訂正有価証券報告書-第29期(2017/04/01-2018/03/31)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
(1)経営方針
当社グループは、「世界で最も信頼、尊敬されるインベストメント・カンパニー」を目指す、独立系の資産運用グループであります。また、資産運用サービスを中核事業とする企業グループとしては、日本で初の公開/上場会社であります。
私どもの経営の基本方針の第一は、投資家の皆様に真に役立つ投資インテリジェンスを運用商品として提供し、ご満足いただける運用成果をお届けすることであります。そのために、創業以来の「マクロはミクロの集積である。」との投資哲学に基づく徹底したボトムアップ・アプローチを基軸として、常に革新的な投資手法の開発に努めております。さらに、日本株のスペシャリストとしての経験と知識を株式以外の不動産や発電事業等のインフラ資産への投資スキームにも展開すると共に、韓国・香港の子会社が培った力を統合することで、アジアに関心を寄せる世界中の投資家の期待に応え得る投資インテリジェンスと優れた運用成果の提供に努めてまいります。
方針の第二は、お客様の期待に応えたビジネス拡大を通して、株主の皆様に満足いただける収益を産み出すと共に、企業としての存続と成長の礎となる適切なガバナンスとコンプライアンスの態勢を維持・強化することであります。更なる運用成績の向上への取り組みに加え、新たな投資商品の開発と提供によって収益の拡大を目指す際に、積極的な事業展開と効率性の追求が、コンプライアンスの弛緩に決して繋がることのないように、ガバナンスの実効性を絶えず検証してまいります。
方針の第三は、お客様と株主の皆様の期待に応える事業展開を支えるための有為な人材の保持、獲得と育成であります。高度な専門性と柔軟な創造力、そして強い自己規律の精神を持った人材がチームとして取組んでこそ、私共が目指す資産運用サービスの提供が可能になると考えております。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの収益の大半を占める投信・投資顧問料収入は、運用資産の残高と報酬料率に応じて生じる残高報酬と、運用成績の良否等によって変動する成功報酬に大別されます。後者の成功報酬は、当社グループの全ての運用資産から発生するものではありません。
従って、当社グループにとって最も重要な経営指標は、収益の源泉である運用資産の残高及び残高報酬料率であります。運用資産残高の推移は適時に把握するのみならず、その変動がお客様からの新規設定や解約によって生じたものか、市場の一般的動向によるものか、運用成績の良否によるものか等を分析し、当社グループの事業競争力の客観的な把握に努めております。また、より付加価値の高い投資戦略を開発・提供することによって、より高い残高報酬料率の実現に努めております。
次に重要な経営指標は、残高報酬の金額から経常的経費を差引いた金額として認識される基礎収益力の水準であります。基礎収益力は持続的かつ安定的な事業運営の基盤でありますから、それが赤字となる状況が生じた場合には、運用報酬の増加を目指すのは当然でありますが、経費削減も含めたあらゆる施策により早期に黒字を回復させる必要があります。一方、基礎収益力が十分な黒字を維持している場合には、成長に向けた投資余力があるとの判断も可能です。
さらに、成功報酬の金額も当然に重要な経営指標の一つであります。当社の営業成績は、基礎収益力と成功報酬によって大半が決定し、その結果に基づき賞与等の支払も決定されますから、成功報酬の多寡が年度毎の営業利益の水準に大きく影響します。全運用資産の内で成功報酬が発生し得る資産の割合、成功報酬の発生状況等、業績への影響度合いを把握するだけでなく、より付加価値の高い投資戦略を開発・提供することによって、成功報酬が発生しうる運用資産残高の増加に努めております。
(3)経営戦略等
当社グループは、着実に利益成長を実現する強い体質の構築を目指しております。その達成のため、以下4つの投資戦略が柱であると考えております。
