有価証券報告書-第30期(2022/11/01-2023/10/31)
(経営成績等の状況の概要)
(1)経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大が収束に向かうことで、抑制されていた需要が顕在化し、ゆるやかな回復が続いています。しかし、円安基調の継続、世界的な金融引き締めの影響やウクライナおよび中東地域をめぐる情勢、中国景気の先行き懸念などによる不安定な金融情勢も相まって、資源・エネルギー価格、食料品価格の引き上げが続いたことにより、景気の下押し圧力も存在しております。また、海外においても、新型コロナウイルスによる経済活動の制限は緩和されるとともに、インフレ圧力とそれに対応するための金融政策引き締め等が奏功し、各国のインフレ率は徐々に低下し、ばらつきはあるものの緩やかな成長を続けるとみられます。
一方、景気の先行きについては、ウクライナや中東地域の地政学的な要因により資源・穀物価格が大幅に変動するリスクが懸念されております。また、各国中央銀行による金融政策引き締めの波及効果、中国における不動産市場の停滞に伴う影響、物価上昇による世界経済全体の下振れリスクがあるなど先行きの不確実性が高いことが予想されます。
介護業界においては、高齢化率が年々上昇し、介護サービスの需要は益々高まりつつありますが、介護従事者の有効求人倍率は高い数値で推移しており、人財の確保が経営上の最重要課題となっております。その対応策の一つとして、介護報酬は定期的に、または必要に応じて増額改定されておりますが、他業種・他職種との比較における平均年収は、相対的に下回る状況が続いており、人財確保における課題となっております。
このような状況の下、当社グループは、新型コロナウイルス感染症に対応する中で、福祉サービスがご利用者の生活に必要不可欠なサービスであると改めて認識し、感染対策を一層強化するとともに人員体制の充実に注力し、サービス提供の継続に努めてまいりました。
また、ご利用者に品質の高いサービスを提供するため、従業員の待遇改善と研修体制の充実にも努めております。2022年11月には大阪本社、2023年1月には東京本社において、接遇を含めた介護技能の指導、研修を行う専用の研修センターを開設し、人財のさらなる育成を図っております。さらに、日本の介護業界で働きたい海外からの人財を、技能実習生としてだけでなく、留学生として新卒採用において受け入れる仕組みを確立しました。これらに加え、従来からのあらゆる世代の従業員が生きがいを持って働き続けられるための定年制度撤廃や、全パートタイマーの有期雇用契約から無期雇用契約への変更等によって、従業員が働きやすい環境を整備し、国境や世代、働き方を超えたインクルーシブカンパニーとしての歩みを進めるよう努めてまいりました。
一方、経営成績については、特に、当社グループのセグメントのうち最大の売上高を占める施設系介護事業を中心に、入居ペースの鈍化や利用控えは底を打ちましたが、サービス提供体制の維持に要する消耗品や人員確保のコストの増加、水道光熱費の高止まり等の状況は継続しております。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は410億98百万円(前年同期比7.0%増)、営業損失4億1百万円(前年同期は11億7百万円の営業利益)、経常利益1億97百万円(前年同期比82.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は6百万円(同99.0%減)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。なお、セグメント別の各金額は、セグメント間取引等相殺消去前の金額によっております。
① 在宅系介護事業
当事業については、当連結会計年度において、大阪府に6拠点、東京都に5拠点、兵庫県に3拠点、京都府に2拠点、福岡県に1拠点、宮城県に2拠点、奈良県に1拠点、滋賀県に1拠点、埼玉県に4拠点、三重県に1拠点、岡山県に1拠点、の計27拠点を出店いたしました。出店に際しては、緻密な市場分析を行った上で出店することで、早期黒字化を図るとともに、M&Aも選択肢とし、従来サービス提供エリアではなかった都道府県に対しても積極的に出店を推し進めております。また、人財育成の場としても新規出店は有用であり、共に働く仲間の新規開拓にも力を入れ、介護職全体の処遇改善に努めてまいりました。その結果、当連結会計年度の売上高は142億43百万円(前年同期比5.5%増)、セグメント利益は24億29百万円(同1.1%減)となりました。
② 施設系介護事業
当事業については、当連結会計年度において、大阪府に2拠点、東京都に4拠点、京都府に1拠点、兵庫県に2拠点、神奈川に1拠点、愛知県に1拠点の計11拠点を出店いたしました。入居ペースの鈍化は底を打ち、一部サービスの提供価格の見直し及び備品等の調達方法の変更等を含め、コスト削減に努めました。その結果、当連結会計年度の売上高は208億52百万円(前年同期比8.0%増)、セグメント利益は1億27百万円(同82.4%減)となりました。
③ その他
その他の事業については、ダイニング事業にて8拠点、保育事業にて3拠点の計11拠点を出店いたしました。教育事業及び人財サービス事業においては、コロナ禍におけるいわゆる「資格取得ブーム」の収束により売上高の成長は鈍化しましたが、機動的な教室・講座運営により、急激な悪化とはならず、安定的な収益獲得ができました。その結果、当連結会計年度の売上高は93億96百万円(前年同期比10.7%増)、セグメント利益は9億40百万円(同6.9%増)となりました。
