有価証券報告書-第167期(平成27年4月1日-平成27年12月31日)
(1)経営の基本方針
当社グループは、2013年3月に完了したAegis Group plc(現在の電通イージス・ネットワーク社)の買収により本格的なグローバル・ネットワークへと変貌を遂げました。これを機に、2013年度を初年度とする中期経営計画「Dentsu 2017 and Beyond」を策定いたしました。
近年、さまざまな技術革新が進展し、消費者の行動様式が様変わりする中、多くの企業において、それぞれのマーケティング活動における個々の施策を有機的に結び付けなければ、十分な成果を上げることが困難になりつつあります。こうした環境下、当社グループは、あらゆる顧客の企業価値向上に貢献する、世界で最も先端的なグローバル・ネットワークへの進化を目指してまいります。
(2)目標とする経営指標
2017年度の数値目標を以下のとおり設定しています。
・ 売上総利益のオーガニック成長率 3~5%(年平均成長率)
・ 売上総利益に占める海外事業構成比 55%以上
・ 売上総利益に占めるデジタル領域構成比 35%以上
・ 調整後オペレーティング・マージン 20%以上
(注)調整後オペレーティング・マージン=調整後営業利益÷売上総利益
なお、前期から当社グループの会計基準は従来の日本基準に替えて国際会計基準(以下「IFRS」)を適用しております。これに伴い、オペレーティング・マージンについては、従来の「のれん等償却前営業利益」に替えて、「調整後営業利益」をもとに算出することといたしました。数値目標については変更しておりません。
(3)会社が対処すべき課題と経営戦略
中期経営計画の達成に向けた具体的な課題と取り組みについては、以下のとおりです。
①グローバルでのポートフォリオ多極化
当期における海外事業の売上総利益のオーガニック成長率は9.4%と、前期に引き続き競合他社を上回る成果を達成することができました。これにより売上総利益に占める海外事業構成比は、2015年暦年ベースで54%となりました。
この力強い成長の背景には、当社グループにおける海外事業独自のビジネスモデル「One P&L」によって、異なる機能を有する各グループ会社が協力、連携し、一丸となってクライアントのニーズに対応したサービスをワンストップで提供することにより、既存クライアントからのビジネス拡大に加え、新規アカウント獲得が堅調に進んでいることやデジタル・ネットワークが順調に成長していることがあると考えています。
今後も、デジタル領域やスポーツ・コンテンツ・ビジネスでの強みをグローバル展開すると同時に、M&Aの活用によって全世界において競争力を有するグローバル・ネットワークの整備、拡充に努めてまいります。
②デジタル領域の進化と拡大
日本におけるデジタル領域の売上総利益は、2015年暦年ベースで前年同期比22.2%増と二桁成長を続けています。
海外においては、当期もさまざまなデジタル領域でのM&Aを実施しました。通年で行ったM&Aのうち、半数近くがデジタル領域におけるものでした。M&Aと内部成長の結果、海外事業のデジタル領域の売上総利益は前期比24.8%増となっています。
これにより、当社グループ全体でのデジタル比率は、2017年度目標の35%以上に向けて、2015年暦年ベースで34%に達しています。
クライアントのマーケティング活動のデジタル・シフトが加速する中、広告業界においてもデジタル領域に対するニーズは、より一層多様化・高度化しています。
・メディア・バイイング領域におけるプログラマティック
・クリエーティブやコンテンツなどデジタル・ソリューション
・ビジネス上の意思決定や消費者とのエンゲージメント戦略に資するデータ・アナリシス
など、エージェンシーの担う役割はますます拡大しつつあるといえ、今後もM&Aを積極的に活用し、ケーパビリティとサービス品質の向上に努めてまいります。
③ビジネスプロセスの革新と収益性の向上
国内事業、海外事業ともに増収に対する費用増加の抑制など継続的なコストコントロールにより、2015年暦年ベースの連結の調整後オペレーティング・マージンは21.1%と、前年同期比1.4ポイント改善しました。
国内・海外ともにトップラインの成長を図ると同時に、中期経営計画の目標の一つとして定める「調整後オペレーティング・マージン20%以上」の恒常的な実現に向けて、引き続き業務効率の改善とコスト・コントロールに取り組み、グループ全体の収益性を高めてまいります。
④コア・コンピタンスである日本市場での更なる事業基盤強化
当社グループの最大の強みは、日本における強固な事業基盤であることに変わりありません。当期の国内事業は、2014年FIFAワールドカップ ブラジル大会の反動減や個人消費の足踏み状態が懸念される中、プロモーション系やデジタル系の主要子会社の業績が力強く好調に推移し、プラス成長を達成しました。
