有価証券報告書-第65期(令和3年1月1日-令和3年12月31日)

【提出】
2022/03/25 15:06
【資料】
PDFをみる
【項目】
155項目
(4) 【役員の報酬等】
① 役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項
a.取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針
当社は、2021年2月12日開催の取締役会において、取締役の個人別の報酬等の内容に係る決定方針を決議しました。その内容は次のとおりであります。
イ.基本方針
当社の取締役の報酬は、企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとして十分に機能するよう株主利益と連動した報酬体系とし、個々の取締役の報酬の決定に際しては各職責を踏まえた適正な水準とすることを基本方針としております。具体的には、業務執行取締役の報酬は、固定報酬としての基本報酬、業績連動報酬等および非金銭報酬等(株式報酬)により構成し、監督機能を担う社外取締役については、その職務に鑑み、基本報酬のみを支払うこととしております。
ロ.基本報酬(金銭報酬)の個人別の報酬等の額の決定に関する方針(報酬等を与える時期または条件の決定に関する方針を含む。)
当社の取締役の基本報酬は、月例の固定報酬とし、役位、職責に応じて、他社水準、当社の業績、従業員給与の水準を考慮しながら、総合的に勘案して決定するものとしております。
ハ.業績連動報酬等ならびに非金銭報酬等の内容および額または数の算定方法の決定に関する方針(報酬等を与える時期または条件の決定に関する方針を含む。)
業績連動報酬等は、事業年度ごとの業績向上に対する意識を高めるため業績指標(KPI)を反映した現金報酬とし、各事業年度の連結営業利益、連結経常利益、連結当期純利益等の目標値に対する達成度合いに応じて算出された額を賞与として毎年、一定の時期に支給することとしております。目標となる業績指標とその値は、中期経営計画と整合するよう計画策定時に設定し、適宜、環境の変化に応じて指名・報酬委員会の答申を踏まえた見直しを行うものとしております。
非金銭報酬等は、役員株式給付信託制度(BBT)に基づき、事業年度ごとの業績向上に対する意識を高めるため業績指標(KPI)を反映した株式報酬としております。各事業年度の連結売上高、連結営業利益率、連結経常利益、連結ROEの目標値及び中期経営計画数値目標に対する達成度合いに応じて算出されたポイント数(1ポイント=応用地質株1株)に応じて、取締役退任時に株式を給付することとしております。目標となる業績指標とその値は、中期経営計画と整合するよう計画策定時に設定し、適宜、環境の変化に応じて指名・報酬委員会の答申を踏まえた見直しを行うものとしております。
ニ.取締役の個人別の報酬等の額に対する割合の決定に関する方針
業務執行取締役の種類別の報酬割合については、当社と同程度の事業規模や関連する業種・業態に属する企業をベンチマークとする報酬水準を踏まえ、指名・報酬委員会において検討を行うものとしております。取締役会(ホの委任を受けた代表取締役社長)は、指名・報酬委員会の答申内容を尊重し、当該答申で示された種類別の報酬割合を参考として、取締役の個人別の報酬等の内容を決定することとしております。
ホ.取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する事項
個人別の報酬額については、取締役会決議に基づき代表取締役社長成田賢がその具体的内容について委任を受けるものとし、その権限の内容は、各取締役の基本報酬の額および連結業績を踏まえた賞与の評価配分としております。この権限を委任した理由は、当社全体の業績を勘案しつつ、各取締役について評価を行うには代表取締役社長が適していると判断したためであります。取締役会は、当該権限が代表取締役社長成田賢によって適切に行使されるよう、指名・報酬委員会に原案を諮問し答申を得るものとし、上記の委任を受けた代表取締役社長成田賢は、当該答申の内容にしたがって決定することとしております。なお、株式報酬は、取締役会で決議した役員株式給付規程に定められた方法で取締役個人別のポイント数を決定し、結果を取締役会に報告することとしております。
b.取締役の個人別の報酬等の内容が決定方針に沿うものであると取締役会が判断した理由
取締役の個人別の報酬等の内容の決定に当たっては、指名・報酬委員会が原案について決定方針との整合性を含めた審議を行い、妥当であるとの答申を行っております。取締役会としてもその答申内容を尊重し、決定方針に沿うものであると判断しております。
c.役員報酬制度の概要
(取締役)
取締役の報酬は、上記決定方針に基づき、当社取締役会の任意の諮問機関である指名・報酬委員会の審議及び答申を経て、取締役会より委任を受けた代表取締役社長が決定しております。指名・報酬委員会の委員は代表取締役1名と社外取締役3名で構成されており、委員長は代表取締役社長としております。委員以外にオブザーバーとして社外監査役2名が参加しております。指名・報酬委員会は当事業年度において、2回開催しております。
取締役は、各事業年度における業績向上並びに、長期的な企業価値の増大に向けての職責を負うことから、その報酬は役割に応じた固定報酬としての基本報酬と、短期の業績連動報酬としての賞与及び中長期の業績連動報酬としての株式報酬としております。
なお、社外取締役の報酬は、その役割と独立性の観点から基本報酬のみで構成されております。
また、役員退職慰労金制度は、2006年の株主総会で廃止しておりますが、株主総会の決議に基づき、制度廃止までの在任期間に応じた打切り支給を退任時に行っております。
<基本報酬>基本報酬は取締役の役付、代表権の有無、執行役員の兼務に応じて報酬格差を設けて決定しております。
<賞与>賞与は短期の業績を評価する観点から下記イ~ホの指標について、業績の達成水準に応じて支給ランクを算出し、不支給もしくは1.0ヶ月~3.0ヶ月の範囲内で決定しております。
イ.連結営業利益
ロ.連結売上高営業利益率
ハ.連結経常利益
ニ.連結株主資本経常利益率
ホ.親会社株主に帰属する当期純利益
評価項目ランク1ランク2ランク3ランク4ランク5ランク外
連結営業利益利益計上利益計上損失計上※2
連結売上高営業
利益率
5%未満5%以上確保
連結経常利益利益計上業績予想達成※1
連結株主資本経常利益率5%未満5%以上7%以上9%以上11%以上
親会社株主に帰属する当期純利益利益計上業績予想達成※1
その他----特別な事情※3
賞与額(月額給)1.0ヶ月分1.5ヶ月分2.0ヶ月分2.5ヶ月分3.0ヶ月以上支給しない