地域別在宅系介護事業所数の推移
地域別施設系介護事業所数の推移
その他の事業所数の推移
(2)財政状態の状況
① 資産
当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ45億58百万円減少し、318億19百万円となりました。
② 負債
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ36億1百万円減少し、263億1百万円となりました。
③ 純資産
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ9億57百万円減少し、55億18百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ7億36百万円増加し、26億5百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、21億42百万円(前年同期は11億13百万円の収入)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益1億8百万円、減価償却費15億69百万円、前受金の増加額5億47百万円、減損損失5億38百万円、未払金の増加額2億9百万円、預託金の減少額1億65百万円による資金の増加及び、利息の支払額6億20百万円、リース解約益4億43百万円、売上債権の増加額3億96百万円、法人税等の支払額1億48百万円による資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、26億2百万円(前年同期は13億94百万円の支出)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出15億11百万円、差入保証金の差入による支出8億3百万円、無形固定資産の取得による支出1億50百万円による資金の減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は、11億99百万円(前年同期は6億79百万円の支出)となりました。これは主として、長期借入れによる収入38億円、短期借入金の純増加額9億円による資金の増加及び、長期借入金の返済による支出22億12百万円、リース債務の返済による支出10億57百万円、配当金の支払額2億28百万円による資金の減少によるものであります。
(4)生産、受注及び販売の実績
① 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 「その他」の仕入の主な内容は、福祉用具、食材及び介護用品、並びに教材の仕入等に係るものであります。
2 セグメント間取引については、相殺消去しております。
② 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
③ 生産、受注の状況
該当事項はありません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループは、連結財務諸表作成にあたって、適切な会計方針を選択し、減損会計における将来キャッシュ・フローの見積りを始めとする、固有の見積りや判断が必要な事象については過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるためこれらの見積りと異なる場合があります。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。
なお、当社グループが採用した会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)6 会計方針に関する事項」をご参照ください。
また、新型コロナウイルス感染症の国内における感染状況については、5類に移行し、その他の感染症と同等の取り扱いへと移行しましたが、当社グループが主力とする介護事業において、特に施設系事業セグメントは集団生活を前提としていることから、引き続き集団感染のリスクが一定程度存在しております。しかし、ご利用者やそのご家族が健やかな生活を送る上で必要不可欠なサービスであることから、翌連結会計年度以降においても、事業環境が著しく悪化する可能性は極めて低いと仮定し、当該仮定を会計上の見積りに反映しております。
(2)財政状態
当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ45億58百万円減少し、318億19百万円となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べ14億9百万円増加し、110億81百万円となりました。これは主として、現金及び預金の増加7億26百万円、売掛金の増加3億96百万円、その他の流動資産の増加2億93百万円によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末に比べ59億68百万円減少し、207億37百万円となりました。これは主として、差入保証金の増加6億26百万円、建設仮勘定の増加3億74百万円、建物(純額)の増加3億49百万円及び、リース資産(純額)の減少63億39百万円、投資有価証券の減少12億24百万円によるものであります。
