有価証券報告書-第60期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/25 13:59
【資料】
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【項目】
175項目
(1)ガバナンス
当社の経営状況と課題
マーケットからは、いわゆる安定株主が株主総会における特別決議可決のために必要な水準を占めることのない公開性が求められており、この公開性の要請に応え、当社がマーケットからの投資対象として十分な流動性とガバナンス水準を備えた会社であることをお示しすることは重要であると認識しています。
◆ スタンダード市場への上場維持基準への適合と上場企業としてのガバナンス具備
当社は、東京証券取引所より「上場維持基準(分布基準)への適合状況について」の通知を受領し、2025年3月末時点において、当社が同基準に適合していることを確認いたしました。なお、2024年3月末時点においては、スタンダード市場の上場維持基準のうち「流通株式比率」の基準を満たしておりませんでしたが、2025年3月末時点では、当該基準を含む全項目において適合いたしました。
この間、当社は、成長戦略の推進、株式保有の分散化、IR・PR活動の強化、株主還元の充実、並びにWebサイトのリニューアルや人的資本への還元強化(2023年にJ-ESOP導入、2025年にJ-ESOP-RSへ拡張)など、重点施策を継続的に実行してまいりました。これらの取り組みにより、上場維持基準への適合を実現することができました。
今後も、独立性・透明性・持続可能性を重視したガバナンス体制の下、株主・投資家の皆様との建設的な対話を重ねながら、企業価値の一層の向上に努めてまいります。
基本的な考え方
① 大株主との関係を維持しつつ、少数株主の利益を適切に保護するガバナンス体制の構築を実現し、独立した上場企業として企業価値・株主価値の向上に努めています。
② 上場企業として備えるべきガバナンスの維持・向上に対する考え方につきましては、経営の透明性、健全性に重きを置き、ガバナンスの強化を図っております。また、スタンダード市場のコンセプトに準じて、上場企業としての基本的なガバナンス水準を具備できるよう、適切なガバナンスの仕組みを整え、透明性・公正性を高めると共にリスクマネジメントを強化することで経営基盤の強化を図っております。さらには、企業経営において公正な判断・運営がなされるよう、監視・統制する仕組みの整備、浸透、運用の強化を図っております。
なお、上場企業として備えるべきガバナンスを具備するための具体的な取組は次のとおりです。
具体的な取組
① コーポレートガバナンスの高度化
指名・報酬委員会を中心に、特定株主の意向に左右されないガバナンス体制を確立するための改革(取締役構成、報酬制度、人事プロセスの見直し等)を進めております。
これまで、機動的な経営判断を行えるガバナンス体制(独立委員会・報酬設計・取締役スキルマトリクス等)を整えてきました。
課題があるとすれば、支配株主との関係性およびコーポレートガバナンスの在り方にあると認識しております。当社としては、上場を維持した上で、より実効性の高いガバナンス体制の構築を追求することが適切であると考えております。
② コーポレートガバナンス体制の強化
中期経営計画(2022~2025年度)の期間を通じ「形式から実質へ」と進化するガバナンス改革を継続的に実施しています。また、東京証券取引所スタンダード市場が求めるガバナンス水準を十分に満たし、さらにそれを上回る実効性の高い体制の構築に取り組み、取締役会の独立性強化と説明責任の徹底を進めてまいりました。
2022年
・独立社外取締役の増員/取締役会8名体制の確立
・監督と執行の役割を分離しつつ、バランスの取れた構成に刷新
・指名・報酬委員会の設置
・取締役選解任や報酬決定における客観性・透明性を制度化し、独立社外取締役主導で審議プロセスを明確化
2023年
・経営の中核機能である財務・資本政策を担う執行役員の取締役就任/取締役会9名体制の確立
・経営と執行の一体性を高める体制強化として、戦略的な役割を果たす人材を取締役会に登用
2024年
・戦略・ESG推進などを担う経営基盤機能の責任者が取締役に就任
・空港業界経験ではない女性リーダーの登用により、意思決定の視野を広げ、組織に新たな発想と柔軟性をもたらす経営体制へ進化
