有価証券報告書-第51期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/17 10:43
【資料】
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【項目】
163項目
本文の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営の基本方針
当社グループの経営理念は「ロジスティクスを通して新たな価値と最良の環境を創造し、お客様・株主・従業員 と共にグローバル社会の発展に貢献する」ことであります。当社グループは、グローバルネットワークを駆使してお客様にさまざまな価値提供を行うことにより、輸送業者としてのみならず、欠かすことの出来ないビジネスパートナーとして認知していただけるよう、お客様と Win-Win の関係を構築することが当社グループの目指す真の“グローバル・ロジスティクス・パートナー”であると考えます。
その実現に向け、当社グループは、今後も世界中のお客様へ信頼と満足を提供し、真に豊かな未来を目指す企業グループであり続けたいと考えています。
(2) 長期ビジョン
2019年5月、当社グループは、将来のありたい姿を示す「長期ビジョン」を発表しました。
当社グループは、変化の激しい国際物流市場の中で持続的に成長するため、主力事業である航空・海上フォワーディング事業を基軸とする事業規模の拡大を基本方針とし、ロジスティクス事業についてもライトアセットモデルを基本に幅広い顧客ニーズに対応します。サプライチェーン・ソリューションをコアビジネスとするAPLLと未来に向けたベクトルを合わせ、広範囲に多彩な物流サービスを提供し続けることにより、グローバル市場での事業拡大と企業価値の向上を図り「“Global Top 10 Solution Partner”~日本発祥のグローバルブランドへ~」と進化を遂げてまいります。
「長期ビジョン」
" Global Top 10 Solution Partner " ~日本発祥のグローバルブランドへ~
・総力を結集し、品質・価格競争力・課題解決力をさらに高め、KWEグループとしてのブランドを確立する。
・お客様から選ばれる企業となり、欧米競合他社が席巻する市場で確固たる地位を築く。
・従業員が誇りを持てる企業になる。
数値目標
営業収入1 兆円
営業利益500億円
航空貨物物量Over 100万トン
海上貨物物量Over 100万TEU
財務健全性純有利子負債ゼロ

(3) 中期経営計画(2019年度~2021年度)
コアビジネスへの集中による事業規模の拡大
最終年度数値目標(2021年度)
営業収入7,200億円
営業総利益率16.4%以上
航空貨物物量80万トン
海上貨物物量90万TEU

