有価証券報告書-第26期(令和2年5月1日-令和3年4月30日)

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2021/07/28 9:18
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120項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(全般)
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ、142,338千円減少し、6,465,349千円となりました。その主な要因は、現金及び預金が145,728千円減少したためであります。また、自己資本比率は前事業年度末に比べ3.1ポイント増加し、90.1%となりました。
(流動資産)
当事業年度末における流動資産は、前事業年度末に比べ、50,578千円減少し、3,071,195千円となりました。その主な要因は、仕掛品が50,716千円増加した一方で、現金及び預金が145,728千円減少したことによるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産は、前事業年度末に比べ、91,760千円減少し、3,394,153千円となりました。その主な要因は、保険解約により投資その他の資産のその他が80,552千円減少したためであります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債は、前事業年度末に比べ、216,748千円減少し、633,121千円となりました。その主な要因は、未払法人税等が71,700千円、役員退職慰労引当金が100,000千円それぞれ減少したためであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債は、前事業年度末に比べ、804千円減少し、6,628千円となりました。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ、75,213千円増加し、5,825,599千円となりました。その主な要因は、利益剰余金が57,093千円増加したことによるものであります。
② 経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大や緊急事態宣言の発出に伴って経済活動は大幅に制限されており、企業収益や個人消費の落ち込みが深刻化し、極めて厳しい状況となりました。また、感染再拡大の様相を呈しており、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
このような環境の中、当社は景気動向に左右されにくい葬祭市場に対し、遺影写真等画像映像のデジタル加工や通信出力サービスを主に提供するメモリアルデザインサービス事業、1冊から本格的写真集という新しい写真のアウトプット手法を提案するパーソナルパブリッシングサービス事業、空中結像という今までにないユニークな技術で、新しい市場を創造し、夢の実現を目指すエアリアルイメージング事業というそれぞれに位置づけや特色が異なる三つの事業を展開してまいりました。
当事業年度は出産時の「おめでとう」と「ありがとう」を繋げる「e-tayori(いいたより)」サービスを開始しました。また、エアリアルイメージング事業において、神奈川県相模原市に技術開発センターを開設いたしました。
セグメント別の概況を示すと、次のとおりであります。各セグメントの業績数値にはセグメント間の内部売上を含んでおります。
(メモリアルデザインサービス事業)
当事業におきましては、上期は新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、遺影写真加工収入が苦戦しましたが、下期から徐々に回復してまいりました。葬儀演出ツールの販売については葬儀小型化の流れにより受注の減少傾向が見られました。また、遺影写真出力用のハード機器売上についても、買い替え控えにより苦戦いたしました。喪主と会葬者を繋ぐサービス「tsunagoo(つなぐ)」についてはインサイドセールスの強化などが奏功し、契約件数、利用数とも着実に増加いたしました。
取組みとしましては、「tsunagoo(つなぐ)」に時と場所を問わずゆっくりと故人を偲ぶ「inori(いのり)」サービスの追加など機能強化に努めてまいりました。また、遺影写真の加工品質向上を目的として、導入しているピント復元ツールのブラッシュアップも継続してまいりました。
利益面につきましては、広告宣伝費や旅費交通費を抑制したものの、画像処理部門の人員増に伴い人件費が増加したことに加え、固定費削減を目的とした関東地区のオペレーションセンターの移転により一時的な費用が発生したため、セグメント利益は前期を下回る結果となりました。
以上の結果、売上高は2,492,188千円(前期比97.4%)、セグメント利益は616,970千円(前期比93.4%)となりました。
(パーソナルパブリッシングサービス事業)
当事業におきましては、国内プロフェッショナル写真家向け市場は「アスカブック」、国内一般消費者向け市場は「マイブック」ブランドで展開しております。また、スマートフォンで撮影された写真をもとにフォトブックや写真プリントをOEM供給しております。
