有価証券報告書-第63期(2025/04/01-2026/03/31)
② 戦略
(a) オリックスグループの人的資本経営
オリックスグループは、金融事業を軸として隣接分野へ事業を拡大し、現在では多角的な事業ポートフォリオを有するユニークな企業グループに成長しました。今後もさまざまな分野で持続的な事業成長を実現するためには、多様な人材がそれぞれの経験やスキルを持ち寄り、イノベーションの創出につながる「知の融合」を加速させる必要があります。
オリックスグループの人的資本経営とは、「コアバリュー」(独自の価値観から生まれる行動様式)の浸透と、「コアケイパビリティ」(組織的な変革力)の強化、「多様な人材が活躍できる職場づくり」を3つの柱とし、それらを三位一体で進めることで、新規事業の創出や既存事業の価値向上を図り、持続的な事業成長につなげていく経営のあり方です。
ⅰ.コアバリューの浸透
「ORIX Group Purpose & Culture」の中で定義される3つの価値観に即した行動様式を実践することで、オリックスグループらしい持続的な事業成長を実現していくことを、人的資本経営におけるコアバリューと定義しています。
その実践度合いを示す指標として「ORIX Value Score(OVS)」をモニタリングしています。
人的資本経営において実現を目指す3つの価値観に即した行動様式
ⅱ.コアケイパビリティの強化
コアケイパビリティとは、オリックスグループが事業成長を実現する過程で培ってきた多種多様な事業ノウハウからなる独自の組織的な変革力です。また3つのコアケイパビリティが重なり合うことで生まれる、経営的な目線で事業全体を牽引する力を「マルチケイパビリティ」と定義しています。
マルチケイパビリティを有し、経営的な目線で事業成長を牽引する人材を可視化し、計画的に育成するため、サクセッションマネジメントの実効性向上に取り組んでおり、これらの推進状況を把握する指標として、キーポジションに対する「後継者候補準備率」をモニタリングしています。
3つのコアケイパビリティ
ⅲ.多様な人材が活躍できる職場づくり
オリックスグループでは、多様な人材が集まり、組織の壁を越えて議論を重ねながら、新しい事業価値を次々と創造してきました。持続的な事業成長のためには、コアバリューの浸透とコアケイパビリティの強化を実現する土台として、多様な人材が活躍できる職場づくりが不可欠です。そのために、性別・国籍・年齢等によらない多様なバックグラウンドと価値観を持つ人材を受け入れ、社員が安心して自分らしく働くための環境整備を推進しており、社員の働きがいや働きやすさを総合的に測るスコアとして、「エンゲージメントスコア」をモニタリングしています。
(b) 具体的な取組と実績
ⅰ.DE&I(多様性、公平性、包括性)の推進
社員の多様性を受容・尊重するために働きがいと働きやすさの両輪で各種施策を推進しています。また多様性の確保として当社では、日本国内での新卒採用に加え、キャリア採用(中途採用)や海外での新卒採用にも注力しています。2026年3月期の採用数の61.7%がキャリア採用であり、社員の42.5%はキャリア採用社員、1.9%は海外籍の社員で構成されています。
健康的に安心して働くことのできる職場環境づくり
社員一人ひとりが状況に合わせて人事制度を組み合わせながら活用できるよう幅広い選択肢を整備する方針で、在宅勤務制度、スーパーフレックスタイム制度(コアタイムのないフレックスタイム制度)や時間単位の年次有給休暇制度、フリーアドレスの採用やサテライトオフィスおよびモバイル環境の整備などにより、時間と場所に柔軟な働き方を推進しています。
女性活躍推進、共働き・共育てを支える環境整備
当社は、男女雇用機会均等法が施行(1986年)される以前の1982年から、大卒女性の総合職としての採用を始めるなど、いち早く女性の活躍推進に取り組んでいます。性別に関係なくキャリアを構築し、意思決定の場に参画できるよう、将来の女性リーダーのパイプライン形成に向けた取組を進めています。課長層から部長層にかけて、一段高い視座を学び得るために上位職層とのメンタリングの実施や異業種勉強会を通じた社外交流のほか、選抜研修では社員の男女比率と同等となるよう機会提供に取り組んでいます。あわせて、部門の管掌役員と人事部門でパイプラインを可視化し、職責者への登用や本人の意欲や能力に応じた適切な業務アサインにつなげ、キャリア形成を支援しています。
また、夫婦参加型の両立セミナー、男性育休の推進など、共働き・共育てを支える環境整備を女性活躍推進の一環として取り組んでおり、女性だけでなく多様な人材が活躍する職場づくりの重要性への意識を、全社員が一層高めるよう推進しています。