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ36億1百万円減少し、263億1百万円となりました。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ16億60百万円増加し、110億89百万円となりました。これは主として、短期借入金の増加9億円、前受金の増加5億47百万円、未払金の増加1億91百万円及び、リース債務の減少2億2百万円によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末に比べ52億62百万円減少し、152億12百万円となりました。これは主として、長期借入金の増加14億97百万円及び、リース債務の減少64億65百万円、繰延税金負債の減少4億26百万円によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ9億57百万円減少し、55億18百万円となりました。これは主として、親会社株主に帰属する当期純利益を6百万円計上する一方、配当金を2億29百万円支払ったことによる利益剰余金の減少2億22百万円及び、その他有価証券評価差額金の減少7億55百万円によるものであります。
(3)経営成績
① 売上高
当連結会計年度は、在宅系介護事業セグメントにおいて、主に訪問介護事業所を積極的に開設したことに加え、介護報酬加算の取得を進めたことにより売上高が拡大いたしました。施設系介護事業セグメントにおいては、入居ペースの鈍化は底を打ち、一部サービスの提供価格の見直しを行ったことにより売上高が拡大いたしました。また、その他のセグメントにおいては、介護人財の教育事業の売上高成長は鈍化しましたが、機動的な教室・講座運営により急激な悪化とはならなかったことに加えて、保育事業、訪問看護事業等で新規出店を進めたことから売上高が拡大いたしました。これらの結果、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べて27億円増加し、410億98百万円となりました。
② 売上原価
当連結会計年度は、在宅系介護事業セグメントにおいて、訪問介護事業所の積極的開設に伴う従業員数の増加により人件費が増加いたしました。また、施設系介護事業セグメントにおいても、新規施設開設に伴う従業員数増加、人財確保に要するコスト増による人件費増加、食材費・水道光熱費等の高騰により、売上原価が増加いたしました。また、その他のセグメントにおいては、保育事業、訪問看護事業等で新規に出店したことから、これら事業所に係る人件費を始めとする固定費の増加により、売上原価が増加いたしました。これらの結果、当連結会計年度の売上原価の増加額は、売上高の増加額を上回り、前連結会計年度に比べて29億59百万円増加し、320億87百万円となりました。その結果、売上総利益は前連結会計年度に比べて2億58百万円減少し、90億11百万円となりました。
③ 販売費及び一般管理費
当連結会計年度は、各セグメント共通の販売費及び一般管理費増加要因として、消耗品費や水道光熱費、求人広告費の単価が更に上昇いたしました。また、在宅系介護事業セグメントにおいて、訪問介護事業所の積極的開設に伴う、初期投資及び固定費の増加により、販売費及び一般管理費が増加いたしました。施設系介護事業セグメントにおいては、セグメント共通の増加要因の影響がより顕著だったことに加え、入居ペースの鈍化対策として入居促進費用を重点的に投入したことにより、販売費及び一般管理費が増加いたしました。その他のセグメントにおいては、保育事業、訪問看護事業等で新規に出店したことから、これら事業所に係る家賃を始めとした固定費増加に加えて、新規事業及び海外事業において、先行投資に係るコストの発生により、販売費及び一般管理費が増加いたしました。また、管理部門において、人財獲得に向けて様々な施策に取り組んだことに加えて、課税仕入れの増大に伴い控除対象外消費税等が増加したことから、販売費及び一般管理費が増加いたしました。これらの結果、当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べて12億50百万円増加し、94億12百万円となりました。その結果、営業損益は前連結会計年度に比べて15億8百万円減少し、4億1百万円の営業損失となりました。
④ 営業外損益
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に比べて5億64百万円増加し、12億47百万円となり、また、当連結会計年度の営業外費用は、前連結会計年度に比べて15百万円増加し、6億48百万円となりました。営業外収益増加は主に、コロナ対策の助成金を3億3百万円受領したことや、その他のセグメントにおいて、保育施設の開設が2拠点から3拠点に増加したことに伴い整備補助金が増加したことによって、補助金収入が5億69百万円増加したことであります。その結果、経常利益は前連結会計年度に比べて9億59百万円減少し、1億97百万円となりました。
⑤ 特別損益
当連結会計年度は土地建物賃貸借契約の一部について、契約内容の変更を行った結果、ファイナンス・リース取引に該当しないこととなったため、リース解約益を4億43百万円特別利益として計上しております。また、減損損失を5億38百万円計上しております。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べて6億24百万円減少し、6百万円となりました。
