有価証券報告書-第90期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1)経営方針・経営戦略等
中期経営計画(BEYOND南海)を推進する。「現状維持や過去の前例に甘んじることなく、常に問題意識を抱き続け、先にある夢や理想郷、希望を掴むため、さらに成長していこう」というスローガンの中、『情報欲に寄り添うコンテンツ創出』、『徹底した地域密着の実現』、『個人の意識改革と企業の風土改革』の3つの目標達成を目指す。「収益改革」によって経営基盤を強化し、地域に密着した制作力・営業・技術力を発揮しうる企業像を追い求めていく。放送業では、個人とコアターゲットを強く意識した編成力・制作力・広報力を発揮するとともに、高品質なコンテンツを創出し、最も信頼される放送局として飛躍を図る。また、スポンサーニーズを敏感に読み取りながら、地域に根差した満足度の高い番組・イベント制作を行う。
一方で健康経営をさらに推し進め、地域のリーディングメディアグループであり続けるために、グループ全役員・従業員が一体となって新たな企業ブランドの創造と事業の展開に取り組む。
(2)経営環境
当連結会計年度は、新型コロナウイルスの感染が急速に拡大し、世界では280万人を超える死者が出る非常状態に陥いった。日本国内においても、7月開催予定の東京オリンピック・パラリンピックが1年延期となったのをはじめ、緊急事態宣言が複数回発出されるなど国民の生活はもとより運輸業や観光業、さらには飲食業を中心に多くの業態で実体経済は悪化に陥った。国内のGDP成長率もマイナス4.8%と11年ぶりにマイナスとなった。世界的にも米中の貿易戦争の更なる拡大や世界的な新型コロナウイルスのパンデミックにより景気の減速傾向が顕著になった。
当社グループにおいて、放送事業は幅広い業態の企業・団体・官公庁からの広告収入により経営が成り立っており、連結会計年度を通してイベントが軒並み中止となっただけでなく営業活動や番組取材活動の業務において甚大な制約が生じ大きな減収となった。機器販売業は、前連結会計年度のような大型物件がなく中型工事物件を中心に営業利益重視で取り組んだ。その結果、当社グループの売上高は5,691,996千円(前年同期比10.3%減)となった。
放送事業のうち、テレビは未曾有の収入減少に見舞われた1年となったが、従来の世帯視聴率から個人視聴率調査へ移行した初年度である当連結会計年度に「2020年度個人視聴率調査3冠」を獲得した。自社制作番組では、「もぎたてテレビ」、情報番組「Beans」、「和牛のA4ランクを召し上がれ!」など積極的に展開している。夕方ニュース18時台の「News CH.4」は、他局に追随を許さない企画力と取材力で、県民の信頼と評価を高め、県内民放ではトップ視聴率を維持しており、防災情報発信や交通事故を考えるキャンペーンなど「生命を守る報道」に力を入れている。サッカーJリーグ関係では、愛媛県内に本拠地を持つ愛媛FCとFC今治の両チームの公式映像制作を手がけ、DAZN向けの中継配信と併せて地上波テレビ放送も実施した。また、日本民間放送連盟賞報道番組部門で『NNNドキュメント'20「クリスマスソング放射線を浴びたX年後」』が全国優秀賞を受賞するとともに、文化庁が主催し優れた業績をあげたクリエイターを顕彰する令和2年度芸術選奨放送部門において文部科学大臣賞を受賞した。
ラジオは、日本民間放送連盟賞ラジオ報道番組部門において、新型コロナウイルス感染者への誹謗中傷という人権侵害をテーマに取材した『「感染」-正義とは何か-』が最優秀賞を受賞、ラジオドラマ「紫電改 君がくれた紫のマフラー」がラジオエンターテインメント番組部門で優秀賞をそれぞれ受賞した。また、午後ワイド番組においては、アナウンサー役の話し手がディレクターの役割を兼ねて一人でオペレートする『ワンマンDJ』化を実施し、ラジオ復権へのカンフル剤として新たな試みに挑戦している。
