有価証券報告書-第67期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/28 10:20
【資料】
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【項目】
154項目
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「『人』を軸として、赤ちゃんからお年寄りまで、お客さま一人ひとりに寄り添い、地域に根差し、お客さまの『よく生きる』を一生を通じて支援する」 という企業理念のもと、「自分や自分の家族がしてもらいたいサービスを事業化する」「赤ちゃんからお年寄りまで生涯にわたって、一人ひとりの課題解決や向上意欲を応援する」「年をとればとるほど、生きる意味を深く味わい幸せになるサービスを提供する」ことを通じて、企業価値の向上と、株主の皆様をはじめとする、すべてのステークホルダーへの貢献を追求しています。
(2) 経営環境及び対処すべき課題
現在、日本は変革期を迎えています。人口動態や国民の年齢構成が大きく変化し、少子高齢化が加速しています。教育事業を行うベネッセにとって、「少子化」は、持続的な成長を考えるうえでの重要課題です。そして、グローバル化や高度なデジタル化が進行する社会は、「答えのない」未来であり、思考力、判断力、表現力を備えた子どもたちを育てることが極めて重要であり、子どもたちが未来を生きるために必要な力を育む教育サービスを提供することが、当社にとって大きなテーマであることは引き続き変わりません。また、高齢者人口が急速に増加する中で、医療、福祉、健康等への対応が社会の喫緊の課題となっています。
加えて、新型コロナウイルス感染症の流行により、特にBerlitz Corporationや塾事業、学校向け事業、介護・保育事業などで大きな事業影響が生じ、塾事業や学校向け事業においては順調な回復を見せているものの、回復に時間を要する事業もあり、グループ全体としての業績回復や事業環境の変化への対応が急務です。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、2018年度からスタートした5ヵ年の中期経営計画「変革と成長 Benesse2022」において、2020年度には、売上高5,000億円、営業利益350億円、営業利益率7%、ROE(自己資本当期純利益率)10%以上の数値目標の達成を目指していました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の流行、大学入試改革における民間英語試験、記述式問題導入の見送り等、当社グループの事業環境は大きく変化しました。また、進研ゼミでの会員数成長から利益成長への方針変更等、成長戦略も変化しました。
特に新型コロナウイルス感染症の影響は大きく、Berlitz Corporationの各事業や塾事業などにおいて、事業活動を停止せざるを得ない状況が生じたこと、学校向け事業において、休校とその後の学校運営の状況の変化により事業活動への影響が生じたこと、介護事業において、感染予防の徹底のため、営業活動を抑え新規入居を緊急性の高い方中心としたこと等から、2020年度の業績は、売上高4,275億円、営業利益130億円、営業利益率3.1%、ROE1.8%にとどまり、上記数値目標の達成には至りませんでした。
上記当社グループを取り巻く環境変化を踏まえ、最終年度である2022年度における目標達成は困難と見込まれること、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた業績を速やかに回復し、事業環境変化を踏まえたコア事業の進化を図ることが急務であることから、中期経営計画の見直しを行い、2020年11月に2021年度を初年度とする5ヵ年の中期経営計画「コア事業の進化と新領域への挑戦」を発表しています。
新中期経営計画「コア事業の進化と新領域への挑戦」においては、2030年の社会環境を念頭に、少子化、高齢化、労働力不足といった深刻化する日本の社会構造問題に対して、日本における教育・介護のリーディングカンパニーとして当社グループの果たすべき社会的責任は一層大きなものとなるという認識に立っています。
その認識のもと、当社グループは、教育分野においては、一人ひとりが成長し人生を豊かにする学びを提供することで、介護分野においては、高齢者の「自分らしく生きる」を支えることで、すべての人が向上意欲を持ち、自分らしく挑戦し続けられる人生を支援し、社会課題の解決に貢献していきます。
なお、前中期経営計画においては、M&Aを活用した教育・介護以外の事業領域における「第3の柱」の創出を目指し検討を進めてきましたが、新たな中期経営計画においては、視点を変えて、当社グループの強みが生かせる領域での新たな事業展開に積極的に挑戦し、世界の教育課題や介護課題に取り組んでいきたいと考えています。

これらの目標を達成するため、具体的には、以下のテーマに取り組んでいきます。
1.国内教育事業
進研ゼミ
・デジタルによる個人別学習の実現と映像・オンライン・教室での人による指導の最適化
・拡大する学びニーズへの対応(タブレットを活用した習い事等)
学習塾
・オンラインを利用した学習塾の全国展開
学校向け教育
・模擬試験事業の再強化
・政府主導による「GIGAスクール構想」に対応する学校支援の次世代化
2.グローバルこどもちゃれんじ事業
・家庭・親子を支援する「しまじろうワールド」の拡大
・デジタルによる顧客接点拡大と商品・サービスの強化
3.介護・保育事業
・新エリアへの進出
・人材紹介事業等の周辺事業での非連続な成長
4.ベルリッツ事業
・ベルリッツ2.0及びデジタルマーケティングの強化とさらなる構造転換
5.新領域への挑戦
・国内で培った当社グループの強みを生かした海外展開
・大学・社会人領域での一生涯の学びと多様な働き方支援
6.経営基盤の強化
・DX(デジタルトランスフォーメーション)の強力推進
・働き方改革・生産性向上の取り組み
・人材成長機会の創出と成長支援
また、当社グループは、資本政策を経営の重要課題と位置付けています。配当については「配当性向35%以上」を目途としています。2020年度の実績は1株当たり年間配当額50円です。また、自己株式については、2021年3月末時点で6,158千株、213億6千2百万円を保有しており、今後も必要に応じて取得する考えです。なお、自己株式は、発行済株式総数の5%程度を目安に保有し、それを超過する部分は原則として毎期消却する方針です。
また、キャッシュ・フローを重視した経営を行い、財務体質の健全性の維持に努めると同時に、今後の中長期的な成長に向けて、M&Aや研究開発、事業基盤強化のための投資等を推進していきます。なお、M&Aは当社グループの強みが生かせる分野で投資対象を厳選したうえで、積極的に実施します。
(4) 目標とする経営指標
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、2022年度までに、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた既存のコア事業の速やかな回復により2019年度を超える売上高、営業利益を目指します。
そして2025年度に向けて、コア事業の進化による売上高の年平均成長率3%以上の持続的成長と、教育・介護でのベネッセの強みを生かした新領域への挑戦によるさらなる成長を図り、最終年度である2025年度において、営業利益率8%以上、ROE10%以上を目指します。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日2021年6月28日時点において判断したものであり、予測し得ない経済状況の変化等様々な要因があるため、その結果について、当社グループが保証するものではありません。

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