有価証券報告書-第147期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は大正9年に、東京都新宿区新宿に於いて映画館「武蔵野館」(現「新宿武蔵野館」)を開館させて以来、社会に映画を中心とした健全な娯楽を提供することを主要な事業目的・経営の基本方針とし、その後、長期にわたり映画興行事業を中心とした事業展開を行ってまいりました。しかしながら、娯楽の形態も時代の変遷とともに多様な変化を遂げるなか、当社も映画興行事業を会社の主力事業と認識し経営の軸に据えながらも、不動産賃貸事業やフィットネスクラブ運営等のスポーツ・レジャー事業(現在営業中止中)、また連結子会社で展開する自動車教習事業など、複合的な事業展開によって、グループ全体の安定的な経営基盤を構築維持してまいりました。
今後も、複合的な事業からなる経営基盤を安定的に構築維持していくことを礎としながら、創業の地・新宿において映画興行のみならず、映画配給も手掛ける総合的な映画事業を長期安定的に営み、健全かつ快適で安全な娯楽空間を提供し、より多くの方々に映画を楽しんでいただくことが、創業以来の会社の経営の基本方針と考えております。
(2)当社グループを取り巻く経営環境
当連結会計年度末における当社グループの経営環境につきましては、当社グループの不動産事業においては、間接的に国内外経済等の影響下にはあるものの、主軸である不動産賃貸事業は、主要な賃貸物件は首都圏の利便性の高い場所に所在しているといった状況の中、安定した顧客の確保を維持しております。また自動車教習事業は、少子化による運転免許取得資格者の減少や近隣の自動車教習所との競合による厳しい経営環境の中、地域との信頼関係とサービスの充実を心がけ自動車運転免許の取得需要の確保に注力しております。一方で当社の主力事業である映画事業を取り巻く経営環境につきましては、2017年においては、業界全体としては前年度に次ぐ映画興行収入を計上したものの、それは一部の作品の力によるところが大きく、業界全体の観客動員数でいえば前年度と比較して500万人以上減少いたしました。そんな中、ミニシアター系の作品は一部にロングラン上映となった話題作もあったものの、上映回数や上映期間、劇場のキャパシティ等が限られており、当社のようなミニシアターにおいてヒット作を生み出すには依然として厳しい状況にあります。当社におきましても、シネコンのラインナップとは一線を画したミニシアターならではの良質な作品の魅力をいかに認知してもらうかに注力し、イベントの企画や劇場内におけるディスプレイ等でのPRに加え、上映時間の組み方にも工夫を凝らし、口コミによる情報の広がりにも気を配り、その経営環境に対し、臨機応変に対応しております。
(3)目標とする経営指標
当社グループは、具体的な目標とする中長期的な経営指標を設定しておりませんが、将来の復配を視野に、営業利益の積み上げによる安定的な内部留保の充実を目指しております。なお、平成31年3月期(連結)の業績見込といたしましては、親会社株主に帰属する当期純利益を1億4千5百万円と見込んでおりますが、基幹事業の営業利益による内部留保の積み上げには今しばらくの時間を要するものと考えており、そのため今後も、経営基盤のさらなる安定化を目指し、特に映画事業におきましては、映画興行のみならず映画配給も手掛ける企業として事業コンテンツの充実をはかるなど、復配を目標としたより前向きな経営施策を講じてまいります。
(4)中長期的な会社の経営戦略
中長期的な会社の経営戦略として、厳しい経営環境の中、主軸である映画事業を今後も継続して行くにあたり、映画興行に限らない総合的な映画事業の展開に加え、映画事業以外でも当社グループの事業資産のポテンシャルをしっかりと引き出し、有効活用していくことが重要であると考えております。
当社は「社会に健全な娯楽を提供すること」を主要な事業目的としており、その役割を現在担っているのが映画事業であります。しかしながら、映画事業は個人消費の動向や上映作品の持つ集客力、流行等に大きな影響を受ける事業であるため、主力事業としての数字に表れない貢献はあるものの、収益面で常時安定的に会社の業績向上に寄与できる事業とは言い難い側面があることも否めません。また、多くのシネコンが開設されている現状では、当社のようなミニシアターは作品の選定においても厳しい環境にあるといえます。当社は映画興行と映画配給は車の両輪であると認識しており、今後、映画興行事業の安定化のためにも、映画配給に関するノウハウを蓄積し、総合的に映画事業を手がける会社として経営戦略を練り直してまいります。
