有価証券報告書-第68期(平成29年12月1日-平成30年11月30日)

【提出】
2019/02/28 9:25
【資料】
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【項目】
78項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営の基本方針
当社は、創業以来、「協力一致、積極活動、堅実経営」を社是とし、人間社会と自然環境との共生、国民が安全で安心できる社会に技術をもって広く貢献することを企業理念としてまいりました。
この理念のもと、「地球環境にやさしい優れた技術と判断力で、豊かな社会づくりに貢献する」を経営ミッションとし、現場を重視するアースドクターとして陸域から海域まで、自然環境との調和を図りながら地盤に関する多種多様な問題に取り組み、誠実・迅速・高品質なサービスを心がけ、時代が必要とする精緻な調査・解析技術を開発し、発注者の課題解決のご要望におこたえできるレベルの高いアドバイスが可能な総合建設コンサルタント集団としての発展を図り、株主の皆様のご期待に応えていくことを経営基本方針としております。
(2) 目標とする経営指標
目標とする中長期の経営指標といたしましては、安定した経営を持続していく上で、自己資本経常利益率を重要な経営指標の一つと考え、その向上に努めてまいります。
(3) 経営環境及び対処すべき課題
現在当社を取り巻く経営環境は、震災および豪雨災害等の復興と防災・減災のための国土強靭化推進、道路・下水道維持管理をはじめとするインフラメンテナンス業務、自然災害・防災関連等の業務、再生可能エネルギー、海洋資源開発、東京オリンピック・パラリンピック、日本万国博覧会関連業務の需要が期待されますが、引き続き厳しい受注競争が予測されます。
こうした状況のもと、将来の更なる発展へ向けて、コア技術を活かした点検、診断、維持対策工法検討など予防保全業務に注力するとともに、地質リスクに対応した保有・先端技術を活かした提案力をもって、コスト競争力、顧客との信頼と高品質成果の確保に注力し、収益性を重視したプロセスの見直しと原価・経費管理の徹底、ならびに更なる差別化のため、引き続き新分野の市場開拓とAI・ICT活用などの研究開発を推進し、労働環境の改善に取り組みつつ、経営基盤強化と業績向上に努めてまいります。
また、一定の成果を得た「コアビジネスの拡大と新たな事業領域の選択」、「信頼の確保」、「次代のニーズに対応した働き方、人材教育と組織づくり」を基本方針とした「第3次中期経営方針(2016~2018)」の課題を踏まえ、将来の更なる発展に向け、新たな3ヶ年計画「第4次中期経営方針(2019~2021)」を策定しました。
第69期はスタートの年にあたり、社会経済環境は改善が予想されますが、「コア事業の維持向上」、「事業領域の選択」、「信頼の確保」、「次世代の組織づくり」を基本方針に、より強固な経営基盤の確立に向け、引き続き全社で取り組みます。
重点施策として保有技術を横断的に捉えた基幹業務の更なる拡大と、新技術投入による他社との差別化、当社サービスの原点である現場主義に徹した活動等、顧客の信頼を得ることで企業力強化を促進し、恒常的収益性を重視した強固な経営基盤を築き、安定成長に繋がるよう全社員協力一致のもと対応してまいります。
さらに、引き続き付加価値を高めていく技術開発の推進、アースドクターとしての多面的人材の確保と教育の推進、内部統制システムの的確な運用、企業の社会的責任を常に念頭に置き、地質コンサルタントのオンリーワン企業を目指し、健全経営に努めてまいります。