有価証券報告書-第41期(2025/04/01-2026/03/31)
2.2.営業収益
(1)収益の分解
① 顧客との契約及びその他の源泉から認識した収益
その他の源泉から認識した収益は、IFRS第16号に基づく不動産賃貸収入やリース収入、IFRS第9号に基づく利息及び配当収益等やIFRS第17号に基づく保険料収入等です。
② 分解した収益とセグメント収益の関連
営業収益の分解については、内部管理区分を一部見直したことに伴い、新たな区分に変更しております。モバイル通信サービス収入には、旧区分における移動音声関連サービス収入及びモバイルに関連するIP系・パケット通信サービス収入が、レガシービジネスには旧区分における加入電話、INSネット、一般専用、高速ディジタル伝送等の固定音声関連サービス収入が含まれております。
NTTグループにおいては、総合ICT事業、グローバル・ソリューション事業、地域通信事業、その他(不動産、エネルギー等)の4区分において、通信サービス、通信端末機器販売、システムインテグレーションサービス及びその他のサービスの4つのサービスを提供しています。詳細については、当注記の「会計方針」に記載しています。
(2)契約残高
顧客との契約から生じた債権、契約資産及び契約負債に関する情報
契約資産は主に、システムインテグレーションサービスについて報告日時点で顧客の支配する資産を創出しているがまだ請求していない作業に係る対価に対するNTTグループの権利に関連するものです。契約資産は、支払いに対する権利が無条件になった時点で債権に振り替えられます。契約負債は主に、携帯電話等の利用に伴って顧客に付与するポイントの未行使分、フレッツ光やドコモ光に係る初期工事料収入、新規契約事務手数料収入の繰延収益について、顧客から受け取った前受対価に関連するものです。契約負債は、財またはサービスが顧客に移転した時点で収益に振り替えられます。
前連結会計年度及び当連結会計年度中に認識した収益のうち期首現在の契約負債残高に含まれていたものは、それぞれ395,294百万円及び428,007百万円です。
過去の期間に充足(又は部分的に充足)した履行義務から前連結会計年度及び当連結会計年度に認識した収益の金額に重要性はありません。
(3)残存履行義務に配分した取引価格
(単位:百万円)
残存履行義務に関して、通信サービスにおける工事料収入・契約事務手数料収入及びポイントプログラム等並びにシステムインテグレーションサービスについては、IFRS第15号第121項の実務上の便法を適用せず、予想期間が1年以内の契約に係る履行義務を含めています。なお、上記以外のものについては、実務上の便法を適用し、予想期間が1年以内の契約に係る履行義務を含めていません。
(4)顧客との契約の獲得又は履行のためのコストから認識した資産
NTTグループは、顧客との契約獲得のための増分コスト及び履行のためのコストのうち、回収可能であると見込まれる部分について資産として認識しており、連結財政状態計算書上は「その他の非流動資産」に計上しています。契約獲得のための増分コストとは、顧客との契約を獲得するために発生したコストで、当該契約を獲得しなければ発生しなかったであろうものです。また、履行のためのコストは顧客に財又はサービスが移転する前に発生する契約を履行するためのものです。
NTTグループにおいて資産計上されている契約獲得のための増分コストは、主に顧客を獲得するために発生した販売代理店に対する手数料等であり、契約を獲得しなければ発生しなかった増分コストです。契約履行のためのコストは、主に新規契約時に発生する受付事務に係る直接人件費等であり、顧客に提供するサービスに直接関連するコストです。当該契約獲得のための増分コスト及び契約履行のためのコストを資産計上する際には、顧客(契約者)の解約率等を加味したうえで、回収が見込まれる金額のみを資産として認識しています。また、当該資産については、関連するサービスの見積平均契約期間に亘り償却しています。
また、契約コストから認識した資産については四半期ごとに回収可能性の検討を行っています。検討に当たっては、当該資産の帳簿価額が、解約率等を加味した関連するサービスが顧客に提供される契約期間に企業が受け取ると見込んでいる対価の残りの金額から、当該財又はサービスの提供に直接関連し、まだ費用として認識されていないコストを差し引いた金額を超過しているかどうか判断を行っています。これらの見積り及び仮定は、前提とした状況が変化すれば、契約コストから認識した資産に関する減損損失を損益に認識することにより、契約コストから認識した資産の金額に重要な影響を及ぼす可能性があるため、NTTグループでは、当該見積りは重要なものであると判断しています。
