有価証券報告書-第38期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及びその施策の実施状況
①コーポレート・ガバナンス及び内部統制に関する基本的な考え方
・当社は、社会インフラを担う情報通信事業者として、24時間365日いかなる状況でも、安定した通信サービスを提供し続けるという重要な社会的使命を担っています。また、情報通信事業は、電波等の国民共有の貴重な財産をお借りすることで成り立っており、社会が抱える様々な課題について、情報通信事業を通じて解決していく社会的責任があると認識しています。
この社会的使命、社会的責任を果たすため、持続的な成長と中長期的な企業価値向上が必要不可欠であり、お客さま、株主さま、取引先さま、従業員、地域社会等、当社を取り巻く全てのステークホルダーとの対話、共創を通じて社会的課題に積極的に取り組むことで、安心・安全でかつ豊かなコミュニケーション社会の発展に貢献していきたいと考えています。
コーポレート・ガバナンスの強化は、持続的な成長と中長期的な企業価値向上のための重要な課題であると認識しており、金融商品取引所の定める「コーポレートガバナンス・コード」の趣旨に賛同し、透明性・公正性を担保しつつ、迅速・果断な意思決定を行う仕組みの充実に努めています。
また、当社は、社是・企業理念に加えて、役員・従業員が共有すべき考え方・価値観として「KDDIフィロソフィ」を制定し、グループ全体での浸透活動を推進しています。
「コーポレートガバナンス・コード」の遵守と「KDDIフィロソフィ」の実践を、会社経営上の基本として積極的に取り組むことにより、子会社等を含むグループ全体でのコーポレート・ガバナンスの強化を進め、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現していきます。
・会社法第362条第5項の規定に基づき、「内部統制システム構築の基本方針」を取締役会にて決議、対外的に公表し、会社業務の執行の公正性、透明性及び効率性を確保するとともに、企業クオリティを向上すべく、実効性のある内部統制システムの整備を図っております。
②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
会社の経営上の意思決定、執行及び監督に係る経営管理組織その他のコーポレート・ガバナンス体制を構築しております。
(取締役会)
社外取締役及び独立社外取締役を含む取締役で構成し、法令等に定める重要事項及び経営計画等の決定を行うとともに取締役等の適正な職務執行が図られるよう監督しております。
(業務執行体制)
・執行役員制度により権限の委譲と責任体制の明確化を図り、有効かつ効率的に業務を遂行しております。
・取締役会付議事項の他、業務執行に係る重要事項については、取締役、執行役員等にて構成される経営会議において決定しております。
当社のコーポレート・ガバナンス体制は、次のとおりであります。
(2022年6月23日現在)

(現状の体制を採用している理由)
当社は、コーポレート・ガバナンスに期待されている「適正かつ効率的な業務執行」及び「適切な監査・監督機能」の観点から、社外取締役を複数選任し、過半数の社外監査役を含む監査役会等と連携する体制を採用しております。
「適正かつ効率的な業務執行」については、社内取締役を中心とする取締役会による迅速な意思決定が可能であるという点で効率性が高く、「適切な監査・監督機能」については、業務執行に係る機関に対して独立役員を含む社外役員による多様な視点からのチェックが行われるという点で監査・監督機能が適切に機能していると判断しております。特に、監査役は、取締役会における議決権を有しておらず、取締役の職務執行について客観的な監査が可能であり、さらに、独立社外監査役は、他の経営陣から独立した立場での監査が可能であると考えております。
(設置している機関について)
・取締役会における議長は、田中 孝司(代表取締役会長)が務めております。
その他の構成員(取締役11名、うち社外取締役6名)につきましては、後述の(2)役員の状況の
①役員一覧をご参照ください。
・監査役会における議長は、髙木 憲一郎(常勤監査役)が務めております。
その他の構成員(監査役4名、うち社外監査役3名)につきましては、後述の(2)役員の状況の
①役員一覧をご参照ください。
・取締役・監査役候補の指名にあたり、審議を行い助言する機関として、指名諮問委員会を設置しております。