(4)経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、長期的・継続的な企業価値の向上及び株主資本の効率的活用が重要であると認識しており、売上高伸長率、売上高経常利益率並びにROE(自己資本利益率)を主要な経営指標として位置づけております。
当社グループは、介護事業の市場拡大基調が継続するとの予測に基づき、売上高及び市場占有率拡大を優先することが経営指標の持続的向上に寄与するとの判断から、積極的に事業所の開設を進めてまいりました。このような方針の下、当連結会計年度の売上高伸長率は7.0%となりました。また、売上高経常利益率は、前連結会計年度比2.5ポイント悪化し0.5%、ROE(自己資本利益率)は、前連結会計年度比9.4ポイント悪化し0.1%となりました。売上高の伸長は続いておりますが、売上高経常利益率及びROEは大幅に悪化いたしました。在宅系介護事業セグメントでは稼働時間の増加、施設系介護事業セグメントでは空床率及び入院率の低減を図ることによって、これらの指標を向上させるべく努めてまいります。
(5)資本の財源及び資金の流動性に関する情報
当連結会計年度に係るキャッシュ・フローにつきましては、「経営成績等の状況の概要 (3)キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。
当社グループの資金需要のうち、主なものは、新規開設に係る設備資金(主に、介護施設備品、保育所建設工事等の初期投資)と人件費であります。人件費については自己資金、新規開設に係る設備資金については金融機関からの借入金により賄い、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
(1)経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大が収束に向かうことで、抑制されていた需要が顕在化し、ゆるやかな回復が続いています。しかし、円安基調の継続、世界的な金融引き締めの影響やウクライナおよび中東地域をめぐる情勢、中国景気の先行き懸念などによる不安定な金融情勢も相まって、資源・エネルギー価格、食料品価格の引き上げが続いたことにより、景気の下押し圧力も存在しております。また、海外においても、新型コロナウイルスによる経済活動の制限は緩和されるとともに、インフレ圧力とそれに対応するための金融政策引き締め等が奏功し、各国のインフレ率は徐々に低下し、ばらつきはあるものの緩やかな成長を続けるとみられます。
一方、景気の先行きについては、ウクライナや中東地域の地政学的な要因により資源・穀物価格が大幅に変動するリスクが懸念されております。また、各国中央銀行による金融政策引き締めの波及効果、中国における不動産市場の停滞に伴う影響、物価上昇による世界経済全体の下振れリスクがあるなど先行きの不確実性が高いことが予想されます。
介護業界においては、高齢化率が年々上昇し、介護サービスの需要は益々高まりつつありますが、介護従事者の有効求人倍率は高い数値で推移しており、人財の確保が経営上の最重要課題となっております。その対応策の一つとして、介護報酬は定期的に、または必要に応じて増額改定されておりますが、他業種・他職種との比較における平均年収は、相対的に下回る状況が続いており、人財確保における課題となっております。
このような状況の下、当社グループは、新型コロナウイルス感染症に対応する中で、福祉サービスがご利用者の生活に必要不可欠なサービスであると改めて認識し、感染対策を一層強化するとともに人員体制の充実に注力し、サービス提供の継続に努めてまいりました。
また、ご利用者に品質の高いサービスを提供するため、従業員の待遇改善と研修体制の充実にも努めております。2022年11月には大阪本社、2023年1月には東京本社において、接遇を含めた介護技能の指導、研修を行う専用の研修センターを開設し、人財のさらなる育成を図っております。さらに、日本の介護業界で働きたい海外からの人財を、技能実習生としてだけでなく、留学生として新卒採用において受け入れる仕組みを確立しました。これらに加え、従来からのあらゆる世代の従業員が生きがいを持って働き続けられるための定年制度撤廃や、全パートタイマーの有期雇用契約から無期雇用契約への変更等によって、従業員が働きやすい環境を整備し、国境や世代、働き方を超えたインクルーシブカンパニーとしての歩みを進めるよう努めてまいりました。
一方、経営成績については、特に、当社グループのセグメントのうち最大の売上高を占める施設系介護事業を中心に、入居ペースの鈍化や利用控えは底を打ちましたが、サービス提供体制の維持に要する消耗品や人員確保のコストの増加、水道光熱費の高止まり等の状況は継続しております。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は410億98百万円(前年同期比7.0%増)、営業損失4億1百万円(前年同期は11億7百万円の営業利益)、経常利益1億97百万円(前年同期比82.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は6百万円(同99.0%減)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。なお、セグメント別の各金額は、セグメント間取引等相殺消去前の金額によっております。
① 在宅系介護事業
