有価証券報告書-第63期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
既設発電所の再稼働時期を見通すことができない厳しい経営環境の中、既設発電所の審査対応や安全確保に必要となる事業運営コストについて収益である販売電力料の料金原価に反映するとともに、業務各般にわたる徹底した合理化、効率化を推進し、諸経費の縮減に努めた結果、収益を確保することができた。引き続き、現状の収益水準を維持すべく努力するとともに、海外事業や廃止措置、福島第一原子力発電所の支援といった新規事業を推進することで、新たな収益源を確保することを目指していく。
当連結会計年度は、前連結会計年度に引き続き、当社グループの東海第二発電所、敦賀発電所2号機が停止中である。このため当連結会計年度においては販売電力量は発生していない。
当期経常収益については、発電所設備の機能維持や安全確保の原資となる販売電力料958億96百万円を含めて、前連結会計年度と比べ12.5%減の997億64百万円となった。一方、定率償却の進行に伴い減価償却費が減少したこと、東海第二発電所新規制基準適合性審査に対応するための委託費が前年度末に比べ減少したことに加え、業務全般にわたり徹底した合理化、効率化の推進により諸経費の縮減に努め、当期経常費用は前連結会計年度と比べ13.7%減の927億78百万円となり、当期経常利益は前連結会計年度と比べ7.3%増の69億86百万円の利益となった。
特別損益については、退職給付年金制度の一部改定に伴う改定益を特別利益に5億33百万円を計上し、核燃料の保有量調整に関する損失37億32百万円を特別損失に計上したことから、税金等調整前当期純利益は37億88百万円となり、これから法人税等を控除した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、25億95百万円となった(前連結会計年度は33億33百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)。
なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略している。
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末と比べて185億11百万円減の6,243億55百万円となった。
固定資産は、前連結会計年度末と比べて364億34百万円減の5,039億29百万円となった。これは、電気事業固定資産、核燃料及び長期投資の減少などによるものである。
流動資産は、前連結会計年度末と比べて179億22百万円増の1,204億26百万円となった。これは、短期投資の増加などによるものである。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末と比べて204億54百万円減の4,581億78百万円となった。
固定負債は、前連結会計年度末と比べて356億10百万円減の2,734億51百万円となった。これは、社債及び長期借入金の減少などによるものである。
流動負債は、前連結会計年度末と比べて151億55百万円増の1,847億26百万円となった。これは、1年以内に期限到来の固定負債の増加及び未払費用の増加などによるものである。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比べて19億43百万円増の1,661億77百万円となった。これは、退職給付に係る調整累計額の減少に伴いその他の包括利益累計額が減少したこと及び親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴い利益剰余金が増加したことなどによるものである。
提出会社は原子力発電専業で電気の卸売事業を営んでいることから、原子力発電特有の資産及び負債の占める割合が大きくなっている。
資産の部では、電気事業固定資産、固定資産仮勘定、核燃料の合計が、総資産の約64%を占めている。
負債の部では、原子力発電施設の廃止措置等に係る資産除去債務が、総資産の約35%を占めている。
(2) キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務等の支払に伴う支出の減少等により、前連結会計年度の61億28百万円の収入から、収入が45億61百万円増加し、106億89百万円の収入となった。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入の増加等により、前連結会計年度の151億円の支出から、収入が362億27百万円増加し、211億26百万円の収入となった。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の償還による支出の増加等により、前連結会計年度の54億26百万円の支出から、支出が84億39百万円増加し、138億65百万円の支出となった。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末残高に対し、179億50百万円増加の746億53百万円となった。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
①資本の財源
当社は、発電所運用上の維持管理に必要な工事及び安全性向上対策(新規制基準対応含む)に係る設備投資及び社債や借入金の返済資金に充当するため、自己資金のほか、金融機関から借入を組み合わせて安定的に資金調達をしている。
②資金の流動性に係る分析
