有価証券報告書-第137期(2025/03/01-2026/02/28)

【提出】
2026/05/25 16:00
【資料】
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【項目】
189項目
1) 多様性の確保を含む人材育成方針
当社グループは、「TOHO VISION 2032 東宝グループ 経営戦略」において、成長戦略の推進役となる多様で優秀な外部人材の採用を強化するとともに、よりクリエイティブな組織へと進化するため、人材育成と働く環境の整備を推進することを「人材と組織の戦略」の基本方針として掲げました。
また、2025年4月に公表した「中期経営計画 2028」においては、重点ポイントに「人への投資とエンゲージメント向上」を掲げるとともに、「心が動き、心を動かす仕事を通じて幸福を得られる会社へ」という新たな「人材と組織のビジョン」を策定いたしました。
さらに、そのビジョンを実現するためのキーワードとして、「少数精鋭から精鋭多数へ」「成長・自律・安心」の2つを掲げました。
具体的には、①成長を推進し、変化に対応できる多様な人材の獲得を促進、②企画力あふれる東宝らしい精鋭人材の育成を強化、③社員の強みを活かし、成長を支援する人事施策を推進、④自らを律し、裁量をもって、安心して活躍できる組織・環境を追求、の4つの方針をもって進めてまいります。
以上を今後の当社グループの人的資本に関する基本戦略として、当社グループで働くすべての社員が、余裕を持ち、朗らかに、いきいきと働ける組織づくりを追求してまいります。
<新人事制度>「成長・自律・安心」をキーワードに掲げ、個人と組織の持続的な成長を支える基盤とするため、2025年6月より新人事制度の本格運用を開始しました。役割基準の等級制度導入により、年次や性別を問わず自律的なキャリア形成を支援するとともに、報酬体系の刷新による市場競争力の強化を目指しております。評価制度においては、組織目標や事業計画に連動した目標管理制度の導入によって、個人の目標達成が組織の成長に繋がる構造を築き、評価の決定方法と処遇への反映方法を明確化しました。報酬制度、評価制度全体を通じて、透明性・公正性を高めることで、従業員の納得感・安心感が高まりやすい設計としました。
加えて、人材活用においては、すべてのレイヤーを対象とした人事部との直接対話や社内公募制度の活性化を通じて、個人の志向と組織ニーズを統合する双方向型のキャリア形成を推進しております。さらに、自己啓発プログラムの受講を昇格要件に組み込んだ制度運用を通じ、社員の主体的な学びを積極的に支援することで、優秀な人材が定着し、最大限のパフォーマンスを発揮できる組織力の最大化を追求してまいります。
<従業員エンゲージメントの向上>当社グループでは、サステナビリティの重要課題の一つとして「誰もが健康でいきいきと活躍できる職場環境づくり」を掲げ、組織が成長するための源泉である“人”が情熱を傾けて活躍できる組織づくりを推進しております。
その中核として、2021年より継続しているエンゲージメント調査に基づき、社内でも埋もれがちな挑戦を全社で称賛する「TOHO CHALLENGE AWARD」や、経営トップとの双方向の対話を行う「タウンホールミーティング」を実施しております。さらに、2025年10月には新グループ・スローガン「Moments for Life その時間が、人生の力になる。」を策定。同月に開催した「全社員集会(ALL EMPLOYEE MEETING 2025)」において、経営陣が直接このスローガンに込めた想いを語り、共有したことで、グループとしての一体感とミッションへの共感を醸成しました。
日常的な施策においても、役職や部署を越えた対話と共感を生む場としての「Moments Cafe」の展開に加え、人材と組織のプラットフォームである企業内大学「東宝大学」を活用しております。「東宝大学」では、“心が動く”“見方が変わる”“明日が変わる”をコンセプトに、各分野のトップランナーや創造的な人々の視点・経験に直接触れて学ぶ機会を提供しています。単なる専門知識の共有にとどまらず、部門やグループの垣根を越えたコミュニケーションの活性化や、経営理念への深い理解を促す場へと進化させることで、従業員の自律的な成長とエンゲージメントの向上を後押ししております。
また、役員報酬制度「業績連動型株式報酬」の業績指標の一つに「従業員エンゲージメントスコア」を設定し、経営陣による組織力向上へのコミットメントを明確化しております。今後も多様な施策を通じ、社員が誇りを持って輝ける職場環境の実現に努めてまいります。
<ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン>当社グループでは、持続的な成長と企業価値向上のためには多様な人材と組織が不可欠と考え、DEI(ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン)を人材戦略の重要な要素として推進しております。
