有価証券報告書-第52期(2025/04/01-2026/03/31)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況及びその分析につきましては、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する記載は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
(1)経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により、緩やかな回復基調で推移いたしました。他方、地政学リスクの高まりや米国の通商政策の動向による景気の下振れ懸念や継続する物価上昇が消費者マインドに及ぼす影響には、注視が必要な状況が続いております。
学習塾業界におきましては、少子化の進行による市場縮小や物価高による家計負担も増大する中で、高校の授業料無償化拡大や大学入試制度改革をはじめとする国の教育政策の変化により顧客ニーズも多様化しており、ニーズに適った付加価値の高い教育サービスの提供が求められております。
このような環境下で、2025年に創立50周年を迎えた当社では、「本気でやる子を育てる」という教育理念のもと、進学塾としての「本来価値(成績向上と志望校合格)」と当社独自の「本質価値(ワセ価値)」を両輪に、質の高い教育サービスの提供に努めてまいりました。
今春の中学入試では、御三家中学の合格者数が700名に迫る勢いで当社過去最高数更新、高校入試では、最難関私国立高校の圧倒的な合格実績に加え、最難関都県立高校の合格者数も飛躍し、さらに大学入試では、東京大学・早慶上智大学等の合格者数が大きく伸長し、中学・高校・大学入試の全てにおいて、合格実績を大躍進させることができました。こうした合格実績の伸長が当社グループのブランド力や集客力を高め、塾生数の増加・業容の拡大、更なる合格実績の伸長に繋がる好循環を生み出しており、厳しい経営環境における他社との競争優位の原動力となっております。
運営面では、合格実績躍進の効果に加え、人気アニメとのコラボレーションによる広告施策を2年連続で展開したことにより、前年を上回るお問い合わせが続いており、その結果、塾生数は順調に推移いたしました。
個別指導部門につきましては、2025年7月に早稲田アカデミー個別進学館成増校、同11月に早稲田アカデミー個別進学館綾瀬校(FC)、2026年3月に早稲田アカデミー個別進学館王子校(FC)を新規開校し、フランチャイズ校を含め76校体制となりました。さらに、2026年3月には「個別指導本部」を新設し、中期経営計画に掲げる「個別指導校舎100校体制」の仕上げを加速させるとともに、集団指導校舎との連携強化を図ってまいります。
「大学受験部の新領域開拓」として展開を進めている東進衛星予備校については、2025年7月に東進衛星予備校都立大学校、同10月に東進衛星予備校王子校、同11月に東進衛星予備校月島校を新規開校し、9校体制となり、引き続き積極展開していく方針です。
また、既存校舎のリニューアルにより学習環境改善を進めるとともに、小・中学生の集団指導校舎を中核に拠点の集約を行い、集団指導と個別指導の併用や、大学受験部門・東進衛星予備校への接続など、多様な学習ニーズに対応できる体制を整備することで、「Life Time Value(顧客生涯価値)」の最大化を推進してまいりました。
経営上の重要課題である「採用と育成の強化」につきましては、採用面では就活イベントの開催や内部リクルートの強化により、当社の教育理念に共感する人材の獲得に注力いたしました。育成面では、各種研修や全社をあげた授業技術コンテストの開催等を通じて教務力やサービス品質の向上を進めつつ、創立50周年の様々な施策の展開により、従業員エンゲージメントを高めることにも尽力いたしました。
こうした一連の取組みにより、中期経営計画の最終年度である当連結会計年度では、売上高、経常利益等の数値目標をいずれも達成することができました。次なる50年に向けても、教育理念の徹底実践により顧客満足度の向上を実現しつつ、時代の変化に合わせて経営基盤をより強固にすることで、業績伸長、企業価値向上につなげてまいります。
当連結会計年度における期中平均塾生数につきましては、50,837人(前期比4.0%増)と堅調に推移いたしました。学部別では、小学部30,666人(前期比4.9%増)、中学部17,136人(前期比1.0%増)、高校部2,879人(前期比13.0%増)、その他156人(前期と同数)と、引き続き小学部が全体を牽引いたしました。
以上により、当連結会計年度の売上高は、37,658百万円(前期比7.4%増)、営業利益3,960百万円(前期比11.6%増)、経常利益3,968百万円(前期比10.2%増)、固定資産売却益225百万円を特別利益に、減損損失594百万円を特別損失に計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2,487百万円(前期比6.3%増)となりました。