月次での資金計画などにより資金管理に努めており、また、当座貸越契約やコマーシャル・ペーパー等により、必要に応じて資金調達ができる体制を整えることで十分な流動性を確保している。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成している。この連結財務諸表を作成するにあたり採用する重要な会計方針については「第5経理の状況」に記載している。
当社グループは、連結財務諸表を作成するにあたり、繰延税金資産の回収可能性、固定資産の減損、退職給付に係る負債及び資産、資産除去債務などに関して、過去の実績等を勘案し、合理的と考えられる見積り及び判断を行っているが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。
このうち、重要なものは以下のとおりである。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社において、原子力発電所の長期停止に加え、「原子力発電における使用済燃料の再処理等のための積立金の積立て及び管理に関する法律の一部を改正する法律」及び「電気事業会計規則等の一部を改正する省令」の施行により、使用済燃料再処理等準備引当金等を取り崩したこと等により生じた税務上の繰越欠損金については、足元から大きな経営環境の変化がないという仮定で作成した将来の課税所得の見積りにより、回収可能と判断した部分について繰延税金資産を計上している。
当該課税所得の見積りについては、現時点で利用可能な情報に基づいた最善の見積りを行っているが、予想し得ない要因や変化が生じた場合には、繰延税金資産の回収可能性の判断を見直す可能性がある。
なお、新型コロナウィルス感染症の影響については、現時点で課税所得の見積りの前提となる将来収支計画に及ぼす影響はないとの仮定に基づき、繰延税金資産の回収可能性の判断に影響しないと判断している。
(5) 生産、受注及び販売の状況
① 発電実績
② 販売実績
(注1) 上記金額には、消費税等は含んでいない。
(注2) 上記金額には、使用済燃料再処理等既発電料受取契約締結分3,740百万円が含まれている。
電力の販売先は以下のとおりである。
(注1) 上記金額には、消費税等は含んでいない。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
既設発電所の再稼働時期を見通すことができない厳しい経営環境の中、既設発電所の審査対応や安全確保に必要となる事業運営コストについて収益である販売電力料の料金原価に反映するとともに、業務各般にわたる徹底した合理化、効率化を推進し、諸経費の縮減に努めた結果、収益を確保することができた。引き続き、現状の収益水準を維持すべく努力するとともに、海外事業や廃止措置、福島第一原子力発電所の支援といった新規事業を推進することで、新たな収益源を確保することを目指していく。
当連結会計年度は、前連結会計年度に引き続き、当社グループの東海第二発電所、敦賀発電所2号機が停止中である。このため当連結会計年度においては販売電力量は発生していない。
当期経常収益については、発電所設備の機能維持や安全確保の原資となる販売電力料958億96百万円を含めて、前連結会計年度と比べ12.5%減の997億64百万円となった。一方、定率償却の進行に伴い減価償却費が減少したこと、東海第二発電所新規制基準適合性審査に対応するための委託費が前年度末に比べ減少したことに加え、業務全般にわたり徹底した合理化、効率化の推進により諸経費の縮減に努め、当期経常費用は前連結会計年度と比べ13.7%減の927億78百万円となり、当期経常利益は前連結会計年度と比べ7.3%増の69億86百万円の利益となった。
特別損益については、退職給付年金制度の一部改定に伴う改定益を特別利益に5億33百万円を計上し、核燃料の保有量調整に関する損失37億32百万円を特別損失に計上したことから、税金等調整前当期純利益は37億88百万円となり、これから法人税等を控除した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、25億95百万円となった(前連結会計年度は33億33百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)。
なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略している。
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末と比べて185億11百万円減の6,243億55百万円となった。
固定資産は、前連結会計年度末と比べて364億34百万円減の5,039億29百万円となった。これは、電気事業固定資産、核燃料及び長期投資の減少などによるものである。
流動資産は、前連結会計年度末と比べて179億22百万円増の1,204億26百万円となった。これは、短期投資の増加などによるものである。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末と比べて204億54百万円減の4,581億78百万円となった。
固定負債は、前連結会計年度末と比べて356億10百万円減の2,734億51百万円となった。これは、社債及び長期借入金の減少などによるものである。
流動負債は、前連結会計年度末と比べて151億55百万円増の1,847億26百万円となった。これは、1年以内に期限到来の固定負債の増加及び未払費用の増加などによるものである。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比べて19億43百万円増の1,661億77百万円となった。これは、退職給付に係る調整累計額の減少に伴いその他の包括利益累計額が減少したこと及び親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴い利益剰余金が増加したことなどによるものである。
