有価証券報告書-第137期(2025/03/01-2026/02/28)

【提出】
2026/05/25 16:00
【資料】
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【項目】
189項目
当社グループは、サステナビリティの重要課題1に「誰もが健康でいきいきと活躍できる職場環境をつくります」と設定しております。この課題や、「中期経営計画 2028」で掲げた「人材と組織のビジョン」を実現するための目標を設定しております。当社においては、多様な人材の獲得・育成からエンゲージメント向上に至る方針を具体的なKPIへと落とし込み、着実な実行とモニタリングを進めております。
なお、当社グループの連結子会社は業種・業態が多岐に渡り、現時点においては当社グループとして統一されたKPIを設定することが困難なため、当該期間では当社のみの指標及び目標としております。将来的には連結子会社を包含した指標や目標を設定できるよう努めてまいります。
<人材の確保と育成>1.人材獲得の促進
当社は、「中期経営計画 2028」において成長を推進し変化に対応する多様な人材の獲得を掲げ、3年間で約200名(新卒・キャリア採用合計)の採用を目標としております。特にコンテンツ、IP、デジタル、海外領域の人材獲得に注力しており、当連結会計年度におきましては、新卒採用21名に加え、外部で高い専門性を培ったキャリア採用98名、合計119名の採用を実施いたしました。今後も多様なバックグラウンドを持つ人材を積極的に迎え入れ、成長を加速させ、変化に柔軟に対応できる強固な組織基盤の確保を進めてまいります。
2.人材育成の拡充
当社は、企画力にあふれる東宝らしい精鋭人材の育成を強化するため、1人あたりの教育研修費を2025年2月期対比で300%増加させる目標を掲げ、さまざまな施策を展開しております。その中核となる、人材と組織のプラットフォームである企業内大学「東宝大学」においては、当連結会計年度に4回の講座を開催し、のべ215名以上の従業員が参加いたしました。各分野のトップランナーの視点や経験に直接触れる機会を提供することで、単なる専門知識の共有にとどまらず、部門の垣根を越えたコミュニケーションの活性化や、グループ理念への深い理解を促す場として機能させております。また、主体的な学習を支援するためのeラーニングシステムの導入など、自律的な学びの環境を整備するとともに、引き続き戦略的人事に注力し、経営人材やマネージャーの早期育成を進めてまいります。
<エンゲージメント>当社では、2021年より従業員エンゲージメント調査を毎月実施しており、職場環境の状況を可視化し、改善に向けたアクションをとるための指標として、そのスコアの推移を重視しております。スコア自体の高低の評価よりも、調査結果に基づいて組織内の対話やコミュニケーションを促進することで、スコアが改善に向かうことを検証することを主目的として活用しております。また、特定の評価項目に着目して、具体的なアクションに注力することで、職場風土・企業文化の改善につなげていくことを目指しています。
さらに当連結会計年度におきましては、本調査を組織の健全性を測る「体温計」として捉え、より実効性の高いアクションへと繋げるための体制強化を図りました。具体的には、2025年4月にシステムをアップグレードし、AIによるスコアの特性診断や分析ヒントの提供機能を導入することで、各組織のマネジメント層がチームの状況を的確に把握し、課題解決に活かしやすい環境を整備いたしました。
また、人事部とコーポレートコミュニケーション部が協働する事務局体制を構築し、各部門への個別ヒアリングやスコア分析の伴走支援を行っているほか、エンゲージメント調査とストレスチェック結果のクロス分析を通じたフィードバックを実施するなど、多角的なアプローチで職場環境の改善に取り組んでおります。
今後も、これらのデータ活用を通じた組織内の対話を促進し、持続的な企業価値の向上に資する活力ある組織づくりを推進してまいります。
<ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン>「女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画」(2026年3月1日~2031年2月28日まで)
KPI(当社)
1. 管理的地位にあたる労働者に占める女性労働者の割合を30%以上に上昇させる
2. 従業員のひと月あたりの平均残業時間を10時間未満に減少させる