当委員会における構成員は以下のとおりです。
議長 :加野 理代(独立社外取締役)
副議長:後藤 滋樹(独立社外取締役)
委員 :淡輪 敏(独立社外取締役)、大川 順子(独立社外取締役)、田中 孝司、髙橋 誠
・役員報酬の体系及び水準について、審議を行い助言する機関として、報酬諮問委員会を設置しております。
当委員会における構成員は以下のとおりです。
議長 :後藤 滋樹(独立社外取締役)
副議長:加野 理代(独立社外取締役)
委員 :淡輪 敏(独立社外取締役)、大川 順子(独立社外取締役)、田中 孝司、髙橋 誠
③企業統治に関するその他の事項
(コンプライアンス体制の整備の状況)
・全ての取締役及び従業員は、職務の執行に際し遵守すべき基本原則を掲げた「KDDI行動指針」に基づき、常に高い倫理観を維持し、適正な職務の執行を図っております。
また、反社会的勢力に対しては毅然とした対応をとり、一切の関係遮断に取り組んでおります。
・当社グループの企業倫理に係る会議体において、当社グループ各社の重大な法令違反その他コンプライアンスに係わる問題、事故の早期発見・対処に取組んでおります。また、社内外に設置されているコンプライアンスに係る内部通報制度の適切な運用を図っております。さらに社内外研修、社内の啓発活動等により、コンプライアンスの理解と意識向上に努めております。
(リスク管理体制の整備の状況)
・取締役等で構成される経営戦略等に係る会議体において、当社グループの持続的な成長を図るべく、ビジネスリスクの分析及び事業の優先順位付けを厳正に行い、適切な経営戦略や経営計画を策定しております。その実現のため、業績管理に係る会議体において、月次でビジネスリスクを監視し、業績管理の徹底を図っております。
・各部門に「内部統制責任者」を設置し、経営目標を適正かつ効率的に達成するためのリスク管理を自律的に推進しております。
- リスク情報を定期的に洗い出しこれを一元的に管理するリスク管理部門を中核とし、全ての部門、取締役及び従業員が連携して、社内関連規程に基づき、当社グループのリスクを適切に管理し、経営目標の適正かつ効率的な達成に取り組んでおります。
- 会社事業に重大かつ長期にわたり影響を与える事項については、事業へのリスクを可能な限り低減するための対応策を検討し、策定しております。
- 財務報告に係る内部統制については、金融商品取引法に基づく内部統制報告制度に従い、連結ベースで全社的な内部統制の状況や重要な業務プロセスについて、文書化、評価及び改善を行い、財務報告の信頼性の一層の向上を図っております。
- 業務の有効性・効率性の向上や資産の適正な取得・保管・処分等、当社グループの業務品質向上のために必要な体制の整備、充実を図っております。
・電気通信事業者として、以下の取り組みを行っております。
- 通信の秘密の保護
通信の秘密は、これを保護することが当社グループの企業経営の根幹であり、これを厳守しております。
- 情報セキュリティ
お客さま情報等の漏えいの防止、電気通信サービス用ネットワークへのサイバーテロの防護など会社の全情報資産の管理については、情報セキュリティに関する会議体等において、その施策を策定し、取締役及び従業員が連携して情報セキュリティの確保を図っております。
- 災害時等におけるネットワーク及びサービスの復旧
重大な事故・障害、大規模災害等による通信サービスの停止、中断等のリスクを可能な限り低減するため事業継続計画(BCP)を策定し、ネットワークの信頼性向上とサービス停止の防止施策を実施しております。
非常災害発生時等には、迅速な復旧等のため、可及的速やかに対策本部を設置して対応にあたっております。
(ステークホルダーとの協働に係る取り組み)
・全社を挙げての以下の活動取り組みにより、当社グループの活動全体に対する支持と信頼を獲得し、お客さま満足度の向上と顧客基盤の強化・拡大の達成に取り組んでおります。
- お客さまニーズや苦情への迅速かつ適切な対応により、お客さまの体験価値の向上を目指すCX(Customer Experience)活動に取り組んでおります。
- 諸法令を遵守し、お客さまに安心、安全で高品質な製品・サービスを提供するとともに、製品・サービスの提供にあたっては、お客さまが適切に製品・サービスを選択し利用できるよう、わかりやすい情報の提供と適正な表示を行っております。
・全てのステークホルダーから理解と信頼を得るため、当社グループの経営の透明性を確保し、当社グループの広報・IR活動の更なる充実に努めております。