多様なバックグラウンドを持つ社員が「意思決定への参画」や「平等なリーダーシップの機会の提供」を実現できる環境を目指し、そのベンチマークの一つとして女性活躍推進を位置づけ、女性管理職比率の向上を推進しています。
多様性に関する指標については、「第4 提出会社の概況 5 従業員の状況等 (2)従業員の状況 ④多様性に関する指標」をご参照ください。
ⅱ.人材育成、自律的キャリア形成支援
当社では、事業活動を通じた経験から得る知見、成長を重視し、育成の柱と考えています。これらを支える基盤として、さまざまな研修制度や自己研鑽支援制度を設けており、社員一人当たりの平均研修時間は37.5時間/年、研修費用は127,825円/年です。また、社員のモチベーションを高める公正な評価報酬制度を設け、社員の育成に責任を持って取り組み、また社員との対話を充実させることで、社員の将来に投資しています。
同時に社員が中長期的なキャリアを描くための実践的な情報提供や、新しい分野におけるスキル習得機会の提供など、自らの意思でキャリアを選択できる機会や環境を整備することで、社員の成長を支援しています。具体的には、「社内インターンシップ制度」(一定期間、希望する部署で違う業務に従事できる制度)や「キャリアチャレンジ制度」(社員が異動を希望する部門へ直接アピールできる制度)といった、社内にいながらさまざまな職場・仕事に出会える制度に加え、社内外の有資格者に相談できるキャリア相談窓口を設け、社員のモチベーション向上、積極的なチャレンジと自律的キャリア形成につなげています。また、本人が望む異動先を直接人事に申告する「自己申告制度」は年に一度、全社員に申告する機会があり、自身のキャリアを考えるきっかけとして活用されています。
(a) オリックスグループの人的資本経営
オリックスグループは、金融事業を軸として隣接分野へ事業を拡大し、現在では多角的な事業ポートフォリオを有するユニークな企業グループに成長しました。今後もさまざまな分野で持続的な事業成長を実現するためには、多様な人材がそれぞれの経験やスキルを持ち寄り、イノベーションの創出につながる「知の融合」を加速させる必要があります。
オリックスグループの人的資本経営とは、「コアバリュー」(独自の価値観から生まれる行動様式)の浸透と、「コアケイパビリティ」(組織的な変革力)の強化、「多様な人材が活躍できる職場づくり」を3つの柱とし、それらを三位一体で進めることで、新規事業の創出や既存事業の価値向上を図り、持続的な事業成長につなげていく経営のあり方です。
ⅰ.コアバリューの浸透
「ORIX Group Purpose & Culture」の中で定義される3つの価値観に即した行動様式を実践することで、オリックスグループらしい持続的な事業成長を実現していくことを、人的資本経営におけるコアバリューと定義しています。
その実践度合いを示す指標として「ORIX Value Score(OVS)」をモニタリングしています。
人的資本経営において実現を目指す3つの価値観に即した行動様式
| 価値観 | 行動様式 |
| 多様性を力に変える | 既存の枠組みにとらわれない柔軟な発想と幅広い知見を生かす知の融合 |
| 挑戦をおもしろがる | 未知や困難に対する挑戦をおもしろがり、自ら新たな機会に挑む姿勢 |
| 変化にチャンスを見出す | 世の中の変化や時代の要請をいち早く察知し、新たなビジネスの芽を見出す嗅覚 |
ⅱ.コアケイパビリティの強化
コアケイパビリティとは、オリックスグループが事業成長を実現する過程で培ってきた多種多様な事業ノウハウからなる独自の組織的な変革力です。また3つのコアケイパビリティが重なり合うことで生まれる、経営的な目線で事業全体を牽引する力を「マルチケイパビリティ」と定義しています。
マルチケイパビリティを有し、経営的な目線で事業成長を牽引する人材を可視化し、計画的に育成するため、サクセッションマネジメントの実効性向上に取り組んでおり、これらの推進状況を把握する指標として、キーポジションに対する「後継者候補準備率」をモニタリングしています。
3つのコアケイパビリティ
| ビジネスデザイン 新たな事業・サービスを創る力 | 市場や顧客の要請を先取りし、新たなビジネス機会を創出することで、オリックスグループの事業拡大に貢献 |
| バリューエンハンスメント 事業の価値を向上させる力 | サービス・事業のクオリティ向上を通じ、既存事業の価値向上や収益性の向上に貢献 |