当社の女性管理職比率は、これまでの女性活躍推進の取り組みの結果、2026年2月末現在で19.4%(前年同期14.7%)となり、2026年2月末までの計画の目標値であった20%に迫る水準へと着実に向上しております。こうした進捗を踏まえ、新たな行動計画においては目標を30%以上へと引き上げました。柔軟な働き方に関する制度等のハード面が整った現在のフェーズから、今後は女性社員自身のキャリアに対するマインド醸成や、社内外のネットワーク構築といった「ソフト面」の強化を推進し、さらなる女性の管理職登用の機会創出に積極的に取り組んでまいります。
「次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画」(2026年3月1日~2028年2月29日まで)
KPI(当社)
1. 男性社員の育児休業等取得率70%以上 且つ 育児関連休暇のみ取得者は3日以上取得する
2. 従業員のひと月あたりの平均残業時間を12時間未満に減少させる

当社では、法令を上回る育児関連制度の整備や「出産・育児のガイドブック」の周知等を通じて、男女問わず仕事と育児を両立できる環境づくりに取り組んでおります。当連結会計年度の男性の育児休業等取得率は87.5%(前年同期66.7%)へと大きく改善し、男性の育児参画が着実に定着しつつあります。新たな行動計画では、単なる取得率の維持にとどまらず、一定日数(3日以上)の実質的な取得を促す「質」の向上を目標に掲げました。さらに、育児期にある社員の負担軽減にとどまらず、全社員が能力を発揮し続けられる「持続可能な就労環境」を構築するため、長時間労働の是正を最重要課題と位置づけております。今後も、AIの積極導入などのDX化を通じた業務効率化や、自律的な働き方を推進する新たなルール設定等により、多様な人材が活躍できる働きやすい環境の整備を推進してまいります。
<健康経営>当社では、「朗らか健康経営」推進計画のもと、2025年度の目標達成に向け、「心のケア・働きがい」「生活習慣改善」「健康診断」「働き方」の4項目において目標数値を設定してまいりました。当連結会計年度は本計画の最終フェーズにあたり、これまでの取り組みの成果を検証するとともに、次期計画の策定を見据え、現在、最終年度の実績集計及び組織内に残る課題の抽出・分析を並行して進めております。
「朗らか健康経営」推進計画(2025年達成指標と実績)
重点項目指標(2025年目標)実績
心のケア・働きがい① エンゲージメント調査「健康スコア」で全職場のスコア50以上(最高スコア100)
② メンタル不調での1カ月以上の欠勤者0%
① 90/104セクション達成(86.5%)
② 目標未達成
生活習慣改善・運動習慣で、1日1時間の歩行と同程度の運動を行っている人の割合 60%集計中 *1
健康診断・食生活改善で、血中脂質/BMI異常なしの割合 70%集計中 *1
働き方① 1人あたりの時間外勤務:月平均22.2時間以下(2019年比5%減)
② 年次有給休暇取得日数:全員が12日以上
① 23.5時間
② 年平均10.1日

*1_従業員数の増加による健康診断の受診形態の変更に伴い、現時点で一部の結果が集計中となっております。
「心のケア・働きがい」については、エンゲージメント調査の「健康スコア」において、組織規模の拡大に伴い対象が104セクションへ増加したものの、そのうち90セクションにおいて目標を達成いたしました。達成率は86.5%(前年同期80.6%)と順調に推移しております。一方でメンタルヘルス不調者の発生という課題が残っておりますが、これに対しては、産業医との連携を一層強化し、職場環境の個別改善を通じた重点的なケアを講じてまいります。
「働き方」においては、1人あたりの時間外勤務時間が23.5時間(前年同期25.2時間)となり、目標数値(22.2時間)には未達ながらも着実な削減が進んでおります。今後は、DXを活用したさらなる業務プロセスの見直しを加速させ、生産性の向上を図ってまいります。また、年次有給休暇の取得促進については、独自の施策である「ゆうゆうProject」を引き続き強力に推進し、環境整備に努めてまいります。
なお、「生活習慣改善」及び「健康診断」の指標については、現在、実績をシステム集計中であり、その結果を精査した上で次期計画へと反映させる方針です。
今後は、本推進計画を通じて得られた成果と、抽出された課題を現在策定中の次期健康経営の戦略構築へと繋げてまいります。持続的な企業価値向上を支える「人材」への投資を根幹に据え、今後もさらなる健康経営施策の進化を図ってまいります。

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