1本目の柱は、日本株式投資戦略です。
資産運用に目覚める国内の個人投資家=「ザ・コジン」の他、海外の国家ファンドや年金を始めとする機関投資家様のニーズにも応えられる商品をさらに充実させてまいります。
個人向け商品としては、平成30年5月に、大手証券会社様を販売会社とした公募投資信託の運用を開始いたします。また国連が支援するPRI(責任投資原則)の署名機関となり、当社グループが以前から実践してきたエンゲージメント活動などが、PRIが掲げるESG(環境・社会・ガバナンス)を考慮した投資の意思決定及び所有方針と同じ方向性を共有していることを明確にしました。
2本目の柱は、OneAsia投資戦略(アジア株式を対象とする運用戦略)です。
運用、マーケティング両部門で3拠点(東京、香港、韓国)を一体化した取り組みを、さらに積極化してまいりました。朝鮮半島情勢が大きな転換期を迎えた今、韓国をはじめとするアジアに大きな投資機会が訪れていると確信しており、新たな商品の組成も検討してまいります。
3本目の柱は、実物資産投資戦略です。
再生可能エネルギー発電施設への投資は、平成30年3月末時点で全国25ヶ所、総発電容量380メガワットの投資を実行し、当面の目標に掲げてきた原子力発電所1基分(1ギガワット)の発電容量まで半分近くの規模に成長しました。太陽光だけでなく、木質バイオマスを活用した発電も始まっているほか、風力による発電も運転開始が視野に入っています。平成24年に設定した官民連携ファンド1号が償還を迎えました。東京都様の資金が呼び水となり、全国12ヶ所に総事業規模355億円の太陽光発電所を建設し、結果的に投資元本を1.6倍に増やすことができました。自治体の財政資金でしっかりとリターンを実現し、同時に公共性の高いインフラ設備を一定規模充実させた意義は大きいと自負しております。
4本目の柱は、未来創生投資戦略です。
「(AI)などの知能化技術」、「ロボティクス」、「水素社会実現に資する技術」を将来の中核技術と位置づけ、それらの分野の革新技術を持つ企業、プロジェクトを対象に投資し、平成30年3月末までに、投資先は、日本、米国などの5か国、48件、投資総額は233億円となりました。魅力的な投資先候補は引き続き豊富であり、また未来創生ファンド1号の投資額が平成31年3月期度早々にも投資限度額に達する見通しであることから、同年度中に未来創生ファンド2号の設立に取り組んでまいります。
創業30周年(平成31年7月)を目前に控えた平成31年3月期は、主として上記「4本柱」を中心とした事業展開によりグループ運用資産残高2兆円の達成に向けて努力を続けるだけでなく、その達成後の新しい目標を明確に共有し、準備を具体化する1年となります。
(4)経営環境
直近の経営環境については、第一部 企業情報、第2 事業の状況、3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要に含めて記載しております。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当年度は、前年度比で大幅な増収増益を達成し、AUM(運用資産残高)、営業利益、1株当たり配当という3つの主要な経営指標で、過去の業績ピーク時の約7割まで回復致しました(よって今年度の決算を「7合目決算」と総括しています)。
来年度以降は、10合目にあたるグループ運用資産残高2兆円の達成に向けて努力を続けるだけでなく、10合目を超えた先の新しい頂上に向かう準備のため、また、企業価値を継続的に高め、「世界で最も信頼・尊敬される投資会社になる」ことで、「世界を豊かに、健康に、そして幸せにする」というミッションを実現するため、主として以下の課題に取り組んでまいります。
課題の第一として、市場に影響されない安定的な投資戦略と収益性の高い投資戦略によるハイブリッド型のビジネスモデルを、さらに強化・拡大してまいります。