⦅中期経営計画の基本戦略とその施策及び2019年度における主な進捗について⦆
[経営基盤の強化]
・グループガバナンスの強化 グループ全体の「経営戦略の推進」、「営業活動の推進」、「事業活動の管理」を担う組織横断的なコーポレート部門(プランニング&アドミニストレーション/ファイナンス&アカウンティング/IT/HR/セールス&マーケティング/監査/内部統制の7部門)を2019年6月に設置しました。また、これまでの海外所在の5本部に加え、新たに日本本部(日本単体と国内関係会社を管轄)についても2019年6月に設置しました。これにより、グループガバナンスのさらなる強化を図るための体制を構築しました。
・次世代ITの企画/導入
業務の効率化に向け、現行システムを補完する業務システム「TED」の開発を実施し、世界の主要拠点での導入を順次開始しました。IT資産についてはクラウド化を進め、ライトアセット化を推進しました。
・グローバル人材の育成強化 グローバル人事制度の構築については、後継者管理の仕組みの導入に向けプロジェクトを開始しました。また、グループの基本人事方針となる「グローバル・ヒューマンリソース・ガイドライン」の作成を進めました。
・財務健全性の向上 自己資本比率は前期より低下しましたが、有利子負債の削減は着実に進捗しており、IFRS第16号「リース」の適用開始による総資産の増加を除いた実質的な自己資本比率は向上しました。また、フリーキャッシュフローの増大と有利子負債の削減の結果、純有利子負債は前期末から15,558百万円減少し、65,050百万円となりました。
なお、資金調達方法の多様化を図るべく、2019年9月に社債を100億円新規発行しました。
[営業戦略]
・顧客基盤の拡充
将来にわたり会社の財産となるコーポレート・アカウント(CA)の開拓および拡充について積極的に取り組んだ結果、それらの取扱物量は、航空貨物で前期比4%増、海上貨物3%減となり、特に航空貨物では、市場の鈍化により当社グループ全体の取扱物量が減少した中、前期比で増加の結果となりました。
・品目別営業戦略の推進 「コアインダストリー」であるエレクトロニクス、自動車では、米中貿易摩擦や世界経済の減速もあり取扱物量は前期を下回る基調で推移しましたが、ヘルスケアでは、順調に取扱いを増やすことが出来ました。「新品目への挑戦」として掲げたリテールについては、APLLとの協業を含めたグループ横断的な戦略を推進し、取扱物量の拡大に向けた取り組みを強化しました。
・アジア域内およびアジア発着物量の拡大 ネットワークの拡充として、リテール関連ビジネスの取扱物量拡大を図るため、2019年10月にKWEスリランカ法人の営業を開始しました。重点強化国であるインドネシア、ベトナムにおいては、航空・海上貨物輸送の取扱い拡大に向けた取り組みを行い、特にベトナムでは、航空物量で前期比90%増の結果となりました。
[オペレーション戦略]
・スケールメリットを活かした原価削減 航空では、日本本社内にForwarding Strategic Group(FSG)を設置し、グループの取扱物量拡大を見据えた輸送スペースの確保、原価の安定化などを目指した購買体制の整備を行い、海上では、香港に所在するGroup Procurement Center(GPC)による集中購買をさらに推進しました。
[APLLグループ戦略]
・顧客産業別(Automotive、Retail 、Consumer and Industrial)ビジネス拡大の推進 Automotiveでは、インドでの鉄道による自動車輸送サービスの拡充のため、2019年7月より鉄道車両編成を増加しました。Retailでは、顧客に対するPOマネジメントの品質向上に向け、Digitalizationに対応したサービスの向上を進めました。Consumer & Industrialでは、Retailで培ったオーダー・マネジメント・サービスの主要顧客への販売を強化しました。
(4) 経営環境
当連結会計年度(以下「当期」という。)における世界経済は、米国では緩やかな回復基調となりましたが、欧州では低成長が続き、中国でも輸出と生産で力強さを欠く状況が継続しました。国際物流市場におきましても、米中貿易摩擦の影響や世界経済の不透明感を背景に航空・海上貨物輸送ともに勢いを欠き、総じて低調に推移しました。輸送取扱い品目では、前期まで活況であった半導体・電子部品を中心としたエレクトロニクス関連品が減少に転じ、同じく前期に活発であった自動車関連品についても、世界的な自動車の販売・生産台数の減少に伴い、輸送需要が低下しました。一方で、AI、IoT、EV、5Gなど技術革新に伴う品目の輸送需要は引き続き底堅く推移しました。また、2020年に入り、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、多くの国々で経済活動が抑制され、世界的な景気低迷の兆候が現れはじめました。
なお、当社グループにおける2020年4月及び5月のセグメント別航空輸出取扱重量は、東アジアが前年同期実績を超過したものの、米州で前年同期比1割強、欧州・中近東・アフリカで同4割弱、東南アジア及び日本で同3割弱のそれぞれ減少となりました。
当社グループの2020年度の連結業績予想につきましては、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響により先行き不透明な状況の中、現時点で合理的に予測することは困難であると判断し、未定としております。今後、合理的な業績予想の開示が可能となった時点で、速やかに公表いたします。
(5) 対処すべき課題
国際物流市場におきましては、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大に伴う荷主企業の生産停止やサプライチェーンの乱れ、大幅な経済活動の縮小、荷動きの低迷など、今後も不安定な事業環境が続くことが想定されます。
このような状況の中、当社グループは緊急輸送やサプライチェーンの正常化に向けた市場からの要請に応えていくことで、物流企業としての社会的使命を果たしてまいります。また、技術革新に伴う輸送需要や今後の市場における物流ニーズの変化を的確にとらえ、当社グループが持てる力を十分に発揮することで、その役割を果たすとともに事業の拡大を図ってまいります。
当社グループは、2019年5月に公表しました将来のありたい姿を示す長期ビジョン「"Global Top 10 Solution Partner"~日本発祥のグローバルブランドへ~」の実現を目指し、引き続き中期経営計画で定めた施策に着実に取り組んでまいります。
「経営基盤の強化」におきましては、前期に設置した組織横断的なコーポレート部門を軸にグループガバナンスの強化を図るとともに、次世代ITの企画・導入、グローバル人材の育成強化、財務健全性の向上に引き続き注力してまいります。
「営業戦略」につきましては、世界に幅広くビジネスを展開するコーポレート・アカウントの取扱物量拡大、輸送需要が強いアジア発北米向け市場の開拓、エレクトロニクス、自動車、ヘルスケア、リテール等品目別マーケティングの強化、重点強化国であるインドネシア・ベトナムでの取り組みにさらに注力してまいります。
「オペレーション戦略」におきましては、航空では物量拡大に向けた安定した輸送スペースの確保、海上ではグループのスケールメリットを追求した集中購買体制のさらなる強化を目指します。
APLLグループにつきましては、将来の成長に向けた販売拡大、販売管理費の厳格な管理の継続、基幹業務システムの再編に取り組んでまいります。
当社グループは、お客様に選ばれ続けることでそのブランド価値を高め、持続的に成長していくため、これらの施策を着実に実施し、中期経営計画、長期ビジョンで掲げた目標の達成を目指します。また、グループを挙げて、コンプライアンスの徹底、リスク管理の強化、コーポレートガバナンス・内部統制の充実を図り、企業価値の向上を目指してグループ一体となって邁進してまいります。

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