有価証券報告書-第110期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「Sound of Your Life ~あなたの人生に豊かな響きを~」を企業理念として掲げ、基幹事業である映像関連事業、飲食関連事業、不動産関連事業を通じて、社会に貢献していくことを経営の基本方針としております。
(2)経営戦略等
① 中期経営方針
当社グループは、2013年に銀座テアトルビルを売却して以降、ノンコア事業の撤退や資金化による構造改革を進め、基幹事業と位置付けた映像関連事業、飲食関連事業、不動産関連事業に経営資源を集中させてまいりました。その後、これら基幹事業においては、中期経営方針「プロデュースカンパニーへの革新」をテーマに、「ヒューマンリソース型ビジネス」の推進と、事業を支える社員の「人財化」に取り組み、消費者ニーズに沿った商品やサービスを自社で開発・創造する事業構造へと転換をすすめ、収益力を安定させてまいりました。
2027年3月期以降「プロデュースカンパニーへの革新」をさらに推し進め、新たな成長戦略と政策の実践を伴い、安定収益にとどまらない事業の永続的な成長を果たしてまいります。
② 具体的政策
プロデュースカンパニーへの革新のため、当社グループでは、人的資本の充実により売上及び収益の伸長を見込む「ヒューマンリソース型ビジネス」を中核事業とし、以下の政策に取組んでまいります。
(基幹事業における主要な政策)
また、これら各事業の成長を支えるための「人財」の育成と事業の持続的成長を支えるための安定的な資金配分に関しては、以下のような基本方針とします。
(事業の持続的な成長を支えるための人財育成と資金配分)
(3)経営環境
当年度は、継続的な賃上げの動きや雇用・所得環境の改善を背景に、経済活動の緩やかな回復基調が見られました。一方で国内金利が上昇局面へと移行したほか、中東情勢の緊迫化を背景とした原油・原材料価格の高騰等により、先行き不透明な状況が続くと予想されます。
各セグメントの経営環境は以下のとおりであります。
(映像関連事業)
国内の映画市場において、2025年は邦画においてアニメ作品を中心に興収100億円を超える大作が4作品あり、興行収入2,744億円を記録し、2019 年の記録を更新する過去最高額となりました。映画公開本数においても1,305本となり過去最多となりましたが、一部の作品に観客が集中する一方、短期間で上映終了となるなど苦戦を強いられる作品も多く、二極化の傾向がみられました。
ミニシアター市場においては、過去の名作のリバイバル上映が大ヒットを記録し、往年の映画ファンだけでなく当時を知らない若年層が劇場に足を運ぶきっかけにもなり、客足の回復につながっております。また、映画以外のコンテンツを上映するODS(Other Digital Stuff)においても、公開本数・興収ともに前年を上回っており、近年上映コンテンツの多様化と興行構造の変革が見られます。
定額制動画配信サービス市場(SVOD)においては、前年は成長鈍化の兆しが見えていたものの、2025年は対前年比114.3%の6,017億円となり、市場の伸びが再加速しました。動画配信サービス市場の拡大により、映画制作において興行収入以上に配信サービスからの収益確保の重要度が増しています。
2025年の国内の広告市場は、対前年比105.1%の8兆623億円であり、5年連続で成長、4年連続で過去最高を更新しております。中でもインターネット広告費は前年比110.8%と拡大を続け、初めてシェアが広告市場全体の過半数を超える50.2%となりました。
2025年は大型のイベントの開催等もあり、人流が増加したことから、交通広告やイベント・展示といった生活のなかで身近に触れるプロモーションメディア広告においても3年連続でプラス成長となりました。
(飲食関連事業)
国内の外食市場は、原材料の高騰による価格改定により客単価上昇が売上を押し上げたことから対前年比107.3%と4年連続で前年の売上を上回りました。しかし、消費者の節約志向は強まっており、業態によっては客単価の上昇により客数が伸び悩むなど、売上は上がっても利益の確保に苦慮するような状況は続いております。
業種別の店舗数をみると「ファミリーレストラン」などで微減傾向ですが、コロナ禍で大きく店舗数を減らしていた「パブレストラン/居酒屋」や「ディナーレストラン」では前年比を上回り始めており、ようやく下げ止まりをみせました。
