有価証券報告書-第35期(平成30年11月1日-令和1年10月31日)
(業績等の概要)
(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境において高水準を維持しながらも足元ではやや弱含みの状態となっております。また、海外においては米国の通商政策による貿易摩擦の動向や金融政策に対する懸念、英国のEU離脱問題等、先行きの不透明感が強まっております。
このような環境のもと、当社グループは2021年に創業50周年を迎えるに先立ち、2019年5月にコーポレートアイデンティティ(グループ理念やスローガン等)及びブランドアイデンティティを再定義した上でリニューアルいたしました。また、同年5月に創業の地である五反田(東京都品川区)に本店を移転し、創業時の「挑戦」の精神を再認識すると同時に、当社グループの持続的な成長に向けて新たな一歩を踏み出しました。
各展開サービスにおいては、新・グループ理念「時代に応える、時代を先取る快適さを実現する。」に向けて、人(会員)・クルマ(モビリティ)・街(目的地)・駐車場の4つのネットワークの拡大と、それらをシームレスにつなぐ新たなサービスの創出を推進するとともに、国内外ともに事業基盤の整備及び強化に努めてまいりました。
また、令和元年台風19号等の自然災害により、駐車場設備やモビリティ車両等に若干の被害を受けたものの、その影響は限定的となっております。
これらの結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は3,174億38百万円(前連結会計年度比6.3%増)、営業利益223億22百万円(同1.0%減)、経常利益215億66百万円(同4.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益123億48百万円(同10.9%減)となりました。
<新・グループ理念>時代に応える、時代を先取る快適さを実現する。
パーク24グループは、日常に当り前にある「快適さ」や、世の中になかった新しい「快適さ」を届けることで、そこに住み、そこに生きる人々や街、社会が、より豊かに、より魅力溢れるものになるよう挑戦を続けていきます。
お客様との相互理解を深め、人々に、時代に求められている「快適さ」を実現し、社会の持続的発展に貢献する。
この考えのもと、全てのステークホルダーの期待に応えてまいります。
なお、2019年10月1日からの消費増税への対応について、駐車場事業においては、これまでの消費税率の変更時に駐車場の100円単位料金を据え置くなど、企業努力により増税分の一部を吸収してまいりましたが、今回の増税を契機にサービス価格と消費税額を明確にし、当社グループの各種サービス料金を「本体価格+消費税」として考え方及び表記を統一いたしました。駐車料金の変更につきましては、10月1日より順次実施しております。モビリティ事業においては、2019年10月1日より「タイムズカー」を本格的にスタートすることに伴い、タイムズカーとしての料金体系を制定し、カーシェアリングサービスはタイムズカーの料金体系に移行しております。また、レンタカーサービスについても、順次「タイムズカー」の料金体系へと変更してまいりますが、一部現行の料金体系に基づくサービス形態は継続いたします。
報告セグメントごとの業績は次のとおりであります。
①駐車場事業国内
駐車場を保有する法人様への運営提案営業や地域密着型のきめ細かな営業活動により、収益性の高い駐車場の開発による規模の拡大に努めると同時に、新規開発駐車場の早期収益化を図りました。さらに、タイムズビジネスサービス(法人会員様専用の売掛決済カードサービス)の拡大及び利用促進、タイムズクラブ会員様をはじめとするお客様の利便性の向上、多様な決済方法に対応可能な新型精算機タイムズタワーの設置促進、タイムズパーキング周辺店舗の集客やビジネスをサポートするためのキャッシュレス決済サービス「タイムズペイ」の規模拡大による街のネットワーク化の推進等に取り組むことで、駐車場の収益基盤の強化と収益性の向上に努めました。また、ブランドアイデンティティのリニューアルに伴い、タイムズパーキングの看板等を順次、新しいサービスロゴに変更しております。2019年10月1日からの消費増税への対応については前述のとおりですが、同10月末時点で約1/3のタイムズパーキングの駐車料金の変更が完了しており、2019年12月末で概ね変更が完了する見込みです。
この結果、国内のタイムズパーキングの運営件数は18,908件(前連結会計年度末比107.5%)、運営台数は604,413台(同104.1%)、月極駐車場及び管理受託駐車場を含めた国内の総運営件数は20,337件(同107.1%)、総運営台数は755,809台(同104.3%)となっております。
上記より、当事業の売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は1,659億97百万円(前連結会計年度比5.7%増)、営業利益は273億円(同1.5%増)となりました。