コンテンツ制作およびネット関連では、2018年にギャラクシー賞を受賞したNNNドキュメント「薫ちゃんへ。~痴呆症の妻へ1975通のラブレター~」を原作にしたテレビドラマ『記憶の葉っぱ』を制作し、日本民間放送連盟賞のテレビドラマ部門において優秀賞を受賞した。ドキュメンタリー番組のドラマ化を通して、夫婦の絆の大切さを改めて問いかけたストーリーは視聴者の心を動かして大きな反響を呼んだほか、ドラマ制作に連動してHPなどで「大切なパートナーへのラブレター」の募集を呼びかけ、ラジオ番組内で入賞作品を朗読するなどドラマとの連携に取り組んだ。YouTubeの「公式南海放送ch」は、記者会見やニュース・選挙特番などを配信し、チャンネル登録者が2万3千人と圧倒的な視聴者数を誇っている。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
新型コロナウイルスによる急激な売上の落ち込みを吸収する営業経費の削減を押し進め、財務基盤の安定化を図る。放送事業においては広告収入が収入の柱であるが、新型コロナウイルス感染症の影響で急激に縮小した広告市場など厳しい経営環境に対応するため経費削減を徹底する。ラジオ・テレビとも収益率の高いスポット重視の営業展開や良質な放送外事業を手掛けるなど、売上の増収に引き続き全力を挙げて取り組む。一方で、新型コロナウイルス対応でのテレワーク等も感染状況を注視しながら、感染防止とグループ企業においての業務改善を一層推し進める。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
放送事業においては、県内民放売上1位を堅持する。特にテレビの売上高に大きく関わる個人とコアターゲットをの視聴率を重視し、夕方ニュースやその他の自社制作番組の県内視聴率トップを目指す。そのために、ラジオ・テレビともに、地域社会や業界にアピールする意欲的なコンテンツを積極的に制作・展開していく。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
コロナ禍による、放送局における働き方ばかりでなく在り方を根底から覆す非常事態に陥ったが、「収益改革」を目指して、“新たな歩み”を進める必要がある。そのために、地上波放送を基軸とした情報発信のあるべき姿を確立すると共に、「収益改革」によって経営基盤を強化し、以下3つのの中期経営計画の重点項目に沿って、地域に密着した制作力・営業力・技術力を発揮しうる企業像を追い求めていく。
〇利益創出体制の構築
テレビにおいては、個人とコアターゲットの視聴率を強く意識した編成力・制作力・広報力を発揮し、地域ナンバーワン放送局の地位をキープし続ける。また、『ワンマンDJ』化によるラジオ制作の効率化・個性化を始め、絶えざる編成・制作改革で経費を削減し収益の創出を目指す。全社ONETEAMとなって、聴取者・ユーザーが求めるコンテンツを創出し、収益の最大化を図る。
〇“愛媛主義”の実現
地域貢献は放送局の責務であり、「愛媛マラソン」「24時間テレビ」「書道パフォーマンス甲子園」など、安心して喜びや楽しさを県民が享受できる放送やイベントを充実させる。地元自治体との連携は「愛媛アライアンス戦略室」が中心となって、効率性・採算性を十分に見極めた上で、県民から信頼感・親近感のある番組や自治体イベント等の獲得に繋げる。
〇個人の意識改革と企業風土改革
「働き方改革」5年目となる2021年のスローガンは「遵法精神」。健全な働き方改革には、コンプライアンスの履行が必須条件であり、報道機関に属する一員として、より高い倫理観と良識ある行動が問われている。役員から社員にいたるまで一人ひとりが、法令遵守を徹底し倫理意識のさらなる向上に努める。
中期経営計画のスローガンである「BEYOND 南海」(ビヨンド南海)の下、視聴率・営業収入・制作力の地域ナンバーワンとネットを基軸としたコンテンツ力のさらなる向上を目指し、南海放送グループ全役員・社員が一丸となって企業ブランドの創造と事業展開に取り組んでいく。