成長実現のための4本柱(「日本株式」「ワンアジア株式」「実物資産」「未来創生」)という、従来からの高収益な上場株式の投資戦略と安定性のある実物資産/未来創生の投資戦略とのハイブリッドモデルを強化することで、経営体質の更なる充実を図るとともに、特徴のある魅力的な「感動投資」(『結果としての運用パフォーマンスにとどまらず、その結果に至る投資の全プロセスを投資家の皆様に感動していただけるような当社の特徴ある投資』を意味します)を実践しつづけることで、今後とも当社ならではの投資戦略を継続的に構築し、ビジネスモデルを更に多様化・安定化してまいります。
既存ビジネスの中では、特にワンアジア株式投資戦略について、これまでも進めてきた韓国・香港のリサーチチームと東京のリサーチチームとの協業による強化をさらに進め、日本株で採ってきた商品の差別化戦略を徹底することで、日本・韓国・香港の3拠点が1つとなってアジア株のAUM拡大に不退転の決意で臨み、具体的に目に見える形で成果を出してまいります。
課題の第二として、今後の積極的な事業拡大を支える、効率的で顧客本位の業務執行体制を維持・改善してまいります。
「感動投資」の実践によりユニークな投資戦略を提供しつづけるには、役職員一人一人が個人及び組織のレベルで創造的かつ柔軟であることが必要不可欠です。また、革新的な投資の実践には、必ずしもこれまでの経験が参考にならず、形式的にルールに従うだけでは顧客本位とは言えないケースもあることから、顧客本位の真の意味を常に組織全体が問い続けることで、「もっといい投資」の実践を通して成長し続ける企業文化の構築も必要となります。
これらの課題を、会社や組織の枠を超えて全ての役職員が共有し、組織全体として協働できる体制と企業文化の維持・強化に継続して取り組むことが、お客様に継続的に選択・支持され、質の高い長期投資を実現するファンドを長く安定して運用し続けるための、安定した組織体制に繋がるものと考えます。
独立系の上場資産運用会社であればこその柔軟性を活かし、今後も顧客本位の業務運営に努めてまいります。
課題の第三として、事業の拡大を支える優秀な人材の確保、育成及び次世代のマネジメントを育成、登用してまいります。
当社グループのビジネスは、「人が全て」と言っても過言ではありません。この点から優秀な人材の採用を社内における最優先課題の一つと位置付け、人事部門、採用希望部門の他、関係部門やマネジメントも一丸となって積極的に取り組んでまいります。
一方で、人件費は経費の中で最も金額の大きい固定費であり、その調整および採用については、多様性に配慮しつつも、当社グループの企業文化との親和性、周囲に良い影響を与えることのできる優れた人間性、変化への柔軟な対応力などをもとに慎重に見極めてまいります。
また、次世代のマネジメント育成方法としては、社内の人材に対してより高い課題を与えて自覚を促していく他、社外から優秀な人材を採用し、ある程度の時間を掛けて育成することで社内の優秀な人材と切磋琢磨させていくことが合理的であると考えます。
当社は、コーポレートガバナンス・コード導入前より複数の社外取締役を選任するなど、ガバナンスの強化にはこれまでも留意してまいりましたが、今後は、次世代マネジメントの育成、登用などの重要な課題に対しても、より積極的に取り組んでまいります。
課題の第四として、「日本/アジアへの投資ならスパークス」という圧倒的な支持をいただけるブランドを、じっくりと構築してまいります。
運用商品は、運用パフォーマンスや運用資産残高など以外に目に見えるものが少なく、一般的には理解しにくいものだと考えます。そこで、広報や宣伝活動等の様々な手法を通じて、それぞれの運用商品の背景に共通して存在している当社グループの投資哲学や、具体的に各運用商品に反映されている投資の考え方、インテリジェンスを、目に見える形でご紹介することで、他社とは異なる特徴ある「感動投資」の意味するところを具体的にご理解頂き、短期的な運用パフォーマンスではなく、中長期の運用パフォーマンスの裏づけとなる当社の独自性・優位性をご支持頂けるように努めてまいります。
また、上記活動の結果、1,800兆円もの巨額の金融資産を有する日本の個人投資家に対して、当社を「世界の投資家の水先案内人(キャピタル・ナビゲーター)」として安心してご選択いただけるよう、また当社を、アジアを代表するブランドとしてご認識いただけるよう、高い志をもって、この挑戦に引き続き取り組んでまいります。