国内プロフェッショナル写真家向け市場では、主力であるウェディング向け写真集が、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受けました。写真スタジオや建築写真向けの製品の拡販に努め、一定の成果を上げたものの、ウェディング向け写真集の減少を補うには至りませんでした。オンライン商談の実施や、オンラインセミナーの開催、新製品の継続投入などの施策を行ってまいりました。
国内一般消費者向け市場では、マイブック20周年キャンペーン、効率的なインターネットでのプロモーションやSNSの活用などの施策を実施するとともに、カレンダーや卒業アルバムといった季節商品の拡販に注力してまいりました。その結果、子どもの成長記録を目的とした写真集の売上は比較的堅調であったものの、新型コロナウイルス感染症拡大による行動自粛の影響を受け、旅行やイベントを目的とした写真集の売上は厳しい状況となりました。OEM供給につきましても、同様の傾向となりました。
利益面につきましては、広告宣伝費、発送配達費や旅費交通費が減少したものの、自社工場による生産体制を構築している状況において売上の減少に伴う稼働率低下の影響は大きく、セグメント利益は大幅な減少を余儀なくされました。
以上の結果、売上高は3,157,864千円(前期比80.8%)、セグメント利益は471,074千円(前期比51.0%)となりました。
(エアリアルイメージング事業)
当事業におきましては、空中結像技術を用いた新しい画像・映像表現により市場を創造することを目指し、2011年3月に開始した事業であり、独自技術により空中結像を可能にする「ASKA3Dプレート」について、ガラス製、樹脂製それぞれを開発、製造、販売しております。
ガラス製ASKA3Dプレートにつきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、海外を中心としてサイネージ市場が停滞するという環境となりましたが、製造面において、工程上の課題解決に取り組みつつ、供給量の増加を図ってまいりました。今後は、外製によるASKA3Dプレートの供給拡大とコストダウンを進めて、サイネージ用途への販売を拡大してまいります。一方、ガラス製ASKA3Dプレート量産技術の内製化を目的として2020年6月に開設した技術開発センターでは、試作品の生産を繰り返し、一定品質の小型プレートの生産が可能となりました。今後は、品質の安定、向上及び大型化に向けての研究開発を加速してまいります。
樹脂製ASKA3Dプレートにつきましては、コロナ禍において空中結像により非接触操作が注目されており、国内外を問わず多くの問い合わせを受け、製品への組込用途を目的としたサンプル販売を進めてまいりました。また、要望の強かった250mm角のプレート開発に成功し、サンプル供給を開始いたしました。今後は、製品組込の量産案件の獲得を実現してまいります。
営業面につきましては、国内市場では自社営業を中心に、海外市場では3カ所の代理店を中心に販売を進めてまいりました。新型コロナウイルス感染症拡大により、展示会の開催が見送られるほか、各種案件の進捗の遅れや営業活動の制約などがある状況ですが、設置案件や実証実験の案件、また事業パートナーによる製品化案件が増えてきており、引き続き案件獲得を推進してまいります。
費用面につきましては、広告宣伝費や旅費交通費が減少したものの、樹脂製ASKA3Dプレートの改良開発や、技術開発センターでの研究開発などの先行費用が増加しました。
以上の結果、売上高は124,221千円(前期比112.2%)、セグメント損失は272,628千円(前期は236,097千円の損失)となりました。
以上の結果、売上高は5,773,644千円(前期比87.8%)となり、利益面につきましては、パーソナルパブリッシングサービス事業のセグメント利益が減少したことが主要因となり、経常利益は330,836千円(前期比46.6%)、当期純利益は225,503千円(前期比45.0%)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、設備投資は減少したものの、当期純利益が減少した結果、前事業年度末に比べ、145,728千円減少し、1,410,088千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は、359,336千円(前事業年度は849,178千円の獲得)となりました。これは主に税引前当期純利益328,082千円、減価償却費411,169千円を計上した一方、法人税等の支払額として169,181千円計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、335,819千円(前事業年度は774,047千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得350,105千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は、169,864千円(前事業年度は187,583千円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払168,915千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
第25期
(自 2019年5月1日
至 2020年4月30日)
第26期
(自 2020年5月1日
至 2021年4月30日)
セグメントの名称生産高(千円)前期比(%)生産高(千円)前期比(%)
パーソナルパブリッシングサービス事業1,763,395110.31,585,28489.9
エアリアルイメージング事業77,32775.9156,367202.2
合計1,840,722108.21,741,65294.6

