有価証券報告書-第28期(2022/05/01-2023/04/30)

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2023/07/27 9:37
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【項目】
123項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
(全般)
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ、238,624千円増加し、7,134,859千円となりました。その主な要因は、現金及び預金が49,848千円、売掛金が50,024千円、棚卸資産が194,292千円それぞれ増加したためであります。また、自己資本比率は前事業年度末に比べ0.4ポイント減少し、86.9%となりました。
(流動資産)
当事業年度末における流動資産は、前事業年度末に比べ、312,084千円増加し、3,745,622千円となりました。その主な要因は、現金及び預金が49,848千円、売掛金が50,024千円、棚卸資産が194,292千円それぞれ増加したことによるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産は、前事業年度末に比べ、73,460千円減少し、3,389,237千円となりました。その主な要因は、投資有価証券が46,972千円増加した一方、建物が33,581千円、機械及び装置が107,467千円それぞれ減少したためであります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債は、前事業年度末に比べ、57,749千円増加し、922,337千円となりました。その主な要因は、賞与引当金が32,180千円増加したためであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債は、前事業年度末に比べ、1,437千円減少し、9,424千円となりました。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ、182,311千円増加し、6,203,097千円となりました。その主な要因は、自己株式が189,465千円増加した一方、利益剰余金が364,854千円増加したことによるものであります。
② 経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する各種行動制限の緩和により、社会経済活動の正常化が進みました。一方、欧州における地政学リスクの長期化や、原材料やエネルギー価格の高騰による個人消費の伸び悩みなど、先行きに予断を許さない状況が続いております。
このような環境の中、当社は景気動向に左右されにくい葬祭市場に対し、遺影写真等画像映像のデジタル加工や通信出力サービスを主に提供するフューネラル事業、1冊から本格的写真集という新しい写真のアウトプット手法を提案するフォトブック事業、空中結像という今までにないユニークな技術で新しい市場を創造し、夢の実現を目指す空中ディスプレイ事業というそれぞれに位置づけや特色が異なる三つの事業を展開してまいりました。
2022年12月には、結婚式相談カウンターDXサービス「トキハナ」を展開するスタートアップ企業である株式会社リクシィと資本業務提携を締結いたしました。
セグメント別の概況を示すと、次のとおりであります。各セグメントの業績数値にはセグメント間の内部売上を含んでおります。
(フューネラル事業)
当事業におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響は軽減し、葬儀の施行は正常化しておりますが、葬儀の小規模化傾向は継続している状況です。主力である遺影写真加工収入は、新規契約を確実に積み上げたことに加え、全国的に葬儀施行件数が増加したことが影響し、順調に増加いたしました。それに伴い、額やペーパーなどのサプライ品の売上やハード機器の売上も順調に伸長いたしました。
取組みとしましては、葬儀業界向けDXサービス「tsunagoo(つなぐ)」の操作方法やレイアウトを見直し、より利用しやすいデザインとしました。また、葬儀社に役立つ情報提供を充実させ、オンラインセミナーを実施してまいりました。
利益面につきましては、前期において想定以上の遺影写真加工件数の増加に伴い繁忙期において画像処理オペレーションセンターの稼働が高止まりしたため、人員を積極的に増強した結果人件費が増加し、加えてサプライ品の仕入価格上昇により商品粗利率が低下したものの、売上増加の効果によりセグメント利益は増加いたしました。
以上の結果、売上高は3,152,168千円(前期比113.7%)、セグメント利益は751,673千円(前期比105.4%)となりました。
(フォトブック事業)
当事業におきましては、国内プロフェッショナル写真家向け市場は「アスカブック」、国内一般消費者向け市場は「マイブック」ブランドで展開しております。また、スマートフォンで撮影された写真をもとにフォトブックや写真プリントをOEM供給しております。