(1)経営方針
当社グループは、「世界で最も信頼、尊敬されるインベストメント・カンパニー」を目指す、独立系の資産運用グループであります。また、資産運用サービスを中核事業とする企業グループとしては、日本で初の公開/上場会社であります。
私どもの経営の基本方針の第一は、投資家の皆様に真に役立つ投資インテリジェンスを運用商品として提供し、ご満足いただける運用成果をお届けすることであります。そのために、創業以来の「マクロはミクロの集積である。」との投資哲学に基づく徹底したボトムアップ・アプローチを基軸として、常に革新的な投資手法の開発に努めております。さらに、日本株のスペシャリストとしての経験と知識を株式以外の不動産や発電事業等のインフラ資産への投資スキームにも展開すると共に、韓国・香港の子会社が培った力を統合することで、アジアに関心を寄せる世界中の投資家の期待に応え得る投資インテリジェンスと優れた運用成果の提供に努めてまいります。
方針の第二は、お客様の期待に応えたビジネス拡大を通して、株主の皆様に満足いただける収益を産み出すと共に、企業としての存続と成長の礎となる適切なガバナンスとコンプライアンスの態勢を維持・強化することであります。更なる運用成績の向上への取り組みに加え、新たな投資商品の開発と提供によって収益の拡大を目指す際に、積極的な事業展開と効率性の追求が、コンプライアンスの弛緩に決して繋がることのないように、ガバナンスの実効性を絶えず検証してまいります。
方針の第三は、お客様と株主の皆様の期待に応える事業展開を支えるための有為な人材の保持、獲得と育成であります。高度な専門性と柔軟な創造力、そして強い自己規律の精神を持った人材がチームとして取組んでこそ、私共が目指す資産運用サービスの提供が可能になると考えております。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの収益の大半を占める投信・投資顧問料収入は、運用資産の残高と報酬料率に応じて生じる残高報酬と、運用成績の良否等によって変動する成功報酬に大別されます。後者の成功報酬は、当社グループの全ての運用資産から発生するものではありません。
従って、当社グループにとって最も重要な経営指標は、収益の源泉である運用資産の残高及び残高報酬料率であります。運用資産残高の推移は適時に把握するのみならず、その変動がお客様からの新規設定や解約によって生じたものか、市場の一般的動向によるものか、運用成績の良否によるものか等を分析し、当社グループの事業競争力の客観的な把握に努めております。また、より付加価値の高い投資戦略を開発・提供することによって、より高い残高報酬料率の実現に努めております。
次に重要な経営指標は、残高報酬の金額から経常的経費を差引いた金額として認識される基礎収益力の水準であります。基礎収益力は持続的かつ安定的な事業運営の基盤でありますから、それが赤字となる状況が生じた場合には、運用報酬の増加を目指すのは当然でありますが、経費削減も含めたあらゆる施策により早期に黒字を回復させる必要があります。一方、基礎収益力が十分な黒字を維持している場合には、成長に向けた投資余力があるとの判断も可能です。
さらに、成功報酬の金額も当然に重要な経営指標の一つであります。当社の営業成績は、基礎収益力と成功報酬によって大半が決定し、その結果に基づき賞与等の支払も決定されますから、成功報酬の多寡が年度毎の営業利益の水準に大きく影響します。全運用資産の内で成功報酬が発生し得る資産の割合、成功報酬の発生状況等、業績への影響度合いを把握するだけでなく、より付加価値の高い投資戦略を開発・提供することによって、成功報酬が発生しうる運用資産残高の増加に努めております。
(3)経営戦略等
当社グループは、着実に利益成長を実現する強い体質の構築を目指しております。その達成のため、以下4つの投資戦略が柱であると考えております。
1本目の柱は、日本株式投資戦略です。