②駐車場事業海外
各国、各地域のガバナンス体制やIT環境の整備を行うと同時に、営業人員の強化や駐車場運営体制の整備等、成長戦略が実行可能となる新体制に向けて事業基盤の強化に取り組んでまいりました。また、日本国内で培った駐車場運営に関する技術やノウハウと、各国のそれらとの融合を段階的に行っており、海外駐車場の収益の最大化に努めております。
この結果、当連結会計年度末における海外の駐車場の総運営件数は2,631件(前連結会計年度末比107.1%)、総運営台数は665,774台(同102.8%)となり、日本を含む全世界における駐車場の総運営件数は22,968件(同107.1%)、総運営台数は1,421,583台(同103.6%)となっております。
上記より、当事業の売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は659億76百万円(前連結会計年度比3.4%減)、営業損失は9億92百万円(前連結会計年度8億79百万円の営業損失)となりました。
③モビリティ事業
レンタカーサービスについては、拡大する個人需要の取り込みに向けた車両配備の適正化を行うと同時に、同じく拡大するインバウンド需要に対応した外国語予約サイトのリニューアル等のサービス強化を行いました。
カーシェアリングサービスについては、積極的な車両配備を行うと同時に、法人会員様の利用の拡大に努めました。また、新幹線駅や各地域の主要駅等交通結節点への車両配備の強化や、行政や鉄道会社と協働で観光振興型カーシェアを展開する等、移動がストレスなくできる環境づくりを行っております。
さらに、当期より、モビリティに関する移動を取り巻く環境を、もっと便利で使いやすく快適なものへと変えていき、移動に関わるあらゆるニーズに応えることができる新たなモビリティサービス「タイムズカー」を本格的に展開しております。タイムズカーとは、無人サービスのカーシェアリングと有人サービスのレンタカー、それぞれの強みを組み合わせた今までにないモビリティサービスで、お客様の用途に合った最適な移動手段となるべく環境整備を進めております。本取り組みについては、前述のとおりタイムズカーの料金体系を制定したことに加え、多くのレンタカー店舗でもタイムズカーをご利用いただけるようになっております。
なお、2019年11月1日より、お客様に、より便利で使いやすいサービスを迅速かつ高品質に提供するために、レンタカーサービスの事業主体とカーシェアリングサービスの事業主体を統合した新会社「タイムズモビリティ株式会社」にてモビリティ事業を運営しております。これにより、「タイムズカー」サービスの育成にさらにドライブをかけてまいります。
この結果、当連結会計年度末におけるカーシェアリングサービスのステーション数は12,643ステーション(前連結会計年度末比111.8%)、配備台数は27,096台(同115.6%)、会員数は1,305,324人(同118.8%)となりました。
上記より、モビリティ事業全体の当連結会計年度末の車両台数は前連結会計年度末比105.7%の57,716台(うち、レンタカーサービスの車両台数は30,620台)となり、当事業の売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は858億47百万円(前連結会計年度比16.8%増)、営業利益は91億12百万円(同32.9%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べて51億20百万円減少し、246億64百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られたキャッシュ・フローは、456億95百万円(前連結会計年度比77億81百万円の減少)となりました。主な内訳といたしましては、減価償却費を加えた税金等調整前当期純利益503億61百万円に対し、法人税等の支払額91億7百万円があったことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用したキャッシュ・フローは、494億54百万円(前連結会計年度比63億58百万円の支出の増加)となりました。これは主として、西五反田新社屋の建設費用やタイムズパーキングの開設、営業車両の取得に伴う有形固定資産の取得による支出428億45百万円、長期前払費用の取得による支出43億13百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、7億82百万円の資金の支出(前連結会計年度比25億36百万円の支出の増加)となりました。これは、長期借入金による収入151億27百万円、短期借入金の純増額43億34百万円があった一方で、リース債務の返済による支出58億6百万円、配当金の支払額108億21百万円があったことなどによるものです。