(注) 1 金額は、製造原価によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 メモリアルデザインサービス事業は、主に役務提供及び仕入商品の販売であり、生産を伴わないため、生産実績を記載しておりません。
b. 仕入実績
仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
第25期
(自 2019年5月1日
至 2020年4月30日)
第26期
(自 2020年5月1日
至 2021年4月30日)
セグメントの名称仕入高(千円)前期比(%)仕入高(千円)前期比(%)
メモリアルデザインサービス事業599,814106.6528,58188.1
パーソナルパブリッシングサービス事業2761,117.7269.4
合計600,091106.6528,60788.1

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、仕入価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4 エアリアルイメージング事業は、主に生産であり、仕入を伴わないため、仕入実績を記載しておりません。
c. 受注実績
メモリアルデザインサービス事業、パーソナルパブリッシングサービス事業、エアリアルイメージング事業とも受注実績はありますが、受注から売上計上までが、メモリアルデザインサービス事業においては概ね1日以内、パーソナルパブリッシングサービス事業においては概ね20日以内、エアリアルイメージング事業においては概ね1か月以内であるため、記載を省略しております。
d. 販売実績
販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
第25期
(自 2019年5月1日
至 2020年4月30日)
第26期
(自 2020年5月1日
至 2021年4月30日)
セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)販売高(千円)前期比(%)
メモリアルデザインサービス事業2,557,535100.72,492,18897.4
パーソナルパブリッシングサービス事業3,910,014108.03,157,86480.8
エアリアルイメージング事業108,40578.8123,591114.0
合計6,575,955104.45,773,64487.8

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
第25期及び第26期において、損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先はありますが、守秘義務を負っているため、顧客の名称、売上高の公表は控えさせていただきます。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績や現状を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
また、財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
新型コロナウイルス感染症拡大による当事業年度における影響は一定程度ありますが、会計上の見積りに大きな影響を与えるとは認識しておりません。
② 当事業年度における経営成績等の状況に関する認識等
a. 経営成績等の状況
当事業年度の経営成績は、売上高5,773,644千円(前期比87.8%)、経常利益330,836千円(前期比46.6%)、当期純利益225,503千円(前期比45.0%)となりました。
当社は経営指標として、売上高増加率と売上高経常利益率を重要視しております。当事業年度の売上高増加率はマイナス12.2%であり、前事業年度に比べ、16.6ポイント下落いたしました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受け、特にパーソナルパブリッシングサービス事業において、プロフェッショナル部門はメインターゲットであるウェディング市場の落ち込みによる売上の減少を余儀なくされ、また、コンシューマー部門におきましても、旅行やイベントの自粛により写真撮影機会の減少によるダメージを受けました。OEM供給部門も同様の傾向となりました。外部環境の変化が主要因とはいえ、売上の減少には危機感を抱いております。パーソナルパブリッシングサービス事業では新型コロナウイルス感染症の抑制による需要の回復を待つだけでなく、現在活況となっておりますフォトウェディングや、スタジオ写真、建築写真など一般ウェディング以外の市場に向けた営業を継続してまいります。また、既存サービスのシェアアップだけでなく、新製品・サービスの開発や新しい市場開発を重要視してまいります。メモリアルデザインサービス事業におけるtsunagooなどのITサービスは市場の性格上、普及には一定の時間を要するものの、サービス自体の評価は高く、インサイドセールス機能の強化などの施策が奏功し、着実に契約数を増加させておりますので、この動きを継続させてまいりたいと考えております。また、エアリアルイメージング事業につきましては、ガラス製プレートにおいて、ニーズに対応する生産体制が構築できなかったこと、樹脂製プレートにおいては、サンプル供給にとどまったことが大きな要因であり、生産体制の強化と技術開発センターの研究開発の加速により、売上の増加を図ってまいります。
売上高経常利益率は5.7%となり、前事業年度に比べ、5.1ポイント下落いたしました。これは、パーソナルパブリッシングサービス事業において、新型コロナウイルス感染症拡大を主要因として売上が低迷したことにより稼働率が低下しセグメント利益率が下落したこと、エアリアルイメージング事業において、仕損の発生や在庫評価減の計上などにより製造費用が増加したことなどが主な要因であります。パーソナルパブリッシングサービス事業の粗利率改善につきましては、単に新型コロナウイルス感染症抑制による売上の回復を待つだけでなく、出荷検品工程の一部自動化などの対策に加え、さらなる生産効率の向上に取り組んでおります。エアリアルイメージング事業につきましては、継続してセグメント損失を計上しており、事業化に想定以上の時間を要していることは重く受け止めております。非接触操作に注目が集まっている現在の事業環境を機に売上の拡大を図るとともに、品質の安定とともに生産コスト抑制に向けた取組みを強化してまいります。また、技術開発センターでの生産技術醸成を急ぎ、当事業の収益化への寄与を図ってまいります。
b. キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
c. 資本の財源及び資金流動性についての分析
当社は、十分な手元流動性を有しており、運転資金及び投資資金は基本的に自己資金で賄うこととしております。
当社の事業活動における資金需要の主なものは、フォトブック事業における生産設備や空中ディスプレイ事業における生産設備や研究開発費等になります。
翌事業年度においては、フォトブック事業における印刷機等生産設備の購入のほか、空中ディスプレイ事業における生産設備購入や技術開発センター増床に伴う工事費用などの資金需要がありますが、これらは自己資金で賄う予定であります。

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