また、不確実性のある映画事業を継続的に運営していくには、会社の経営基盤の安定が不可欠であり、そのためには、不動産賃貸事業を中心とする不動産事業や自動車教習事業においても確実に収益を上げていくことも重要であります。従いまして、不動産事業や自動車教習事業で培った経験や信頼等、グループ全体の事業資産をより有効に活用し、確実に収益を生み出せる経営体質を維持継続していくことが経営戦略として重要であると考えております。
今後も当社では、主要な事業目的である映画事業を主軸とした「社会に健全な娯楽を提供すること」を安定的に継続していくために、さらなる経営基盤の充実を心がけてまいります。
(5)会社が対処すべき課題
主力事業である映画事業をはじめ、基幹事業による営業利益を長期継続的に確保し、復配を実現することが当社グループの課題であります。当連結会計年度におきましては、一時的な配当金の受取等もあり、単体の繰越損失は解消し、利益剰余金の上積みがなされたものの、映画事業においては「シネマカリテ」における営業成績の落ち込みや、映画配給関連事業に係る営業費用の発生による営業損失の計上もあり、基幹事業の営業利益の積み上げによる安定的な内部留保の確保にはいましばらくの時間を要するものと考えております。そのため今後も、すべての事業において営業利益を積み重ね続けられるよう、当社グループの全力を挙げて、経営基盤のさらなる強化を目指し、特に映画事業におきましては、映画の自社買付配給にも注力し、映画興行のみならず映画配給も手掛ける企業として事業コンテンツの充実をはかるなど、復配に向けた、より前向きな経営施策を講じてまいります。
具体的には、映画事業部門では、映画興行事業において、シネコンとはひと味違ったミニシアターならではの個性溢れる作品のラインナップに引き続き注力することはもちろん、お客様のニーズをさらに見極め、満足度の高い作品を選りすぐってまいります。また、本年で5回目を迎える「シネマカリテ」における映画祭「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション(通称『カリコレ』)」の開催や、「シネマカリテ」におけるロビーの一部刷新、売店におけるフードメニューとグッズの品揃えにも力を入れ、上映作品をイメージした水槽に代表される館内ディスプレイなど、映画館で映画を観ることの楽しさがさらに増すような劇場作りを目指してまいります。また、映画配給関連事業におきましては、アジアのみならず海外の作品から注目作を絞り込み、香港映画『小さな園の大きな奇跡』に続く自社配給作品のリリースに取り組んでおります。
不動産事業部門は、主要テナントビルの維持管理をしっかりと行うため、必要に応じた修繕・設備投資や、テナントの入居状況にも目を向けながら、収益基盤の確保に繋がる資産管理を今後も確実に行ってまいります。また、仲介・販売業務につきましては、景況を見極めながら、取引の機会を模索してまいります。
自動車教習事業部門は、少子化や若年層における運転免許離れに対応するため、教習所のセールスポイントである広いコースと多岐にわたる取得可能な免許教習のPR活動を厚く行い、地域との繋がりを緊密にするとともに、送迎ルートの充実や教習指導員の教育など教習環境の整備に留意し、競合する自動車教習所との差別化をはかりながら、より信頼のおける選ばれる自動車教習所を目指してまいります。
商事事業部門は、外部へ経営委託している軽飲食店につきましては、今後も顧客のニーズを把握して店舗作りに生かし、経営委託先と連絡を密にしながら業績の向上に向けた施策を講じてまいります。
なお、遊休資産となっておりました旧甲府武蔵野シネマ・ファイブ土地建物につきましては、平成30年3月に売却をいたしました。本取引により、従来、営業外損失に計上していた遊休資産維持管理費用(平成30年3月期は1千3百万円発生)が、平成31年3月期連結会計年度・個別事業年度より、大幅に減少する見通しです。