国内プロフェッショナル写真家向け市場では、主力であるウェディング向け写真集が、新型コロナウイルス感染症拡大の影響から回復し、ウェディングの施行が正常化したため、売上は順調に回復いたしました。また、家族写真や子ども写真などスタジオ向け写真集の売上も新製品投入の効果もあり、順調に増加いたしました。データ納品システム「グランピック」の機能強化を進めたほか、アスカブック20周年記念として「赤ちゃんの等身大フォトアワード」など三つのフォトアワードを同時開催しました。
国内一般消費者向け市場は、新型コロナウイルス感染症の影響が緩和されつつあるものの、海外旅行の戻りは鈍く、またマスク着用の常態化により撮影機会が減少している状況は続いており、自社ブランド「マイブック」、OEMともに売上の減少を余儀なくされております。このような厳しい状況の中、様々なキャンペーンの実施や新製品の投入などの施策を実施してまいりました。また、新たに「マイブック年賀状」サービスをリリースいたしました。
利益面につきましては、原材料価格の値上げや、人件費、水道光熱費などの増加があったものの、工場稼働率の上昇や各生産工程での改善施策が奏功し、セグメント利益は順調に増加いたしました。
以上の結果、売上高は3,640,854千円(前期比106.8%)、セグメント利益は772,112千円(前期比119.9%)となりました。
(空中ディスプレイ事業)
当事業におきましては、空中結像技術を用いた新しい画像・映像表現により市場を創造することを目指しており、独自技術により空中結像を可能にする「ASKA3Dプレート」について、ガラス製、樹脂製それぞれを開発、製造、販売しております。
営業面につきましては、国内は自社営業を主として、海外は代理店を主として販売を進めております。国内では沖縄の首里杜館や自治体、アミューズメント施設など、海外ではトルコの病院施設など設置実績を重ねてまいりました。一方、中東地域の大型サイネージ案件では設置環境の問題等から受注が叶わなかったケースが生じました。2023年1月には世界最大級のIT展示会「CES2023」に北米代理店と共同出展し、ASKA3Dプレートを使用した空中ディスプレイの持つ近未来感やエンターテインメント性を高く評価いただきました。また、プロモーション動画をリニューアルいたしました。
製造・開発面では、ガラス製、樹脂製とも外製による生産の安定や大型化への取組みを進めており、成果をあげております。自社技術開発センターでは、中型のガラス製プレートの製造に一定の目途が立ち、試作品の販売を実現しました。今後は安定的な生産を確立するため量産試作段階へと進めてまいります。
売上につきましては、主にサイネージ向けのガラス製ASKA3Dプレートの販売が国内外の市場で進み、また製造に必要な金型の売上が発生したため、売上高は前年実績を上回りました。
費用面では、国内1か所、海外1か所の展示会へ参加したことにより広告宣伝費が増加し、また、営業活動の活性化により旅費交通費が増加したものの、研究開発テーマの絞り込みによる研究開発費のコントロールなどにより、セグメント損失は前期に比べ縮小しました。
以上の結果、売上高は189,303千円(前期比127.8%)、セグメント損失は300,889千円(前期は352,037千円の損失)となりました。
以上の結果、売上高は6,976,226千円(前期比110.2%)となり、利益面につきましては、フューネラル事業とフォトブック事業のセグメント利益が増加したことが主要因となり、経常利益は618,028千円(前期比136.5%)、当期純利益は482,498千円(前期比145.0%)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、当期純利益の増加などにより、前事業年度末に比べ、49,848千円増加し、2,044,027千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果獲得した資金は、695,453千円(前事業年度は827,132千円の獲得)となりました。これは主に税引前当期純利益617,815千円、減価償却費417,492千円を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は、331,554千円(前事業年度は91,260千円の使用)となりました。これは主に、投資有価証券の償還が200,000千円あった一方で、投資有価証券の取得246,150千円、有形固定資産の取得181,682千円、無形固定資産の取得97,608千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は、315,639千円(前事業年度は157,761千円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払117,780千円、自己株式の取得による支出196,421千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
第27期
(自 2021年5月1日
至 2022年4月30日)
第28期
(自 2022年5月1日
至 2023年4月30日)
セグメントの名称生産高(千円)前期比(%)生産高(千円)前期比(%)
フォトブック事業1,669,148105.31,761,124105.5
空中ディスプレイ事業218,937140.0294,301134.4
合計1,888,085108.42,055,425108.9