当社グループの事業は、単一セグメントのためセグメント別の記載は省略しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、以下に記載のキャッシュ・フローにより9,644百万円となり、前連結会計年度末に比べ、2,477百万円増加いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益3,599百万円、減価償却費1,168百万円、減損損失594百万円、のれん償却額181百万円等が収入要因となり、他方、固定資産売却益225百万円、売上債権の増加額124百万円、法人税等の支払額1,368百万円等が支出要因となりました。
この結果、営業活動によるキャッシュ・フローは、4,202百万円の収入となり、前連結会計年度末に比べ、316百万円収入が増加いたしました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出599百万円、無形固定資産の取得による支出445百万円、差入保証金の差入による支出85百万円等が支出要因となり、他方、有形固定資産の売却による収入698百万円等が収入要因となりました。
この結果、投資活動によるキャッシュ・フローは、422百万円の支出となり、前連結会計年度末に比べ920百万円支出が減少いたしました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、リース債務の返済による支出204百万円、配当金の支払額1,113百万円が支出要因となりました。
この結果、財務活動によるキャッシュ・フローは、1,317百万円の支出となり、前連結会計年度末に比べ806百万円支出が減少いたしました。
③生産、受注及び販売の実績
イ.生産及び受注の状況
当社グループは、生徒に対して授業を行うことを主たる業務としておりますので、生産能力として表示すべき適当な指標はありません。また、受注実績につきましても、該当事項はありません。
ロ.販売実績
品目別の販売実績は次のとおりであります。
(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.生徒数は、期中平均(4~3月の各月の平均)の在籍人数を記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額および収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的に判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.財政状態の分析
当社グループは、企業価値極限化を実現するための「最適資本構成を図る」を財務方針としております。
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末比2,565百万円増加の13,817百万円となりました。これは、現金及び預金2,500百万円、営業未収入金125百万円の増加、有価証券30百万円の減少が主な要因であります。
固定資産は、前連結会計年度末比852百万円減少の12,380百万円となりました。うち、有形固定資産は、前連結会計年度末比925百万円減少の4,977百万円、無形固定資産は、前連結会計年度末比158百万円減少の1,613百万円、投資その他の資産は、前連結会計年度末比231百万円増加の5,789百万円となりました。
この結果、当連結会計年度末の資産総額は、前連結会計年度末比1,712百万円増加し、26,197百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末比242百万円増加の6,020百万円となりました。これは、未払金124百万円、役員株式給付引当金79百万円の増加、未払法人税等65百万円、支払手形及び買掛金62百万円の減少が主な要因であります。
固定負債は、前連結会計年度末比97百万円増加の3,619百万円となりました。これは、退職給付に係る負債65百万円、リース債務49百万円の増加が主な要因であります。
なお、有利子負債(1年内返済予定のリース債務、リース債務)は、前連結会計年度末比42百万円増加の525百万円であります。有利子負債の構成比率は2.0%となっております。
この結果、当連結会計年度末の負債総額は、前連結会計年度末比339百万円増加し、9,640百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産額は、前連結会計年度末比1,372百万円増加の16,557百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益2,487百万円と剰余金の配当による減少1,114百万円が主な要因であります。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の62.0%から63.2%となりました。また、1株当たり純資産額は、896円32銭となりました。
なお、当連結会計年度末の構成比率は、流動資産52.7%、固定資産47.3%、流動負債23.0%、固定負債13.8%(負債合計36.8%)、純資産63.2%となっております。