・当社グループを取り巻くビジネスリスクについては、情報開示に係る会議体において、公正に洗い出し、適時、適正に開示しております。更に当社グループの社会的責任に係る事項について、環境への取り組みや社会的貢献等を含め、サステナビリティを推進する部門を中心に、CSR報告書(サステナビリティレポート)を作成し、開示しております。
(子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況)
・子会社での業務の適正を確保するため子会社管理に関する規程を定め、以下の体制を整備しております。
- 子会社毎に当該子会社の管理を主管する出資先管理部門及び子会社横断での統括管理部門を定め、子会社に対する管理及び支援体制を確立しております。
- 子会社に派遣する取締役、監査役及びその他の従業員に係る子会社管理上の役割を定め、子会社におけるガバナンスの実効性を確保しております。
- 子会社の重要な意思決定事項に関し、当社の取締役会及び経営会議等での承認対象項目及び手順を定め、子会社の管理体制を確立しております。
- 子会社に対する報告対象項目及び手続きを定め、子会社との連携体制を確立しております。
・リスク管理
各子会社にKDDIグループとしての「内部統制責任者」を設置し、各子会社での業務の適正を確保するとともにリスクの適切な管理及び低減策を推進し、経営目標の適正かつ効率的な達成に取り組んでおります。
・コンプライアンス
各子会社の企業倫理に係る会議体を通じて、子会社の重大な法令違反、その他コンプライアンスに係わる問題、事故の早期発見・対処に取り組むとともに、各子会社に内部通報制度を導入し、適切に運用しております。また、「KDDI行動指針」に準じ、子会社の取締役及び全従業員が常に高い倫理感を維持し、適正な職務の執行を図る体制の確保を推進しております。
(責任限定契約の内容の概要)
当社と取締役(業務執行取締役等であるものを除く)及び監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、会社法第425条第1項に定める額としております。なお、当該責任限定が認められるのは、当該取締役及び監査役が責任の原因となった職務の遂行について善意でかつ重大な過失がないときに限られます。
(役員等賠償責任保険契約の内容の概要)
当社は、会社法第430条の3第1項に定める役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しております。当
該保険契約の被保険者の範囲は当社及び当社の子会社の取締役、監査役及び執行役員等であり、被保険者が負担
することになる「職務の執行に関し責任を負うこと又は当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずる
ことのある損害」を補填することとしております。なお、当該保険契約の保険料は全額当社及び当社の子会社が
負担しております。
(取締役の定数)
当社の取締役は20名以内とする旨定款に定めております。
(取締役の選任及び解任の決議要件)
当社は、取締役の選任決議については、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもってこれを決する旨、また、取締役の選任決議については累積投票によらないものとする旨定款に定めております。
(株主総会の特別決議要件)
当社は、会社法第309条第2項の定めによる株主総会の決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
(剰余金の配当等の決定機関)
当社は、取締役会の決議によって、毎年9月30日における最終の株主名簿に記載または記録された株主または登録株式質権者に対し、会社法第454条第5項に定める剰余金の配当(以下、「中間配当金」という。)を支払うことができる旨定款に定めております。これは、中間配当金を取締役会の権限とすることにより、株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。
(自己株式の取得)
当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。これは、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を可能とするため、市場取引等により自己の株式を取得することを目的とするものであります。
コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及びその施策の実施状況
①コーポレート・ガバナンス及び内部統制に関する基本的な考え方
・当社は、社会インフラを担う情報通信事業者として、24時間365日いかなる状況でも、安定した通信サービスを提供し続けるという重要な社会的使命を担っています。また、情報通信事業は、電波等の国民共有の貴重な財産をお借りすることで成り立っており、社会が抱える様々な課題について、情報通信事業を通じて解決していく社会的責任があると認識しています。
この社会的使命、社会的責任を果たすため、持続的な成長と中長期的な企業価値向上が必要不可欠であり、お客さま、株主さま、取引先さま、従業員、地域社会等、当社を取り巻く全てのステークホルダーとの対話、共創を通じて社会的課題に積極的に取り組むことで、安心・安全でかつ豊かなコミュニケーション社会の発展に貢献していきたいと考えています。
コーポレート・ガバナンスの強化は、持続的な成長と中長期的な企業価値向上のための重要な課題であると認識しており、金融商品取引所の定める「コーポレートガバナンス・コード」の趣旨に賛同し、透明性・公正性を担保しつつ、迅速・果断な意思決定を行う仕組みの充実に努めています。
また、当社は、社是・企業理念に加えて、役員・従業員が共有すべき考え方・価値観として「KDDIフィロソフィ」を制定し、グループ全体での浸透活動を推進しています。
「コーポレートガバナンス・コード」の遵守と「KDDIフィロソフィ」の実践を、会社経営上の基本として積極的に取り組むことにより、子会社等を含むグループ全体でのコーポレート・ガバナンスの強化を進め、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現していきます。
・会社法第362条第5項の規定に基づき、「内部統制システム構築の基本方針」を取締役会にて決議、対外的に公表し、会社業務の執行の公正性、透明性及び効率性を確保するとともに、企業クオリティを向上すべく、実効性のある内部統制システムの整備を図っております。
②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
会社の経営上の意思決定、執行及び監督に係る経営管理組織その他のコーポレート・ガバナンス体制を構築しております。
(取締役会)
社外取締役及び独立社外取締役を含む取締役で構成し、法令等に定める重要事項及び経営計画等の決定を行うとともに取締役等の適正な職務執行が図られるよう監督しております。
(業務執行体制)
・執行役員制度により権限の委譲と責任体制の明確化を図り、有効かつ効率的に業務を遂行しております。
・取締役会付議事項の他、業務執行に係る重要事項については、取締役、執行役員等にて構成される経営会議において決定しております。
当社のコーポレート・ガバナンス体制は、次のとおりであります。
(2022年6月23日現在)

(現状の体制を採用している理由)
当社は、コーポレート・ガバナンスに期待されている「適正かつ効率的な業務執行」及び「適切な監査・監督機能」の観点から、社外取締役を複数選任し、過半数の社外監査役を含む監査役会等と連携する体制を採用しております。
「適正かつ効率的な業務執行」については、社内取締役を中心とする取締役会による迅速な意思決定が可能であるという点で効率性が高く、「適切な監査・監督機能」については、業務執行に係る機関に対して独立役員を含む社外役員による多様な視点からのチェックが行われるという点で監査・監督機能が適切に機能していると判断しております。特に、監査役は、取締役会における議決権を有しておらず、取締役の職務執行について客観的な監査が可能であり、さらに、独立社外監査役は、他の経営陣から独立した立場での監査が可能であると考えております。
(設置している機関について)
・取締役会における議長は、田中 孝司(代表取締役会長)が務めております。
その他の構成員(取締役11名、うち社外取締役6名)につきましては、後述の(2)役員の状況の
①役員一覧をご参照ください。
・監査役会における議長は、髙木 憲一郎(常勤監査役)が務めております。
その他の構成員(監査役4名、うち社外監査役3名)につきましては、後述の(2)役員の状況の
①役員一覧をご参照ください。
・取締役・監査役候補の指名にあたり、審議を行い助言する機関として、指名諮問委員会を設置しております。