契約コストから認識した資産から生じた前連結会計年度及び当連結会計年度における償却費は、それぞれ130,201百万円及び144,269百万円であり、減損損失は生じていません。
| (会計方針) IFRS第9号に基づく利息・配当収益やIFRS第17号に基づく保険料収入、IFRS第16号に基づく不動産賃貸収入やリース収入等を除き、以下の5ステップアプローチに基づき、顧客に移転する財やサービスとの交換により、その権利を得ると見込む金額を収益として認識しています。 ステップ1:顧客との契約を識別する。 ステップ2:契約における履行義務を識別する。 ステップ3:取引価格を算定する。 ステップ4:取引価格を契約における別個の履行義務へ配分する。 ステップ5:履行義務を充足した時点で(又は充足するに応じて)収益を認識する。 また、顧客との契約獲得のための増分コスト及び履行コストのうち、回収可能であると見込まれる部分について資産として認識しています。契約獲得の増分コストとは、顧客との契約を獲得するために発生したコストで、当該契約を獲得しなければ発生しなかったものです。また、履行コストとは、顧客に財又はサービスが移転する前に発生する契約を履行するためのものです。NTTグループは通信サービスにおける、工事料収入・契約事務手数料収入及びポイントプログラム等並びにシステムインテグレーションサービスに係るもの以外のものについてはIFRS第15号第94項の実務上の便法を適用し、認識するはずの資産の償却期間が1年以内である場合には、契約獲得の増分コストを発生時に費用として認識しています。 NTTグループにおいては、総合ICT事業、グローバル・ソリューション事業、地域通信事業、その他(不動産、エネルギー等)の4区分において、通信サービス、通信端末機器販売、システムインテグレーションサービス及びその他のサービスの4つのサービスを提供しています。 ① 通信サービス 総合ICT事業において、LTE(Xi)、5G、ドコモ光、Arcstar Universal One、IP-VPN、OCN等を、地域通信事業においてフレッツ光(コラボ光※含む) 、加入電話、INSネット、一般専用、高速ディジタル伝送等を顧客に提供しており、サービスの利用に応じて履行義務が充足されると判断していることから、これらの利用に応じて収益を認識しています。通信サービスは一般消費者向けの場合、月次で請求しており、主にサービスを利用した月の翌月末もしくはサービスを利用した期間の1ヶ月後を支払期限としています。法人事業者向けの場合、契約により合意された時点で請求しており、主にサービスを利用した月の翌月末までにサービスの対価を回収しています。 また、通信サービスの利用に応じて進呈するポイントと引き換えに、顧客が商品購入時の支払いや通信料金への充当等が可能なポイントプログラムを提供しています。取引価格は、通信サービス及びポイントに対して、それぞれの独立販売価格の比率に基づいて配分されます。ポイントに配分された取引価格のうち、未使用部分については契約負債として「その他の流動負債」に計上し、その後のポイントの使用に従って収益として認識します。この独立販売価格の見積りには、ポイント失効の見込みやポイントの交換対象となる商品・サービスの価値等の判断を伴う仮定が含まれています。 一部の料金プランでは、料金プラン毎に定額料金の範囲内で利用可能な通信分(データ通信)を定めており、利用可能な通信分のうち当月未使用分を自動的に繰越すサービスを提供しています。これらのサービスでは、当月に使用されず、翌月以降に使用が見込まれる分の収益を繰延べ、繰越金額が使用される時点において、収益として認識しています。 工事料収入・契約事務手数料収入等の初期一括収入は繰延べ、最終顧客とのフレッツ光及び光コラボレーションモデルの見積平均契約期間にわたって収益として認識しています。 コラボ光事業者に支払った新規販売奨励金は、連結財政状態計算書の「その他の非流動資産」として繰延べ、支払時より見積平均契約期間にわたって、収益から控除しています。また、将来1年毎の契約更新時に継続利用販売奨励金として支払われる金額は、変動対価として過去の実績等に基づき見積り、当初の契約時又は直近の契約更新時から1年間にわたって収益から控除しています。 ※コラボ光:NTT東日本及びNTT西日本がサービス提供事業者(コラボ光事業者)に卸提供している光アク セスサービス等。 |
