有価証券報告書-第165期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/29 11:01
【資料】
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【項目】
116項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、実質賃金の伸び悩みにより個人消費で停滞感が見られたものの、政府の経済政策や日銀の金融政策の効果から、雇用、所得環境の改善が進むなど、緩やかな回復基調で推移いたしました。
エネルギー業界におきましては、平成28年4月の電力小売り全面自由化に続き、平成29年4月にはガスも小売り全面自由化が決定しており、エネルギー間の垣根を越えた相互参入や異業種からの新規参入の動きが高まるなど、当社を取り巻く環境は大きく変化しつつあります。
こうした情勢下にありまして、当社グループ(当社及び連結子会社)は総力をあげて都市ガスの普及拡大、事業基盤の強化及び保安の確保に取り組んでまいりました。
当連結会計年度の売上高は、ガス販売量の減少に加え原料費調整制度に基づくガス料金単価の引き下げがあったことなどから、459億75百万円(前期比10.4%減)となりました。
営業費用につきましては、ガス販売量の減少や原油価格下落に伴い原料費が減少したことに加え、経営全般にわたり経費の削減に努めたことなどから、新たに設定した器具保証引当金への繰入があったものの439億20百万円(前期比11.3%減)となりました。
その結果、営業利益は20億55百万円(前期比14.7%増)、営業外収益及び営業外費用を加えた経常利益は22億89百万円(前期比13.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は14億48百万円(前期比8.0%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
なお、売上高及びセグメント利益には、セグメント間の内部取引に係る金額を含んでおります。
<都市ガス>ガス販売量は、351,649千㎥(前期比3.6%減)となりました。用途別では、家庭用ガス販売量は冬場の気温が前年に比べ高めに推移したことにより、給湯・暖房用需要が減少したことから、159,808千㎥(前期比4.1%減)となりました。業務用(商業用、工業用、その他用)ガス販売量は、冬場の気温が前年に比べ高めに推移したことに加え、夏場の気温が前年に比べ低めに推移した影響により空調用需要が減少したことや、お客さま設備の稼働減少により、191,841千㎥(前期比3.1%減)となりました。
都市ガス事業(付随する受注工事及び器具販売を含む)の売上高は、ガス販売量の減少に加え原料費調整制度に基づくガス料金単価の引き下げがあったことなどから420億12百万円(前期比10.4%減)、セグメント利益は15億43百万円(前期比18.3%増)となりました。
<その他>その他の事業の売上高は74億74百万円(前期比11.3%減)、セグメント利益は5億12百万円(前期比1.2%減)となりました。
(注)1.消費税等については税抜方式を採用しております。
2.ガス量は本報告では、特に記載のある場合を除き、全て1m3当たり45メガジュール換算で表示しております。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ5億35百万円減少し、42億36百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
<営業活動によるキャッシュ・フロー>営業活動の結果増加した現金及び現金同等物は、76億13百万円(前期比14.0%増)となりました。これは、減価償却費が54億10百万円計上されたこと及び税金等調整前当期純利益が22億89百万円計上されたことなどによるものです。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>投資活動の結果減少した現金及び現金同等物は、68億79百万円(前期比85.9%増)となりました。これは、定期預金の払戻による収入が22億30百万円ありましたものの、有形固定資産の取得による支出が52億38百万円あったこと及び定期預金の預入による支出が41億40百万円あったことなどによるものです。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>財務活動の結果減少した現金及び現金同等物は、12億69百万円(前期比10.0%減)となりました。これは、長期借入金の返済による支出が8億69百万円あったこと及び配当金の支払額が3億83百万円あったことなどによるものです。