有価証券報告書-第31期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/18 15:37
【資料】
PDFをみる
【項目】
158項目
(1) 戦略
当社グループは、人と組織の成長およびパフォーマンスの最大化が、人的資本価値向上の基盤であると捉えています。こうした考えに基づき、「社員の成長支援・促進」および「優秀人材の獲得と活躍支援」を人的資本戦略の重要領域と位置づけ、取り組んでいます。
特に近年は、生成AIの活用進展を背景に、業務効率化や生産性向上を通じて人的資源をより創造的な領域へ再配分し、当社グループのさらなる成長を目指しています。
これらの領域を包含する「人材強化」と「カルチャー醸成」を重要なサステナビリティ関連のリスクおよび機会に設定し 、その成果を測る重要な指標として、エンゲージメントの向上をモニタリングしています。
当社グループでは、グループ内の子会社を対象とした人事労務実態調査・人的資本領域調査を年次で実施するとともに、主要各社の人事責任者による会議の定期開催や、グループ各社の人的資本領域の実務担当者を対象としたカンファレンスの開催を通じて、各社の取り組み状況や課題の共有を行っています。これらを通してグループとしての方向性を確認しながら、人的資本領域の改善に取り組んでいます 。
LINEヤフーグループの人材戦略図

※ 2026年4月1日にMissionとValuesの刷新を行なっていますが、上記の図では2025年度実績として旧Missionを掲載しています。
① 人材育成方針(人材強化・成長支援)
DX、AI、データの活用等に優れたスキルや経験を有し、多様なサービスを創出してきた人材ポートフォリオは、当社グループの競争優位の源泉です。
当社では経営戦略の中核である「全サービスのAIエージェント化」および「 OA※1・ミニアプリ※2強化」 を実現するための人材戦略として、生成AIを活用し、業務・サービス変革を推進していくことができる人材の育成に注力しています。
社員一人ひとりの成長がプロダクト価値および事業成長の向上につながるとの考えに基づき、挑戦機会の創出と成長環境の整備を推進しています。
※1 OA(Official Account (LINE公式アカウント))
※2 ミニアプリ(LINEミニアプリ)
重点領域主な取り組み例
社員の成長支援・促進当社グループでは、グループ各社で生まれた優れたナレッジを共有するコンテスト型イベント「Intersection」を実施し、テクノロジー、サービス、コーポレート各部門における挑戦事例を可視化・表彰することで、社員の挑戦意欲向上と成長機会の創出を図っています。
当社では、2025年7月に業種を問わず生産性を向上させるための生成AIの活用を義務化する全社ルールの運用を開始し、全従業員の業務における生成AIの100%活用の実現を目指しています。そのため全社員を対象に、生成AIを安全かつ効果的に活用できる基礎的なスキルの習得を推進しています。基礎リテラシー、社内ルール・ガバナンス理解、業務への適用方法等を体系的に学ぶ教育プログラムを整備し、生成AIを日常業務に組み込むことができる人材への転換を進めています。
そのほかの領域についても、社員が自らの業務ニーズやキャリア志向に応じて学習できるラーニングプラットフォームを整備し、全社員向け研修や専門領域別研修を継続的に提供しています。
優秀人材の獲得と活躍支援当社グループでは、対象グループ会社間において人材を募るポジションに対し、自ら応募できる公募型の出向制度を通年で実施し、社員の自律的なキャリア形成に基づく活躍支援と戦略領域への人材配置を推進しています。
当社における人材獲得では、通年採用の実施、インターンシッププログラムの展開、学生向け開発イベント「Hack U」の開催、技術情報の継続的発信等を通じて、多様な優秀人材の獲得に努めています。