資産運用に目覚める国内の個人投資家=「ザ・コジン」の他、海外の国家ファンドや年金を始めとする機関投資家様のニーズにも応えられる商品をさらに充実させてまいります。
個人向け商品としては、平成30年5月に、大手証券会社様を販売会社とした公募投資信託の運用を開始いたします。また国連が支援するPRI(責任投資原則)の署名機関となり、当社グループが以前から実践してきたエンゲージメント活動などが、PRIが掲げるESG(環境・社会・ガバナンス)を考慮した投資の意思決定及び所有方針と同じ方向性を共有していることを明確にしました。
2本目の柱は、OneAsia投資戦略(アジア株式を対象とする運用戦略)です。
運用、マーケティング両部門で3拠点(東京、香港、韓国)を一体化した取り組みを、さらに積極化してまいりました。朝鮮半島情勢が大きな転換期を迎えた今、韓国をはじめとするアジアに大きな投資機会が訪れていると確信しており、新たな商品の組成も検討してまいります。
3本目の柱は、実物資産投資戦略です。
再生可能エネルギー発電施設への投資は、平成30年3月末時点で全国25ヶ所、総発電容量380メガワットの投資を実行し、当面の目標に掲げてきた原子力発電所1基分(1ギガワット)の発電容量まで半分近くの規模に成長しました。太陽光だけでなく、木質バイオマスを活用した発電も始まっているほか、風力による発電も運転開始が視野に入っています。平成24年に設定した官民連携ファンド1号が償還を迎えました。東京都様の資金が呼び水となり、全国12ヶ所に総事業規模355億円の太陽光発電所を建設し、結果的に投資元本を1.6倍に増やすことができました。自治体の財政資金でしっかりとリターンを実現し、同時に公共性の高いインフラ設備を一定規模充実させた意義は大きいと自負しております。
4本目の柱は、未来創生投資戦略です。
「(AI)などの知能化技術」、「ロボティクス」、「水素社会実現に資する技術」を将来の中核技術と位置づけ、それらの分野の革新技術を持つ企業、プロジェクトを対象に投資し、平成30年3月末までに、投資先は、日本、米国などの5か国、48件、投資総額は233億円となりました。魅力的な投資先候補は引き続き豊富であり、また未来創生ファンド1号の投資額が平成31年3月期度早々にも投資限度額に達する見通しであることから、同年度中に未来創生ファンド2号の設立に取り組んでまいります。
創業30周年(平成31年7月)を目前に控えた平成31年3月期は、主として上記「4本柱」を中心とした事業展開によりグループ運用資産残高2兆円の達成に向けて努力を続けるだけでなく、その達成後の新しい目標を明確に共有し、準備を具体化する1年となります。
(4)経営環境
直近の経営環境については、第一部 企業情報、第2 事業の状況、3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 業績等の概要に含めて記載しております。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当年度は、前年度比で大幅な増収増益を達成し、AUM(運用資産残高)、営業利益、1株当たり配当という3つの主要な経営指標で、過去の業績ピーク時の約7割まで回復致しました(よって今年度の決算を「7合目決算」と総括しています)。
来年度以降は、10合目にあたるグループ運用資産残高2兆円の達成に向けて努力を続けるだけでなく、10合目を超えた先の新しい頂上に向かう準備のため、また、企業価値を継続的に高め、「世界で最も信頼・尊敬される投資会社になる」ことで、「世界を豊かに、健康に、そして幸せにする」というミッションを実現するため、主として以下の課題に取り組んでまいります。
課題の第一として、市場に影響されない安定的な投資戦略と収益性の高い投資戦略によるハイブリッド型のビジネスモデルを、さらに強化・拡大してまいります。
成長実現のための4本柱(「日本株式」「ワンアジア株式」「実物資産」「未来創生」)という、従来からの高収益な上場株式の投資戦略と安定性のある実物資産/未来創生の投資戦略とのハイブリッドモデルを強化することで、経営体質の更なる充実を図るとともに、特徴のある魅力的な「感動投資」(『結果としての運用パフォーマンスにとどまらず、その結果に至る投資の全プロセスを投資家の皆様に感動していただけるような当社の特徴ある投資』を意味します)を実践しつづけることで、今後とも当社ならではの投資戦略を継続的に構築し、ビジネスモデルを更に多様化・安定化してまいります。
