有価証券報告書-第14期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1) 経営理念
動画配信サービス各社の急速な顧客獲得や静止衛星の技術革新、低軌道衛星による新たなビジネスの台頭など、当社グループを取り巻く競争環境が大きく変わりつつある中、この変化をチャンスととらえ、加速するデジタル社会の進展とあらゆる空間におけるビジネスフィールドの拡張を見据え、当社グループの果たすべき役割を定めたグループミッションを掲げています。
Space for your Smile不安が「安心」にかわる社会へ
不便が「快適」にかわる生活へ
好きが「大好き」にかわる人生へ
Space for your Smileには、私たちの目指す世界が描かれています。宇宙も、空も、海も、陸も、家族が集うリビングも、ひとりの自由な場所も、これらすべてのSpaceが笑顔で満たされるように。日常のちょっとした幸せから、まだ見ぬ未来の幸せまで、ひとりひとりの明日がよりよい日になっていく、そんな世界を創りつづけます。
このミッションの実現のためにサステナビリティ経営を推進し、社会的課題を解決すると共に企業価値の向上に努めてまいります。
(2) 経営環境
メディア事業の分野では、既存の有料放送市場が成熟している一方で、定額制又は無料のインターネット動画配信サービス市場の拡大により、コンテンツ獲得及び顧客獲得の両面で国内外の事業者との激しい競争が続いております。
宇宙事業の分野では、国内衛星ビジネスにおいて携帯電話基地局向けバックホール回線の需要が拡大しております。グローバル・モバイルビジネスにおいては、新型コロナウイルス感染症の影響による航空機向け衛星通信需要の一時的な減少があるものの、中期的には船舶・航空機向け移動体衛星通信の需要の拡大を見込んでおります。一方で、グローバルマーケットでは海外衛星オペレーターとの厳しい価格競争が続いております。また、世界レベルで新たな事業者が宇宙ビジネスに参入し、新規技術による安価で高性能なロケットの開発や大規模な低軌道衛星通信システムプロジェクトを推進するなど、ビジネス環境が大きく変化しております。
(3) 経営方針・経営戦略
経営環境の変化が激しい中において、当社グループは経営方針として「スカパーJSATグループプラン2020+」を掲げ、人・事業・企業ブランドの全方位で抜本的改革を推進してまいります。
メディア事業では、既存事業の収支構造改革を継続するとともに、新たな収益創造に向けて、「スカパー!オンデマンド」を発展させた新しい配信事業の立ち上げ、放送・配信を複合したプラットフォーム事業展開を推進してまいります。また、BtoB事業における東京メディアセンターを活用したソリューションの創出等、新たな価値創造に向けた取り組みを行ってまいります。
宇宙事業では、当社が保有する2機のハイスループット衛星(従来よりも伝送容量を大幅に拡張した衛星。以下「HTS」という。)により、成長が期待されるアジア・オセアニア市場を重点的に開拓するとともに、新たな技術と宇宙を活用した新事業領域の開拓により、スペースインテリジェンス分野等で様々な事業を創出することで、中長期での収益拡大を目指してまいります。
そして、経営理念とSDGsを連動させ、従業員エンゲージメントを高めると共に、企業ブランドの再創生を図り、中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2021年度の連結業績目標は以下のとおりです。
営業収益 1,220億円
営業利益 180億円
経常利益 188億円
親会社株主に帰属する当期純利益 130億円
EBITDA 430億円
(注)EBITDAは、親会社株主に帰属する当期純利益、法人税等合計、支払利息、減価償却費、のれん償却額の合計として算定しております。
(5) 対処すべき課題
メディア事業及び宇宙事業において、衛星を軸とした国内の既存市場が成熟期を迎えていることを認識しておりますが、各事業における既存サービスの顧客維持や成長市場の需要の取り込みのための各種施策のほか、M&Aや事業提携にも積極的に取り組み、収支構造の改善及び事業領域の拡大を図ってまいります。
<メディア事業>① 収益性の改善
ⅰ)事業構造改革