提出会社は原子力発電専業で電気の卸売事業を営んでいることから、原子力発電特有の資産及び負債の占める割合が大きくなっている。
資産の部では、電気事業固定資産、固定資産仮勘定、核燃料の合計が、総資産の約64%を占めている。
負債の部では、原子力発電施設の廃止措置等に係る資産除去債務が、総資産の約35%を占めている。
(2) キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務等の支払に伴う支出の減少等により、前連結会計年度の61億28百万円の収入から、収入が45億61百万円増加し、106億89百万円の収入となった。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入の増加等により、前連結会計年度の151億円の支出から、収入が362億27百万円増加し、211億26百万円の収入となった。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の償還による支出の増加等により、前連結会計年度の54億26百万円の支出から、支出が84億39百万円増加し、138億65百万円の支出となった。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末残高に対し、179億50百万円増加の746億53百万円となった。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
①資本の財源
当社は、発電所運用上の維持管理に必要な工事及び安全性向上対策(新規制基準対応含む)に係る設備投資及び社債や借入金の返済資金に充当するため、自己資金のほか、金融機関から借入を組み合わせて安定的に資金調達をしている。
②資金の流動性に係る分析
月次での資金計画などにより資金管理に努めており、また、当座貸越契約やコマーシャル・ペーパー等により、必要に応じて資金調達ができる体制を整えることで十分な流動性を確保している。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成している。この連結財務諸表を作成するにあたり採用する重要な会計方針については「第5経理の状況」に記載している。
当社グループは、連結財務諸表を作成するにあたり、繰延税金資産の回収可能性、固定資産の減損、退職給付に係る負債及び資産、資産除去債務などに関して、過去の実績等を勘案し、合理的と考えられる見積り及び判断を行っているが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。
このうち、重要なものは以下のとおりである。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社において、原子力発電所の長期停止に加え、「原子力発電における使用済燃料の再処理等のための積立金の積立て及び管理に関する法律の一部を改正する法律」及び「電気事業会計規則等の一部を改正する省令」の施行により、使用済燃料再処理等準備引当金等を取り崩したこと等により生じた税務上の繰越欠損金については、足元から大きな経営環境の変化がないという仮定で作成した将来の課税所得の見積りにより、回収可能と判断した部分について繰延税金資産を計上している。
当該課税所得の見積りについては、現時点で利用可能な情報に基づいた最善の見積りを行っているが、予想し得ない要因や変化が生じた場合には、繰延税金資産の回収可能性の判断を見直す可能性がある。
なお、新型コロナウィルス感染症の影響については、現時点で課税所得の見積りの前提となる将来収支計画に及ぼす影響はないとの仮定に基づき、繰延税金資産の回収可能性の判断に影響しないと判断している。
(5) 生産、受注及び販売の状況
① 発電実績
| セグメント名称 | 項目 | 当連結会計年度 (2019年4月1日から 2020年3月31日まで) | 前年同期比(%) | |
| 電 気 事 業 | 発電電力量 | (MWh) | ― | ― |
| 所内用電力量 | (MWh) | ― | ― | |
| 販売電力量 | (MWh) | ― | ― | |
② 販売実績
| セグメント名称 | 項目 | 当連結会計年度 (2019年4月1日から 2020年3月31日まで) | 前年同期比(%) | |
| 電 気 事 業 | 販売電力量 | (MWh) | ― | ― |
| 販売電力料 | (百万円) | 95,896 | 87.9 | |
(注1) 上記金額には、消費税等は含んでいない。
(注2) 上記金額には、使用済燃料再処理等既発電料受取契約締結分3,740百万円が含まれている。
電力の販売先は以下のとおりである。
| 相手先 | 前連結会計年度 (2018年4月1日から 2019年3月31日まで) | 当連結会計年度 (2019年4月1日から 2020年3月31日まで) | ||
| 販売電力料 (百万円) | 総販売実績に 対する比率(%) | 販売電力料 (百万円) | 総販売実績に 対する比率(%) | |
| 東京電力エナジー パートナー㈱ | 48,498 | 44.5 | 36,930 | 38.5 |
| 関西電力㈱ | 19,339 | 17.7 | 18,885 | 19.7 |
| 中部電力㈱ | 17,544 | 16.1 | 17,184 | 17.9 |
| 北陸電力㈱ | 13,900 | 12.7 | 13,825 | 14.4 |
(注1) 上記金額には、消費税等は含んでいない。