有価証券報告書-第12期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営方針
動画配信サービスや静止衛星の技術革新、低軌道衛星による新たなビジネスの台頭など、当社グループを取り巻く競争環境が大きく変わりつつある中、この変化をチャンスととらえ、加速するデジタル社会の進展とあらゆる空間におけるビジネスフィールドの拡張を見据え、当社グループの果たすべき役割を再定義した新たなグループミッションを定めました。
Space for your Smile不安が「安心」にかわる社会へ
不便が「快適」にかわる生活へ
好きが「大好き」にかわる人生へ
Space for your Smileには、私たちの目指す世界が描かれています。宇宙も、空も、海も、陸も、家族が集うリビングも、ひとりの自由な場所も、これらすべてのSpaceが笑顔で満たされるように。日常のちょっとした幸せから、まだ見ぬ未来の幸せまで、ひとりひとりの明日がよりよい日になっていく、そんな世界を創りつづけます。
このミッションを実現し、企業価値の増大を図ってまいります。
(2) 経営戦略
メディア事業においては、既存の有料放送市場が成熟し、定額制または無料のインターネット動画配信サービスとの顧客獲得競争やスポーツを中心としたコンテンツの獲得競争が激化しているなか、4K・8K伝送における優位性を活かした光ファイバーでの番組配信事業の拡大などで4K・8Kに対応した事業基盤を構築してまいります。また、プラットフォーム事業のコスト構造の見直しや、コンテンツ事業の収益性改善を目指すとともに、当社顧客基盤を活用した生活提案型サービスを提供するLIFE事業など新規事業による新たな収益の獲得を図ります。
宇宙事業においては、ハイスループット衛星(以下「HTS」:従来よりも伝送容量を大幅に拡張した衛星)等の新型衛星を投入することで、航空機・船舶・携帯電話基地局向けバックホールなどの需要拡大に対応し、基礎収益力を高めてまいります。また、宇宙基本計画に対応した宇宙事業の拡大や、静止衛星以外の新規通信インフラ事業及びビジネスインテリジェンス事業を立ち上げるなど、新たなサービスや事業展開により中長期的な成長を目指します。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2019年度の連結業績目標は以下のとおりです。
営業収益 1,435億円
営業利益 150億円
経常利益 155億円
親会社株主に帰属する当期純利益 100億円
EBITDA 420億円
(4) 経営環境
国内では少子高齢化による人口減少を受け国内市場が徐々に縮小する一方で、有力な産業政策として訪日観光客の大幅な増加が想定されるなど、国内における市場環境が大きく変化するものとみております。
またこの期間においては2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、通信環境が大きく拡充するとともに、放送及び非放送エリアでも4K・8K利活用が期待されており、衛星放送関連では110度BS/CS左旋のインフラ拡大も実現するものと考えております。更に「宇宙基本計画」や「宇宙活動法」、「衛星リモートセンシング法」等の計画や制度の整備による宇宙産業拡大も期待されます。
当社を取り巻く環境変化のなかで、スマートフォンを核とした巨大ネット系企業による侵食と、IoTの進展、AIなどの技術の進化により、通信・放送・宇宙分野を含む様々な領域で新たなプレーヤー、新たなサービスが誕生し、既存事業領域での競争がより激化すると考えております。
(5) 対処すべき課題
メディア事業及び宇宙事業において、衛星を軸とした国内の既存市場が成熟期を迎えていることを認識し、当社グループの各事業について、収支構造の改善及び事業領域の拡大を図ってまいります。その実現のためにM&Aや事業提携に積極的に取り組んでまいります。
また、当社グループは、放送と通信という公共性の高い事業、かつ消費者向けサービスを展開する企業グループとして、事業及び消費者保護関連の各種法令・ガイドライン等の法令遵守の徹底を図り、一層信頼される企業グループを目指してまいります。
<メディア事業>(1) 事業構造改革による収益性の改善
既存の有料放送市場が成熟し、資金力の豊富な国内外のインターネット動画配信サービスが次々と台頭し、コンテンツ獲得及び顧客獲得の両面で競争が激化している中、従来の延長線上にある各種施策だけでは加入者数の減少を免れない状況にあります。このような競争環境下において、有料多チャンネル放送の運営を中心としたプラットフォーム事業のコスト構造の見直しを進めるとともに、コンテンツ事業の収益性においても「選択と集中」を行い、収益確保を図ってまいります。
