有価証券報告書-第26期(2022/01/01-2022/12/31)
30. 繰延税金及び法人所得税費用
繰延税金資産及び負債の主な発生原因別内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度及び当連結会計年度における繰越欠損金に係る繰延税金資産は、主として当社の子会社である楽天モバイル株式会社により認識されたものです。同社は2020年4月8日に移動体通信事業者(MNO)として音声通話・データ通信サービスを本格的に開始したものの、自社ネットワークの拡大を前倒しで行っていることから、減価償却費等の営業費用の増加により繰越欠損金が生じています。
当社グループは日本国内で連結納税制度を採用しており、2023年1月1日よりグループ通算制度に移行することとなるため、グループ通算制度の適用を前提とした会計処理を行っています。通算グループ内の各法人の所得が当該繰越欠損金の一部の回収に使用可能であるほか、音声通話・通信サービスから生じる将来における課税所得の獲得が見込まれます。このような前提のもとで、経営者によって承認された事業計画に基づき、将来の課税所得の範囲内で繰延税金資産を計上しています。
通算グループ外の会社における繰越欠損金にかかる繰延税金資産についても、経営者によって承認された事業計画に基づき、将来の課税所得の範囲内で繰延税金資産を計上しています。
なお、繰延税金資産及び負債の増減の内訳は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
(単位:百万円)
当連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
(単位:百万円)
連結財政状態計算書上で繰延税金資産が認識されていない、将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金の内訳(税額ベース)は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(注) 上表に係る繰延税金資産に関しては、当社グループがその便益を利用するために必要となる将来の課税所得が発生する可能性が高くないため、繰延税金資産を認識していません。
連結財政状態計算書上で繰延税金資産が認識されていない、税務上の繰越欠損金の失効期限別内訳は、以下のとおりです。なお、失効期限のある将来減算一時差異はありません。
(単位:百万円)
上記に加えて、繰延税金資産又は繰延税金負債を認識していない子会社、関連会社及び共同支配企業に対する投資に関する一時差異の総額(所得ベース)は、以下のとおりです。なお、子会社及び関連会社の留保利益が将来送金された場合に、当社グループの納税額に与える重要な影響はありません。
(単位:百万円)
純損益を通じて認識された法人所得税費用の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
(注) 1 当社は主に、法人税、住民税及び損金算入される事業税を課されており、これらを基礎として計算した前連結会計年度及び当連結会計年度における法定実効税率は30.6%です。
2 繰延税金費用には、繰延税金資産の評価減又は過去に計上した評価減の戻入れにより生じた繰延税金費用が含まれています。これに伴う繰延税金費用は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ△30,364百万円、4,005百万円です。
我が国の法定実効税率と連結損益計算書上の法人所得税費用の実効税率との関係は、以下のとおりです。
(単位:%)
(注) 当社が所在する日本国内の実効税率と、子会社が所在する地域の実効税率の差から生じる差異です。
繰延税金資産及び負債の主な発生原因別内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (2021年12月31日) | 当連結会計年度 (2022年12月31日) | |
繰延税金資産 | ||
繰越欠損金 | 190,739 | 220,968 |
貸倒引当金 | 22,585 | 20,759 |
ポイント引当金 | 56,474 | 68,465 |
その他 | 50,488 | 80,887 |
合計 | 320,286 | 391,079 |
繰延税金負債 | ||
無形資産 | △25,834 | △26,779 |
契約コストから認識した資産 | △26,254 | △28,577 |
その他 | △45,586 | △58,482 |
合計 | △97,674 | △113,838 |
繰延税金資産の純額 | ||
繰延税金資産 | 225,100 | 281,950 |
繰延税金負債 | △2,488 | △4,709 |
差引 | 222,612 | 277,241 |
前連結会計年度及び当連結会計年度における繰越欠損金に係る繰延税金資産は、主として当社の子会社である楽天モバイル株式会社により認識されたものです。同社は2020年4月8日に移動体通信事業者(MNO)として音声通話・データ通信サービスを本格的に開始したものの、自社ネットワークの拡大を前倒しで行っていることから、減価償却費等の営業費用の増加により繰越欠損金が生じています。
当社グループは日本国内で連結納税制度を採用しており、2023年1月1日よりグループ通算制度に移行することとなるため、グループ通算制度の適用を前提とした会計処理を行っています。通算グループ内の各法人の所得が当該繰越欠損金の一部の回収に使用可能であるほか、音声通話・通信サービスから生じる将来における課税所得の獲得が見込まれます。このような前提のもとで、経営者によって承認された事業計画に基づき、将来の課税所得の範囲内で繰延税金資産を計上しています。
通算グループ外の会社における繰越欠損金にかかる繰延税金資産についても、経営者によって承認された事業計画に基づき、将来の課税所得の範囲内で繰延税金資産を計上しています。
なお、繰延税金資産及び負債の増減の内訳は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2021年1月1日 至 2021年12月31日)
(単位:百万円)
2021年 1月1日 | 純損益 計上額 | その他の 包括利益 認識額 | 連結範囲の 変更 | その他 | 2021年 12月31日 | |