既存ビジネスの中では、特にワンアジア株式投資戦略について、これまでも進めてきた韓国・香港のリサーチチームと東京のリサーチチームとの協業による強化をさらに進め、日本株で採ってきた商品の差別化戦略を徹底することで、日本・韓国・香港の3拠点が1つとなってアジア株のAUM拡大に不退転の決意で臨み、具体的に目に見える形で成果を出してまいります。
課題の第二として、今後の積極的な事業拡大を支える、効率的で顧客本位の業務執行体制を維持・改善してまいります。
「感動投資」の実践によりユニークな投資戦略を提供しつづけるには、役職員一人一人が個人及び組織のレベルで創造的かつ柔軟であることが必要不可欠です。また、革新的な投資の実践には、必ずしもこれまでの経験が参考にならず、形式的にルールに従うだけでは顧客本位とは言えないケースもあることから、顧客本位の真の意味を常に組織全体が問い続けることで、「もっといい投資」の実践を通して成長し続ける企業文化の構築も必要となります。
これらの課題を、会社や組織の枠を超えて全ての役職員が共有し、組織全体として協働できる体制と企業文化の維持・強化に継続して取り組むことが、お客様に継続的に選択・支持され、質の高い長期投資を実現するファンドを長く安定して運用し続けるための、安定した組織体制に繋がるものと考えます。
独立系の上場資産運用会社であればこその柔軟性を活かし、今後も顧客本位の業務運営に努めてまいります。
課題の第三として、事業の拡大を支える優秀な人材の確保、育成及び次世代のマネジメントを育成、登用してまいります。
当社グループのビジネスは、「人が全て」と言っても過言ではありません。この点から優秀な人材の採用を社内における最優先課題の一つと位置付け、人事部門、採用希望部門の他、関係部門やマネジメントも一丸となって積極的に取り組んでまいります。
一方で、人件費は経費の中で最も金額の大きい固定費であり、その調整および採用については、多様性に配慮しつつも、当社グループの企業文化との親和性、周囲に良い影響を与えることのできる優れた人間性、変化への柔軟な対応力などをもとに慎重に見極めてまいります。
また、次世代のマネジメント育成方法としては、社内の人材に対してより高い課題を与えて自覚を促していく他、社外から優秀な人材を採用し、ある程度の時間を掛けて育成することで社内の優秀な人材と切磋琢磨させていくことが合理的であると考えます。
当社は、コーポレートガバナンス・コード導入前より複数の社外取締役を選任するなど、ガバナンスの強化にはこれまでも留意してまいりましたが、今後は、次世代マネジメントの育成、登用などの重要な課題に対しても、より積極的に取り組んでまいります。
課題の第四として、「日本/アジアへの投資ならスパークス」という圧倒的な支持をいただけるブランドを、じっくりと構築してまいります。
運用商品は、運用パフォーマンスや運用資産残高など以外に目に見えるものが少なく、一般的には理解しにくいものだと考えます。そこで、広報や宣伝活動等の様々な手法を通じて、それぞれの運用商品の背景に共通して存在している当社グループの投資哲学や、具体的に各運用商品に反映されている投資の考え方、インテリジェンスを、目に見える形でご紹介することで、他社とは異なる特徴ある「感動投資」の意味するところを具体的にご理解頂き、短期的な運用パフォーマンスではなく、中長期の運用パフォーマンスの裏づけとなる当社の独自性・優位性をご支持頂けるように努めてまいります。
また、上記活動の結果、1,800兆円もの巨額の金融資産を有する日本の個人投資家に対して、当社を「世界の投資家の水先案内人(キャピタル・ナビゲーター)」として安心してご選択いただけるよう、また当社を、アジアを代表するブランドとしてご認識いただけるよう、高い志をもって、この挑戦に引き続き取り組んでまいります。