※1東京証券取引所に公表している期初の連結業績予想(±10%)
※2個別及び連結にかかわらず損失を計上した場合には、賞与は支給しない。
※3中期経営計画目標の前倒し達成など特筆すべき事項

上記指標のうち、連結経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益については、2021年2月12日に公表した2021年12月期連結業績予想数値、連結経常利益3,200百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,900百万円を目標値としておりました。
一方実績は、連結営業利益3,666百万円、連結売上高営業利益率7.1%、経常利益4,179百万円、株主資本経常利益率6.0%、親会社株主に帰属する当期純利益2,866百万円となりました。
<株式報酬>これに加え当社は、社外取締役を除く取締役について、2014年3月26日開催の第57回定時株主総会において、株式報酬制度として「株式給付信託(BBT(=Board Benefit Trust))」を導入することを決議しており、2018年3月27日開催の第61回定時株主総会、並びに2021年3月26日開催の第64回定時株主総会において、一部内容を改定のうえ、制度を継続することを決議しております。本制度は、当社が拠出する金銭を原資として当社株式が信託を通じて取得され、当社の取締役に対して、業績達成度等に応じて当社株式が本信託を通じて給付される業績連動型の株式報酬制度であります。なお、当社の取締役が当社株式の給付を受ける時期は、原則として取締役の退任時となります。本制度は、取締役の報酬と当社の業績及び株式価値との連動性をより明確にし、取締役が株価変動リスクを株主の皆様と共有することで、中期経営計画の達成と中長期的な当社の企業価値の増大に貢献する意識を高めることを目的として導入されたものであります。
当社は、本制度に基づく取締役への交付を行うために合理的に必要と認められる数の株式の取得資金として、2014年の制度導入時に10百万円を上限として金銭を拠出し、受益者要件を満たす取締役を受益者とする信託を設定いたしました。また、2018年の制度の継続、一部改定において、80百万円を上限とする金銭の追加拠出を決議しております。2021年の制度の継続、一部改定においては、対象期間に本信託に追加拠出することができる金額の上限を、当該対象期間に係る事業年度の数に40百万円を乗じた額としております。このため、2021年から2023年までの現中期経営計画の対象期間に関しては、120百万円が拠出額の上限となります。本信託は、当社が信託した金銭を原資として、信託設定後当社株式を、取引所市場等を通じて又は当社の自己株式処分を引き受ける方法により取得することとし、新株の発行は行いません。取得する株式数の上限は、2014年の本制度導入時は5,000株といたしました。また、2018年の制度の継続、一部改定において、追加取得する株式の上限を40,000株といたしました。2023年までの現中期経営計画の対象期間に関して追加取得する株式数の上限は、20,000株としております。また、取締役に付与される1事業年度当たりのポイント数の合計は、20,000ポイントを上限としています。これは、現行の役員報酬の支給水準、取締役の員数の動向と今後の見込み等を総合的に考慮して決定したものであり、相当であると判断しております。現時点において、本株式報酬制度の対象となる取締役は6名です。なお、ポイントの付与を受けた取締役であっても、株主総会において解任の決議をされた場合又は取締役としての義務の違反があったことに起因して退任した場合は、給付を受ける権利を取得できないこととしています。