当委員会における構成員は以下のとおりです。
議長 :加野 理代(独立社外取締役)
副議長:後藤 滋樹(独立社外取締役)
委員 :淡輪 敏(独立社外取締役)、大川 順子(独立社外取締役)、田中 孝司、髙橋 誠
・役員報酬の体系及び水準について、審議を行い助言する機関として、報酬諮問委員会を設置しております。
当委員会における構成員は以下のとおりです。
議長 :後藤 滋樹(独立社外取締役)
副議長:加野 理代(独立社外取締役)
委員 :淡輪 敏(独立社外取締役)、大川 順子(独立社外取締役)、田中 孝司、髙橋 誠
③企業統治に関するその他の事項
(コンプライアンス体制の整備の状況)
・全ての取締役及び従業員は、職務の執行に際し遵守すべき基本原則を掲げた「KDDI行動指針」に基づき、常に高い倫理観を維持し、適正な職務の執行を図っております。
また、反社会的勢力に対しては毅然とした対応をとり、一切の関係遮断に取り組んでおります。
・当社グループの企業倫理に係る会議体において、当社グループ各社の重大な法令違反その他コンプライアンスに係わる問題、事故の早期発見・対処に取組んでおります。また、社内外に設置されているコンプライアンスに係る内部通報制度の適切な運用を図っております。さらに社内外研修、社内の啓発活動等により、コンプライアンスの理解と意識向上に努めております。
(リスク管理体制の整備の状況)
・取締役等で構成される経営戦略等に係る会議体において、当社グループの持続的な成長を図るべく、ビジネスリスクの分析及び事業の優先順位付けを厳正に行い、適切な経営戦略や経営計画を策定しております。その実現のため、業績管理に係る会議体において、月次でビジネスリスクを監視し、業績管理の徹底を図っております。
・各部門に「内部統制責任者」を設置し、経営目標を適正かつ効率的に達成するためのリスク管理を自律的に推進しております。
- リスク情報を定期的に洗い出しこれを一元的に管理するリスク管理部門を中核とし、全ての部門、取締役及び従業員が連携して、社内関連規程に基づき、当社グループのリスクを適切に管理し、経営目標の適正かつ効率的な達成に取り組んでおります。
- 会社事業に重大かつ長期にわたり影響を与える事項については、事業へのリスクを可能な限り低減するための対応策を検討し、策定しております。
- 財務報告に係る内部統制については、金融商品取引法に基づく内部統制報告制度に従い、連結ベースで全社的な内部統制の状況や重要な業務プロセスについて、文書化、評価及び改善を行い、財務報告の信頼性の一層の向上を図っております。
- 業務の有効性・効率性の向上や資産の適正な取得・保管・処分等、当社グループの業務品質向上のために必要な体制の整備、充実を図っております。
・電気通信事業者として、以下の取り組みを行っております。
- 通信の秘密の保護
通信の秘密は、これを保護することが当社グループの企業経営の根幹であり、これを厳守しております。
- 情報セキュリティ
お客さま情報等の漏えいの防止、電気通信サービス用ネットワークへのサイバーテロの防護など会社の全情報資産の管理については、情報セキュリティに関する会議体等において、その施策を策定し、取締役及び従業員が連携して情報セキュリティの確保を図っております。
- 災害時等におけるネットワーク及びサービスの復旧
重大な事故・障害、大規模災害等による通信サービスの停止、中断等のリスクを可能な限り低減するため事業継続計画(BCP)を策定し、ネットワークの信頼性向上とサービス停止の防止施策を実施しております。
非常災害発生時等には、迅速な復旧等のため、可及的速やかに対策本部を設置して対応にあたっております。
(ステークホルダーとの協働に係る取り組み)
・全社を挙げての以下の活動取り組みにより、当社グループの活動全体に対する支持と信頼を獲得し、お客さま満足度の向上と顧客基盤の強化・拡大の達成に取り組んでおります。
- お客さまニーズや苦情への迅速かつ適切な対応により、お客さまの体験価値の向上を目指すCX(Customer Experience)活動に取り組んでおります。
- 諸法令を遵守し、お客さまに安心、安全で高品質な製品・サービスを提供するとともに、製品・サービスの提供にあたっては、お客さまが適切に製品・サービスを選択し利用できるよう、わかりやすい情報の提供と適正な表示を行っております。
・全てのステークホルダーから理解と信頼を得るため、当社グループの経営の透明性を確保し、当社グループの広報・IR活動の更なる充実に努めております。
