有価証券報告書-第68期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/26 9:06
【資料】
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【項目】
167項目

金融商品関係

(金融商品関係)
1 金融商品の状況に関する事項
(1) 金融商品に対する取組方針
当社グループは、国内の発電事業に係る設備投資や海外発電事業への投資などの資金需要をもとに資金調達計画を策定し、必要な資金(主に社債発行や金融機関からの借入)を調達しております。一時的な余資は安全性の高い金融資産で運用し、また、短期的な運転資金をコマーシャル・ペーパーの発行や銀行借入により調達しております。デリバティブは、後述するリスクを回避するために利用しており、投機的な取引は行わない方針です。
(2) 金融商品の内容及びそのリスク
営業債権である受取手形及び売掛金は、顧客の信用リスクに晒されております。長期投資における有価証券は、取引先企業との業務又は資本提携等に関連する株式等であり、市場価格の変動リスクに晒されております。また、短期投資については主に国内CD(譲渡性預金)であり、銀行の信用リスクに晒されております。
営業債務である支払手形及び買掛金は、ほとんど1年以内の支払期日です。また、その中には、外貨建てのものがあり、為替の変動リスクに晒されていますが、一部は為替予約を利用してヘッジしております。借入金、社債は、主に設備投資に必要な資金の調達を目的としたものであり、償還日は連結決算日後、最長で29年後です。このうち一部は、変動金利であるため金利の変動リスクに晒されていますが、デリバティブ取引(金利スワップ取引)を利用してヘッジしております。
デリバティブ取引は、主に外貨建ての営業債権債務に係る為替の変動リスクに対するヘッジ取引を目的とした先物為替予約取引、借入金に係る支払金利の変動リスクに対するヘッジ取引を目的とした金利スワップ取引、商品価格変動リスクに対するヘッジ取引を目的とした商品スワップ取引及び商品オプション取引です。なお、ヘッジ会計に関するヘッジ手段とヘッジ対象、ヘッジ方針、ヘッジ有効性評価の方法等については、前述の「会計方針に関する事項」に記載されている「重要なヘッジ会計の方法」をご覧ください。
(3) 金融商品に係るリスク管理体制
① 信用リスク(取引先の契約不履行等に係るリスク)の管理
当社は、販売管理規程等に従い、営業債権について、各部署にて、取引相手毎に期日及び残高を管理するとともに、経営状況の変化等を常に把握することに努め与信管理を行っております。連結子会社についても、当社の販売管理規程等に準じて、同様の管理を行っております。なお、国内の発電事業については、格付の高い旧一般電気事業者10社、海外事業については、タイ電力公社(EGAT)との取引が中心であることから、信用リスクは僅少です。
デリバティブ取引の利用にあたっては、カウンターパーティーリスクを軽減するために、格付の高い金融機関等とのみ取引を行っております。
当期の連結決算日現在における最大信用リスク額は、信用リスクに晒される金融資産の連結貸借対照表価額により表されております。
② 市場リスク(為替や金利等の変動リスク)の管理
当社及び一部の連結子会社は、外貨建ての営業債権債務について、通貨別月別に把握された為替の変動リスクに対して、原則として先物為替予約を利用してヘッジしております。また、当社及び一部の連結子会社は、借入金に係る支払金利の変動リスクを回避するために、金利スワップ取引を利用しております。また、当社及び一部の連結子会社は、商品価格の変動リスクを回避するために、商品スワップ取引及び商品オプション取引を行っております。
有価証券については、定期的に時価や発行体(取引先企業)の財務状況等をモニタリングしております。
デリバティブ取引については、取引目的別上限枠、管理・報告方法等を定めた社内規程に基づき実施・管理しております。連結子会社についても、当社の社内規程に準じて、管理を行っております。
③ 資金調達に係る流動性リスク(支払期日に支払いを実行できなくなるリスク)の管理
当社は、各部署からの報告に基づき財務部が適時に資金繰計画を作成・更新するとともに、コマーシャル・ペーパーの発行等により流動性リスクを管理しております。
(4) 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価には、市場価格に基づく価額のほか、市場価格がない場合には合理的に算定された価額が含まれております。当該価額の算定においては変動要因を織り込んでいるため、異なる前提条件等を採用することにより、当該価額が変動することもあります。また、「デリバティブ取引関係」注記におけるデリバティブ取引に関する契約額等については、その金額自体がデリバティブ取引に係る市場リスクを示すものではありません。
(5) 信用リスクの集中
当期の連結決算日現在における営業債権のうち79%が旧一般電気事業者10社とタイ電力公社(EGAT)に対するものです。
2 金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額については、次のとおりです。なお、時価を把握することが極めて困難と認められるものは、次表には含めておりません((注2)を参照ください。)。
前連結会計年度(2019年3月31日)
(単位:百万円)
連結貸借対照表
計上額
時価差額
(1) 現金及び預金
(2) 受取手形及び売掛金
(3) 短期投資(*1)
(4) 投資有価証券
①その他有価証券(*2)
121,187
84,686
66,000
32,799
32,799
121,187
84,686
66,000
32,799
32,799