日本においても消費者の行動様式が様変わりする中、マーケティング活動における個々の施策を有機的に結び付けなければ、十分な成果を上げることが困難になりつつあります。当社グループは、こうした環境変化を踏まえ、グループ全体でマーケティング・インテリジェンス領域を含むデジタル・ソリューションのケーパビリティ高度化や体制強化に取り組んでまいります。
そして、メディア・コンテンツ領域のプレイヤーとの協業を重ね、新たな収益モデルの構築や多様なメディアの価値向上に向けた取り組みを通して、マスメディア・ビジネスにおける競争力を一層強化し、クライアントの成功を多面的に支援する「パートナー」へと進化するべく、より多様な領域において、課題解決力と収益創出力を高めてまいる所存です。
また、当社は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のマーケティング専任代理店として、マーケティングプランの策定やスポンサーセールスなどを支援しております。スポンサーセールスについては、当期中に6社のゴールドスポンサー(合計15社)が決定するなど、順調に進んでおり、引き続き、マーケティング専任代理店として、その務めを果たしてまいります。
以上が中期経営計画の概要です。
対処すべき課題としては、これに加えグローバルでのCSR活動の強化にも取り組んでいます。
2015年6月から適用が開始されたコーポレートガバナンス・コードにも見られるように、当期はESG(環境、社会、ガバナンス)すなわちCSR活動への取り組みが、ステークホルダーから一層求められる機運が高まりました。
こうした状況も踏まえて、当社グループは、2015年12月に「電通グループ中期CSR計画2020」を策定しました。環境保全、コミュニティ、サプライチェーン、責任あるマーケティング・コミュニケーションの4つを重点領域として、2020年をターゲットにした目標を設定しています。
また当社は、国際的なCSRイニシアチブである国連グローバル・コンパクトのネットワーク・ジャパン幹事社の一員として、異業種企業とのネットワークを通じて継続的にグローバルな社会課題の抽出・解決にも努めています。
今後も、コミュニケーション領域のグローバル・リーディンググループにふさわしい活動を強化して、企業価値の向上に取り組んでいく方針です。
個別活動の詳細については、「電通サステナビリティーレポート」(http://www.dentsu.co.jp/csr)をご覧ください。
当社グループは、2013年3月に完了したAegis Group plc(現在の電通イージス・ネットワーク社)の買収により本格的なグローバル・ネットワークへと変貌を遂げました。これを機に、2013年度を初年度とする中期経営計画「Dentsu 2017 and Beyond」を策定いたしました。
近年、さまざまな技術革新が進展し、消費者の行動様式が様変わりする中、多くの企業において、それぞれのマーケティング活動における個々の施策を有機的に結び付けなければ、十分な成果を上げることが困難になりつつあります。こうした環境下、当社グループは、あらゆる顧客の企業価値向上に貢献する、世界で最も先端的なグローバル・ネットワークへの進化を目指してまいります。
(2)目標とする経営指標
2017年度の数値目標を以下のとおり設定しています。
・ 売上総利益のオーガニック成長率 3~5%(年平均成長率)
・ 売上総利益に占める海外事業構成比 55%以上
・ 売上総利益に占めるデジタル領域構成比 35%以上
・ 調整後オペレーティング・マージン 20%以上
(注)調整後オペレーティング・マージン=調整後営業利益÷売上総利益
なお、前期から当社グループの会計基準は従来の日本基準に替えて国際会計基準(以下「IFRS」)を適用しております。これに伴い、オペレーティング・マージンについては、従来の「のれん等償却前営業利益」に替えて、「調整後営業利益」をもとに算出することといたしました。数値目標については変更しておりません。
(3)会社が対処すべき課題と経営戦略
中期経営計画の達成に向けた具体的な課題と取り組みについては、以下のとおりです。
①グローバルでのポートフォリオ多極化
当期における海外事業の売上総利益のオーガニック成長率は9.4%と、前期に引き続き競合他社を上回る成果を達成することができました。これにより売上総利益に占める海外事業構成比は、2015年暦年ベースで54%となりました。
この力強い成長の背景には、当社グループにおける海外事業独自のビジネスモデル「One P&L」によって、異なる機能を有する各グループ会社が協力、連携し、一丸となってクライアントのニーズに対応したサービスをワンストップで提供することにより、既存クライアントからのビジネス拡大に加え、新規アカウント獲得が堅調に進んでいることやデジタル・ネットワークが順調に成長していることがあると考えています。