当事業については、当連結会計年度において、大阪府に6拠点、東京都に5拠点、兵庫県に3拠点、京都府に2拠点、福岡県に1拠点、宮城県に2拠点、奈良県に1拠点、滋賀県に1拠点、埼玉県に4拠点、三重県に1拠点、岡山県に1拠点、の計27拠点を出店いたしました。出店に際しては、緻密な市場分析を行った上で出店することで、早期黒字化を図るとともに、M&Aも選択肢とし、従来サービス提供エリアではなかった都道府県に対しても積極的に出店を推し進めております。また、人財育成の場としても新規出店は有用であり、共に働く仲間の新規開拓にも力を入れ、介護職全体の処遇改善に努めてまいりました。その結果、当連結会計年度の売上高は142億43百万円(前年同期比5.5%増)、セグメント利益は24億29百万円(同1.1%減)となりました。
② 施設系介護事業
当事業については、当連結会計年度において、大阪府に2拠点、東京都に4拠点、京都府に1拠点、兵庫県に2拠点、神奈川に1拠点、愛知県に1拠点の計11拠点を出店いたしました。入居ペースの鈍化は底を打ち、一部サービスの提供価格の見直し及び備品等の調達方法の変更等を含め、コスト削減に努めました。その結果、当連結会計年度の売上高は208億52百万円(前年同期比8.0%増)、セグメント利益は1億27百万円(同82.4%減)となりました。
③ その他
その他の事業については、ダイニング事業にて8拠点、保育事業にて3拠点の計11拠点を出店いたしました。教育事業及び人財サービス事業においては、コロナ禍におけるいわゆる「資格取得ブーム」の収束により売上高の成長は鈍化しましたが、機動的な教室・講座運営により、急激な悪化とはならず、安定的な収益獲得ができました。その結果、当連結会計年度の売上高は93億96百万円(前年同期比10.7%増)、セグメント利益は9億40百万円(同6.9%増)となりました。
地域別在宅系介護事業所数の推移
| 区分 | 2022年10月期末 | 2023年10月期末 | 増減 | |
| 大阪府 | 訪問介護 | 77 | 81 | 4 |
| 居宅介護支援 | 32 | 34 | 2 | |
| デイサービス | 6 | 6 | - | |
| その他 | 3 | 3 | - | |
| 兵庫県 | 訪問介護 | 26 | 28 | 2 |
| 居宅介護支援 | 4 | 5 | 1 | |
| その他 | 1 | 1 | - | |
| 京都府 | 訪問介護 | 9 | 10 | 1 |
| 居宅介護支援 | 1 | 1 | - | |
| デイサービス | 1 | 1 | - | |
| その他 | 7 | 8 | 1 | |
| 奈良県 | 訪問介護 | 2 | 3 | 1 |
| 滋賀県 | 訪問介護 | 2 | 3 | 1 |
| 東京都 | 訪問介護 | 55 | 55 | - |
| 居宅介護支援 | 34 | 32 | △2 | |
| デイサービス | 5 | 5 | - | |
| 神奈川県 | 訪問介護 | 5 | 5 | - |
| 千葉県 | 訪問介護 | 2 | 2 | - |
| 居宅介護支援 | 1 | 1 | - | |
| 埼玉県 | 訪問介護 | 1 | 5 | 4 |
| 居宅介護支援 | 1 | 2 | 1 | |
| 愛知県 | 訪問介護 | 8 | 8 | - |
| 居宅介護支援 | 3 | 3 | - | |
| デイサービス | 3 | 3 | - | |
| その他 | 3 | 3 | - | |
| 三重県 | 訪問介護 | - | 1 | 1 |
| 福岡県 | 訪問介護 | 8 | 8 | - |
| 居宅介護支援 | 2 | 3 | 1 | |
| デイサービス | 4 | 4 | - | |
| その他 | 1 | 1 | - | |
| 岡山県 | 訪問介護 | - | 1 | 1 |
| 広島県 | 訪問介護 | 3 | 3 | - |
| 宮城県 | 訪問介護 | 3 | 5 | 2 |
| 居宅介護支援 | 1 | 1 | - | |
| 合計 | 314 | 335 | 21 | |
地域別施設系介護事業所数の推移
| 区分 | 2022年10月期末 | 2023年10月期末 | 増減 | |
| 大阪府 | 有料老人ホーム | 12 | 13 | 1 |
| グループホーム | 19 | 20 | 1 | |
| 兵庫県 | 有料老人ホーム | 7 | 9 | 2 |
| グループホーム | 13 | 13 | - | |
| 京都府 | 有料老人ホーム | 3 | 3 | - |
| グループホーム | 12 | 13 | 1 | |
| 東京都 | 有料老人ホーム | 13 | 16 | 3 |
| グループホーム | 14 | 15 | 1 | |
| 千葉県 | 有料老人ホーム | 3 | 3 | - |
| グループホーム | 2 | 2 | - | |
| 神奈川県 | 有料老人ホーム | 3 | 3 | - |
| グループホーム | 3 | 4 | 1 | |
| 埼玉県 | 有料老人ホーム | 3 | 3 | - |
| グループホーム | 3 | 3 | - | |
| 愛知県 | 有料老人ホーム | 3 | 4 | 1 |
| グループホーム | 6 | 6 | - | |
| 福岡県 | グループホーム | 4 | 4 | - |
| 広島県 | 有料老人ホーム | 1 | 1 | - |
| グループホーム | 3 | 3 | - | |