(2) サービスの拡充と差別化
有料、無料を問わず数多くの放送サービス・動画配信サービスがある中で、当社グループのサービスを選択していただくためには、魅力的かつ差別化されたコンテンツがあることに加え、優れた顧客体験価値(カスタマーエクスペリエンス)を提供できるサービスであることが重要となってまいります。
2018年10月1日よりテレビ1台分の料金で3台まで追加料金なしで50チャンネルが見放題となる「スカパー!基本プラン」を発売し、加入件数の増加に寄与しております。家庭内の複数の部屋で視聴できる環境を増やし、視聴人数・視聴時間の増加及び満足度の向上を図り、解約抑止と加入者数の増加につなげるべく、快適で便利な視聴環境の提供を引き続き検討、実行してまいります。
「スカパー!オンデマンド」では2019年プロ野球公式戦全12球団の配信を実現し、プロ野球セットアプリも提供する等、プロ野球ファンの皆様にご満足いただけるよう、サービスの拡充に取り組んでおります。
ご家庭内のインターネットブロードバンドサービスの中心となっている光ファイバー上においても、地上波やBS・110度CSの同時再放送サービスを提供しており、その世帯数は2019年3月末日において223万世帯に達するまで成長してまいりました。BSの右旋円偏波における4K放送の同時再放送を2018年12月1日の開局当初より提供を開始しておりますが、2019年秋までにはBS・110度CSの左旋円偏波にて提供しているすべての4K及び8Kチャンネルの再放送も提供する予定です。
以上の展開を着実に推進することにより、サービスの拡充及び差別化による加入基盤の維持・拡大を図ってまいります。
(3) 新たな収益の獲得
既存事業による収益に加え、新たな収益源を育てることも課題と認識しております。
海外での放送及び配信事業に取り組むと共に、自主運営チャンネル内の広告営業、既存のお客様に対する電子雑誌や福利厚生サービスといった「スカパー!」の顧客基盤を生かし、増大する未来の生活時間に向けて、より豊かな時間をお客様に提供する「LIFE事業」を推進してまいります。
<宇宙事業>(4) 衛星運用の安定性及び信頼性の確保
2018年4月にSuperbird-B2(軌道位置:東経162度)の後継衛星であるSuperbird-8(軌道上名称:Superbird-B3)の打ち上げに成功し、7月より運用を開始しております。この衛星はKuバンドとKaバンドの高性能トランスポンダを搭載し、主に国内のお客様向けに衛星通信サービスを提供いたします。今後も衛星運用の安定性及び信頼性を確保するために、予備衛星の配置や後継衛星の適切な調達に取り組んでまいります。
(5) 既存事業の強化
持続的な成長のためには、衛星サービスの優位な領域における新規顧客の開拓が必要不可欠と考えております。以下に示す各分野での取り組みを強化することで、既存事業の強化を図ってまいります。
ⅰ)国内衛星ビジネス
移動体通信の既存顧客による長期利用を目的として、JCSAT-17の打ち上げを2019年度下期に予定しております。
ⅱ)宇宙・防衛ビジネス
防衛省より受注したXバンド事業衛星1号機につきましては、2018年4月の打ち上げに成功し、その後も安定的な運用を継続しております。内閣府により2018年12月に策定された「宇宙基本計画工程表(2018年度改訂)」などに基づき、宇宙利用サービスへの参入や、防衛分野を含む、政府主導のプロジェクトへの参画によるビジネスの拡大を目指してまいります。
ⅲ)グローバル・モバイルビジネス
経済環境変化の影響はあるものの、アジア・オセアニア地域や、北米及びロシア地域での営業展開を引き続き進めてまいります。これらの地域における厳しい価格競争に勝ち抜くため、2018年9月にIntelsat社との共同調達HTSであるHorizons 3eの打ち上げに成功いたしました。本衛星は当社グループにおいて初めて導入するHTSであり、アジア・太平洋地域で高まる航空機・船舶等のモバイル需要に対応いたします。また、2019年度下期にはさらにもう1機のHTS(JCSAT-18)を打ち上げ、ビジネスの拡大及び競争力を強化してまいります。
(6) 新たな技術の活用や事業領域拡大への取り組み
新たな技術の活用や事業領域の拡大に向けて、通信事業の領域を広げ、成層圏通信プラットフォーム事業の検討や衛星通信を利用する小型無人機の運航管理システムの開発、センシング事業等にも進出し、さらに、衛星等のインフラから得られるビッグデータ等をAIの活用等により解析し、高度な情報を提供するスペースインテリジェンスビジネス等も開発してまいります。