| リスクマネジメント 事業リスクを見極め評価する力 | 事業のリスクとリターンを正確に見極めることで、事業成長のための適切な意思決定に貢献 |
ⅲ.多様な人材が活躍できる職場づくり
オリックスグループでは、多様な人材が集まり、組織の壁を越えて議論を重ねながら、新しい事業価値を次々と創造してきました。持続的な事業成長のためには、コアバリューの浸透とコアケイパビリティの強化を実現する土台として、多様な人材が活躍できる職場づくりが不可欠です。そのために、性別・国籍・年齢等によらない多様なバックグラウンドと価値観を持つ人材を受け入れ、社員が安心して自分らしく働くための環境整備を推進しており、社員の働きがいや働きやすさを総合的に測るスコアとして、「エンゲージメントスコア」をモニタリングしています。
(b) 具体的な取組と実績
ⅰ.DE&I(多様性、公平性、包括性)の推進
社員の多様性を受容・尊重するために働きがいと働きやすさの両輪で各種施策を推進しています。また多様性の確保として当社では、日本国内での新卒採用に加え、キャリア採用(中途採用)や海外での新卒採用にも注力しています。2026年3月期の採用数の61.7%がキャリア採用であり、社員の42.5%はキャリア採用社員、1.9%は海外籍の社員で構成されています。
健康的に安心して働くことのできる職場環境づくり
社員一人ひとりが状況に合わせて人事制度を組み合わせながら活用できるよう幅広い選択肢を整備する方針で、在宅勤務制度、スーパーフレックスタイム制度(コアタイムのないフレックスタイム制度)や時間単位の年次有給休暇制度、フリーアドレスの採用やサテライトオフィスおよびモバイル環境の整備などにより、時間と場所に柔軟な働き方を推進しています。
女性活躍推進、共働き・共育てを支える環境整備
当社は、男女雇用機会均等法が施行(1986年)される以前の1982年から、大卒女性の総合職としての採用を始めるなど、いち早く女性の活躍推進に取り組んでいます。性別に関係なくキャリアを構築し、意思決定の場に参画できるよう、将来の女性リーダーのパイプライン形成に向けた取組を進めています。課長層から部長層にかけて、一段高い視座を学び得るために上位職層とのメンタリングの実施や異業種勉強会を通じた社外交流のほか、選抜研修では社員の男女比率と同等となるよう機会提供に取り組んでいます。あわせて、部門の管掌役員と人事部門でパイプラインを可視化し、職責者への登用や本人の意欲や能力に応じた適切な業務アサインにつなげ、キャリア形成を支援しています。
また、夫婦参加型の両立セミナー、男性育休の推進など、共働き・共育てを支える環境整備を女性活躍推進の一環として取り組んでおり、女性だけでなく多様な人材が活躍する職場づくりの重要性への意識を、全社員が一層高めるよう推進しています。
多様なバックグラウンドを持つ社員が「意思決定への参画」や「平等なリーダーシップの機会の提供」を実現できる環境を目指し、そのベンチマークの一つとして女性活躍推進を位置づけ、女性管理職比率の向上を推進しています。
多様性に関する指標については、「第4 提出会社の概況 5 従業員の状況等 (2)従業員の状況 ④多様性に関する指標」をご参照ください。
ⅱ.人材育成、自律的キャリア形成支援
当社では、事業活動を通じた経験から得る知見、成長を重視し、育成の柱と考えています。これらを支える基盤として、さまざまな研修制度や自己研鑽支援制度を設けており、社員一人当たりの平均研修時間は37.5時間/年、研修費用は127,825円/年です。また、社員のモチベーションを高める公正な評価報酬制度を設け、社員の育成に責任を持って取り組み、また社員との対話を充実させることで、社員の将来に投資しています。
同時に社員が中長期的なキャリアを描くための実践的な情報提供や、新しい分野におけるスキル習得機会の提供など、自らの意思でキャリアを選択できる機会や環境を整備することで、社員の成長を支援しています。具体的には、「社内インターンシップ制度」(一定期間、希望する部署で違う業務に従事できる制度)や「キャリアチャレンジ制度」(社員が異動を希望する部門へ直接アピールできる制度)といった、社内にいながらさまざまな職場・仕事に出会える制度に加え、社内外の有資格者に相談できるキャリア相談窓口を設け、社員のモチベーション向上、積極的なチャレンジと自律的キャリア形成につなげています。また、本人が望む異動先を直接人事に申告する「自己申告制度」は年に一度、全社員に申告する機会があり、自身のキャリアを考えるきっかけとして活用されています。