有価証券報告書-第57期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/16 14:49
【資料】
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【項目】
60項目

業績等の概要

(1)業績
政権公約でもある消費税3%引き上げを一昨年4月に実施した後も自民党安倍政権は、「アベノミクス」による大型の金融緩和を続け、景気が徐々に回復してまいりました。しかし、昨年8月の中国の景気減退懸念を発端として世界同時株安が始まり、12月に米国政策金利の引き上げが決定されたことにより、経済の減速懸念が再燃してきました。原油安を背景に企業収益の好調等が支えとなり、日本企業は調整局面に入っています。これからの個人消費の回復と企業の設備投資の増加及び安倍政権の新成長戦略が、今後の安定した日本経済の発展のためには必須の条件であります。
また、昨年3月には北陸新幹線が開業し東京-金沢間が2時間半で結ばれましたが、福井県内のゴルフ場には大きな波及効果は見られず、業績改善に至るまでにはしばらくの時間が必要だと思われます。
今年のリオデジャネイロ大会から112年ぶりにゴルフ競技がオリンピック種目に復帰いたしますが、国内では依然としてゴルフ場のホール数過剰状態であり、過当競争の状態は解決されていません。ゴルフ人口が増加しない中で、シェアを争う価格競争は激しさを増すばかりですが、芦原ゴルフクラブは価格の競争から価値の競争に転換しております。
この様な状況のなかで、芦原ゴルフクラブは中部圏内の大きなジュニア選手権3大会をはじめ、アジアのジュニア国際大会を開催いたしました。また、海コースでは43年ぶりに中部アマチュアゴルフ選手権本戦4日間競技も開催し、中部地区のトップアマの熱戦が繰り広げられました。また、一昨年から設定しました土日祝日のキャンセル料金もお客様の理解を得ることができ、健全なクラブ経営を行えるようになってまいりました。そして、平成30年の「福井しあわせ国体」では当クラブにおいて成年男子のゴルフ競技開催が決定しておりますので、会員の方に2年間に渡り設備改修を目的として年額8,000円の年会費増額をお願いしております。
当期中の主な設備改修は、ゴルフ場営業システム、レストランテーブル・イス、芝刈り機、乗用カートの代替購入、省エネ設備の導入としてクラブハウスのLED照明、エアコン改修工事等を積極的に行いました。
上記の結果当社の業績は、入場者は43,374人で前年同期比731人(1.7%)の増加となりました。営業成績につきましては、売上高が553,491千円となり、前年同期比7,630千円(1.4%)の増収になりました。一方、レストラン設備改修、省エネ設備投資等の経費増加及び特別損失により、当期純利益は4,194千円となり、前年同期比2,664千円(38.8%)の減益となりました。
北陸地方の景気は依然厳しい状況で推移するものと思われますが、当社は、会員様の年代別ニーズに対応した多彩な企画で、安定したクラブ運営に取り組んで参ります。
株主の皆様におかれましては、今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。
(2)キャッシュ・フロー
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前年同期に比べて4,331千円減少し、6,885千円(前年同期比38.6%減)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果得られた資金は、65,227千円であり、前事業年度に比べ16,387千円減少しました。これは、前事業年度に比べ、営業収入が7,630千円増加したものの、営業支出が20,522千円増加し、営業総利益が12,892千円減少したためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動によって支出された資金は、37,334千円となり、前事業年度に比べ28,450千円増加しました。これは設備投資として、クラブハウス2階の改修、芝刈り機及びカートの購入さらにゴルフ場営業システムの入替等37,323千円の支出があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は、32,224千円となり、前事業年度に比べ40,288千円減少しました。これは、短期借入が18,799千円増加したものの、長期借入金の45,660千円減少、そしてリース債務の返済が5,363千円であったためであります。