ロ.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度におきましては、引き続き、成績向上と志望校合格という進学塾としての「本来価値」と、早稲田アカデミー独自の「本質価値」である「ワセ価値」を両輪として、教育理念の徹底実践による質の高い教育サービスの提供に努めてまいりました。その成果は中学・高校・大学入試のすべてにおいて大きく伸長した合格実績に表れております。加えて、既存校舎のリニューアルによる学習環境改善や集団指導と個別指導の併用、大学受験部・東進衛星予備校への接続など、多様な学習ニーズに対応できる体制を整備することで、集客力やブランド力を高める好循環につながりました。子会社各社におきましても、サービス品質向上と一人ひとりの生徒に適応したきめ細かい指導による顧客満足度の向上に努めてまいりました。
この結果、少子化が進行する中でも、塾生数は小学部が全体を牽引し、前期比4.0%増の50,837名と伸長したことに加え、一部商品の価格改定による効果もあり、当連結会計年度の売上高は、前期比7.4%増の37,658百万円となりました。
(営業利益・経常利益)
売上原価につきましては、前期比5.4%増の25,465百万円、売上高比率としては、前期比1.3ポイント低下の67.6%となりました。
売上原価の中で最も大きなウエイトを占める労務費につきましては、給与水準引き上げ及びサービス品質向上に向けて校舎に配置する要員の増加、合格実績伸長に伴う報奨金の増加等により、前期比5.9%増の12,935百万円となりました。
原材料費につきましては、塾生数増加に連動した教材・模試仕入の増加等により前期比6.4%増の4,662百万円となりました。
校舎物件に係る地代家賃につきましては、前期比2.8%増の4,176百万円となりましたが、主に新規出校、校舎の移転・増床に伴う賃料の増加や既存校の家賃上昇によるものであります。
販売費及び一般管理費につきましては、創立50周年の様々な施策や人材採用に係る費用、人材育成のための各種研修費用、DX推進に伴うソフトウェア償却等の増加により、前期比11.8%増の8,232百万円、売上高比率としては前期比0.9ポイント増加の21.9%となりました。
広告宣伝費につきましては、Web広告を中心に戦略的に費用投下しつつも、前期に続き人気アニメーションとのコラボレーションによる認知施策を展開したこと等により、前期比21.1%増の1,508百万円、売上高比率は前期比0.4ポイント上昇の4.0%となりました。
以上の結果、営業利益は前期比11.6%増の3,960百万円、経常利益は前期比10.2%増の3,968百万円となりました。
なお、当社が「経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載)」としている連結売上高経常利益率につきましては、各種効率化や費用統制に努めた結果、前期比0.2ポイント上昇の10.5%となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度におきましては、固定資産売却益225百万円を特別利益に、減損損失594百万円を特別損失に計上し、税金等調整前当期純利益から法人税等合計1,112百万円を控除した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比148百万円増加(6.3%増)の2,487百万円となり、前期に続き過去最高益を更新しました。
ハ.キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
ニ.資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、前受制度となっている売上債権と翌月支払となっている営業活動において必要な労務費、教材費等の仕入債務の支払とのギャップに対する支出によるもののほか、広告宣伝費等の販売費及び一般管理費であります。
投資を目的とした資金需要は、校舎施設関連及び情報システムに係る設備投資、並びに持続的な成長のための投資等があります。
今後の資金需要の内、設備投資につきましては、「第3設備の状況 3設備の新設、除却等の計画」をご参照ください。
(資金管理)
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と源泉を安定的に確保することを基本としております。
運転資金は自己資金及びグループ内融資を基本としており、設備投資の調達につきましては、自己資金及び必要に応じ金融機関からの長期借入を基本としております。
資金は、原則として当社で集中管理し、当社グループ内の余剰資金の有効活用を図っております。当社グループ内における新規の設備投資資金の調達については、諸条件を勘案し決定いたしますが、すべて当社の事前承認に基づいております。
当連結会計年度末における借入金及びリース債務等を含む有利子負債の残高は525百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は9,644百万円となっております。
なお、文中の将来に関する記載は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。