既存の有料放送市場が成熟し、資金力の豊富な国内外のインターネット動画配信サービスが次々と台頭し、コンテンツ獲得及び顧客獲得の両面で競争が激化している中、従来の延長線上にある各種施策だけでは加入者数の減少を免れない状況にあります。このような競争環境下において、有料多チャンネル放送にかかる事業構造の見直しを進めるとともに、収益確保を図ってまいります。
ⅱ)サービスの拡充と差別化
以下の展開を着実に推進することにより、サービスの拡充及び差別化を図り、加入基盤を維持するとともに収益の確保に努めてまいります。
有料、無料を問わず数多くの放送サービス・動画配信サービスがある中で、当社グループのサービスを選択していただくためには、魅力的かつ差別化されたコンテンツがあることに加え、様々なコンテンツジャンル毎にファンの嗜好に合わせた「ファン・マーケティング」を実践し、放送コンテンツに拘らない商品・サービスで新たな顧客体験を継続して提供することが重要となってまいります。コンテンツの大小に関わらず、様々な企画を実施し、お客様にスカパー!に触れていただく機会を増やし、長期契約につながるよう取り組んでまいります。
テレビ1台分の料金で3台まで追加料金なしで50チャンネルが見放題となる「スカパー!基本プラン」は、新型コロナウイルス感染症の影響で在宅時間が増えている状況において、家庭内の複数の部屋で視聴人数・視聴時間の増加につながっております。「ファン・マーケティング」によって興味を持たれたお客様にも「スカパー!基本プラン」をお勧めすることでスカパー!ライフをもっとお得に楽しんでいただけるよう、引き続き各種施策を検討・実行してまいります。
プロ野球においては2021年シーズンも全12球団全試合の公式戦の放送・配信を実現し、プロ野球セットアプリを強化しスマホでもより快適にお楽しみいただけるようお客様にとっての価値向上に努めております。その他のスポーツジャンルにおいても、引き続きファンの皆様の期待に応えられるよう、サービスの拡充に取り組んでまいります。
ご家庭内のインターネットブロードバンドサービスの中心となっている光回線において提供している地上波デジタル・BSデジタル等の再送信サービスは、提供エリア拡大に伴い順調に契約件数を増やし、2021年3月末時点で244万世帯に達しております。様々な既存のケーブルテレビ事業者との協業も含め、中長期的に提供エリアの更なる拡大と収益の拡大を図ってまいります。
② 新たな収益の獲得
新たな収益源の確立のため、従来の放送サービスに加えて、「スカパー!オンデマンド」を発展させた新しい配信事業を立ち上げ、中長期的に放送・配信を複合したプラットフォーム事業展開を推進してまいります。また、並行して、BtoB事業での収益拡大に向け、国内外の配信サービスを展開する事業者を支援する「メディアHUBクラウドサービス」の取り組みを開始しております。これらにより、BtoC・BtoBの両面において相互に連携した事業の確立を目指してまいります。
<宇宙事業>③ 既存事業の拡大
持続的な成長のためには、既存顧客への安定したサービス提供の継続とともに、衛星サービスが優位となる領域における新規顧客の開拓が必要不可欠と考えております。以下に示す各分野での取り組みを強化することで、事業の拡大を図ってまいります。
ⅰ)国内衛星ビジネス
既存顧客に対する長期契約更新の提案に加え、衛星機器や当社の地上局設備を活用したサービスなどを合わせて提供していくことで、国内衛星通信市場の基盤を強化してまいります。後継衛星についても、ビームや帯域に可変性を持たせたデジタルペイロードを採用するなど、新しい技術を積極的に活用し、お客様の多様なニーズに柔軟に対応できるサービスの提供に努めてまいります。
また、内閣府により策定された「宇宙基本計画工程表」などに基づく宇宙利用サービス事業への参入や、防衛分野を含む政府主導のプロジェクトへの参画などにより、ビジネスの拡大を目指してまいります。既存の衛星通信分野に限らず、政府系衛星の運用や観測・監視など新たなサービス提供も検討することで、積極的に活動領域を拡げてまいります。
ⅱ)グローバル・モバイルビジネス