| 宮城県 | グループホーム | 1 | 1 | - |
| 合計 | 128 | 139 | 11 | |
その他の事業所数の推移
| 区分 | 2022年10月期末 | 2023年10月期末 | 増減 | |
| 大阪府 | 訪問看護 | 6 | 7 | 1 |
| 障がい児通所支援 | 15 | 14 | △1 | |
| 認可保育所 | 6 | 8 | 2 | |
| 介護人財の教育 | 9 | 9 | - | |
| ダイニング | 18 | 13 | △5 | |
| その他 | 10 | 10 | - | |
| 兵庫県 | 訪問看護 | 2 | 2 | - |
| 障がい児通所支援 | 2 | 2 | - | |
| 介護人財の教育 | 3 | 3 | - | |
| ダイニング | 7 | 9 | 2 | |
| その他 | 2 | 2 | - | |
| 京都府 | 訪問看護 | 2 | 2 | - |
| 介護人財の教育 | 2 | 2 | - | |
| ダイニング | 2 | 3 | 1 | |
| その他 | 1 | 1 | - | |
| 奈良県 | 介護人財の教育 | 1 | 1 | - |
| 滋賀県 | 介護人財の教育 | 1 | 1 | - |
| 東京都 | 訪問看護 | - | 1 | 1 |
| 障がい児通所支援 | 3 | 3 | - | |
| 認可保育所 | 5 | 6 | 1 | |
| 介護人財の教育 | 7 | 7 | - | |
| ダイニング | 19 | 16 | △3 | |
| その他 | 7 | 7 | - | |
| 神奈川県 | 介護人財の教育 | 2 | 1 | △1 |
| ダイニング | 3 | 3 | - | |
| 千葉県 | 介護人財の教育 | 1 | 2 | 1 |
| ダイニング | 3 | 3 | - | |
| 埼玉県 | 介護人財の教育 | 1 | 1 | - |
| ダイニング | 3 | 3 | - | |
| 愛知県 | 介護人財の教育 | 4 | 4 | - |
| ダイニング | 3 | 4 | 1 | |
| 岐阜県 | 介護人財の教育 | 1 | 1 | - |
| 福岡県 | 訪問看護 | 1 | 1 | - |
| 介護人財の教育 | 1 | 1 | - | |
| 広島県 | 介護人財の教育 | - | 1 | 1 |
| ダイニング | 1 | 1 | - | |
| 合計 | 154 | 155 | 1 | |
(2)財政状態の状況
① 資産
当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ45億58百万円減少し、318億19百万円となりました。
② 負債
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ36億1百万円減少し、263億1百万円となりました。
③ 純資産
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ9億57百万円減少し、55億18百万円となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ7億36百万円増加し、26億5百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、21億42百万円(前年同期は11億13百万円の収入)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益1億8百万円、減価償却費15億69百万円、前受金の増加額5億47百万円、減損損失5億38百万円、未払金の増加額2億9百万円、預託金の減少額1億65百万円による資金の増加及び、利息の支払額6億20百万円、リース解約益4億43百万円、売上債権の増加額3億96百万円、法人税等の支払額1億48百万円による資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、26億2百万円(前年同期は13億94百万円の支出)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出15億11百万円、差入保証金の差入による支出8億3百万円、無形固定資産の取得による支出1億50百万円による資金の減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は、11億99百万円(前年同期は6億79百万円の支出)となりました。これは主として、長期借入れによる収入38億円、短期借入金の純増加額9億円による資金の増加及び、長期借入金の返済による支出22億12百万円、リース債務の返済による支出10億57百万円、配当金の支払額2億28百万円による資金の減少によるものであります。
(4)生産、受注及び販売の実績
① 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年11月1日 至 2023年10月31日) | |
| 仕入高(千円) | 前年同期比(%) | |
| 在宅系介護事業 | 75,572 | 99.3 |
| 施設系介護事業 | 190,237 | 175.2 |
| その他 | 1,364,902 | 106.1 |
| 合計 | 1,630,711 | 110.9 |
(注)1 「その他」の仕入の主な内容は、福祉用具、食材及び介護用品、並びに教材の仕入等に係るものであります。