(1)経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により、緩やかな回復基調で推移いたしました。他方、地政学リスクの高まりや米国の通商政策の動向による景気の下振れ懸念や継続する物価上昇が消費者マインドに及ぼす影響には、注視が必要な状況が続いております。
学習塾業界におきましては、少子化の進行による市場縮小や物価高による家計負担も増大する中で、高校の授業料無償化拡大や大学入試制度改革をはじめとする国の教育政策の変化により顧客ニーズも多様化しており、ニーズに適った付加価値の高い教育サービスの提供が求められております。
このような環境下で、2025年に創立50周年を迎えた当社では、「本気でやる子を育てる」という教育理念のもと、進学塾としての「本来価値(成績向上と志望校合格)」と当社独自の「本質価値(ワセ価値)」を両輪に、質の高い教育サービスの提供に努めてまいりました。
今春の中学入試では、御三家中学の合格者数が700名に迫る勢いで当社過去最高数更新、高校入試では、最難関私国立高校の圧倒的な合格実績に加え、最難関都県立高校の合格者数も飛躍し、さらに大学入試では、東京大学・早慶上智大学等の合格者数が大きく伸長し、中学・高校・大学入試の全てにおいて、合格実績を大躍進させることができました。こうした合格実績の伸長が当社グループのブランド力や集客力を高め、塾生数の増加・業容の拡大、更なる合格実績の伸長に繋がる好循環を生み出しており、厳しい経営環境における他社との競争優位の原動力となっております。
運営面では、合格実績躍進の効果に加え、人気アニメとのコラボレーションによる広告施策を2年連続で展開したことにより、前年を上回るお問い合わせが続いており、その結果、塾生数は順調に推移いたしました。
個別指導部門につきましては、2025年7月に早稲田アカデミー個別進学館成増校、同11月に早稲田アカデミー個別進学館綾瀬校(FC)、2026年3月に早稲田アカデミー個別進学館王子校(FC)を新規開校し、フランチャイズ校を含め76校体制となりました。さらに、2026年3月には「個別指導本部」を新設し、中期経営計画に掲げる「個別指導校舎100校体制」の仕上げを加速させるとともに、集団指導校舎との連携強化を図ってまいります。
「大学受験部の新領域開拓」として展開を進めている東進衛星予備校については、2025年7月に東進衛星予備校都立大学校、同10月に東進衛星予備校王子校、同11月に東進衛星予備校月島校を新規開校し、9校体制となり、引き続き積極展開していく方針です。
また、既存校舎のリニューアルにより学習環境改善を進めるとともに、小・中学生の集団指導校舎を中核に拠点の集約を行い、集団指導と個別指導の併用や、大学受験部門・東進衛星予備校への接続など、多様な学習ニーズに対応できる体制を整備することで、「Life Time Value(顧客生涯価値)」の最大化を推進してまいりました。
経営上の重要課題である「採用と育成の強化」につきましては、採用面では就活イベントの開催や内部リクルートの強化により、当社の教育理念に共感する人材の獲得に注力いたしました。育成面では、各種研修や全社をあげた授業技術コンテストの開催等を通じて教務力やサービス品質の向上を進めつつ、創立50周年の様々な施策の展開により、従業員エンゲージメントを高めることにも尽力いたしました。
こうした一連の取組みにより、中期経営計画の最終年度である当連結会計年度では、売上高、経常利益等の数値目標をいずれも達成することができました。次なる50年に向けても、教育理念の徹底実践により顧客満足度の向上を実現しつつ、時代の変化に合わせて経営基盤をより強固にすることで、業績伸長、企業価値向上につなげてまいります。
当連結会計年度における期中平均塾生数につきましては、50,837人(前期比4.0%増)と堅調に推移いたしました。学部別では、小学部30,666人(前期比4.9%増)、中学部17,136人(前期比1.0%増)、高校部2,879人(前期比13.0%増)、その他156人(前期と同数)と、引き続き小学部が全体を牽引いたしました。
以上により、当連結会計年度の売上高は、37,658百万円(前期比7.4%増)、営業利益3,960百万円(前期比11.6%増)、経常利益3,968百万円(前期比10.2%増)、固定資産売却益225百万円を特別利益に、減損損失594百万円を特別損失に計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2,487百万円(前期比6.3%増)となりました。
当社グループの事業は、単一セグメントのためセグメント別の記載は省略しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、以下に記載のキャッシュ・フローにより9,644百万円となり、前連結会計年度末に比べ、2,477百万円増加いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益3,599百万円、減価償却費1,168百万円、減損損失594百万円、のれん償却額181百万円等が収入要因となり、他方、固定資産売却益225百万円、売上債権の増加額124百万円、法人税等の支払額1,368百万円等が支出要因となりました。
