有価証券報告書-第101期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/28 13:23
【資料】
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【項目】
154項目
(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1 連結の範囲に関する事項
(1)連結子会社の数 21社
主要な会社名
東映アニメーション㈱、東映ビデオ㈱、㈱ティ・ジョイ
(2)非連結子会社のうち、主要な会社の名称
東映音楽出版㈱
連結の範囲から除いた理由
非連結子会社10社は、いずれも小規模会社であり合計の総資産、売上高、純損益及び利益剰余金(持分に見合う額)等は、いずれも連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないため連結の範囲から除外しております。
2 持分法の適用に関する事項
(1)持分法を適用している非連結子会社 -社
該当事項はありません
(2)持分法を適用している関連会社 1社
㈱テレビ朝日ホールディングス
(3)持分法を適用しない非連結子会社及び関連会社のうち主要な会社等の名称
東映音楽出版㈱
持分法を適用しない理由
持分法を適用していない非連結子会社10社及び関連会社3社は、それぞれ純損益及び利益剰余金(持分に見合う額)等に及ぼす影響が軽微であり、かつ、全体としても重要性がないため、持分法の適用範囲から除外しております。
3 連結子会社の事業年度等に関する事項
連結子会社のうち在外子会社であるTOEI ANIMATION PHILS.,INC.、TOEI ANIMATION ENTERPRISES LTD.、TOEI ANIMATION INCORPORATED、TOEI ANIMATION EUROPE S.A.S.及びTA KZ Film Kft.については、12月31日が決算日となっております。
なお、上記5社については、同決算日現在の財務諸表を使用しておりますが、連結決算日との間に生じた重要な取引については、連結上必要な調整を行っております。
4 会計方針に関する事項
(1)重要な資産の評価基準及び評価方法
① 棚卸資産
イ 商品及び製品・仕掛品
主として個別法による原価法(連結貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
ただし、連結決算期末日前6カ月以内封切の映画に係る製品は、主として法人税法の規定により取得原価の15%を計上しております。
ロ 原材料及び貯蔵品
主として移動平均法による原価法(連結貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
② 有価証券
イ 満期保有目的の債券
償却原価法(定額法)
ロ その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法(評価差額は、全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法
③ デリバティブ取引
時価法
(2)重要な減価償却資産の減価償却の方法
① 有形固定資産(リース資産を除く)
定率法
ただし、大規模の賃貸資産、在外連結子会社及び1998年4月1日以降に取得した建物(建物附属設備を除く)並びに2016年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物については、定額法を採用しております。
なお、主な耐用年数は以下のとおりであります。
建物及び構築物 2~65年
機械装置及び運搬具 2~15年
工具、器具及び備品 2~20年
② 無形固定資産(リース資産を除く)
定額法
③ リース資産
所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産
リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法によっております。
(3)重要な引当金の計上基準
① 貸倒引当金
債権の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。
② 賞与引当金
従業員に対して支給する賞与に充てるため、将来の支給見込額のうち当連結会計年度の負担額を計上しております。
③ 役員退職慰労引当金
一部の連結子会社は、役員への退職慰労金の支出に備えるため、内規に基づく連結会計年度末要支給額を計上しております。
④ 役員株式給付引当金
当社及び一部の連結子会社は、役員株式交付規程に基づく取締役等(社外取締役及び国内非居住者等を除く)への株式の給付に備えるため、当連結会計年度末における株式給付債務の見込額に基づき計上しております。
(4)退職給付に係る会計処理の方法
① 退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、期間定額基準によっております。
② 数理計算上の差異の費用処理方法
数理計算上の差異は、各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(主として12年)による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌連結会計年度から費用処理することとしております。
(5)重要な収益及び費用の計上基準
① 映像関連事業
映像関連事業においては、主に映像作品の製作、配給及び版権許諾を行っております。
劇場用映画は原則として製作委員会方式で製作し、各種収益を獲得しております。各製作委員会は映像作品ビジネスに精通する複数の事業者から出資を募り、劇場用映画の製作、配給及び版権許諾等の業務について各事業者がそれぞれ得意とする事業領域において窓口業務を担うことによって、収益の最大化を図る目的で組成しております。
映像作品の製作について、製作委員会方式で当社グループが製作窓口会社となる場合は、製作委員会の各構成員に対して完成品の試写を行い、納品及び検収がなされた時点で支配が移転したと判断し、収益を認識しております。映像作品の製作に関する取引の対価は、収益を認識した時点から、概ね3か月以内に受領しております。
