GXに関する議題に特化した会議体としてGX関係役員会を設置し、議論を行っています。議題によっては、取締役会まで上程しGXに関する施策の決定を行っています。
特に注力すべきと認識しているSAF(注8)の活用については、調達本部の中に専任の国産SAF推進タスクフォースを設置し、国産SAFの製造にも積極的に関与するなど、取り組みを加速させるとともに脱炭素化に向けた投資などを促進するためのインターナルカーボンプライシング(ICP)の活用など、多種多様な手法によりGX戦略を推進しています。
(注)8.SAF(Sustainable Aviation Fuel):持続可能な航空燃料。原料の生産・調達から製造、輸送、燃焼までのライフサイクルで、従来のジェット燃料比でCO2排出量を平均80%削減可能とされる。
リスクと機会
気候変動は「安全・安心な社会」における事業運営を前提とした航空運送事業に対して負の影響を及ぼし、結果として、事業の継続を考える上で甚大なリスクとなる可能性があります。
特に近年、気候変動による物理リスクが顕在化する例が多く見受けられます。
また、航空会社によるCO2削減をはじめとする気候変動への対応は、省燃費機材への更新やカーボンプライシングへの対応など、さまざまな財務上のインパクトを与える可能性があります。
JALグループでは、事業に影響を与えるこれらの要素をTCFDにおける気候変動に関するリスク・機会の分類に沿って整理・検討し、下表に記載しています。なお、ここでいう「時期」および「発生時の影響」の区分とは、次に定めたとおりです。リスクと機会は、毎年度見直しを行っています。以下は、2025年7月30日の取締役会において確認したものです。

リスク


機会