(1) 経営方針
動画配信サービスや静止衛星の技術革新、低軌道衛星による新たなビジネスの台頭など、当社グループを取り巻く競争環境が大きく変わりつつある中、この変化をチャンスととらえ、加速するデジタル社会の進展とあらゆる空間におけるビジネスフィールドの拡張を見据え、当社グループの果たすべき役割を再定義した新たなグループミッションを定めました。
Space for your Smile不安が「安心」にかわる社会へ
不便が「快適」にかわる生活へ
好きが「大好き」にかわる人生へ
Space for your Smileには、私たちの目指す世界が描かれています。宇宙も、空も、海も、陸も、家族が集うリビングも、ひとりの自由な場所も、これらすべてのSpaceが笑顔で満たされるように。日常のちょっとした幸せから、まだ見ぬ未来の幸せまで、ひとりひとりの明日がよりよい日になっていく、そんな世界を創りつづけます。
このミッションを実現し、企業価値の増大を図ってまいります。
(2) 経営戦略
メディア事業においては、既存の有料放送市場が成熟し、定額制または無料のインターネット動画配信サービスとの顧客獲得競争やスポーツを中心としたコンテンツの獲得競争が激化しているなか、4K・8K伝送における優位性を活かした光ファイバーでの番組配信事業の拡大などで4K・8Kに対応した事業基盤を構築してまいります。また、プラットフォーム事業のコスト構造の見直しや、コンテンツ事業の収益性改善を目指すとともに、当社顧客基盤を活用した生活提案型サービスを提供するLIFE事業など新規事業による新たな収益の獲得を図ります。
宇宙事業においては、ハイスループット衛星(以下「HTS」:従来よりも伝送容量を大幅に拡張した衛星)等の新型衛星を投入することで、航空機・船舶・携帯電話基地局向けバックホールなどの需要拡大に対応し、基礎収益力を高めてまいります。また、宇宙基本計画に対応した宇宙事業の拡大や、静止衛星以外の新規通信インフラ事業及びビジネスインテリジェンス事業を立ち上げるなど、新たなサービスや事業展開により中長期的な成長を目指します。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2019年度の連結業績目標は以下のとおりです。
営業収益 1,435億円
営業利益 150億円
経常利益 155億円
親会社株主に帰属する当期純利益 100億円
EBITDA 420億円
(4) 経営環境
国内では少子高齢化による人口減少を受け国内市場が徐々に縮小する一方で、有力な産業政策として訪日観光客の大幅な増加が想定されるなど、国内における市場環境が大きく変化するものとみております。
またこの期間においては2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、通信環境が大きく拡充するとともに、放送及び非放送エリアでも4K・8K利活用が期待されており、衛星放送関連では110度BS/CS左旋のインフラ拡大も実現するものと考えております。更に「宇宙基本計画」や「宇宙活動法」、「衛星リモートセンシング法」等の計画や制度の整備による宇宙産業拡大も期待されます。
当社を取り巻く環境変化のなかで、スマートフォンを核とした巨大ネット系企業による侵食と、IoTの進展、AIなどの技術の進化により、通信・放送・宇宙分野を含む様々な領域で新たなプレーヤー、新たなサービスが誕生し、既存事業領域での競争がより激化すると考えております。
(5) 対処すべき課題
メディア事業及び宇宙事業において、衛星を軸とした国内の既存市場が成熟期を迎えていることを認識し、当社グループの各事業について、収支構造の改善及び事業領域の拡大を図ってまいります。その実現のためにM&Aや事業提携に積極的に取り組んでまいります。
また、当社グループは、放送と通信という公共性の高い事業、かつ消費者向けサービスを展開する企業グループとして、事業及び消費者保護関連の各種法令・ガイドライン等の法令遵守の徹底を図り、一層信頼される企業グループを目指してまいります。
<メディア事業>(1) 事業構造改革による収益性の改善
既存の有料放送市場が成熟し、資金力の豊富な国内外のインターネット動画配信サービスが次々と台頭し、コンテンツ獲得及び顧客獲得の両面で競争が激化している中、従来の延長線上にある各種施策だけでは加入者数の減少を免れない状況にあります。このような競争環境下において、有料多チャンネル放送の運営を中心としたプラットフォーム事業のコスト構造の見直しを進めるとともに、コンテンツ事業の収益性においても「選択と集中」を行い、収益確保を図ってまいります。
