有価証券報告書-第19期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/22 9:36
【資料】
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【項目】
103項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、「生物個体からゲノムにいたる生命資源の開発を通して、基盤研究及び医学・医療の場に遺伝情報を提供し、その未来に資するとともに、世界の人々の健康と豊かな暮らしの実現に貢献する」ことを経営理念とし、「基礎研究から診断までの各領域に強みをもつオンリー・ワンの創薬トータル支援企業を目指し、持続的成長を実現して企業価値向上を図る」ことを経営の基本方針としております。
(2) 経営戦略等
当社グループは、平成29年3月期において3期連続で「営業損益、経常損益、最終損益」の黒字を達成することができました。この黒字体質をさらなる強固なものとするため、次期(平成30年3月期)は以下のような取り組みを推進いたします。
ジェノミクス事業につきましては、米国Broad研究所より非独占の実施許諾を得て実施している「ゲノム編集技術(CRISPR/Cas9)による遺伝子改変マウス作製」が計画を上回る受注となった流れを引き継ぎ、一層の受注拡大に取り組んでまいります。また、Gタンパク質共役型受容体ファミリー(GPCR)など創薬ターゲットとなりうる可能性の高い遺伝子を中心に、約900系統ものノックアウトマウスを作製・保有する米国デルタジェン社との間で締結した全世界における独占販売権を活かした受注強化にも注力してまいります。さらには、「臓器ヒト化マウス」や人に近い疾患を発現する疾患モデルマウスの導入を推進し、CRO事業との協働事業に向けた取り組みを推進してまいります。
CRO事業につきましては、積極的な人材、機器投資による受注体制強化を行い、引き続き新しい病態モデルの研究開発に取り組み、既存顧客との取引拡大を図るとともに、新規顧客の獲得に注力いたします。また、当社ジェノミクス事業の有するモデルマウスを用いた非臨床試験受託への展開を図るとともに、持分法適用関連会社の医化学創薬㈱との協業を強化し、グループ事業間シナジー創出に注力いたします。
先端医療事業につきましては、昨年4月に㈱理研ジェネシスとの間でリキッドバイオプシー遺伝子解析サービスの協業に関する協定を締結しました。今後、デジタルPCR法を用いた、コンパニオン診断薬開発支援に大きく寄与する解析サービスの受注拡大に取り組むと同時に、個別化医療の医療現場で今後浸透が期待されるクリニカルシーケンス事業の推進を図り、業績回復に努めてまいります。
病理診断事業につきましては、収益力を回復させるために、一層の品質向上及び事業効率化に注力してまいります。また、自己採取HPV検査サービスの営業及び受注強化に取り組むとともに、豊富な病理診断技術を活かしたサービスの拡充に積極的に取り組みます。
上記に加えて、資本業務提携関係先の㈱免疫生物研究所との協業関係を強化し、当社グループのジェノミクス事業及びCRO事業へのシナジー創出を目指してまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、企業価値の増大を図っていくために、「売上高及び営業利益の拡大」を目標とする経営指標としております。
(中期業績目標)
平成29年3月期実績平成30年3月期予想平成31年3月期目標平成32年3月期目標
売 上 高23.0億円24.1億円27.0億円30.0億円
営業利益1.5億円2.0億円3.1億円4.5億円

(4) 経営環境等
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載しております。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループの事業上の対処すべき主要な課題等は以下のとおりであります。なお、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は1,059百万円であり、今後の事業展開に必要な資金を十分確保しております。
①今後の事業展開について
経営理念「生物個体からゲノムにいたる生命資源の開発を通して、基礎研究及び医学・医療の場に遺伝情報を提供し、その未来に資するとともに、世界の人々の健康と豊かな暮らしの実現に貢献する」を実現するためには、既存事業の更なる強化に取り組むとともに、現在の事業領域に留まらない新規事業への進出を目指す必要があると考えております。
②新規事業への進出について
既存事業とのシナジーが見込まれる新規事業について、資本提携、事業譲受等M&Aを中心に取り組んでまいります。
③既存事業の強化について
イ.ジェノミクス事業