本信託は、当社から独立した信託管理人の指図に従い、本信託勘定内の当社株式に係る議決権を行使しないことにしております。なお、本信託は2014年6月2日に信託契約を締結し、同日から信託を開始しており、本制度が継続する限り信託は継続します。
単年度の株式報酬は、下記により算定しており、1ポイントあたり1株として算出いたします。
[株式の支給ポイント]=[各業務執行取締役の役位別基本ポイント]×[業績係数]
[役位別基本ポイント]
代表取締役社長:2,500、代表取締役副社長:2,000、取締役:1,500
[業績係数]
業績係数は、下記イ~二の指標について予算の達成率に応じて算出し、0.00もしくは0.70~1.20の範囲内で適用いたします。ただし、2024年に付与するポイントについては、連結売上高、連結売上高営業利益率、連結ROEについて、中期経営計画の数値目標の達成水準に応じた加減算を行うため、0.00もしくは0.55~1.35の範囲内で適用いたします。
イ.連結売上高
ロ.連結売上高営業利益率
ハ.連結経常利益
ニ.連結ROE
株式の支給ポイントについてまとめると以下のとおりとなります。
役位基本ポイント業績係数株式の支給ポイント
代表取締役社長2,5000.00、0.70~1.20
(0.00、0.55~1.35※〉
0、1,750~3,000
(0、1,375~3,375※)
代表取締役副社長2,0000、1,400~2,400
(0、1,100~2,700※)
取締役1,5000、1,050~1,800
(0、825~2,025※)

※2024年の付与時に適用される業績係数と株式の支給ポイント
なお、2021年12月期の業績に基づき2022年3月に付与するポイントに適用された業績係数は1.20であります。
(監査役)
監査役の報酬は、職務執行に対する監査の職責を負うことから定額報酬を基本としており、監査役会で決定しております。
d.取締役及び監査役の報酬等についての株主総会決議に関する事項
取締役の報酬総額は、2007年3月28日開催の第50回定時株主総会決議において年額240百万円以内(使用人分給与を含む。)と決議いただいております。なお、当該定時株主総会終結後において在任していた取締役は9名であります。
また、上記とは別枠で、株式給付信託(BBT)制度に基づき、2021年3月26日開催の第64回定時株主総会において、一部内容を改定のうえ、制度を継続することを決議しております。改定の内容は、対象期間に本信託に追加拠出することができる金額の上限を、当該対象期間に係る事業年度の数に40百万円を乗じた額としております。このため、2021年から2023年までの現中期経営計画の対象期間に関しては、120百万円が拠出額の上限となります。また、付与するポイントの上限を年間合計20,000ポイントとしております。なお、当該定時株主総会終結後において在任していた取締役は9名であります。
監査役の報酬総額は、2014年3月26日開催の第57回定時株主総会決議において年額45百万円以内と決議いただいております。なお、当該定時株主総会終結後において在任していた監査役は4名であります。
② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
役員区分報酬等の総額
(百万円)
報酬等の種類別の総額(百万円)対象となる
役員の員数
(人)
固定報酬業績連動報酬
基本報酬賞与株式報酬
取締役
(社外取締役を除く。)
19315619186
監査役
(社外監査役を除く。)
1616--1
社外役員4040--6

(注) 2006年3月29日開催の第49回定時株主総会において役員退職慰労金制度廃止に伴う退職慰労金打切り支給の議案が可決され、取締役1名に対し3百万円が、退任時に支払われることになります。
③ 役員ごとの連結報酬等の総額等
連結報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載しておりません。