(2) サービスの拡充と差別化
有料、無料を問わず数多くの放送サービス・動画配信サービスがある中で、当社グループのサービスを選択していただくためには、魅力的かつ差別化されたコンテンツがあることに加え、優れた顧客体験価値(カスタマーエクスペリエンス)を提供できるサービスであることが重要となってまいります。
2018年10月1日よりテレビ1台分の料金で3台まで追加料金なしで50チャンネルが見放題となる「スカパー!基本プラン」を発売し、加入件数の増加に寄与しております。家庭内の複数の部屋で視聴できる環境を増やし、視聴人数・視聴時間の増加及び満足度の向上を図り、解約抑止と加入者数の増加につなげるべく、快適で便利な視聴環境の提供を引き続き検討、実行してまいります。
「スカパー!オンデマンド」では2019年プロ野球公式戦全12球団の配信を実現し、プロ野球セットアプリも提供する等、プロ野球ファンの皆様にご満足いただけるよう、サービスの拡充に取り組んでおります。
ご家庭内のインターネットブロードバンドサービスの中心となっている光ファイバー上においても、地上波やBS・110度CSの同時再放送サービスを提供しており、その世帯数は2019年3月末日において223万世帯に達するまで成長してまいりました。BSの右旋円偏波における4K放送の同時再放送を2018年12月1日の開局当初より提供を開始しておりますが、2019年秋までにはBS・110度CSの左旋円偏波にて提供しているすべての4K及び8Kチャンネルの再放送も提供する予定です。
以上の展開を着実に推進することにより、サービスの拡充及び差別化による加入基盤の維持・拡大を図ってまいります。
(3) 新たな収益の獲得
既存事業による収益に加え、新たな収益源を育てることも課題と認識しております。
海外での放送及び配信事業に取り組むと共に、自主運営チャンネル内の広告営業、既存のお客様に対する電子雑誌や福利厚生サービスといった「スカパー!」の顧客基盤を生かし、増大する未来の生活時間に向けて、より豊かな時間をお客様に提供する「LIFE事業」を推進してまいります。
<宇宙事業>(4) 衛星運用の安定性及び信頼性の確保
2018年4月にSuperbird-B2(軌道位置:東経162度)の後継衛星であるSuperbird-8(軌道上名称:Superbird-B3)の打ち上げに成功し、7月より運用を開始しております。この衛星はKuバンドとKaバンドの高性能トランスポンダを搭載し、主に国内のお客様向けに衛星通信サービスを提供いたします。今後も衛星運用の安定性及び信頼性を確保するために、予備衛星の配置や後継衛星の適切な調達に取り組んでまいります。
(5) 既存事業の強化
持続的な成長のためには、衛星サービスの優位な領域における新規顧客の開拓が必要不可欠と考えております。以下に示す各分野での取り組みを強化することで、既存事業の強化を図ってまいります。
ⅰ)国内衛星ビジネス
移動体通信の既存顧客による長期利用を目的として、JCSAT-17の打ち上げを2019年度下期に予定しております。
ⅱ)宇宙・防衛ビジネス
防衛省より受注したXバンド事業衛星1号機につきましては、2018年4月の打ち上げに成功し、その後も安定的な運用を継続しております。内閣府により2018年12月に策定された「宇宙基本計画工程表(2018年度改訂)」などに基づき、宇宙利用サービスへの参入や、防衛分野を含む、政府主導のプロジェクトへの参画によるビジネスの拡大を目指してまいります。
ⅲ)グローバル・モバイルビジネス
経済環境変化の影響はあるものの、アジア・オセアニア地域や、北米及びロシア地域での営業展開を引き続き進めてまいります。これらの地域における厳しい価格競争に勝ち抜くため、2018年9月にIntelsat社との共同調達HTSであるHorizons 3eの打ち上げに成功いたしました。本衛星は当社グループにおいて初めて導入するHTSであり、アジア・太平洋地域で高まる航空機・船舶等のモバイル需要に対応いたします。また、2019年度下期にはさらにもう1機のHTS(JCSAT-18)を打ち上げ、ビジネスの拡大及び競争力を強化してまいります。
(6) 新たな技術の活用や事業領域拡大への取り組み
新たな技術の活用や事業領域の拡大に向けて、通信事業の領域を広げ、成層圏通信プラットフォーム事業の検討や衛星通信を利用する小型無人機の運航管理システムの開発、センシング事業等にも進出し、さらに、衛星等のインフラから得られるビッグデータ等をAIの活用等により解析し、高度な情報を提供するスペースインテリジェンスビジネス等も開発してまいります。