2 セグメント間取引については、相殺消去しております。
② 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2022年11月1日 至 2023年10月31日) | |
| 販売高(千円) | 前年同期比(%) | |
| 在宅系介護事業 | 14,243,794 | 105.5 |
| 施設系介護事業 | 20,852,763 | 108.0 |
| その他 | 6,002,428 | 107.2 |
| 合計 | 41,098,987 | 107.0 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2021年11月1日 至 2022年10月31日) | 当連結会計年度 (自 2022年11月1日 至 2023年10月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 大阪府国民健康保険団体連合会 | 8,574,513 | 22.3 | 9,098,428 | 22.1 |
| 東京都国民健康保険団体連合会 | 5,115,384 | 13.3 | 5,418,246 | 13.2 |
③ 生産、受注の状況
該当事項はありません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループは、連結財務諸表作成にあたって、適切な会計方針を選択し、減損会計における将来キャッシュ・フローの見積りを始めとする、固有の見積りや判断が必要な事象については過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるためこれらの見積りと異なる場合があります。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。
なお、当社グループが採用した会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)6 会計方針に関する事項」をご参照ください。
また、新型コロナウイルス感染症の国内における感染状況については、5類に移行し、その他の感染症と同等の取り扱いへと移行しましたが、当社グループが主力とする介護事業において、特に施設系事業セグメントは集団生活を前提としていることから、引き続き集団感染のリスクが一定程度存在しております。しかし、ご利用者やそのご家族が健やかな生活を送る上で必要不可欠なサービスであることから、翌連結会計年度以降においても、事業環境が著しく悪化する可能性は極めて低いと仮定し、当該仮定を会計上の見積りに反映しております。
(2)財政状態
当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ45億58百万円減少し、318億19百万円となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べ14億9百万円増加し、110億81百万円となりました。これは主として、現金及び預金の増加7億26百万円、売掛金の増加3億96百万円、その他の流動資産の増加2億93百万円によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末に比べ59億68百万円減少し、207億37百万円となりました。これは主として、差入保証金の増加6億26百万円、建設仮勘定の増加3億74百万円、建物(純額)の増加3億49百万円及び、リース資産(純額)の減少63億39百万円、投資有価証券の減少12億24百万円によるものであります。
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ36億1百万円減少し、263億1百万円となりました。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ16億60百万円増加し、110億89百万円となりました。これは主として、短期借入金の増加9億円、前受金の増加5億47百万円、未払金の増加1億91百万円及び、リース債務の減少2億2百万円によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末に比べ52億62百万円減少し、152億12百万円となりました。これは主として、長期借入金の増加14億97百万円及び、リース債務の減少64億65百万円、繰延税金負債の減少4億26百万円によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ9億57百万円減少し、55億18百万円となりました。これは主として、親会社株主に帰属する当期純利益を6百万円計上する一方、配当金を2億29百万円支払ったことによる利益剰余金の減少2億22百万円及び、その他有価証券評価差額金の減少7億55百万円によるものであります。
(3)経営成績
① 売上高
当連結会計年度は、在宅系介護事業セグメントにおいて、主に訪問介護事業所を積極的に開設したことに加え、介護報酬加算の取得を進めたことにより売上高が拡大いたしました。施設系介護事業セグメントにおいては、入居ペースの鈍化は底を打ち、一部サービスの提供価格の見直しを行ったことにより売上高が拡大いたしました。また、その他のセグメントにおいては、介護人財の教育事業の売上高成長は鈍化しましたが、機動的な教室・講座運営により急激な悪化とはならなかったことに加えて、保育事業、訪問看護事業等で新規出店を進めたことから売上高が拡大いたしました。これらの結果、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べて27億円増加し、410億98百万円となりました。
