有価証券報告書-第31期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/23 15:43
【資料】
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【項目】
172項目
③ 戦略
1.シナリオ分析のプロセス・前提・参照シナリオ
当社グループは、気候変動の長期的影響を把握し、中長期の戦略立案に活かすため、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)及び第6次評価報告書において示された1.5℃シナリオ(SSP1-1.9)と4℃シナリオ(SSP5-8.5)を用い、TCFD が提言するシナリオ分析を実施しております。
(1)1.5℃シナリオ
-国際的な温室効果ガス削減努力が進み、急速かつ大規模な脱炭素化が進展するケース。
-カーボンプライシング(炭素税など)の導入や再生可能エネルギーへの転換により、事業コストやサプライチェーン、ビジネスモデル自体の変革が不可避となる。
(2)4℃シナリオ
-気候政策はほぼなく、化石燃料の使用を継続することで、気温上昇が進むケース。
-極端気象が頻発し、物理的な影響や水不足が深刻化することで社会・経済的な影響が拡大するケース。
2.気候関連リスク・機会が事業・戦略、財務計画に与える影響
(1)気候変動リスク
リスク
種類
分類リスクの要約シナリオの影響
1.5℃4℃
物理的
リスク
急性異常気象(台風、豪雨、洪水)による決済インフラ・データセンターの機能停止、オフィス建物の被災、通信障害の発生。短期的な災害による事業中断が顧客・社会に影響を与える。
慢性平均気温の上昇による恒常的なデータセンター冷却コストの増加、慢性的な猛暑による従業員の生産性低下と健康リスクの増加。
移行
リスク
政策・
法規制
カーボンプライシング導入による運営コスト増加、ESG情報開示義務の強化によるコンプライアンスコスト増大、環境規制強化に伴うサービス改修費用の発生、投資先企業への環境デューデリジェンス要求の厳格化。
評判環境対応が不十分な場合の顧客離れ、ESG重視パートナーからの要請強化、投資家からの評価低下、優秀な人財の採用困難。特に1.5℃シナリオでは環境対応が企業評価の主要基準となる。
市場・
技術
気候変動による特定産業(観光・農業・製造業等)の決済需要減少、環境配慮型決済・ECプラットフォームへの技術転換の遅れによる競争力低下、投資ポートフォリオにおける座礁資産リスク、省エネ技術への対応遅れ。

(2) 気候変動機会
分類機会の要約と個別機会の例シナリオの影響
1.5℃4℃
持続可能で強靭な事業基盤の構築<機会の要約>気候変動の物理的影響や社会の要請に対応し、自社の事業インフラをより効率的で災害に強い形へ進化させる機会。
コスト削減と事業継続性の向上に影響。
<個別機会の例>低エネルギー消費型決済システム等の技術開発によるコスト削減(技術機会)
災害時にも事業を継続するための端末レスやオフライン時にも稼働可能なソリューション提供(決済事業 - 適応機会、DX支援・SaaS事業 - 適応機会)
脱炭素・循環型社会に対応したソリューションの提供<機会の要約>顧客や消費者の環境意識の高まりを捉え、脱炭素化や環境配慮につながるサービスを開発・提供し、新規市場を獲得する機会
<個別機会の例>現金決済より温室効果ガス(GHG)排出量の少ない決済事業等、環境配慮型決済サービスの需要拡大(決済事業 - 市場機会)
エコフレンドリー商品のEC市場成長を捉えたDX・コマース支援(DX支援・SaaS・コマース支援事業 - 市場機会、適応機会)
クライメートテック領域等への投資と事業共創<機会の要約>成長が期待されるクライメートテック分野等の環境分野のスタートアップへ投資することで、高い財務的リターンと当社事業とのシナジー創出を目指す機会
<個別機会の例>クライメートテック分野等のスタートアップ投資による高いリターンの獲得(投資事業 - 市場機会)
投資先へのESG経営支援を通じた企業価値向上と事業シナジー創出(投資事業 - ESG投資機会)
気候変動関連事業への投資によるポートフォリオのリスク分散(投資事業 - リスク分散機会)
信頼性向上による競争優位性の確立<機会の要約>環境規制への迅速な対応や積極的な情報開示など、気候変動に対して先進的な姿勢を示すことで、顧客・投資家・政府等のステークホルダーからの信頼を獲得し、総合的な競争力を高める機会
<個別機会の例>環境規制への迅速な対応による競合優位性の確保と信頼獲得(全事業 - 規制適応機会)
気候変動対策の姿勢を示すことによる企業ブランド価値の向上(全事業 - ブランド価値向上)

戦略への影響、財務的影響を踏まえ、影響度合いを「大」「中」「小」で評価
当社は、環境の変化に応じてシナリオ分析を実施し、更新するとともに、経営計画に反映するなど、中長期的な競争力強化をはかっております。

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