アジア・オセアニア地域や、北米及びロシア地域での営業展開を引き続き進めてまいります。また、これらの地域における厳しい価格競争に勝ち抜くため、2020年1月より当社グループ2機目のHTSとなるJCSAT-1Cの運用を開始し、新規顧客向けのサービス提供を進めており、更なる収益の拡大を実現すべく、同じくHTSであるHorizons 3eとあわせて、船舶・航空機でのインターネット利用や携帯バックホールなどの需要獲得に向けて活動してまいります。また、衛星カバレッジの拡大や、通信容量の増強に向けた海外事業者との連携やM&Aについても検討し、ビジネスの拡大を目指してまいります。
④ 新たな技術の活用や事業領域拡大への取り組み
2020年度に提供を開始した「Spatio-i」などを中心に、ビジネスインテリジェンス分野におけるサービスの開発や販売活動を強化してまいります。衛星から得られる画像や位置情報などの様々なデータは、金融、保険、農林水産、物流など、多岐にわたる分野での活用が期待されており、他業種のパートナー企業とも連携しながら新たな市場の開拓に取り組んでまいります。また、他にも光中継衛星や衛星量子鍵配送、スペースデブリ対策、高高度疑似衛星による通信など新たな技術の利活用検討を進めることで、事業領域の拡大に努めてまいります。
<その他>⑤ コーポレート・ガバナンスの強化
当社グループは、放送と通信という公共性の高い事業、かつ消費者向けサービスを展開する企業グループとして、事業及び消費者保護関連の各種法令・ガイドライン等の法令遵守の徹底を図り、一層信頼される企業グループを目指してまいります。
当社グループにおいて、前事業年度に不適切な公的資金の受給が判明したことを契機として公的資金の受給案件における調査を継続していたところ、当社の連結子会社である株式会社エンルート及び株式会社衛星ネットワークが、過年度において公的資金である委託研究費等の一部を不適切に受給していたことが当事業年度において新たに判明したため、株式会社エンルート及び株式会社衛星ネットワークは、受給した委託研究費等の一部返還等を行いました。当社グループは、前事業年度以降に判明した一連の公的資金の不適切受給案件を厳粛に受け止め、前事業年度から進めていた「6 業務の適正を確保するための体制及び当該体制の運用状況」の「2.体制の運用状況の概要」の「(6) 企業集団内部統制」に記載の各種再発防止策を当事業年度においても引き続き実施いたしました。今後も引き続き再発防止に向けてグループ一丸となって取り組んでまいります。
(1) 経営理念
動画配信サービス各社の急速な顧客獲得や静止衛星の技術革新、低軌道衛星による新たなビジネスの台頭など、当社グループを取り巻く競争環境が大きく変わりつつある中、この変化をチャンスととらえ、加速するデジタル社会の進展とあらゆる空間におけるビジネスフィールドの拡張を見据え、当社グループの果たすべき役割を定めたグループミッションを掲げています。
Space for your Smile不安が「安心」にかわる社会へ
不便が「快適」にかわる生活へ
好きが「大好き」にかわる人生へ
Space for your Smileには、私たちの目指す世界が描かれています。宇宙も、空も、海も、陸も、家族が集うリビングも、ひとりの自由な場所も、これらすべてのSpaceが笑顔で満たされるように。日常のちょっとした幸せから、まだ見ぬ未来の幸せまで、ひとりひとりの明日がよりよい日になっていく、そんな世界を創りつづけます。
このミッションの実現のためにサステナビリティ経営を推進し、社会的課題を解決すると共に企業価値の向上に努めてまいります。
(2) 経営環境
メディア事業の分野では、既存の有料放送市場が成熟している一方で、定額制又は無料のインターネット動画配信サービス市場の拡大により、コンテンツ獲得及び顧客獲得の両面で国内外の事業者との激しい競争が続いております。
宇宙事業の分野では、国内衛星ビジネスにおいて携帯電話基地局向けバックホール回線の需要が拡大しております。グローバル・モバイルビジネスにおいては、新型コロナウイルス感染症の影響による航空機向け衛星通信需要の一時的な減少があるものの、中期的には船舶・航空機向け移動体衛星通信の需要の拡大を見込んでおります。一方で、グローバルマーケットでは海外衛星オペレーターとの厳しい価格競争が続いております。また、世界レベルで新たな事業者が宇宙ビジネスに参入し、新規技術による安価で高性能なロケットの開発や大規模な低軌道衛星通信システムプロジェクトを推進するなど、ビジネス環境が大きく変化しております。
(3) 経営方針・経営戦略