(受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当社グループは、国内と海外における駐車場事業及びモビリティ事業を行っており、生産実績として表示すべき適当な指標はありません。これにかえて、セグメントの売上高及び事業規模と比較的関連性が強いと認められる国内及び海外における駐車場数・駐車能力(駐車台数)及び営業所数・車両数(台数)を次のとおり示しております。
(注)この内、カーシェア車両は27,096台(前年同期比15.6%増)であります。
(2) 販売実績
セグメントごとにおける販売実績は以下のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 記載の金額には消費税等は含まれておりません。
(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析)
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
(売上高と営業利益)
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比189億21百万円増加の3,174億38百万円(前連結会計年度比6.3%増)、営業利益は同2億17百万円減少の223億22百万円(同1.0%減)となりました。
これは、国内駐車場及び海外駐車場の管理運営台数、営業用車両数及びカーシェアリングサービスの会員数の増加を主な要因とするものです。また営業利益の売上高に対する比率は、のれんの償却費等もあり、前連結会計年度の7.6%から7.0%へ0.6ポイントの減少となりました。売上高及び営業利益の内訳は「(業績等の概要) (1)業績」をご参照下さい。
(営業外損益と経常利益)
営業外収益は前連結会計年度比8億62百万円減少し6億58百万円、営業外費用は同1億14百万円減少し14億14百万円となりました。支払利息が減少し、補助金収入と持分法による投資利益は増加したものの、駐車場違約金収入が減少しました。
この結果、経常利益は前連結会計年度比9億66百万円減少の215億66百万円となり、売上高に対する比率は前連結会計年度の7.5%から6.8%へ0.7ポイントの減少となりました。
(特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益)
税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比24億22百万円減少して、193億45百万円(前連結会計年度比11.1%減)となりました。特別損失で新本社竣工による本社移転費用とブランド変更費用が発生したことにより親会社株主に帰属する当期純利益は同15億3百万円減少し123億48百万円(前連結会計年度比10.9%減)となりました。
(3) 財務状態の分析
(資産)
総資産は、前連結会計年度末比99億25百万円増加して2,930億97百万円となりました。主な増減といたしましては、増加で建物及び構築物を含む有形固定資産が149億98百万円、売掛金を含む流動資産が22億99百万円、減少でのれんが49億54百万円、契約関連無形資産が44億8百万円となっております。
(負債)
負債合計は、同139億81百万円増加し、2,023億5百万円となりました。主な増加といたしましては、短期借入金を含む流動負債が73億14百万円、長期借入金を含む固定負債が66億66百万円となっております。
(純資産)
親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加123億48百万円、為替換算調整勘定の減少47億35百万円、利益剰余金の配当による減少108億23百万円等により、同40億55百万円減少し、907億91百万円となりました。
(4) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況は、「(業績等の概要) (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(5) 財務政策について
当社グループは、事業活動に必要な資金を営業活動によるキャッシュ・フローの他、金融機関からの借入金や新株予約権付社債により調達しております。
また、資金調達方針としましては、低コストで安定的な資金の調達を方針とし、日銀等が行う制度融資を積極的に有効活用しております。同時にグループ内の資金を一元管理することにより、資金効率の最大化も図っております。
(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境において高水準を維持しながらも足元ではやや弱含みの状態となっております。また、海外においては米国の通商政策による貿易摩擦の動向や金融政策に対する懸念、英国のEU離脱問題等、先行きの不透明感が強まっております。