② 社内環境整備方針(人材強化・環境づくり)
当社グループでは、人権に関する基本方針(人権ポリシー)を定め、人権を尊重し、社員の誰もがその属性やライフステージに関わらず能力を最大限に発揮できる環境づくりに取り組んでいます。
当社の経営戦略を実現するためには、多様な視点と専門性を持つ人材が、その属性やライフステージに関わらず、能力を最大限発揮して挑戦できる環境が重要であると考えています。そのため、人的資本戦略における「人材強化」を支える基盤として、社内環境の整備を重要な取り組みと位置づけています。
当社では「LINEヤフー DE&I基本の考え方」を定めています。多様性の理解と尊重は、プロダクトドリブンな企業文化をより加速し、ミッションを実現する上で欠かせない要素です。イノベーションを創出し、多くのユーザーに価値を届けるためには、作り手である社員自身が多様であり、互いを尊重し合う環境が基盤になると考えています。
さらに、人的資本の価値を最大化するためには、働く環境の整備とwell-beingの向上も重要な要素と位置付けています。当社では、柔軟な働き方制度の整備とコミュニケーションの質の向上を両立させることで、個人のパフォーマンス向上と組織全体の生産性向上を図っています。
重点領域主な取り組み例
多様性の理解と尊重〈多様性の尊重と推進〉
当社グループでは、育児・介護・療養と仕事の両立支援策をはじめとした様々な取り組みを行っています。当社では、多様性の理解と尊重に向けて、全社員対象「全社DE&I意識調査」の定期実施、全社啓発イベント「DE&I Week」の開催、社員の属性別人数比率を月次でモニタリングできる仕組みである「人員構成レポート」の整備等の取り組みを推進しています。
また、多様性の指標項目として掲げている女性管理職比率に加え、一般事業主行動計画を更新し、2030年度までに上位指導者層の入口となる階層(第4階層)における社員の性別比率が、従業員全体の性別比率と同等となることも目標と定めました。
これらの目標達成に向け、組織別・等級別の性別比率を定期的に把握・モニタリングする仕組みを整備し、管理職層のみならず、将来的な指導的役割を担う層も含めた多角的な状況把握を行っています。
その上で、- 管理職およびその候補者層への意識醸成施策
- アンコンシャスバイアス軽減の取り組み
- メンタリングやコーチング等の育成支援
等を実施し、指導的役割層のパイプライン形成に取り組んでいます。
〈男女間賃金差〉
当社では、人的資本に関する状況の把握および情報開示の充実を目的として、当連結会計年度より、男女間の賃金差異に関する要因分析を実施しています。
当社の男女間の賃金差異については、主として正社員における女性管理職および、上位等級(上位指導者層の入り口となる第4階層以上)に占める女性構成比が相対的に低いことが、賃金差異の背景の一つとして一定の影響を及ぼしているものと認識しています。
年代や職種等の属性別分析を実施した結果、年代や職種毎に見た男女の等級構成の差、特に上位等級における構成差が、賃金差異に影響している可能性があることを確認しています。
さらに、キャリア形成過程における役割や働き方の選択が、その後の等級構成や賃金水準に影響している可能性があると認識しています。
今後は、これらの構成要因をより適切に把握するため、管理職比率や等級構成等の指標を含めた分析を継続するとともに、必要に応じて新たな指標の設定や定点的なモニタリングを進めています。
また、要因をより的確に把握できるよう、分析の視点や手法を広げながら、継続的に分析の質の向上に取り組んでいきます。


重点領域主な取り組み例
自律的な働き方の促進当社グループでは、フレックスやリモートワークの導入等による環境づくりに取り組んでいます。
当社では、柔軟な働き方の仕組みや制度を整えることで、人と組織がパフォーマンスを最大化できる環境を整備しています。
勤務時間については、コアタイムなしのフレックスタイム制を採用しており、社員のライフスタイルに合わせ、柔軟に働く時間をアレンジすることが可能です。
「LINEヤフー Working Style」として、オフィスワークとリモートワークを組み合わせたハイブリッドワークを基本としつつ、出社日を設けることで対面での協働機会を確保し、新しいプロダクト創出に向けた議論の質を高めています。リモートワークの利点を活かしながらも、チームの創造性と意思決定のスピードを高める環境づくりを進めています。
オフィスには一般的なデスクに加え、チームのコミュニケーション活性化を目的としたスペースや、スタンディングデスク、集中ブース等、多様なスペースを用意しています。また、手頃な価格でランチやドリンクを提供し、社員の快適な業務環境をサポートしています。
働くwell-beingの向上当社グループでは、働くwell-beingの向上を目指し、代表取締役社長による「健康宣言」のもと、社員が心身ともに最高のコンディションで業務に従事できる企業を目指しています。生活習慣病対策やメンタルヘルス対策、過重労働対策、女性のための健康支援等を実施しています。また長時間労働者への医師による面接指導の実施や、ストレスチェックの実施、雇入れ時および定期健康診断の実施等、社員一人ひとりの心身の健康に着目し、健康経営やライフサポート施策の充実を図っています。
当社は、2026年3月には「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」通称「ホワイト500」に10年連続で選定されました。


③ カルチャー醸成
当社グループでは、ミッションを実現するために定義した働き方である「バリュー」を通じて、一体感の創出と独自のカルチャー醸成につなげ、社員がパフォーマンスを発揮できる環境づくりを目指します。
重点領域主な取り組み例
経営と社員のコミュニケーション促進当社グループでは、全社員ミーティングや経営から社員へのメッセージング実施、社員表彰等に取り組んでいます。
当社では、「LINEヤフー All-Hands Meeting」を定期的に開催し、経営幹部が社員に直接、施策や取り組み、その背景や判断の理由等を率直かつわかりやすく伝え共有する場を設けています。また、社員からの意見や質問に回答する機会を設け、双方向のコミュニケーションを図っています。
その他、働き方や人事評価制度、データガバナンス等についても、適宜、経営と社員のコミュニケーションの機会を設定しています。
エンゲージメント向上当社グループでは、エンゲージメント調査や従業員満足度調査等を定期実施し、各社で社員のコンディションを図る機会を設けています。
当社では毎月、組織や社員に対して自発的な貢献意欲を持ち、主体的に取り組めている状態を表した指標「エンゲージメントスコア」を定量測定するサーベイを実施し、組織のコンディションを継続的に測っています。サーベイの結果により、個人や組織がパフォーマンスを発揮できるエンゲージメントの高い状態にあるのか、パフォーマンスの発揮を妨げる要素があるとすればどのあたりなのかを可視化し、社員自身のセルフマネジメントや管理職の組織マネジメントに活用しています。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。