また、劇場用映画制作の一部請負またはテレビ映画等の制作請負も行っております。請負による映像作品の制作については、一定の期間にわたり充足される履行義務と判断し、履行義務の充足に係る進捗度に基づき収益を認識しております。また、進捗度を合理的に見積もることが困難な場合は、原価回収基準を採用し、当該履行義務が発生する際に費用回収することが見込まれる金額を収益計上しております。なお、制作期間がごく短い場合には、「収益認識に関する会計基準の適用指針」第95項に定める代替的な取扱いを適用し、一定の期間にわたり収益を認識せず、映像素材を納品した時点で収益を認識しております。制作請負に関する取引の対価は、契約条件に従い、前受金として分割受領等したうえで、最終的には納品した時点から、概ね3か月以内に受領しております。
配給は、主に映画興行会社に対して映像作品を劇場公開する権利を許諾しております。当該許諾料である配給収入は、映画興行会社の興行収入に一定割合を乗じた金額であり、映画興行会社が興行収入を認識した時点で映画興行会社から興行収入の報告を受け、収益を認識しております。配給に関する取引の対価は、収益を認識した時点から、概ね3か月以内に受領しております。
版権許諾は、当社グループが所有する映像作品に関するビデオグラム化権、テレビ放映権、映像配信権、商品化権等の各種権利を顧客に許諾(ライセンス供与)しております。このライセンスは使用権に該当するため、ライセンス料が一時金のみの場合または返還不要の最低保証金額を収受する場合は、原則として、契約における許諾開始日が到来するなど、顧客がライセンスからの便益を享受できるようになった時点で収益を認識しております。顧客の売上に連動した一定の歩合に基づいてライセンス料が決定される場合は、顧客からの報告等に基づき、ライセンス料に関する不確実性が解消された時点で収益を認識しております。版権許諾に関する取引の対価は、収益を認識した時点から、概ね1年以内に受領しております。
製作委員会方式で映像作品を製作する場合、製作委員会の幹事会社が作品権利の保管、各窓口会社からの収益の回収及び分配等の管理業務を行っております。当社グループが幹事会社を務める場合の当該管理業務は、代理人として取引を行っていると判断しております。なお、当社グループの役割が代理人に該当する取引については、純額で収益を認識しております。
② 興行関連事業
興行関連事業においては、劇場運営を行っており、入場料である当日券、前売券等のチケットが劇場に着券した時点で、興行収入として収益を認識しております。また、劇場でのフード・ドリンク等の販売や映画関連グッズの販売については、商品の引渡時点において収益を認識しております。劇場運営における取引の対価は、収益を認識した時点から、概ね3か月以内に受領しております。
③ 催事関連事業
催事関連事業においては、主にキャラクターショーや文化催事及び東映太秦映画村の企画・運営を行っており、催事が終了した時点または入場料である当日券、前売券等のチケットが着券した時点で、収益を認識しております。また、関連グッズの販売については、商品の引渡時点において収益を認識しております。催事運営の取引の対価は、収益を認識した時点から、概ね3か月以内に受領しております。
④ 観光不動産事業
観光不動産事業においては、主に不動産の賃貸及びホテルの経営を行っております。
不動産の賃貸は、商業施設等の賃貸を行っており「リース取引に関する会計基準」(企業会計基準第13号 2007年3月30日)に基づき、賃貸借契約期間にわたり収益を認識しております。
ホテルの経営は、主に宿泊や宴会、レストランに係るサービスを顧客に提供しており、顧客にサービスを提供した時点で収益を認識しております。ホテルの経営における取引の対価は、概ね1か月以内に受領しております。
⑤ 建築内装事業
建築内装事業においては、建築内装工事の請負を行っております。当該請負契約については、一定の期間にわたり充足される履行義務と判断し、履行義務の充足に係る進捗度に基づき収益を認識しております。また、進捗度を合理的に見積もることが困難な場合は、原価回収基準を採用し、当該履行義務が発生する際に費用回収することが見込まれる金額を収益計上しております。建築内装工事の請負に関する取引の対価は、契約条件に従い、前受金として分割受領等したうえで、最終的には完成した時点から、概ね3か月以内に受領しております。
(6)重要な外貨建の資産又は負債の本邦通貨への換算の基準
外貨建金銭債権債務は、連結決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しております。なお、在外子会社の資産及び負債、並びに収益及び費用は、連結決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は純資産の部における為替換算調整勘定に含めております。
(7)重要なヘッジ会計の方法
① ヘッジ会計の方法
繰延ヘッジ処理を採用しております。ただし、金利スワップについては、特例処理の要件を満たしているため、特例処理を採用しております。また、為替予約が付されている外貨建金銭債権債務等については、振当処理の要件を満たしている場合は振当処理を行っております。
② ヘッジ手段とヘッジ対象
ヘッジ手段 金利スワップ 為替予約
ヘッジ対象 借入金の利息 外貨建金銭債務 外貨建予定取引
③ ヘッジ方針
当社グループは、金利変動リスク及び為替変動リスクを回避する目的で行っております。
④ ヘッジ有効性評価の方法
金利スワップについては、特例処理の要件を満たしているため、有効性の判定を省略しております。
また、為替予約についても、リスク管理方針に従って、為替予約の締結時に外貨建による同一金額で同一期日の為替予約をそれぞれ振当てているため、有効性の判定を省略しております。
(8)連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
手許現金、要求払預金及び取得日から3ヵ月以内に満期の到来する流動性の高い、容易に換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスクしか負わない短期的な投資を計上しております。