この結果、営業活動によるキャッシュ・フローは、4,202百万円の収入となり、前連結会計年度末に比べ、316百万円収入が増加いたしました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出599百万円、無形固定資産の取得による支出445百万円、差入保証金の差入による支出85百万円等が支出要因となり、他方、有形固定資産の売却による収入698百万円等が収入要因となりました。
この結果、投資活動によるキャッシュ・フローは、422百万円の支出となり、前連結会計年度末に比べ920百万円支出が減少いたしました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、リース債務の返済による支出204百万円、配当金の支払額1,113百万円が支出要因となりました。
この結果、財務活動によるキャッシュ・フローは、1,317百万円の支出となり、前連結会計年度末に比べ806百万円支出が減少いたしました。
③生産、受注及び販売の実績
イ.生産及び受注の状況
当社グループは、生徒に対して授業を行うことを主たる業務としておりますので、生産能力として表示すべき適当な指標はありません。また、受注実績につきましても、該当事項はありません。
ロ.販売実績
品目別の販売実績は次のとおりであります。
| 品目 | 前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | 比較増減 | ||
| 生徒数(人) | 金額(千円) | 生徒数(人) | 金額(千円) | 金額(千円) | |
| 小学部 | 29,233 | 20,965,487 | 30,666 | 22,896,858 | 1,931,370 |
| 中学部 | 16,960 | 12,107,929 | 17,136 | 12,521,025 | 413,096 |
| 高校部 | 2,548 | 1,745,196 | 2,879 | 1,976,842 | 231,645 |
| その他 | 156 | 251,378 | 156 | 264,141 | 12,763 |
| 合計 | 48,897 | 35,069,991 | 50,837 | 37,658,867 | 2,588,875 |
(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.生徒数は、期中平均(4~3月の各月の平均)の在籍人数を記載しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額および収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的に判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.財政状態の分析
当社グループは、企業価値極限化を実現するための「最適資本構成を図る」を財務方針としております。
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末比2,565百万円増加の13,817百万円となりました。これは、現金及び預金2,500百万円、営業未収入金125百万円の増加、有価証券30百万円の減少が主な要因であります。
固定資産は、前連結会計年度末比852百万円減少の12,380百万円となりました。うち、有形固定資産は、前連結会計年度末比925百万円減少の4,977百万円、無形固定資産は、前連結会計年度末比158百万円減少の1,613百万円、投資その他の資産は、前連結会計年度末比231百万円増加の5,789百万円となりました。
この結果、当連結会計年度末の資産総額は、前連結会計年度末比1,712百万円増加し、26,197百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末比242百万円増加の6,020百万円となりました。これは、未払金124百万円、役員株式給付引当金79百万円の増加、未払法人税等65百万円、支払手形及び買掛金62百万円の減少が主な要因であります。
固定負債は、前連結会計年度末比97百万円増加の3,619百万円となりました。これは、退職給付に係る負債65百万円、リース債務49百万円の増加が主な要因であります。
なお、有利子負債(1年内返済予定のリース債務、リース債務)は、前連結会計年度末比42百万円増加の525百万円であります。有利子負債の構成比率は2.0%となっております。
この結果、当連結会計年度末の負債総額は、前連結会計年度末比339百万円増加し、9,640百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産額は、前連結会計年度末比1,372百万円増加の16,557百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益2,487百万円と剰余金の配当による減少1,114百万円が主な要因であります。
以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の62.0%から63.2%となりました。また、1株当たり純資産額は、896円32銭となりました。