経営環境の変化が激しい中において、当社グループは経営方針として「スカパーJSATグループプラン2020+」を掲げ、人・事業・企業ブランドの全方位で抜本的改革を推進してまいります。
メディア事業では、既存事業の収支構造改革を継続するとともに、新たな収益創造に向けて、「スカパー!オンデマンド」を発展させた新しい配信事業の立ち上げ、放送・配信を複合したプラットフォーム事業展開を推進してまいります。また、BtoB事業における東京メディアセンターを活用したソリューションの創出等、新たな価値創造に向けた取り組みを行ってまいります。
宇宙事業では、当社が保有する2機のハイスループット衛星(従来よりも伝送容量を大幅に拡張した衛星。以下「HTS」という。)により、成長が期待されるアジア・オセアニア市場を重点的に開拓するとともに、新たな技術と宇宙を活用した新事業領域の開拓により、スペースインテリジェンス分野等で様々な事業を創出することで、中長期での収益拡大を目指してまいります。
そして、経営理念とSDGsを連動させ、従業員エンゲージメントを高めると共に、企業ブランドの再創生を図り、中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2021年度の連結業績目標は以下のとおりです。
営業収益 1,220億円
営業利益 180億円
経常利益 188億円
親会社株主に帰属する当期純利益 130億円
EBITDA 430億円
(注)EBITDAは、親会社株主に帰属する当期純利益、法人税等合計、支払利息、減価償却費、のれん償却額の合計として算定しております。
(5) 対処すべき課題
メディア事業及び宇宙事業において、衛星を軸とした国内の既存市場が成熟期を迎えていることを認識しておりますが、各事業における既存サービスの顧客維持や成長市場の需要の取り込みのための各種施策のほか、M&Aや事業提携にも積極的に取り組み、収支構造の改善及び事業領域の拡大を図ってまいります。
<メディア事業>① 収益性の改善
ⅰ)事業構造改革
既存の有料放送市場が成熟し、資金力の豊富な国内外のインターネット動画配信サービスが次々と台頭し、コンテンツ獲得及び顧客獲得の両面で競争が激化している中、従来の延長線上にある各種施策だけでは加入者数の減少を免れない状況にあります。このような競争環境下において、有料多チャンネル放送にかかる事業構造の見直しを進めるとともに、収益確保を図ってまいります。
ⅱ)サービスの拡充と差別化
以下の展開を着実に推進することにより、サービスの拡充及び差別化を図り、加入基盤を維持するとともに収益の確保に努めてまいります。
有料、無料を問わず数多くの放送サービス・動画配信サービスがある中で、当社グループのサービスを選択していただくためには、魅力的かつ差別化されたコンテンツがあることに加え、様々なコンテンツジャンル毎にファンの嗜好に合わせた「ファン・マーケティング」を実践し、放送コンテンツに拘らない商品・サービスで新たな顧客体験を継続して提供することが重要となってまいります。コンテンツの大小に関わらず、様々な企画を実施し、お客様にスカパー!に触れていただく機会を増やし、長期契約につながるよう取り組んでまいります。
テレビ1台分の料金で3台まで追加料金なしで50チャンネルが見放題となる「スカパー!基本プラン」は、新型コロナウイルス感染症の影響で在宅時間が増えている状況において、家庭内の複数の部屋で視聴人数・視聴時間の増加につながっております。「ファン・マーケティング」によって興味を持たれたお客様にも「スカパー!基本プラン」をお勧めすることでスカパー!ライフをもっとお得に楽しんでいただけるよう、引き続き各種施策を検討・実行してまいります。
プロ野球においては2021年シーズンも全12球団全試合の公式戦の放送・配信を実現し、プロ野球セットアプリを強化しスマホでもより快適にお楽しみいただけるようお客様にとっての価値向上に努めております。その他のスポーツジャンルにおいても、引き続きファンの皆様の期待に応えられるよう、サービスの拡充に取り組んでまいります。
ご家庭内のインターネットブロードバンドサービスの中心となっている光回線において提供している地上波デジタル・BSデジタル等の再送信サービスは、提供エリア拡大に伴い順調に契約件数を増やし、2021年3月末時点で244万世帯に達しております。様々な既存のケーブルテレビ事業者との協業も含め、中長期的に提供エリアの更なる拡大と収益の拡大を図ってまいります。