| ② 通信端末機器販売 総合ICT事業において、通信端末機器を販売代理店等へ販売しています。NTTグループは、販売代理店等へ端末機器を引渡した時点で収益を認識しています。また、販売代理店等への引渡時に、通信端末機器販売に係る収益から代理店手数料及び契約者に対するインセンティブの一部を控除した額を収益として認識しています。なお、販売代理店等が契約者へ端末機器を販売する際に12ヶ月もしくは24ヶ月の分割払いを選択可能としています。分割払いが選択された場合、契約者及び販売代理店等と締結した契約に基づき、NTTグループが契約者に代わって端末機器代金を販売代理店等に支払い、この立替えた端末機器代金については、分割払いの期間にわたり、月額基本使用料及び通信料収入に合わせて契約者に請求しており、主にサービスを利用した月の翌月末を支払期限としています。端末機器の販売については、販売代理店等へ引渡した時点で収益として認識しているため、端末機器代金の立替え及び契約者からの資金回収は、NTTグループの収益に影響を与えません。 また、総合ICT事業における端末機器の販売において、利用した端末機器の返品等を条件に、割賦債権の 一部の支払いを不要とするプログラムを提供しています。当該プログラムの利用によって支払いを受けられなくなると見込む額を端末機器の販売時に収益から減額し、返金負債として「その他の流動負債」、「その他の非流動負債」に計上しています。返金負債の見積りについては、プログラム加入者による当該プログラムの利用率や、商品の種類ごとに過去の経験等に基づいて算出した端末取替時期等を基礎数値として将来支払いを受けられないと見込む額を算定し、翌年度以降に重大な収益の戻入れが生じないように見積りを行っており、プログラム加入者の当該プログラムの返却率等の仮定が含まれています。返金負債については、「注記3.13.その他の負債」に記載しています。また、NTTグループは、返金負債の決済時にプログラム加入者から端末機器を回収する権利を連結財政状態計算書において「その他の流動資産」、「その他の非流動資産」にそれぞれ含めて資産計上しています。当該資産は、帳簿価額から回収のための予想コスト(返品された端末機器の企業にとっての価値の潜在的な下落を含む)を控除した額で端末機器の販売時に測定しています。 ③ システムインテグレーションサービス 総合ICT事業及び地域通信事業においてシステム開発等を、総合ICT事業及びグローバル・ソリューション事業においてシステムインテグレーションサービスを、顧客に提供しており、工事の進捗に従って顧客に成果が移転するため、工事期間にわたり収益を認識しています。原価の発生が工事の進捗度に比例すると判断しているため、収益の認識には原価比例法を用いています。契約対価は通常、引渡時に請求し、主に請求翌日から起算して30日以内にサービスの対価を回収しています。 また、損失の発生が予測される場合の損失引当は、引渡時に見込まれる全ての収益及び費用の見積りに基づいて認識しています。これにより、給付が完了するまでの様々な段階で収益及び費用の合理的見積りが可能となります。認識された損失は、契約の進捗にしたがって見直すことがあり、その原因となる事実が判明した連結会計年度において計上されます。 ④ その他のサービス 総合ICT事業において、動画・音楽・電子書籍等の配信サービス、金融・決済サービス、ショッピングサービス、生活関連サービス、及びケータイ補償サービス等のサービスを提供しています。 また、不動産事業やエネルギー事業等に関するサービスを提供しています。 NTTグループは、これらのサービスについて、引渡しが完了又はサービスが提供された時点で収益を認識しています。収益に関する政府補助金は、補助金を受領するための条件を満たすこと、かつ補助金を受領するという合理的な保証が得られた時に収益を認識しています。 (見積り及び見積りを伴う判断) 収益の認識に関して、上記の会計方針に記載のとおり見積りを行っています。また、契約コストから認識した資産の回収可能性について見積りを行っています。 |
(1)収益の分解
① 顧客との契約及びその他の源泉から認識した収益
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度 (2024年4月 1日から 2025年3月31日まで) | 当連結会計年度 (2025年4月 1日から 2026年3月31日まで) | |
| 顧客との契約から認識した収益 | 12,872,715 | 13,234,229 |
| その他の源泉から認識した収益 | 832,012 | 1,174,892 |
| 合計 | 13,704,727 | 14,409,121 |
その他の源泉から認識した収益は、IFRS第16号に基づく不動産賃貸収入やリース収入、IFRS第9号に基づく利息及び配当収益等やIFRS第17号に基づく保険料収入等です。