中食市場も対前年比103.7%と5年連続で拡大し、11兆円を大幅に超え過去最高を更新しました。食料品スーパー、コンビニエンスストア、惣菜専門店などが売上を伸長する一方で、百貨店の減少傾向は続いております。
(不動産関連事業)
都内の賃貸オフィスの平均空室率は2025年初めに3%台となり、その後も回復傾向で推移し、年末には2%台前半まで低下しました。平均賃料については、インフレによる建築費・管理費の高騰なども賃料の押し上げ要因となり、引き続き上昇基調が続いております。
2025年の首都圏の中古マンション市場は3年連続で前年を上回る49,114件の成約件数となり、対前年比131.9%と好調な売れ行きとなりました。1㎡あたりの成約単価においても対前年比107.9%と13年連続で単価が上昇しており、この13年を通算すると117.3%もの価格上昇となっております。
2026年に入ると、1㎡あたりの成約単価が伸び続けている一方で、売買件数は対前年同月比減に転じる月もあり、首都圏の中古マンション市場に変調の兆しが見受けられます。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
(3)で記載した経営環境を踏まえ、次年度は以下の事項を優先的に取組んでまいります。
(映像関連事業)
当社グループの映画館は、映画館毎のコンセプトを明確にし、強力なコンテンツの確保に努めながら、新たな顧客の獲得を目指しております。映画制作配給事業は、良質な企画を自社で手掛けることで、投資回収率を安定的に高めてまいります。ソリューション事業は、シネアド売上を伸長させるとともに、映画との連携を活かした企画提案などを通して、各種イベントや広告の受注獲得に努めてまいります。
(飲食関連事業)
札幌地区を中心に展開する串焼き業態は、店舗売上の着実な拡大を優先課題とし新規出店を進めるとともに、卸売業態においてスーパー等への冷凍食品の提供やテイクアウト店舗の出店による中食・卸売を第二の柱として育成してまいります。都内を中心に展開する和・洋のバル業態は、立地毎にエリアの特性にあわせた特徴ある商品やサービスを提供しながら市場の変化に対応してまいります。
(不動産関連事業)
当社グループの所有する不動産物件におきましては、より快適なオフィス空間や質の高いサービスが求められるものと認識し、施設の保全に努めてまいります。中古マンション再生販売事業は、仕入れや販売価格の変動、建築資材の高騰・供給の遅れ、人手不足の問題といった市場の目まぐるしい変化に対応するために、仕入れから販売までの期間を適切に管理し在庫の回転を高めてまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループを取り巻く環境は変化が激しく、特に基幹事業である映像関連事業の不確実性が高いことから、業績が大きく変動する可能性が高いため、特定の指標を中期的な経営目標として設定しておりません。中期経営方針における政策の進捗を踏まえて設定する単年度目標を着実に達成するべく取組んでまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「Sound of Your Life ~あなたの人生に豊かな響きを~」を企業理念として掲げ、基幹事業である映像関連事業、飲食関連事業、不動産関連事業を通じて、社会に貢献していくことを経営の基本方針としております。
(2)経営戦略等
① 中期経営方針
当社グループは、2013年に銀座テアトルビルを売却して以降、ノンコア事業の撤退や資金化による構造改革を進め、基幹事業と位置付けた映像関連事業、飲食関連事業、不動産関連事業に経営資源を集中させてまいりました。その後、これら基幹事業においては、中期経営方針「プロデュースカンパニーへの革新」をテーマに、「ヒューマンリソース型ビジネス」の推進と、事業を支える社員の「人財化」に取り組み、消費者ニーズに沿った商品やサービスを自社で開発・創造する事業構造へと転換をすすめ、収益力を安定させてまいりました。
2027年3月期以降「プロデュースカンパニーへの革新」をさらに推し進め、新たな成長戦略と政策の実践を伴い、安定収益にとどまらない事業の永続的な成長を果たしてまいります。
| 「プロデュースカンパニーへの革新/成長戦略・政策の実践」 ~成長し続ける組織へ~ |