・指名・報酬委員会にて客観性のある審議を経た代表取締役社長を選任
・主要株主からの出身者ではない代表取締役人事は、当社にとって独立した企業運営への大きな転換点
・利益相反取引に関する特別委員会の設置
2025年
・関連当事者取引に関する管理規制を制定し、取引の透明性を強化
・第60回定時株主総会にて独立社外取締役を増員予定
・東京証券取引所スタンダード市場の上場維持基準に適合
・改定コーポレートガバナンス・コードへの準拠と実質運用
・次年度組織を強化するためCxO体制(CEO/COO/CSO/CTO/CFO)と4部門制の整備による役割明確化
・IR・PR戦略の強化(個人投資家との関係構築含む)
これらの取り組みにより、当社は東京証券取引所スタンダード市場が求めるガバナンス基準を十分に満たし、さらにそれを上回る実効性の高い体制を構築し、持続的成長と中長期的企業価値向上にコミットする経営の土台を確立しています。
③ 情報開示とIR体制の拡充
機関投資家・個人投資家向け説明会を四半期ごとに実施。動画・媒体等を通じた情報発信を通じて、企業認知と透明性向上に注力しています。
・機関投資家及び個人投資家に向け説明会の定期開催(四半期ごとの年間4回開催、2022-2025中期経営期間累計:24回)
・機関投資家向けの現場見学実施
・One on One ミーティングの拡充
・設立経緯・事業内容に関する対談動画の配信
・ラジオNIKKEI開局70周年記念セミナー「MARKET WAVE」にて代表取締役社長が講演
・空港内広告・電車内広告の掲出による社会的認知度向上
これらの取り組みにより、当社は「ESG経営を基盤とした企業価値の向上」という目標を、制度・体制・実績の全てにおいて具現化しつつあります。今後は、非財務KPIの開示の充実とマテリアリティ再整理を通じ、次期中期経営計画(2026~2030年度)の柱となるESG経営の深化を図るとともに、適時適正な情報開示と公正・誠実な経営対応を堅持してまいります。
④ 経営の公正な判断・運営がなされるよう、監視・統制する仕組みを整備し運用の強化
当社は、株式会社東京証券取引所の独立性に関する判断基準を基に、当社経営陣から独立した立場で社外役員としての職務を遂行できる独立性が確保できる、幅広い見識、経験に基づき、当社の経営に対して客観的且つ適切な意見を述べることができる方を招聘し、現在、独立社外取締役2名体制としてガバナンス強化を図っております。当社の独立社外取締役には、特に以下の役割・責務を果たしていただいております。
(ⅰ)経営の方針や経営改善について、自らの知見に基づき、会社の持続的な成長を促し中長期的な企業価値の向上を図る、との観点からの助言を行うこと
(ⅱ)経営陣幹部の選解任その他の取締役会の重要な意思決定を通じ、経営の監督を行うこと
(ⅲ)会社と経営陣・支配株主等との間の利益相反を監督すること
(ⅳ)経営陣・支配株主から独立した立場で、少数株主をはじめとするステークホルダーの意見を取締役会に適切に反映させること
⑤ 指名・報酬委員会
指名・報酬委員会では、当社のガバナンス体制はどうあるべきかという視座に立って、株主総会に諮る取締役・監査役候補の選任議案の他、取締役の報酬の在り方等について審議を行っております。
当事業年度におきましては、主に次の活動を行っております。
・ 取締役候補・監査役候補の選任プロセス
・ 取締役スキルマトリクス項目の点検を行い最新版を策定
・ 当社のあるべき取締役会体制を検討し、独立社外取締役1名の増員を含む第61期取締役体制の原案を取締役会へ答申(第60回定時株主総会へ付議)
・ 当社の取締役報酬について、業績と連動する報酬体系とすべく、短期業績と連動する現金報酬割合と中長期的業績と連動する自社株報酬割合の適切な設定について、第59回定時株主総会における反対意見を分析、検討し修正案を取締役会へ答申

⑥ 特別委員会の設置
当社は独立社外取締役が取締役会の過半数に達していないため、経営陣幹部・取締役の指名(後継者計画を含む)・報酬などに係る取締役会の機能の独立性・客観性と説明責任を強化することを目的として、2022年独立社外取締役2名と代表取締役1名を構成員とした、取締役会の任意の諮問機関である指名・報酬委員会を設置しております。更に少数株主利益保護の観点から2024年8月に過半数を独立社外取締役で構成される特別委員会を設置しております。

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