資産計304,673304,673
(5) 支払手形及び買掛金
(6) 短期借入金
(7) 社債(*3)
(8) 長期借入金(*3)
25,457
15,278
674,992
951,107
25,457
15,278
679,356
978,023


△4,363
△26,916
負債計1,666,8341,698,115△31,280
(9) デリバティブ取引(*4)
ヘッジ会計が適用されていないもの
ヘッジ会計が適用されているもの
0
△14,109
0
△14,109

デリバティブ取引計△14,109△14,109

(*1) 連結貸借対照表の流動資産その他に含めて記載しております。
(*2) 連結貸借対照表の長期投資に含めて記載しております。
(*3) 1年以内に期限到来の社債及び長期借入金を含めて記載しております。
(*4) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しております。
当連結会計年度(2020年3月31日)
(単位:百万円)
連結貸借対照表
計上額
時価差額
(1) 現金及び預金
(2) 受取手形及び売掛金
(3) 短期投資(*1)
(4) 投資有価証券
①その他有価証券(*2)
159,325
80,466
0
22,978
22,978
159,325
80,466
0
22,978
22,978




資産計262,771262,771
(5) 支払手形及び買掛金
(6) 短期借入金
(7) 社債(*3)
(8) 長期借入金(*3)
28,729
14,952
684,993
945,417
28,729
14,952
707,155
967,169


△22,162
△21,752
負債計1,674,0921,718,007△43,914
(9) デリバティブ取引(*4)
ヘッジ会計が適用されていないもの
ヘッジ会計が適用されているもの
5,205
△27,314
5,205
△27,314

デリバティブ取引計△22,109△22,109

(*1) 連結貸借対照表の流動資産その他に含めて記載しております。
(*2) 連結貸借対照表の長期投資に含めて記載しております。
(*3) 1年以内に期限到来の社債及び長期借入金を含めて記載しております。
(*4) デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しております。
(注1)金融商品の時価の算定方法並びに有価証券及びデリバティブ取引に関する事項
(1) 現金及び預金、(2) 受取手形及び売掛金、(3) 短期投資(譲渡性預金他)
これらは短期間で決済されるため、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額によっております。
(4) 投資有価証券
これらの時価について、株式等は取引所等の価格によっております。
また、保有目的毎の有価証券に関する注記事項については、「有価証券関係」の注記を参照ください。
(5) 支払手形及び買掛金、(6) 短期借入金
これらは短期間で決済されるため、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額によっております。
(7) 社債
当社の発行する社債の時価は元利金の合計額を、当該社債の残存期間及び信用リスクを加味した利率で割り引いた現在価値により算定しております。
(8) 長期借入金
長期借入金の時価については元利金の合計額を、また、金利スワップの特例処理の対象となった取引については当該金利スワップと一体として処理された元利金の合計額を、新規に同様の借入を行った場合に想定される利率で割り引いた現在価値により算定しております。
(9) デリバティブ取引
「デリバティブ取引関係」の注記を参照ください。
(注2)時価を把握することが極めて困難と認められる金融商品の連結貸借対照表計上額
(単位:百万円)
区分2019年3月31日2020年3月31日
非上場株式(店頭売買株式除く)7,3947,466
非上場外国株式154260
出資証券1,5851,615
外国出資証券11,35010,596
社債410

これらについては、市場価格がなく、かつ、将来キャッシュ・フローを見積ることなどができず、時価を把握することが極めて困難と認められるものであるため、「資産(4)①その他有価証券」には含めておりません。なお、非連結子会社及び関連会社に対する株式については、「注記事項-連結貸借対照表関係」に記載しているため、記載を省略しております。
(注3)金銭債権及び満期がある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(2019年3月31日)
(単位:百万円)
1年以内1年超
5年以内
5年超
10年以内
10年超
現金及び預金(*)
受取手形及び売掛金
短期投資
投資有価証券
その他有価証券のうち満期があるもの
121,187
84,686
66,000









合計271,874

(*) 現金及び預金の1年以内の償還予定額には、現金を含んでおります。
当連結会計年度(2020年3月31日)
(単位:百万円)
1年以内1年超
5年以内
5年超
10年以内
10年超
現金及び預金(*)
受取手形及び売掛金
短期投資
投資有価証券
その他有価証券のうち満期があるもの
159,325
80,466
0



410






合計239,792410

(*) 現金及び預金の1年以内の償還予定額には、現金を含んでおります。
(注4)社債、長期借入金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(2019年3月31日)
(単位:百万円)
1年以内1年超
2年以内
2年超
3年以内
3年超
4年以内
4年超
5年以内
5年超
短期借入金15,278
社債60,00080,00020,00020,00070,000425,000
長期借入金98,83780,79066,30990,11094,147520,911
合計174,115160,79086,309110,110164,147945,911

当連結会計年度(2020年3月31日)
(単位:百万円)
1年以内1年超
2年以内
2年超
3年以内
3年超
4年以内
4年超
5年以内
5年超
短期借入金14,952
社債80,00020,00020,00070,00090,000405,000
長期借入金80,04865,864118,89299,74478,106502,761
合計175,00085,864138,892169,744168,106907,761