「TOHO VISION 2032 東宝グループ 経営戦略」の公表以降、外部専門性を持つ人材のキャリア採用を戦略的に拡大した結果、2026年2月末時点で当社従業員のうちキャリア採用者の占める割合は45.9%(前年同期38.1%)、課長職以上の地位に占めるキャリア採用者の割合も29.4%(前年同期24.6%)へと上昇し、多様な視点が経営判断に活かされる体制が整いつつあります。
ジェンダーギャップの解消については、当社における女性管理職比率は2026年2月末時点で19.4%(前年同期14.7%)と、当初目標の20%には僅かに到達しなかったものの、女性の管理職登用が進み、数値は着実に向上いたしました。これを受け、当社では2026年3月に「2031年3月31日までに女性管理職比率30%以上」という新たな目標を掲げました。今後は、女性社員のキャリアマインド醸成やネットワーク構築といった「ソフト面」の強化に加え、組織的なリーダー育成環境の構築に注力してまいります。
また、次世代育成支援においても高い水準を維持しております。当社における男性従業員の育児休業取得率は87.5%(前年同期66.7%)となっており、新たな行動計画においても2028年2月29日までに70%以上の維持を目標に掲げるとともに、取得日数の確保など「質の向上」を追求しております。加えて、「事実婚」や「同性婚」を福利厚生の対象とする制度改定など、個々の価値観を尊重する環境整備を継続しております。
東宝グループは、これらの取り組みを通じて人材の多様性を競争力の源泉へと昇華させ、新しい時代の価値観に適合した「精鋭多数」の強靭な組織を実現してまいります。
2)社内環境の整備に関する方針
当社グループでは、サステナビリティの重要課題1に「誰もが健康でいきいきと活躍できる職場環境をつくります」と設定し、さまざまな取り組みを実施しております。社員が心身ともに健康で、持てる能力を最大限に発揮できる職場環境を実現することが、企業と社員が共に成長するために不可欠と考えております。
また、「中期経営計画 2028」においては、重点ポイントの一つに「人への投資とエンゲージメント向上」を掲げ、「心が動き、心を動かす仕事を通じて幸福を得られる会社へ」という「人材と組織のビジョン」を実現するため、「自らを律し、裁量をもって、安心して活躍できる組織・環境を追求」することを方針としております。
<健康経営>当社では、従業員を人的資本と捉え、独自の「朗らか健康経営」を推進しております。4年連続の「健康経営優良法人」認定実績を背景に、現在は形式的な外部評価への対応や数値計測よりも、従業員への実効的なケアを持続的に行う方針を強化しており、当連結会計年度は健康経営のテーマに『SUSTAIN』を掲げました。また、受検率が向上しているストレスチェック結果とエンゲージメント調査を統合分析し、各職場にフィードバックすることで、組織課題の可視化と改善に繋げています。
具体的な心身の健康支援として、「心の健康」においては、新たに「心の健康づくり計画 3か年施策」を策定いたしました。一次予防(未然防止)から三次予防(職場復帰支援)までを網羅する体制を構築し、初年度の取り組みとして「メンタルヘルス情報ガイドブック」の公開や、不調時の社内制度の案内、療養から復職までのプロセスの明確化を行いました。一方「体の健康」においては、眼精疲労対策としてのオフィス内「Cマーク」の掲示や、職場での「ながら運動」の推奨、提携スポーツジムの利用促進など、日常的に無理なく継続できるサポートを拡充しております。
このように、心と体の両面から本質的かつ持続可能な健康支援を展開することで、従業員一人ひとりが心身の余裕を持ち、情熱を傾けてエンタテインメントを創り出せる、健康的で朗らかな組織基盤を構築してまいります。
<働き方・職場環境の改善>当社では、全社員が仕事も私生活も楽しむことを目指し、柔軟かつ生産性の高い就労環境の整備を推進しております。有給休暇取得促進施策「ゆうゆうProject 2026」では、有給取得率などの目標数値を設定しました。休暇取得の進捗状況を可視化したWEB上ダッシュボードの導入や、社内コミュニケーションツールを活用した休日・休暇体験記の共有等を通じて、全社を挙げた休みやすい職場文化の醸成に努めております。
また、更年期障害や不妊治療等に対応する「ウェルネス休暇」の運用に加え、ベビーシッター利用支援制度を導入し、多様なライフステージに応じた柔軟な働き方をサポートしております。さらに、「Move&Connect」をコンセプトに、テレワーク制度やコアタイムを設けないフレックスタイム制度を組み合わせるほか、昨年よりシェアオフィスの利用を開始し、従業員一人ひとりが最適な働き方を選択できる環境を整えております。
業務プロセスの見直しにおいては、2026年1月より新設されたIT推進本部を中心にAIの積極的活用や各種デジタルツールの導入を推進し、全社的な業務効率化と生産性向上に取り組んでおります。

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