このような環境のもと、当社グループは2021年に創業50周年を迎えるに先立ち、2019年5月にコーポレートアイデンティティ(グループ理念やスローガン等)及びブランドアイデンティティを再定義した上でリニューアルいたしました。また、同年5月に創業の地である五反田(東京都品川区)に本店を移転し、創業時の「挑戦」の精神を再認識すると同時に、当社グループの持続的な成長に向けて新たな一歩を踏み出しました。
各展開サービスにおいては、新・グループ理念「時代に応える、時代を先取る快適さを実現する。」に向けて、人(会員)・クルマ(モビリティ)・街(目的地)・駐車場の4つのネットワークの拡大と、それらをシームレスにつなぐ新たなサービスの創出を推進するとともに、国内外ともに事業基盤の整備及び強化に努めてまいりました。
また、令和元年台風19号等の自然災害により、駐車場設備やモビリティ車両等に若干の被害を受けたものの、その影響は限定的となっております。
これらの結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は3,174億38百万円(前連結会計年度比6.3%増)、営業利益223億22百万円(同1.0%減)、経常利益215億66百万円(同4.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益123億48百万円(同10.9%減)となりました。
<新・グループ理念>時代に応える、時代を先取る快適さを実現する。
パーク24グループは、日常に当り前にある「快適さ」や、世の中になかった新しい「快適さ」を届けることで、そこに住み、そこに生きる人々や街、社会が、より豊かに、より魅力溢れるものになるよう挑戦を続けていきます。
お客様との相互理解を深め、人々に、時代に求められている「快適さ」を実現し、社会の持続的発展に貢献する。
この考えのもと、全てのステークホルダーの期待に応えてまいります。
なお、2019年10月1日からの消費増税への対応について、駐車場事業においては、これまでの消費税率の変更時に駐車場の100円単位料金を据え置くなど、企業努力により増税分の一部を吸収してまいりましたが、今回の増税を契機にサービス価格と消費税額を明確にし、当社グループの各種サービス料金を「本体価格+消費税」として考え方及び表記を統一いたしました。駐車料金の変更につきましては、10月1日より順次実施しております。モビリティ事業においては、2019年10月1日より「タイムズカー」を本格的にスタートすることに伴い、タイムズカーとしての料金体系を制定し、カーシェアリングサービスはタイムズカーの料金体系に移行しております。また、レンタカーサービスについても、順次「タイムズカー」の料金体系へと変更してまいりますが、一部現行の料金体系に基づくサービス形態は継続いたします。
報告セグメントごとの業績は次のとおりであります。
①駐車場事業国内
駐車場を保有する法人様への運営提案営業や地域密着型のきめ細かな営業活動により、収益性の高い駐車場の開発による規模の拡大に努めると同時に、新規開発駐車場の早期収益化を図りました。さらに、タイムズビジネスサービス(法人会員様専用の売掛決済カードサービス)の拡大及び利用促進、タイムズクラブ会員様をはじめとするお客様の利便性の向上、多様な決済方法に対応可能な新型精算機タイムズタワーの設置促進、タイムズパーキング周辺店舗の集客やビジネスをサポートするためのキャッシュレス決済サービス「タイムズペイ」の規模拡大による街のネットワーク化の推進等に取り組むことで、駐車場の収益基盤の強化と収益性の向上に努めました。また、ブランドアイデンティティのリニューアルに伴い、タイムズパーキングの看板等を順次、新しいサービスロゴに変更しております。2019年10月1日からの消費増税への対応については前述のとおりですが、同10月末時点で約1/3のタイムズパーキングの駐車料金の変更が完了しており、2019年12月末で概ね変更が完了する見込みです。
この結果、国内のタイムズパーキングの運営件数は18,908件(前連結会計年度末比107.5%)、運営台数は604,413台(同104.1%)、月極駐車場及び管理受託駐車場を含めた国内の総運営件数は20,337件(同107.1%)、総運営台数は755,809台(同104.3%)となっております。
上記より、当事業の売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は1,659億97百万円(前連結会計年度比5.7%増)、営業利益は273億円(同1.5%増)となりました。
②駐車場事業海外
各国、各地域のガバナンス体制やIT環境の整備を行うと同時に、営業人員の強化や駐車場運営体制の整備等、成長戦略が実行可能となる新体制に向けて事業基盤の強化に取り組んでまいりました。また、日本国内で培った駐車場運営に関する技術やノウハウと、各国のそれらとの融合を段階的に行っており、海外駐車場の収益の最大化に努めております。