繰越欠損金 | 95,472 | 92,621 | 2,646 | - | - | 190,739 |
貸倒引当金 | 20,552 | 2,033 | - | - | - | 22,585 |
ポイント引当金 | 44,878 | 11,596 | - | - | - | 56,474 |
無形資産 | △26,881 | 3,192 | △2,145 | - | - | △25,834 |
契約コストから認識した資産 | △24,199 | △2,055 | - | - | - | △26,254 |
その他 | 14,461 | △14,216 | 1,956 | 1,024 | 1,677 | 4,902 |
合計 | 124,283 | 93,171 | 2,457 | 1,024 | 1,677 | 222,612 |
当連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
(単位:百万円)
2022年 1月1日 | 純損益 計上額 | その他の 包括利益 認識額 | 連結範囲の 変更 | その他 | 2022年 12月31日 | |
繰越欠損金 | 190,739 | 27,541 | 2,688 | - | - | 220,968 |
貸倒引当金 | 22,585 | △1,826 | - | - | - | 20,759 |
ポイント引当金 | 56,474 | 11,991 | - | - | - | 68,465 |
無形資産 | △25,834 | 1,942 | △2,887 | - | - | △26,779 |
契約コストから認識した資産 | △26,254 | △2,323 | - | - | - | △28,577 |
その他 | 4,902 | 5,559 | 8,860 | 9 | 3,075 | 22,405 |
合計 | 222,612 | 42,884 | 8,661 | 9 | 3,075 | 277,241 |
連結財政状態計算書上で繰延税金資産が認識されていない、将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金の内訳(税額ベース)は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (2021年12月31日) | 当連結会計年度 (2022年12月31日) | |
将来減算一時差異 | 69,435 | 172,809 |
税務上の繰越欠損金 | 120,363 | 211,417 |
合計 | 189,798 | 384,226 |
(注) 上表に係る繰延税金資産に関しては、当社グループがその便益を利用するために必要となる将来の課税所得が発生する可能性が高くないため、繰延税金資産を認識していません。
連結財政状態計算書上で繰延税金資産が認識されていない、税務上の繰越欠損金の失効期限別内訳は、以下のとおりです。なお、失効期限のある将来減算一時差異はありません。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (2021年12月31日) | 当連結会計年度 (2022年12月31日) | |
1年以内 | 138 | 614 |
1年超5年以内 | 2,187 | 4,387 |
5年超10年以内 | 63,906 | 132,555 |
10年超 | 54,132 | 73,861 |
合計 | 120,363 | 211,417 |
上記に加えて、繰延税金資産又は繰延税金負債を認識していない子会社、関連会社及び共同支配企業に対する投資に関する一時差異の総額(所得ベース)は、以下のとおりです。なお、子会社及び関連会社の留保利益が将来送金された場合に、当社グループの納税額に与える重要な影響はありません。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (2021年12月31日) | 当連結会計年度 (2022年12月31日) | |
将来減算一時差異 | 785,160 | 1,187,422 |
将来加算一時差異 | 491,515 | 358,280 |
純損益を通じて認識された法人所得税費用の内訳は、以下のとおりです。
(単位:百万円)
前連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) | |
当期税金費用 | ||
当期利益に対する税金費用 | 16,367 | 10,901 |
小計 | 16,367 | 10,901 |
繰延税金費用(注)2 | ||
一時差異の発生及び解消 | △550 | △15,343 |
繰越欠損金の増減 | △92,621 | △27,541 |
小計 | △93,171 | △42,884 |
法人所得税費用合計 | △76,804 | △31,983 |
(注) 1 当社は主に、法人税、住民税及び損金算入される事業税を課されており、これらを基礎として計算した前連結会計年度及び当連結会計年度における法定実効税率は30.6%です。
2 繰延税金費用には、繰延税金資産の評価減又は過去に計上した評価減の戻入れにより生じた繰延税金費用が含まれています。これに伴う繰延税金費用は、前連結会計年度及び当連結会計年度において、それぞれ△30,364百万円、4,005百万円です。
我が国の法定実効税率と連結損益計算書上の法人所得税費用の実効税率との関係は、以下のとおりです。
(単位:%)
前連結会計年度 (自 2021年1月1日 至 2021年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) | |
我が国の法定実効税率 | 30.6 | 30.6 |
(調整) | ||
永久に損金算入されない項目 | △0.9 | △2.9 |
永久に益金算入されない項目 | 2.4 | 6.0 |
繰延税金資産の回収可能性の判断による影響 | △11.7 | △32.1 |
子会社における適用税率の差異(注) | 18.3 | 6.2 |
子会社等に対する投資に係る一時差異の影響 | △3.3 | 0.6 |
持分法による投資損益 | 0.3 | △0.2 |
子会社株式売却損益 | - | △0.6 |
その他 | 0.4 | 0.2 |
法人所得税費用の実効税率 | 36.1 | 7.8 |
(注) 当社が所在する日本国内の実効税率と、子会社が所在する地域の実効税率の差から生じる差異です。