有価証券報告書-第169期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)
有報資料
東日本大震災以降、原発再稼働が見通せない中、我が国の今後のエネルギー供給のあり方は、いまだ不透明な状況が続いております。また、エネルギー価格の高騰や省エネ意識が定着するとともに、エネルギー自由化の進展、地球環境問題の深刻化、少子高齢化・人口減少に伴う社会構造の変化など、当社グループを取り巻く環境は大きな転換期を迎えております。
そのような状況の中、当社のガス事業につきましては、社会における省エネ浸透・定着の影響を大きく受けており、とりわけ当該事業年度においては、春先および冬場の高気温の影響も加わり、ガス販売量は対前年を下回る結果となりました。このような事業環境の変化や来るエネルギーの自由化を受け、まずはガス事業の事業基盤の一層の強化に取り組んでまいります。営業面では、エコジョーズ、マイホーム発電を中心とした取り組みを強力に推進し、フレアストとの連携による燃料転換の強化やお客さま接点業務支援システム「LINKS」の活用による接点営業を強化してまいります。また、石狩LNG基地2号タンクの建設やガス導管網など供給基盤の整備を着実に進めるとともに、営業・工事分野におけるICT(情報通信技術)の活用、エネルギーの有効利用に資する寒冷地技術開発にも積極的に取り組んでまいります。
一方、エネルギーの自由化につきましては、発送電分離やガスの小売り全面自由化に向けた法案の国会審議が進むなど、自由化に向けた動きが活発化しております。これらに対し、当社では、本年4月より、新電力事業者として自社およびグループ各社の施設に対する電力供給を開始しました。この1年間は電力事業のノウハウを蓄積するなど、2016年度から始まる電力小売り全面自由化に向けた準備を進めてまいります。電源の調達につきましては、昨年10月に事業参画した「苫小牧バイオマス発電株式会社」や外部の自家用発電設備からの調達の他、天然ガスによる自社電源設備の整備など、幅広く検討してまいります。また、電力小売りに向けた料金メニューの検討、営業体制の整備、効果的なPR展開などを進めてまいります。
当社グループは、地域の特性を考え、持続可能な社会を支えるため、分散型エネルギーの普及拡大やエネルギーの地産地消の推進、さらにはネットワークとの融合により、北海道の地に新たなエネルギー社会を創造する、「総合エネルギーサービス事業」の実現を目指してまいります。ガスと電気を単に供給するのではなく、天然ガスの価値を最大限に引き出し、お客さまに、より快適にエネルギーをお使いただきながら、省エネルギーでCO2排出量の削減につながる、エネルギー・環境マネジメントの実現を目指します。地球環境問題が深刻さを増すなか、省エネルギーにつながるサービスを通じて、暮らしと環境の調和を図ることが、地域社会における当社グループの果たすべき役割であると考えております。