② 分解した収益とセグメント収益の関連
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度(2024年4月1日から2025年3月31日) | ||||
| 外部売上高 | セグメント間売上高 | 合計 | ||
| 総合ICT事業 | 5,907,800 | 305,272 | 6,213,072 | |
| モバイル通信サービス収入 | 2,471,145 | 12,113 | 2,483,258 | |
| 端末機器、SI、その他収入 | 3,436,655 | 293,159 | 3,729,814 | |
| グローバル・ソリューション事業 | 4,425,973 | 212,748 | 4,638,721 | |
| システムインテグレーションサービス | 4,425,973 | 212,748 | 4,638,721 | |
| 地域通信事業 | 2,453,419 | 658,868 | 3,112,287 | |
| 法人ビジネス、光ビジネス等 | 1,952,211 | 621,571 | 2,573,782 | |
| レガシービジネス | 501,208 | 37,297 | 538,505 | |
| その他 | 917,535 | 808,996 | 1,726,531 | |
| 合計 | 13,704,727 | 1,985,884 | 15,690,611 | |
| (単位:百万円) |
| 当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日) | ||||
| 外部売上高 | セグメント間売上高 | 合計 | ||
| 総合ICT事業 | 6,146,232 | 311,841 | 6,458,073 | |
| モバイル通信サービス収入 | 2,435,850 | 11,488 | 2,447,338 | |
| 端末機器、SI、その他収入 | 3,710,382 | 300,353 | 4,010,735 | |
| グローバル・ソリューション事業 | 4,754,653 | 249,961 | 5,004,614 | |
| システムインテグレーションサービス | 4,754,653 | 249,961 | 5,004,614 | |
| 地域通信事業 | 2,555,241 | 654,966 | 3,210,207 | |
| 法人ビジネス、光ビジネス等 | 2,088,237 | 626,533 | 2,714,770 | |
| レガシービジネス | 467,004 | 28,433 | 495,437 | |
| その他 | 952,995 | 799,604 | 1,752,599 | |
| 合計 | 14,409,121 | 2,016,372 | 16,425,493 | |
営業収益の分解については、内部管理区分を一部見直したことに伴い、新たな区分に変更しております。モバイル通信サービス収入には、旧区分における移動音声関連サービス収入及びモバイルに関連するIP系・パケット通信サービス収入が、レガシービジネスには旧区分における加入電話、INSネット、一般専用、高速ディジタル伝送等の固定音声関連サービス収入が含まれております。
NTTグループにおいては、総合ICT事業、グローバル・ソリューション事業、地域通信事業、その他(不動産、エネルギー等)の4区分において、通信サービス、通信端末機器販売、システムインテグレーションサービス及びその他のサービスの4つのサービスを提供しています。詳細については、当注記の「会計方針」に記載しています。
(2)契約残高
顧客との契約から生じた債権、契約資産及び契約負債に関する情報
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度末 (2025年3月31日) | 当連結会計年度末 (2026年3月31日) | |
| 顧客との契約から生じた債権 (営業債権及びその他の債権) | 2,827,725 | 3,188,471 |
| 契約資産(その他の流動資産) | 253,986 | 312,866 |
| 契約負債 (その他の流動負債及びその他の非流動負債) | 1,002,269 | 1,110,995 |
