有価証券報告書-第22期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/30 10:27
【資料】
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【項目】
98項目

対処すべき課題

① 未進出地域への新規開設を含めた運営施設数拡大による待機児童の解消
首都圏を中心に新規開設を進めておりますが、平成22年4月には宮城県仙台市、平成23年4月には大阪府八尾市、平成26年4月には北海道札幌市と大阪府大阪市に認可保育所を開設しております。地方においても都市部における待機児童の増加及び保育所不足は深刻な問題であり、保育所の増設は自治体にとっても大きな課題となっております。当社グループは今後、首都圏はもちろんのこと、地方の都市部においても株式会社による保育所運営を推進し、保育所増設という社会の要請に応えてまいります。
② 優秀な人材確保のための全国的な採用活動の実施
保育所の増設に対応するためには、保育所で働く保育士資格を保有した職員の採用が重要な課題となります。当社グループでは、新たに開園する保育所の設置基準を充足する保育士を確保することを主な目的として、年間を通じて全国各地で採用活動を行っております。さらに、優秀な人材の確保のため、職員の処遇の向上にも取り組んでおります。また、地方で採用された職員が安心して生活できるよう、社員寮の確保にも努めております。
③ 保育所の増加と営業エリアの拡大に伴う運営管理体制の確立
当社グループの保育所運営は、保育所単位での管理だけではなく、複数の保育所を担当するエリアマネージャーによる運営面の指導や、企画開発室職員による保育所の外からの運営管理及び指導などのサポートによる管理体制を整備しております。
したがって保育所数が増加するにつれて、エリアマネージャーが担当する保育所数も増加し、企画開発室が管理、指導する保育所数も増加するため、エリアマネージャーや企画開発室の職員の増員はもとより、管理体制の強化も含めた組織的な運営体制の強化にも注力しております。
④ 独自性の高い保育サービスの開発・提供による差別化とさらなる競争優位性の確立
保育所は子供を単に預かるだけではなく、子供の成長を図るために、様々なサービスを提供しております。例えば、外国人による英語教室の実施、体操講師による運動、給食の提供等があげられます。また、発達に障害がある子供の受け入れや発達障害児に対する保育方法の検討も進めております。さらに、保育サービスの提供に付随する物品の販売事業や、施設開発や運営のノウハウを基盤としたコンサルティング事業の展開も進めてまいります。
質の高い保育を行うことに加えて、これまでにないサービスの開発に取り組み、他社との差別化を図ってまいります。
⑤ 設備資金確保のための資金調達と財務基盤の安定性の確保
当社グループは、継続的に保育所を開設する計画から保育所開設に係る工事費用等の設備資金を安定的に確保することが重要となります。当社グループでは、財務の健全性を図りつつ、必要資金を安定的に調達していくため、金融機関からの借入れに限定せずに社債の発行や株式の発行も含めて財務政策を検討してまいります。
⑥ 当社及び子会社管理部門の増員とレベルアップ
当社グループは、事業規模の拡大に伴い、管理部門の強化が必須であると考えております。当社グループでは社内外の研修会及び勉強会への参加によりレベルの向上を図っておりますが、引き続き管理部門各部署の増員と、研修等によるスキルアップを図る方針であり、管理部門の強化を推進してまいります。
⑦ 内部監査の今まで以上の強化
当社グループでは保育所等の施設の運営状況に関する内部監査を強化しております。今後も施設数が拡大することが想定されるため、安全な保育所運営が行われているか否かを内部監査室が今まで以上に厳重にチェックし、問題が生じる可能性があれば、事前に改善指導を徹底し、適正な保育所運営を推進してまいります。
⑧ 中堅幹部クラスの人材育成
当社グループは、以前より大卒の新卒採用を継続して行っており、20代から30代前半の職員は充実しておりますが、それ以上の年次の職員は中途採用による増員は図っているものの、不足している状況となっております。
このため、引き続き中堅幹部クラスの中途採用による確保とともに、新卒採用の職員を社内外の研修会及び勉強会を通じて育成してまいります。