当事業の受託サービスについては安定的な収益を確保するに至っておりますが、常に最先端の技術導入に取り組み、事業の成長を推進します。また、利益率の高い「TG Resource Bank® 」や病態可視化マウスなどのモデルマウスに加えて、「米国デルタジェン社ノックアウトマウスの全世界での独占販売契約」をてこに、全世界での販売強化に取り組むとともに、汎用性の高い新規モデルマウスの導入も推進してまいります。
さらに、平成22年12月に熊本大学と締結した「ヒト化マウスの開発」に関する共同研究を進め、汎用性の高い新しい治療法の開発を可能とする病態モデルの確立及び事業化を目指します。
ロ.CRO事業
今後も、既存顧客との取引拡大を図るとともに、新規顧客の開拓に注力いたします。また、当社ジェノミクス事業の有する病態モデルマウスを用いた非臨床試験受託への展開を図るとともに、グループ会社の医化学創薬㈱との協業を強化し、グループ間シナジー創出による事業拡大を目指します。
ハ.先端医療事業
当社グループの他の事業及び大学研究機関と連携し、分子病理解析受託などのサービスを拡充することが必要であると認識しており、さらに、コンパニオン診断薬開発支援事業を成長ドライバーと位置付けて事業展開を推進してまいります。
ニ.病理診断事業
当事業は、グローバル基準(CAP)認定施設において認定診断医による病理診断を行っており、高い信頼性を確保しております。収益力を回復させるために、一層の品質向上及び事業効率化に注力してまいります。また、事業基盤を拡大するため、自己採取HPV検査サービスの営業を一層強化してまいります。
(6) 買収防衛策について
① 基本方針の内容
当社グループは「生物個体からゲノムにいたる生命資源の開発を通して、基盤研究及び医学・医療の場に遺伝情報を提供し、その未来に資するとともに世界の人々の健康と豊かな生活の実現に貢献する」を経営理念とし、主として創薬の探索研究ステージにおいて遺伝子改変マウスをツールとして提供するジェノミクス事業、探索研究支援及び対外診断薬候補物質の開発研究を展開する先端医療事業、創薬候補物質の評価を行うCRO事業、さらに病理診断を行う診断事業により構成され、創薬研究のトータル支援企業として事業展開しております。これらの事業における技術革新は日進月歩であることから、蓄積された技術力に基づくノウハウや高い専門性、最先端の新規技術の迅速な事業化及び収益化が求められます。
従って、当社の経営には上記のような事業特性を前提とした経営のノウハウならびに創薬支援ビジネスに関する高度な知識、技術、経験を有する使用人、大学・企業との共同研究先及び取引先等のステークホルダーとの間に築かれた関係等が重要であり、これらへの事業の説明責任と十分な理解を得ることが不可欠であると考えております。
② 不適切な支配の防止のための取組み
当社取締役会は、公開会社として当社株式の自由な売買を認める以上、当社株式の売買は、株主、投資家の自由意思に委ねられるべきものと考えており、特定の者の大規模買付行為においても、これに応じて当社株式の売却を行うか否かは、最終的には当社株式を保有される当社株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると考えております。しかしながら、当社の事業に対する理解なくして行われる当社株式の大規模買付行為がなされた場合には当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになると考えております。
以上の理由により、当社取締役会は、定時株主総会で株主の皆様の合理的な意思の確認ができることを条件として、当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)の導入を決定いたしました。同買収防衛策の導入は、平成18年6月28日開催の当社第8期定時株主総会にてご承認をいただいております。
(注)買収防衛策の詳しい内容については、当社ウェブサイト
(http://www.transgenic.co.jp/pressrelease/2006/05/post_44.php)をご参照ください。
③ 上記②の取組みについての取締役会の判断
イ 当社取締役会は、上記②の取り組みが当社の上記①の基本方針に沿って策定された当社の企業価値、株主共同の利益を確保するための取り組みであり、株主の皆様の共同の利益を損なうものではないと考えております。
ロ 当社取締役会は、上記②の取り組みは、あくまで株主の皆様の自由な意思決定を行うための前提となる必要な情報・機会を確保することを目的として、それに必要かつ相当なルールを設定するものであり、現経営陣の保身に利用されることや不当に株主の株式売却に対する自由を妨害することにつながるという弊害は生じないものと考えております。

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