以上のように、各事業部門において経営環境に留意しながら諸施策を実施することにより、対処すべき課題の解消に向けて、全社挙げて全力で取り組んでまいります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は大正9年に、東京都新宿区新宿に於いて映画館「武蔵野館」(現「新宿武蔵野館」)を開館させて以来、社会に映画を中心とした健全な娯楽を提供することを主要な事業目的・経営の基本方針とし、その後、長期にわたり映画興行事業を中心とした事業展開を行ってまいりました。しかしながら、娯楽の形態も時代の変遷とともに多様な変化を遂げるなか、当社も映画興行事業を会社の主力事業と認識し経営の軸に据えながらも、不動産賃貸事業やフィットネスクラブ運営等のスポーツ・レジャー事業(現在営業中止中)、また連結子会社で展開する自動車教習事業など、複合的な事業展開によって、グループ全体の安定的な経営基盤を構築維持してまいりました。
今後も、複合的な事業からなる経営基盤を安定的に構築維持していくことを礎としながら、創業の地・新宿において映画興行のみならず、映画配給も手掛ける総合的な映画事業を長期安定的に営み、健全かつ快適で安全な娯楽空間を提供し、より多くの方々に映画を楽しんでいただくことが、創業以来の会社の経営の基本方針と考えております。
(2)当社グループを取り巻く経営環境
当連結会計年度末における当社グループの経営環境につきましては、当社グループの不動産事業においては、間接的に国内外経済等の影響下にはあるものの、主軸である不動産賃貸事業は、主要な賃貸物件は首都圏の利便性の高い場所に所在しているといった状況の中、安定した顧客の確保を維持しております。また自動車教習事業は、少子化による運転免許取得資格者の減少や近隣の自動車教習所との競合による厳しい経営環境の中、地域との信頼関係とサービスの充実を心がけ自動車運転免許の取得需要の確保に注力しております。一方で当社の主力事業である映画事業を取り巻く経営環境につきましては、2017年においては、業界全体としては前年度に次ぐ映画興行収入を計上したものの、それは一部の作品の力によるところが大きく、業界全体の観客動員数でいえば前年度と比較して500万人以上減少いたしました。そんな中、ミニシアター系の作品は一部にロングラン上映となった話題作もあったものの、上映回数や上映期間、劇場のキャパシティ等が限られており、当社のようなミニシアターにおいてヒット作を生み出すには依然として厳しい状況にあります。当社におきましても、シネコンのラインナップとは一線を画したミニシアターならではの良質な作品の魅力をいかに認知してもらうかに注力し、イベントの企画や劇場内におけるディスプレイ等でのPRに加え、上映時間の組み方にも工夫を凝らし、口コミによる情報の広がりにも気を配り、その経営環境に対し、臨機応変に対応しております。
(3)目標とする経営指標
当社グループは、具体的な目標とする中長期的な経営指標を設定しておりませんが、将来の復配を視野に、営業利益の積み上げによる安定的な内部留保の充実を目指しております。なお、平成31年3月期(連結)の業績見込といたしましては、親会社株主に帰属する当期純利益を1億4千5百万円と見込んでおりますが、基幹事業の営業利益による内部留保の積み上げには今しばらくの時間を要するものと考えており、そのため今後も、経営基盤のさらなる安定化を目指し、特に映画事業におきましては、映画興行のみならず映画配給も手掛ける企業として事業コンテンツの充実をはかるなど、復配を目標としたより前向きな経営施策を講じてまいります。
(4)中長期的な会社の経営戦略
中長期的な会社の経営戦略として、厳しい経営環境の中、主軸である映画事業を今後も継続して行くにあたり、映画興行に限らない総合的な映画事業の展開に加え、映画事業以外でも当社グループの事業資産のポテンシャルをしっかりと引き出し、有効活用していくことが重要であると考えております。
当社は「社会に健全な娯楽を提供すること」を主要な事業目的としており、その役割を現在担っているのが映画事業であります。しかしながら、映画事業は個人消費の動向や上映作品の持つ集客力、流行等に大きな影響を受ける事業であるため、主力事業としての数字に表れない貢献はあるものの、収益面で常時安定的に会社の業績向上に寄与できる事業とは言い難い側面があることも否めません。また、多くのシネコンが開設されている現状では、当社のようなミニシアターは作品の選定においても厳しい環境にあるといえます。当社は映画興行と映画配給は車の両輪であると認識しており、今後、映画興行事業の安定化のためにも、映画配給に関するノウハウを蓄積し、総合的に映画事業を手がける会社として経営戦略を練り直してまいります。