(1)経営方針・経営戦略等
中期経営計画(BEYOND南海)を推進する。「現状維持や過去の前例に甘んじることなく、常に問題意識を抱き続け、先にある夢や理想郷、希望を掴むため、さらに成長していこう」というスローガンの中、『情報欲に寄り添うコンテンツ創出』、『徹底した地域密着の実現』、『個人の意識改革と企業の風土改革』の3つの目標達成を目指す。「収益改革」によって経営基盤を強化し、地域に密着した制作力・営業・技術力を発揮しうる企業像を追い求めていく。放送業では、個人とコアターゲットを強く意識した編成力・制作力・広報力を発揮するとともに、高品質なコンテンツを創出し、最も信頼される放送局として飛躍を図る。また、スポンサーニーズを敏感に読み取りながら、地域に根差した満足度の高い番組・イベント制作を行う。
一方で健康経営をさらに推し進め、地域のリーディングメディアグループであり続けるために、グループ全役員・従業員が一体となって新たな企業ブランドの創造と事業の展開に取り組む。
(2)経営環境
当連結会計年度は、新型コロナウイルスの感染が急速に拡大し、世界では280万人を超える死者が出る非常状態に陥いった。日本国内においても、7月開催予定の東京オリンピック・パラリンピックが1年延期となったのをはじめ、緊急事態宣言が複数回発出されるなど国民の生活はもとより運輸業や観光業、さらには飲食業を中心に多くの業態で実体経済は悪化に陥った。国内のGDP成長率もマイナス4.8%と11年ぶりにマイナスとなった。世界的にも米中の貿易戦争の更なる拡大や世界的な新型コロナウイルスのパンデミックにより景気の減速傾向が顕著になった。
当社グループにおいて、放送事業は幅広い業態の企業・団体・官公庁からの広告収入により経営が成り立っており、連結会計年度を通してイベントが軒並み中止となっただけでなく営業活動や番組取材活動の業務において甚大な制約が生じ大きな減収となった。機器販売業は、前連結会計年度のような大型物件がなく中型工事物件を中心に営業利益重視で取り組んだ。その結果、当社グループの売上高は5,691,996千円(前年同期比10.3%減)となった。
放送事業のうち、テレビは未曾有の収入減少に見舞われた1年となったが、従来の世帯視聴率から個人視聴率調査へ移行した初年度である当連結会計年度に「2020年度個人視聴率調査3冠」を獲得した。自社制作番組では、「もぎたてテレビ」、情報番組「Beans」、「和牛のA4ランクを召し上がれ!」など積極的に展開している。夕方ニュース18時台の「News CH.4」は、他局に追随を許さない企画力と取材力で、県民の信頼と評価を高め、県内民放ではトップ視聴率を維持しており、防災情報発信や交通事故を考えるキャンペーンなど「生命を守る報道」に力を入れている。サッカーJリーグ関係では、愛媛県内に本拠地を持つ愛媛FCとFC今治の両チームの公式映像制作を手がけ、DAZN向けの中継配信と併せて地上波テレビ放送も実施した。また、日本民間放送連盟賞報道番組部門で『NNNドキュメント'20「クリスマスソング放射線を浴びたX年後」』が全国優秀賞を受賞するとともに、文化庁が主催し優れた業績をあげたクリエイターを顕彰する令和2年度芸術選奨放送部門において文部科学大臣賞を受賞した。
ラジオは、日本民間放送連盟賞ラジオ報道番組部門において、新型コロナウイルス感染者への誹謗中傷という人権侵害をテーマに取材した『「感染」-正義とは何か-』が最優秀賞を受賞、ラジオドラマ「紫電改 君がくれた紫のマフラー」がラジオエンターテインメント番組部門で優秀賞をそれぞれ受賞した。また、午後ワイド番組においては、アナウンサー役の話し手がディレクターの役割を兼ねて一人でオペレートする『ワンマンDJ』化を実施し、ラジオ復権へのカンフル剤として新たな試みに挑戦している。