② 売上原価
当連結会計年度は、在宅系介護事業セグメントにおいて、訪問介護事業所の積極的開設に伴う従業員数の増加により人件費が増加いたしました。また、施設系介護事業セグメントにおいても、新規施設開設に伴う従業員数増加、人財確保に要するコスト増による人件費増加、食材費・水道光熱費等の高騰により、売上原価が増加いたしました。また、その他のセグメントにおいては、保育事業、訪問看護事業等で新規に出店したことから、これら事業所に係る人件費を始めとする固定費の増加により、売上原価が増加いたしました。これらの結果、当連結会計年度の売上原価の増加額は、売上高の増加額を上回り、前連結会計年度に比べて29億59百万円増加し、320億87百万円となりました。その結果、売上総利益は前連結会計年度に比べて2億58百万円減少し、90億11百万円となりました。
③ 販売費及び一般管理費
当連結会計年度は、各セグメント共通の販売費及び一般管理費増加要因として、消耗品費や水道光熱費、求人広告費の単価が更に上昇いたしました。また、在宅系介護事業セグメントにおいて、訪問介護事業所の積極的開設に伴う、初期投資及び固定費の増加により、販売費及び一般管理費が増加いたしました。施設系介護事業セグメントにおいては、セグメント共通の増加要因の影響がより顕著だったことに加え、入居ペースの鈍化対策として入居促進費用を重点的に投入したことにより、販売費及び一般管理費が増加いたしました。その他のセグメントにおいては、保育事業、訪問看護事業等で新規に出店したことから、これら事業所に係る家賃を始めとした固定費増加に加えて、新規事業及び海外事業において、先行投資に係るコストの発生により、販売費及び一般管理費が増加いたしました。また、管理部門において、人財獲得に向けて様々な施策に取り組んだことに加えて、課税仕入れの増大に伴い控除対象外消費税等が増加したことから、販売費及び一般管理費が増加いたしました。これらの結果、当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べて12億50百万円増加し、94億12百万円となりました。その結果、営業損益は前連結会計年度に比べて15億8百万円減少し、4億1百万円の営業損失となりました。
④ 営業外損益
当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に比べて5億64百万円増加し、12億47百万円となり、また、当連結会計年度の営業外費用は、前連結会計年度に比べて15百万円増加し、6億48百万円となりました。営業外収益増加は主に、コロナ対策の助成金を3億3百万円受領したことや、その他のセグメントにおいて、保育施設の開設が2拠点から3拠点に増加したことに伴い整備補助金が増加したことによって、補助金収入が5億69百万円増加したことであります。その結果、経常利益は前連結会計年度に比べて9億59百万円減少し、1億97百万円となりました。
⑤ 特別損益
当連結会計年度は土地建物賃貸借契約の一部について、契約内容の変更を行った結果、ファイナンス・リース取引に該当しないこととなったため、リース解約益を4億43百万円特別利益として計上しております。また、減損損失を5億38百万円計上しております。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べて6億24百万円減少し、6百万円となりました。
(4)経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、長期的・継続的な企業価値の向上及び株主資本の効率的活用が重要であると認識しており、売上高伸長率、売上高経常利益率並びにROE(自己資本利益率)を主要な経営指標として位置づけております。
当社グループは、介護事業の市場拡大基調が継続するとの予測に基づき、売上高及び市場占有率拡大を優先することが経営指標の持続的向上に寄与するとの判断から、積極的に事業所の開設を進めてまいりました。このような方針の下、当連結会計年度の売上高伸長率は7.0%となりました。また、売上高経常利益率は、前連結会計年度比2.5ポイント悪化し0.5%、ROE(自己資本利益率)は、前連結会計年度比9.4ポイント悪化し0.1%となりました。売上高の伸長は続いておりますが、売上高経常利益率及びROEは大幅に悪化いたしました。在宅系介護事業セグメントでは稼働時間の増加、施設系介護事業セグメントでは空床率及び入院率の低減を図ることによって、これらの指標を向上させるべく努めてまいります。
(5)資本の財源及び資金の流動性に関する情報
当連結会計年度に係るキャッシュ・フローにつきましては、「経営成績等の状況の概要 (3)キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。
当社グループの資金需要のうち、主なものは、新規開設に係る設備資金(主に、介護施設備品、保育所建設工事等の初期投資)と人件費であります。人件費については自己資金、新規開設に係る設備資金については金融機関からの借入金により賄い、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。