② 具体的政策
プロデュースカンパニーへの革新のため、当社グループでは、人的資本の充実により売上及び収益の伸長を見込む「ヒューマンリソース型ビジネス」を中核事業とし、以下の政策に取組んでまいります。
(基幹事業における主要な政策)
| 映像事業の再建 / 映像関連事業 |
| ・「映画」から「映像エンターテインメント」へ事業領域を再定義し、映画興行事業における劇場価値の 最大化と、映画制作配給事業における出資作品の投資回収率の向上をはじめ、新規収益の獲得、協業パ ートナーの開拓等に取り組み、「映像エンターテインメント」としてより広い枠組みをもって収益源の 多様化を推進し、中期的レンジでの事業の黒字化を果たします。 |
| 飲食事業の積極的拡大 / 飲食関連事業 |
| ・焼鳥専門店「串鳥」において、新たなセントラルキッチンの建築により製造能力の拡充・効率化を行 い、「串鳥」ブランドの強化と冷凍食品や惣菜等の中食事業の収益を拡大します。 ・デリショップ「西洋銀座」のセントラルキッチンの拡充による製造能力の向上と都内における居酒屋業 態店舗の積極的な出店を進め、事業の成長軌道を描きます。 |
| 中古マンション再生販売事業の安定的成長 / 不動産関連事業 |
| ・中古マンション再生販売事業において、事業の「質」を再度見直し、商品の品質向上、事業期間の短 縮、周辺事業としての仲介機能の整備、Webマーケティングの充実といった取り組みにより、年間300件 におよぶ仕入れ販売数を安定的に実現するための仕組みを築きます。 |
また、これら各事業の成長を支えるための「人財」の育成と事業の持続的成長を支えるための安定的な資金配分に関しては、以下のような基本方針とします。
(事業の持続的な成長を支えるための人財育成と資金配分)
| 事業の中核を担う「人財化」の強化 |
| ・各事業の営業/戦略/管理を担う後継人財の育成を強化してまいります。 |
| 持続的成長を支える安定的な資金配分 |
| ・事業の成長に必要な営業投資、従業員の待遇改善を含めた人的資本投資、財務体質の強化、株主への適 切な利益配分について、事業により恒常的に生み出されるキャッシュ・フローによって賄う構造をつく りあげます。 ・株主還元方針を新たに据え、普通配当にかかる配当方針は、特別損益等を除いた事業活動利益を基準と する連結配当性向40%を目安に、1株当たり20円を下限とする安定配当とします。また株主優待制度の 充実を図ります。 |
| 大型投資による収益基盤の確立 |
| ・事業の基盤となる大型資産の取得や保有資産の入替、事業の成長速度をあげるためのM&A等について は、恒常的なキャッシュ・フローとは別枠でとらえた上で、柔軟なファイナンス対応をもって進めま す。なお、2026年4月に当社は保有する収益不動産の売却を行い、5月より「串鳥」チェーンにおける セントラルキッチンの建築に着手します。 |
(3)経営環境
当年度は、継続的な賃上げの動きや雇用・所得環境の改善を背景に、経済活動の緩やかな回復基調が見られました。一方で国内金利が上昇局面へと移行したほか、中東情勢の緊迫化を背景とした原油・原材料価格の高騰等により、先行き不透明な状況が続くと予想されます。
各セグメントの経営環境は以下のとおりであります。
(映像関連事業)
国内の映画市場において、2025年は邦画においてアニメ作品を中心に興収100億円を超える大作が4作品あり、興行収入2,744億円を記録し、2019 年の記録を更新する過去最高額となりました。映画公開本数においても1,305本となり過去最多となりましたが、一部の作品に観客が集中する一方、短期間で上映終了となるなど苦戦を強いられる作品も多く、二極化の傾向がみられました。
ミニシアター市場においては、過去の名作のリバイバル上映が大ヒットを記録し、往年の映画ファンだけでなく当時を知らない若年層が劇場に足を運ぶきっかけにもなり、客足の回復につながっております。また、映画以外のコンテンツを上映するODS(Other Digital Stuff)においても、公開本数・興収ともに前年を上回っており、近年上映コンテンツの多様化と興行構造の変革が見られます。
定額制動画配信サービス市場(SVOD)においては、前年は成長鈍化の兆しが見えていたものの、2025年は対前年比114.3%の6,017億円となり、市場の伸びが再加速しました。動画配信サービス市場の拡大により、映画制作において興行収入以上に配信サービスからの収益確保の重要度が増しています。