② 新たな収益の獲得
新たな収益源の確立のため、従来の放送サービスに加えて、「スカパー!オンデマンド」を発展させた新しい配信事業を立ち上げ、中長期的に放送・配信を複合したプラットフォーム事業展開を推進してまいります。また、並行して、BtoB事業での収益拡大に向け、国内外の配信サービスを展開する事業者を支援する「メディアHUBクラウドサービス」の取り組みを開始しております。これらにより、BtoC・BtoBの両面において相互に連携した事業の確立を目指してまいります。
<宇宙事業>③ 既存事業の拡大
持続的な成長のためには、既存顧客への安定したサービス提供の継続とともに、衛星サービスが優位となる領域における新規顧客の開拓が必要不可欠と考えております。以下に示す各分野での取り組みを強化することで、事業の拡大を図ってまいります。
ⅰ)国内衛星ビジネス
既存顧客に対する長期契約更新の提案に加え、衛星機器や当社の地上局設備を活用したサービスなどを合わせて提供していくことで、国内衛星通信市場の基盤を強化してまいります。後継衛星についても、ビームや帯域に可変性を持たせたデジタルペイロードを採用するなど、新しい技術を積極的に活用し、お客様の多様なニーズに柔軟に対応できるサービスの提供に努めてまいります。
また、内閣府により策定された「宇宙基本計画工程表」などに基づく宇宙利用サービス事業への参入や、防衛分野を含む政府主導のプロジェクトへの参画などにより、ビジネスの拡大を目指してまいります。既存の衛星通信分野に限らず、政府系衛星の運用や観測・監視など新たなサービス提供も検討することで、積極的に活動領域を拡げてまいります。
ⅱ)グローバル・モバイルビジネス
アジア・オセアニア地域や、北米及びロシア地域での営業展開を引き続き進めてまいります。また、これらの地域における厳しい価格競争に勝ち抜くため、2020年1月より当社グループ2機目のHTSとなるJCSAT-1Cの運用を開始し、新規顧客向けのサービス提供を進めており、更なる収益の拡大を実現すべく、同じくHTSであるHorizons 3eとあわせて、船舶・航空機でのインターネット利用や携帯バックホールなどの需要獲得に向けて活動してまいります。また、衛星カバレッジの拡大や、通信容量の増強に向けた海外事業者との連携やM&Aについても検討し、ビジネスの拡大を目指してまいります。
④ 新たな技術の活用や事業領域拡大への取り組み
2020年度に提供を開始した「Spatio-i」などを中心に、ビジネスインテリジェンス分野におけるサービスの開発や販売活動を強化してまいります。衛星から得られる画像や位置情報などの様々なデータは、金融、保険、農林水産、物流など、多岐にわたる分野での活用が期待されており、他業種のパートナー企業とも連携しながら新たな市場の開拓に取り組んでまいります。また、他にも光中継衛星や衛星量子鍵配送、スペースデブリ対策、高高度疑似衛星による通信など新たな技術の利活用検討を進めることで、事業領域の拡大に努めてまいります。
<その他>⑤ コーポレート・ガバナンスの強化
当社グループは、放送と通信という公共性の高い事業、かつ消費者向けサービスを展開する企業グループとして、事業及び消費者保護関連の各種法令・ガイドライン等の法令遵守の徹底を図り、一層信頼される企業グループを目指してまいります。
当社グループにおいて、前事業年度に不適切な公的資金の受給が判明したことを契機として公的資金の受給案件における調査を継続していたところ、当社の連結子会社である株式会社エンルート及び株式会社衛星ネットワークが、過年度において公的資金である委託研究費等の一部を不適切に受給していたことが当事業年度において新たに判明したため、株式会社エンルート及び株式会社衛星ネットワークは、受給した委託研究費等の一部返還等を行いました。当社グループは、前事業年度以降に判明した一連の公的資金の不適切受給案件を厳粛に受け止め、前事業年度から進めていた「6 業務の適正を確保するための体制及び当該体制の運用状況」の「2.体制の運用状況の概要」の「(6) 企業集団内部統制」に記載の各種再発防止策を当事業年度においても引き続き実施いたしました。今後も引き続き再発防止に向けてグループ一丸となって取り組んでまいります。