また、不確実性のある映画事業を継続的に運営していくには、会社の経営基盤の安定が不可欠であり、そのためには、不動産賃貸事業を中心とする不動産事業や自動車教習事業においても確実に収益を上げていくことも重要であります。従いまして、不動産事業や自動車教習事業で培った経験や信頼等、グループ全体の事業資産をより有効に活用し、確実に収益を生み出せる経営体質を維持継続していくことが経営戦略として重要であると考えております。
今後も当社では、主要な事業目的である映画事業を主軸とした「社会に健全な娯楽を提供すること」を安定的に継続していくために、さらなる経営基盤の充実を心がけてまいります。
(5)会社が対処すべき課題
主力事業である映画事業をはじめ、基幹事業による営業利益を長期継続的に確保し、復配を実現することが当社グループの課題であります。当連結会計年度におきましては、一時的な配当金の受取等もあり、単体の繰越損失は解消し、利益剰余金の上積みがなされたものの、映画事業においては「シネマカリテ」における営業成績の落ち込みや、映画配給関連事業に係る営業費用の発生による営業損失の計上もあり、基幹事業の営業利益の積み上げによる安定的な内部留保の確保にはいましばらくの時間を要するものと考えております。そのため今後も、すべての事業において営業利益を積み重ね続けられるよう、当社グループの全力を挙げて、経営基盤のさらなる強化を目指し、特に映画事業におきましては、映画の自社買付配給にも注力し、映画興行のみならず映画配給も手掛ける企業として事業コンテンツの充実をはかるなど、復配に向けた、より前向きな経営施策を講じてまいります。
具体的には、映画事業部門では、映画興行事業において、シネコンとはひと味違ったミニシアターならではの個性溢れる作品のラインナップに引き続き注力することはもちろん、お客様のニーズをさらに見極め、満足度の高い作品を選りすぐってまいります。また、本年で5回目を迎える「シネマカリテ」における映画祭「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション(通称『カリコレ』)」の開催や、「シネマカリテ」におけるロビーの一部刷新、売店におけるフードメニューとグッズの品揃えにも力を入れ、上映作品をイメージした水槽に代表される館内ディスプレイなど、映画館で映画を観ることの楽しさがさらに増すような劇場作りを目指してまいります。また、映画配給関連事業におきましては、アジアのみならず海外の作品から注目作を絞り込み、香港映画『小さな園の大きな奇跡』に続く自社配給作品のリリースに取り組んでおります。
不動産事業部門は、主要テナントビルの維持管理をしっかりと行うため、必要に応じた修繕・設備投資や、テナントの入居状況にも目を向けながら、収益基盤の確保に繋がる資産管理を今後も確実に行ってまいります。また、仲介・販売業務につきましては、景況を見極めながら、取引の機会を模索してまいります。
自動車教習事業部門は、少子化や若年層における運転免許離れに対応するため、教習所のセールスポイントである広いコースと多岐にわたる取得可能な免許教習のPR活動を厚く行い、地域との繋がりを緊密にするとともに、送迎ルートの充実や教習指導員の教育など教習環境の整備に留意し、競合する自動車教習所との差別化をはかりながら、より信頼のおける選ばれる自動車教習所を目指してまいります。
商事事業部門は、外部へ経営委託している軽飲食店につきましては、今後も顧客のニーズを把握して店舗作りに生かし、経営委託先と連絡を密にしながら業績の向上に向けた施策を講じてまいります。
なお、遊休資産となっておりました旧甲府武蔵野シネマ・ファイブ土地建物につきましては、平成30年3月に売却をいたしました。本取引により、従来、営業外損失に計上していた遊休資産維持管理費用(平成30年3月期は1千3百万円発生)が、平成31年3月期連結会計年度・個別事業年度より、大幅に減少する見通しです。
以上のように、各事業部門において経営環境に留意しながら諸施策を実施することにより、対処すべき課題の解消に向けて、全社挙げて全力で取り組んでまいります。