この結果、当連結会計年度末における海外の駐車場の総運営件数は2,631件(前連結会計年度末比107.1%)、総運営台数は665,774台(同102.8%)となり、日本を含む全世界における駐車場の総運営件数は22,968件(同107.1%)、総運営台数は1,421,583台(同103.6%)となっております。
上記より、当事業の売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は659億76百万円(前連結会計年度比3.4%減)、営業損失は9億92百万円(前連結会計年度8億79百万円の営業損失)となりました。
③モビリティ事業
レンタカーサービスについては、拡大する個人需要の取り込みに向けた車両配備の適正化を行うと同時に、同じく拡大するインバウンド需要に対応した外国語予約サイトのリニューアル等のサービス強化を行いました。
カーシェアリングサービスについては、積極的な車両配備を行うと同時に、法人会員様の利用の拡大に努めました。また、新幹線駅や各地域の主要駅等交通結節点への車両配備の強化や、行政や鉄道会社と協働で観光振興型カーシェアを展開する等、移動がストレスなくできる環境づくりを行っております。
さらに、当期より、モビリティに関する移動を取り巻く環境を、もっと便利で使いやすく快適なものへと変えていき、移動に関わるあらゆるニーズに応えることができる新たなモビリティサービス「タイムズカー」を本格的に展開しております。タイムズカーとは、無人サービスのカーシェアリングと有人サービスのレンタカー、それぞれの強みを組み合わせた今までにないモビリティサービスで、お客様の用途に合った最適な移動手段となるべく環境整備を進めております。本取り組みについては、前述のとおりタイムズカーの料金体系を制定したことに加え、多くのレンタカー店舗でもタイムズカーをご利用いただけるようになっております。
なお、2019年11月1日より、お客様に、より便利で使いやすいサービスを迅速かつ高品質に提供するために、レンタカーサービスの事業主体とカーシェアリングサービスの事業主体を統合した新会社「タイムズモビリティ株式会社」にてモビリティ事業を運営しております。これにより、「タイムズカー」サービスの育成にさらにドライブをかけてまいります。
この結果、当連結会計年度末におけるカーシェアリングサービスのステーション数は12,643ステーション(前連結会計年度末比111.8%)、配備台数は27,096台(同115.6%)、会員数は1,305,324人(同118.8%)となりました。
上記より、モビリティ事業全体の当連結会計年度末の車両台数は前連結会計年度末比105.7%の57,716台(うち、レンタカーサービスの車両台数は30,620台)となり、当事業の売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は858億47百万円(前連結会計年度比16.8%増)、営業利益は91億12百万円(同32.9%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べて51億20百万円減少し、246億64百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られたキャッシュ・フローは、456億95百万円(前連結会計年度比77億81百万円の減少)となりました。主な内訳といたしましては、減価償却費を加えた税金等調整前当期純利益503億61百万円に対し、法人税等の支払額91億7百万円があったことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用したキャッシュ・フローは、494億54百万円(前連結会計年度比63億58百万円の支出の増加)となりました。これは主として、西五反田新社屋の建設費用やタイムズパーキングの開設、営業車両の取得に伴う有形固定資産の取得による支出428億45百万円、長期前払費用の取得による支出43億13百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、7億82百万円の資金の支出(前連結会計年度比25億36百万円の支出の増加)となりました。これは、長期借入金による収入151億27百万円、短期借入金の純増額43億34百万円があった一方で、リース債務の返済による支出58億6百万円、配当金の支払額108億21百万円があったことなどによるものです。
(受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
当社グループは、国内と海外における駐車場事業及びモビリティ事業を行っており、生産実績として表示すべき適当な指標はありません。これにかえて、セグメントの売上高及び事業規模と比較的関連性が強いと認められる国内及び海外における駐車場数・駐車能力(駐車台数)及び営業所数・車両数(台数)を次のとおり示しております。
| セグメント | 当連結会計年度末 (2019年10月31日現在) | 前年同期比増減(%) |
| 駐車場事業国内 | ||