・当社グループを取り巻くビジネスリスクについては、情報開示に係る会議体において、公正に洗い出し、適時、適正に開示しております。更に当社グループの社会的責任に係る事項について、環境への取り組みや社会的貢献等を含め、サステナビリティを推進する部門を中心に、CSR報告書(サステナビリティレポート)を作成し、開示しております。
(子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況)
・子会社での業務の適正を確保するため子会社管理に関する規程を定め、以下の体制を整備しております。
- 子会社毎に当該子会社の管理を主管する出資先管理部門及び子会社横断での統括管理部門を定め、子会社に対する管理及び支援体制を確立しております。
- 子会社に派遣する取締役、監査役及びその他の従業員に係る子会社管理上の役割を定め、子会社におけるガバナンスの実効性を確保しております。
- 子会社の重要な意思決定事項に関し、当社の取締役会及び経営会議等での承認対象項目及び手順を定め、子会社の管理体制を確立しております。
- 子会社に対する報告対象項目及び手続きを定め、子会社との連携体制を確立しております。
・リスク管理
各子会社にKDDIグループとしての「内部統制責任者」を設置し、各子会社での業務の適正を確保するとともにリスクの適切な管理及び低減策を推進し、経営目標の適正かつ効率的な達成に取り組んでおります。
・コンプライアンス
各子会社の企業倫理に係る会議体を通じて、子会社の重大な法令違反、その他コンプライアンスに係わる問題、事故の早期発見・対処に取り組むとともに、各子会社に内部通報制度を導入し、適切に運用しております。また、「KDDI行動指針」に準じ、子会社の取締役及び全従業員が常に高い倫理感を維持し、適正な職務の執行を図る体制の確保を推進しております。
(責任限定契約の内容の概要)
当社と取締役(業務執行取締役等であるものを除く)及び監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、会社法第425条第1項に定める額としております。なお、当該責任限定が認められるのは、当該取締役及び監査役が責任の原因となった職務の遂行について善意でかつ重大な過失がないときに限られます。
(役員等賠償責任保険契約の内容の概要)
当社は、会社法第430条の3第1項に定める役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しております。当
該保険契約の被保険者の範囲は当社及び当社の子会社の取締役、監査役及び執行役員等であり、被保険者が負担
することになる「職務の執行に関し責任を負うこと又は当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずる
ことのある損害」を補填することとしております。なお、当該保険契約の保険料は全額当社及び当社の子会社が
負担しております。
(取締役の定数)
当社の取締役は20名以内とする旨定款に定めております。
(取締役の選任及び解任の決議要件)
当社は、取締役の選任決議については、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもってこれを決する旨、また、取締役の選任決議については累積投票によらないものとする旨定款に定めております。
(株主総会の特別決議要件)
当社は、会社法第309条第2項の定めによる株主総会の決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
(剰余金の配当等の決定機関)
当社は、取締役会の決議によって、毎年9月30日における最終の株主名簿に記載または記録された株主または登録株式質権者に対し、会社法第454条第5項に定める剰余金の配当(以下、「中間配当金」という。)を支払うことができる旨定款に定めております。これは、中間配当金を取締役会の権限とすることにより、株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。
(自己株式の取得)
当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。これは、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を可能とするため、市場取引等により自己の株式を取得することを目的とするものであります。