今後も、デジタル領域やスポーツ・コンテンツ・ビジネスでの強みをグローバル展開すると同時に、M&Aの活用によって全世界において競争力を有するグローバル・ネットワークの整備、拡充に努めてまいります。
②デジタル領域の進化と拡大
日本におけるデジタル領域の売上総利益は、2015年暦年ベースで前年同期比22.2%増と二桁成長を続けています。
海外においては、当期もさまざまなデジタル領域でのM&Aを実施しました。通年で行ったM&Aのうち、半数近くがデジタル領域におけるものでした。M&Aと内部成長の結果、海外事業のデジタル領域の売上総利益は前期比24.8%増となっています。
これにより、当社グループ全体でのデジタル比率は、2017年度目標の35%以上に向けて、2015年暦年ベースで34%に達しています。
クライアントのマーケティング活動のデジタル・シフトが加速する中、広告業界においてもデジタル領域に対するニーズは、より一層多様化・高度化しています。
・メディア・バイイング領域におけるプログラマティック
・クリエーティブやコンテンツなどデジタル・ソリューション
・ビジネス上の意思決定や消費者とのエンゲージメント戦略に資するデータ・アナリシス
など、エージェンシーの担う役割はますます拡大しつつあるといえ、今後もM&Aを積極的に活用し、ケーパビリティとサービス品質の向上に努めてまいります。
③ビジネスプロセスの革新と収益性の向上
国内事業、海外事業ともに増収に対する費用増加の抑制など継続的なコストコントロールにより、2015年暦年ベースの連結の調整後オペレーティング・マージンは21.1%と、前年同期比1.4ポイント改善しました。
国内・海外ともにトップラインの成長を図ると同時に、中期経営計画の目標の一つとして定める「調整後オペレーティング・マージン20%以上」の恒常的な実現に向けて、引き続き業務効率の改善とコスト・コントロールに取り組み、グループ全体の収益性を高めてまいります。
④コア・コンピタンスである日本市場での更なる事業基盤強化
当社グループの最大の強みは、日本における強固な事業基盤であることに変わりありません。当期の国内事業は、2014年FIFAワールドカップ ブラジル大会の反動減や個人消費の足踏み状態が懸念される中、プロモーション系やデジタル系の主要子会社の業績が力強く好調に推移し、プラス成長を達成しました。
日本においても消費者の行動様式が様変わりする中、マーケティング活動における個々の施策を有機的に結び付けなければ、十分な成果を上げることが困難になりつつあります。当社グループは、こうした環境変化を踏まえ、グループ全体でマーケティング・インテリジェンス領域を含むデジタル・ソリューションのケーパビリティ高度化や体制強化に取り組んでまいります。
そして、メディア・コンテンツ領域のプレイヤーとの協業を重ね、新たな収益モデルの構築や多様なメディアの価値向上に向けた取り組みを通して、マスメディア・ビジネスにおける競争力を一層強化し、クライアントの成功を多面的に支援する「パートナー」へと進化するべく、より多様な領域において、課題解決力と収益創出力を高めてまいる所存です。
また、当社は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のマーケティング専任代理店として、マーケティングプランの策定やスポンサーセールスなどを支援しております。スポンサーセールスについては、当期中に6社のゴールドスポンサー(合計15社)が決定するなど、順調に進んでおり、引き続き、マーケティング専任代理店として、その務めを果たしてまいります。
以上が中期経営計画の概要です。
対処すべき課題としては、これに加えグローバルでのCSR活動の強化にも取り組んでいます。
2015年6月から適用が開始されたコーポレートガバナンス・コードにも見られるように、当期はESG(環境、社会、ガバナンス)すなわちCSR活動への取り組みが、ステークホルダーから一層求められる機運が高まりました。
こうした状況も踏まえて、当社グループは、2015年12月に「電通グループ中期CSR計画2020」を策定しました。環境保全、コミュニティ、サプライチェーン、責任あるマーケティング・コミュニケーションの4つを重点領域として、2020年をターゲットにした目標を設定しています。
また当社は、国際的なCSRイニシアチブである国連グローバル・コンパクトのネットワーク・ジャパン幹事社の一員として、異業種企業とのネットワークを通じて継続的にグローバルな社会課題の抽出・解決にも努めています。
今後も、コミュニケーション領域のグローバル・リーディンググループにふさわしい活動を強化して、企業価値の向上に取り組んでいく方針です。
個別活動の詳細については、「電通サステナビリティーレポート」(http://www.dentsu.co.jp/csr)をご覧ください。