コンテンツ制作およびネット関連では、2018年にギャラクシー賞を受賞したNNNドキュメント「薫ちゃんへ。~痴呆症の妻へ1975通のラブレター~」を原作にしたテレビドラマ『記憶の葉っぱ』を制作し、日本民間放送連盟賞のテレビドラマ部門において優秀賞を受賞した。ドキュメンタリー番組のドラマ化を通して、夫婦の絆の大切さを改めて問いかけたストーリーは視聴者の心を動かして大きな反響を呼んだほか、ドラマ制作に連動してHPなどで「大切なパートナーへのラブレター」の募集を呼びかけ、ラジオ番組内で入賞作品を朗読するなどドラマとの連携に取り組んだ。YouTubeの「公式南海放送ch」は、記者会見やニュース・選挙特番などを配信し、チャンネル登録者が2万3千人と圧倒的な視聴者数を誇っている。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
新型コロナウイルスによる急激な売上の落ち込みを吸収する営業経費の削減を押し進め、財務基盤の安定化を図る。放送事業においては広告収入が収入の柱であるが、新型コロナウイルス感染症の影響で急激に縮小した広告市場など厳しい経営環境に対応するため経費削減を徹底する。ラジオ・テレビとも収益率の高いスポット重視の営業展開や良質な放送外事業を手掛けるなど、売上の増収に引き続き全力を挙げて取り組む。一方で、新型コロナウイルス対応でのテレワーク等も感染状況を注視しながら、感染防止とグループ企業においての業務改善を一層推し進める。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
放送事業においては、県内民放売上1位を堅持する。特にテレビの売上高に大きく関わる個人とコアターゲットをの視聴率を重視し、夕方ニュースやその他の自社制作番組の県内視聴率トップを目指す。そのために、ラジオ・テレビともに、地域社会や業界にアピールする意欲的なコンテンツを積極的に制作・展開していく。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
コロナ禍による、放送局における働き方ばかりでなく在り方を根底から覆す非常事態に陥ったが、「収益改革」を目指して、“新たな歩み”を進める必要がある。そのために、地上波放送を基軸とした情報発信のあるべき姿を確立すると共に、「収益改革」によって経営基盤を強化し、以下3つのの中期経営計画の重点項目に沿って、地域に密着した制作力・営業力・技術力を発揮しうる企業像を追い求めていく。
〇利益創出体制の構築
テレビにおいては、個人とコアターゲットの視聴率を強く意識した編成力・制作力・広報力を発揮し、地域ナンバーワン放送局の地位をキープし続ける。また、『ワンマンDJ』化によるラジオ制作の効率化・個性化を始め、絶えざる編成・制作改革で経費を削減し収益の創出を目指す。全社ONETEAMとなって、聴取者・ユーザーが求めるコンテンツを創出し、収益の最大化を図る。
〇“愛媛主義”の実現
地域貢献は放送局の責務であり、「愛媛マラソン」「24時間テレビ」「書道パフォーマンス甲子園」など、安心して喜びや楽しさを県民が享受できる放送やイベントを充実させる。地元自治体との連携は「愛媛アライアンス戦略室」が中心となって、効率性・採算性を十分に見極めた上で、県民から信頼感・親近感のある番組や自治体イベント等の獲得に繋げる。
〇個人の意識改革と企業風土改革
「働き方改革」5年目となる2021年のスローガンは「遵法精神」。健全な働き方改革には、コンプライアンスの履行が必須条件であり、報道機関に属する一員として、より高い倫理観と良識ある行動が問われている。役員から社員にいたるまで一人ひとりが、法令遵守を徹底し倫理意識のさらなる向上に努める。
中期経営計画のスローガンである「BEYOND 南海」(ビヨンド南海)の下、視聴率・営業収入・制作力の地域ナンバーワンとネットを基軸としたコンテンツ力のさらなる向上を目指し、南海放送グループ全役員・社員が一丸となって企業ブランドの創造と事業展開に取り組んでいく。