契約資産は主に、システムインテグレーションサービスについて報告日時点で顧客の支配する資産を創出しているがまだ請求していない作業に係る対価に対するNTTグループの権利に関連するものです。契約資産は、支払いに対する権利が無条件になった時点で債権に振り替えられます。契約負債は主に、携帯電話等の利用に伴って顧客に付与するポイントの未行使分、フレッツ光やドコモ光に係る初期工事料収入、新規契約事務手数料収入の繰延収益について、顧客から受け取った前受対価に関連するものです。契約負債は、財またはサービスが顧客に移転した時点で収益に振り替えられます。
前連結会計年度及び当連結会計年度中に認識した収益のうち期首現在の契約負債残高に含まれていたものは、それぞれ395,294百万円及び428,007百万円です。
過去の期間に充足(又は部分的に充足)した履行義務から前連結会計年度及び当連結会計年度に認識した収益の金額に重要性はありません。
(3)残存履行義務に配分した取引価格
(単位:百万円)
| 履行義務の種類 | 前連結会計年度末 (2025年3月31日) | 当連結会計年度末 (2026年3月31日) | 予想される充足見込時期に関する説明 |
| 通信サービスにおける工事料収入・契約事務手数料収入及びポイントプログラム等 | 413,148 | 463,820 | 概ね17年以内に充足する見込です。 |
| システム・ソフトウェア開発等のシステムインテグレーションサービス | 4,622,766 | 5,678,217 | 概ね4年以内に充足する見込です。 |
| 上記以外のもの(解約不能な賃貸契約における共益費、建設工事等) | 287,984 | 352,393 | 解約不能な賃貸契約における共益費は概ね22年、建設工事は概ね13年、その他は概ね13年以内に充足する見込です。 |
残存履行義務に関して、通信サービスにおける工事料収入・契約事務手数料収入及びポイントプログラム等並びにシステムインテグレーションサービスについては、IFRS第15号第121項の実務上の便法を適用せず、予想期間が1年以内の契約に係る履行義務を含めています。なお、上記以外のものについては、実務上の便法を適用し、予想期間が1年以内の契約に係る履行義務を含めていません。
(4)顧客との契約の獲得又は履行のためのコストから認識した資産
| (単位:百万円) |
| 前連結会計年度末 (2025年3月31日) | 当連結会計年度末 (2026年3月31日) | |
| 契約獲得のためのコストから認識した資産 | 418,431 | 478,953 |
| 契約履行のためのコストから認識した資産 | 62,936 | 60,099 |
| 合計 | 481,367 | 539,052 |
NTTグループは、顧客との契約獲得のための増分コスト及び履行のためのコストのうち、回収可能であると見込まれる部分について資産として認識しており、連結財政状態計算書上は「その他の非流動資産」に計上しています。契約獲得のための増分コストとは、顧客との契約を獲得するために発生したコストで、当該契約を獲得しなければ発生しなかったであろうものです。また、履行のためのコストは顧客に財又はサービスが移転する前に発生する契約を履行するためのものです。
NTTグループにおいて資産計上されている契約獲得のための増分コストは、主に顧客を獲得するために発生した販売代理店に対する手数料等であり、契約を獲得しなければ発生しなかった増分コストです。契約履行のためのコストは、主に新規契約時に発生する受付事務に係る直接人件費等であり、顧客に提供するサービスに直接関連するコストです。当該契約獲得のための増分コスト及び契約履行のためのコストを資産計上する際には、顧客(契約者)の解約率等を加味したうえで、回収が見込まれる金額のみを資産として認識しています。また、当該資産については、関連するサービスの見積平均契約期間に亘り償却しています。
また、契約コストから認識した資産については四半期ごとに回収可能性の検討を行っています。検討に当たっては、当該資産の帳簿価額が、解約率等を加味した関連するサービスが顧客に提供される契約期間に企業が受け取ると見込んでいる対価の残りの金額から、当該財又はサービスの提供に直接関連し、まだ費用として認識されていないコストを差し引いた金額を超過しているかどうか判断を行っています。これらの見積り及び仮定は、前提とした状況が変化すれば、契約コストから認識した資産に関する減損損失を損益に認識することにより、契約コストから認識した資産の金額に重要な影響を及ぼす可能性があるため、NTTグループでは、当該見積りは重要なものであると判断しています。
契約コストから認識した資産から生じた前連結会計年度及び当連結会計年度における償却費は、それぞれ130,201百万円及び144,269百万円であり、減損損失は生じていません。