| 駐車場数(ヵ所) | 18,908 | +7.5 |
| 駐車能力(駐車台数) | 604,413 | +4.1 |
| 駐車場事業海外 | ||
| 駐車場数(ヵ所) | 2,631 | +7.1 |
| 駐車能力(駐車台数) | 665,774 | +2.8 |
| モビリティ事業 | ||
| 営業所数(ヵ所) | 340 | △2.3 |
| 車両数(台数) | 57,716 | +5.7 |
(注)この内、カーシェア車両は27,096台(前年同期比15.6%増)であります。
(2) 販売実績
セグメントごとにおける販売実績は以下のとおりであります。
| 区分 | 当連結会計年度 (自 2018年11月1日 至 2019年10月31日) | 前年同期比増減(%) |
| 駐車場事業国内(百万円) | 165,733 | +5.7 |
| 駐車場事業海外 (百万円) | 65,976 | △3.4 |
| モビリティ事業(百万円) | 85,728 | +16.8 |
| 合計 | 317,438 | +6.3 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 記載の金額には消費税等は含まれておりません。
(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析)
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
(売上高と営業利益)
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比189億21百万円増加の3,174億38百万円(前連結会計年度比6.3%増)、営業利益は同2億17百万円減少の223億22百万円(同1.0%減)となりました。
これは、国内駐車場及び海外駐車場の管理運営台数、営業用車両数及びカーシェアリングサービスの会員数の増加を主な要因とするものです。また営業利益の売上高に対する比率は、のれんの償却費等もあり、前連結会計年度の7.6%から7.0%へ0.6ポイントの減少となりました。売上高及び営業利益の内訳は「(業績等の概要) (1)業績」をご参照下さい。
(営業外損益と経常利益)
営業外収益は前連結会計年度比8億62百万円減少し6億58百万円、営業外費用は同1億14百万円減少し14億14百万円となりました。支払利息が減少し、補助金収入と持分法による投資利益は増加したものの、駐車場違約金収入が減少しました。
この結果、経常利益は前連結会計年度比9億66百万円減少の215億66百万円となり、売上高に対する比率は前連結会計年度の7.5%から6.8%へ0.7ポイントの減少となりました。
(特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益)
税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比24億22百万円減少して、193億45百万円(前連結会計年度比11.1%減)となりました。特別損失で新本社竣工による本社移転費用とブランド変更費用が発生したことにより親会社株主に帰属する当期純利益は同15億3百万円減少し123億48百万円(前連結会計年度比10.9%減)となりました。
(3) 財務状態の分析
(資産)
総資産は、前連結会計年度末比99億25百万円増加して2,930億97百万円となりました。主な増減といたしましては、増加で建物及び構築物を含む有形固定資産が149億98百万円、売掛金を含む流動資産が22億99百万円、減少でのれんが49億54百万円、契約関連無形資産が44億8百万円となっております。
(負債)
負債合計は、同139億81百万円増加し、2,023億5百万円となりました。主な増加といたしましては、短期借入金を含む流動負債が73億14百万円、長期借入金を含む固定負債が66億66百万円となっております。
(純資産)
親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加123億48百万円、為替換算調整勘定の減少47億35百万円、利益剰余金の配当による減少108億23百万円等により、同40億55百万円減少し、907億91百万円となりました。
(4) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況は、「(業績等の概要) (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(5) 財務政策について
当社グループは、事業活動に必要な資金を営業活動によるキャッシュ・フローの他、金融機関からの借入金や新株予約権付社債により調達しております。
また、資金調達方針としましては、低コストで安定的な資金の調達を方針とし、日銀等が行う制度融資を積極的に有効活用しております。同時にグループ内の資金を一元管理することにより、資金効率の最大化も図っております。