2025年の国内の広告市場は、対前年比105.1%の8兆623億円であり、5年連続で成長、4年連続で過去最高を更新しております。中でもインターネット広告費は前年比110.8%と拡大を続け、初めてシェアが広告市場全体の過半数を超える50.2%となりました。
2025年は大型のイベントの開催等もあり、人流が増加したことから、交通広告やイベント・展示といった生活のなかで身近に触れるプロモーションメディア広告においても3年連続でプラス成長となりました。
(飲食関連事業)
国内の外食市場は、原材料の高騰による価格改定により客単価上昇が売上を押し上げたことから対前年比107.3%と4年連続で前年の売上を上回りました。しかし、消費者の節約志向は強まっており、業態によっては客単価の上昇により客数が伸び悩むなど、売上は上がっても利益の確保に苦慮するような状況は続いております。
業種別の店舗数をみると「ファミリーレストラン」などで微減傾向ですが、コロナ禍で大きく店舗数を減らしていた「パブレストラン/居酒屋」や「ディナーレストラン」では前年比を上回り始めており、ようやく下げ止まりをみせました。
中食市場も対前年比103.7%と5年連続で拡大し、11兆円を大幅に超え過去最高を更新しました。食料品スーパー、コンビニエンスストア、惣菜専門店などが売上を伸長する一方で、百貨店の減少傾向は続いております。
(不動産関連事業)
都内の賃貸オフィスの平均空室率は2025年初めに3%台となり、その後も回復傾向で推移し、年末には2%台前半まで低下しました。平均賃料については、インフレによる建築費・管理費の高騰なども賃料の押し上げ要因となり、引き続き上昇基調が続いております。
2025年の首都圏の中古マンション市場は3年連続で前年を上回る49,114件の成約件数となり、対前年比131.9%と好調な売れ行きとなりました。1㎡あたりの成約単価においても対前年比107.9%と13年連続で単価が上昇しており、この13年を通算すると117.3%もの価格上昇となっております。
2026年に入ると、1㎡あたりの成約単価が伸び続けている一方で、売買件数は対前年同月比減に転じる月もあり、首都圏の中古マンション市場に変調の兆しが見受けられます。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
(3)で記載した経営環境を踏まえ、次年度は以下の事項を優先的に取組んでまいります。
(映像関連事業)
当社グループの映画館は、映画館毎のコンセプトを明確にし、強力なコンテンツの確保に努めながら、新たな顧客の獲得を目指しております。映画制作配給事業は、良質な企画を自社で手掛けることで、投資回収率を安定的に高めてまいります。ソリューション事業は、シネアド売上を伸長させるとともに、映画との連携を活かした企画提案などを通して、各種イベントや広告の受注獲得に努めてまいります。
(飲食関連事業)
札幌地区を中心に展開する串焼き業態は、店舗売上の着実な拡大を優先課題とし新規出店を進めるとともに、卸売業態においてスーパー等への冷凍食品の提供やテイクアウト店舗の出店による中食・卸売を第二の柱として育成してまいります。都内を中心に展開する和・洋のバル業態は、立地毎にエリアの特性にあわせた特徴ある商品やサービスを提供しながら市場の変化に対応してまいります。
(不動産関連事業)
当社グループの所有する不動産物件におきましては、より快適なオフィス空間や質の高いサービスが求められるものと認識し、施設の保全に努めてまいります。中古マンション再生販売事業は、仕入れや販売価格の変動、建築資材の高騰・供給の遅れ、人手不足の問題といった市場の目まぐるしい変化に対応するために、仕入れから販売までの期間を適切に管理し在庫の回転を高めてまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループを取り巻く環境は変化が激しく、特に基幹事業である映像関連事業の不確実性が高いことから、業績が大きく変動する可能性が高いため、特定の指標を中期的な経営目標として設定しておりません。中期経営方針における政策の進捗を踏まえて設定する単年度目標を着実に達成するべく取組んでまいります。