なお、当連結会計年度末の構成比率は、流動資産52.7%、固定資産47.3%、流動負債23.0%、固定負債13.8%(負債合計36.8%)、純資産63.2%となっております。
ロ.経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度におきましては、引き続き、成績向上と志望校合格という進学塾としての「本来価値」と、早稲田アカデミー独自の「本質価値」である「ワセ価値」を両輪として、教育理念の徹底実践による質の高い教育サービスの提供に努めてまいりました。その成果は中学・高校・大学入試のすべてにおいて大きく伸長した合格実績に表れております。加えて、既存校舎のリニューアルによる学習環境改善や集団指導と個別指導の併用、大学受験部・東進衛星予備校への接続など、多様な学習ニーズに対応できる体制を整備することで、集客力やブランド力を高める好循環につながりました。子会社各社におきましても、サービス品質向上と一人ひとりの生徒に適応したきめ細かい指導による顧客満足度の向上に努めてまいりました。
この結果、少子化が進行する中でも、塾生数は小学部が全体を牽引し、前期比4.0%増の50,837名と伸長したことに加え、一部商品の価格改定による効果もあり、当連結会計年度の売上高は、前期比7.4%増の37,658百万円となりました。
(営業利益・経常利益)
売上原価につきましては、前期比5.4%増の25,465百万円、売上高比率としては、前期比1.3ポイント低下の67.6%となりました。
売上原価の中で最も大きなウエイトを占める労務費につきましては、給与水準引き上げ及びサービス品質向上に向けて校舎に配置する要員の増加、合格実績伸長に伴う報奨金の増加等により、前期比5.9%増の12,935百万円となりました。
原材料費につきましては、塾生数増加に連動した教材・模試仕入の増加等により前期比6.4%増の4,662百万円となりました。
校舎物件に係る地代家賃につきましては、前期比2.8%増の4,176百万円となりましたが、主に新規出校、校舎の移転・増床に伴う賃料の増加や既存校の家賃上昇によるものであります。
販売費及び一般管理費につきましては、創立50周年の様々な施策や人材採用に係る費用、人材育成のための各種研修費用、DX推進に伴うソフトウェア償却等の増加により、前期比11.8%増の8,232百万円、売上高比率としては前期比0.9ポイント増加の21.9%となりました。
広告宣伝費につきましては、Web広告を中心に戦略的に費用投下しつつも、前期に続き人気アニメーションとのコラボレーションによる認知施策を展開したこと等により、前期比21.1%増の1,508百万円、売上高比率は前期比0.4ポイント上昇の4.0%となりました。
以上の結果、営業利益は前期比11.6%増の3,960百万円、経常利益は前期比10.2%増の3,968百万円となりました。
なお、当社が「経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載)」としている連結売上高経常利益率につきましては、各種効率化や費用統制に努めた結果、前期比0.2ポイント上昇の10.5%となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度におきましては、固定資産売却益225百万円を特別利益に、減損損失594百万円を特別損失に計上し、税金等調整前当期純利益から法人税等合計1,112百万円を控除した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比148百万円増加(6.3%増)の2,487百万円となり、前期に続き過去最高益を更新しました。
ハ.キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
ニ.資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、前受制度となっている売上債権と翌月支払となっている営業活動において必要な労務費、教材費等の仕入債務の支払とのギャップに対する支出によるもののほか、広告宣伝費等の販売費及び一般管理費であります。
投資を目的とした資金需要は、校舎施設関連及び情報システムに係る設備投資、並びに持続的な成長のための投資等があります。
今後の資金需要の内、設備投資につきましては、「第3設備の状況 3設備の新設、除却等の計画」をご参照ください。
(資金管理)
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と源泉を安定的に確保することを基本としております。
運転資金は自己資金及びグループ内融資を基本としており、設備投資の調達につきましては、自己資金及び必要に応じ金融機関からの長期借入を基本としております。
資金は、原則として当社で集中管理し、当社グループ内の余剰資金の有効活用を図っております。当社グループ内における新規の設備投資資金の調達については、諸条件を勘案し決定いたしますが、すべて当社の事前承認に基づいております。
当連結会計年度末における借入金及びリース債務等を含む有利子負債の残高は525百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は9,644百万円となっております。