(注) 1 金額は、製造原価によっております。
2 フューネラル事業は、主に役務提供及び仕入商品の販売であり、生産を伴わないため、生産実績を記載しておりません。
b. 仕入実績
仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
第27期
(自 2021年5月1日
至 2022年4月30日)
第28期
(自 2022年5月1日
至 2023年4月30日)
セグメントの名称仕入高(千円)前期比(%)仕入高(千円)前期比(%)
フューネラル事業614,212116.2779,689126.9
合計614,212116.2779,689126.9

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、仕入価格によっております。
3 フォトブック事業及び空中ディスプレイ事業は、主に生産であり、仕入を伴わないため、仕入実績を記載しておりません。
c. 受注実績
フューネラル事業、フォトブック事業、空中ディスプレイ事業とも受注実績はありますが、受注から売上計上までが、フューネラル事業においては概ね1日以内、フォトブック事業においては概ね20日以内、空中ディスプレイ事業においては概ね1か月以内であるため、記載を省略しております。
d. 販売実績
販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
第27期
(自 2021年5月1日
至 2022年4月30日)
第28期
(自 2022年5月1日
至 2023年4月30日)
セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)販売高(千円)前期比(%)
フューネラル事業2,773,460111.33,152,168113.7
フォトブック事業3,410,229108.03,634,755106.6
空中ディスプレイ事業147,642119.5189,303128.2
合計6,331,332109.76,976,226110.2

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
相手先第27期第28期
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
株式会社NTTドコモ843,68313.3721,86410.3

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績や現状を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
また、財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
新型コロナウイルス感染症拡大による当事業年度における影響は一定程度ありますが、会計上の見積りに大きな影響を与えるとは認識しておりません。
② 当事業年度における経営成績等の状況に関する認識等
a. 経営成績等の状況
当事業年度の経営成績は、売上高6,976,226千円(前期比110.2%)、経常利益618,028千円(前期比136.5%)、当期純利益482,498千円(前期比145.0%)となりました。
当社は経営指標として、売上高増加率と売上高経常利益率を重要視しております。当事業年度の売上高増加率はプラス10.2%であり、前事業年度がプラス9.7%であったことに比べると、売上は順調に増加いたしました。フューネラル事業、フォトブック事業のプロフェッショナル部門とも新型コロナウイルス感染症拡大の影響は軽減しており、正常化へ向け着実に進んでおります。一方、フォトブック事業のコンシューマ部門におきましては、依然として継続しており、海外旅行の鈍い戻りやマスク着用の常態化により写真撮影機会が減少しており、新型コロナウイルス感染症拡大以前の状況には戻っておらず、厳しい環境が継続しております。OEM供給部門も同様の傾向となりました。フォトブック事業のプロフェッショナル部門では、現在活況となっておりますフォトウェディングや、スタジオ写真、建築写真など一般ウェディング以外の市場に向けた営業及び製品投入が奏功いたしました。フューネラル事業においては、自社営業による新規顧客開拓に加え、2期連続での全国的な葬儀施行件数の増加という追い風もあり好調な売上に繋がりました。一方tsunagooなどのITサービスは導入顧客からのサービス自体の評価は高いものの、新規導入件数は想定には及びませんでした。そこで専任営業を置くなどの施策によりサービス拡大を図ってまいりたいと考えております。また、空中ディスプレイ事業につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が軽減し、国内、海外とも基本的に営業活動の制約がなくなりましたが、中国市場は当事業年度第4四半期からようやく活動が再開できました。そうした状況の中、サイネージ案件での実績を積み重ね、一定程度の売上の増加は実現できましたが、中東での大型有望案件が受注できなかったことなどにより、想定の売上は達成することができませんでした。国内営業体制の強化、海外代理店サポート体制の強化により、売上の増加を図ってまいります。
売上高経常利益率は8.9%となり、前事業年度に比べ、1.7ポイント回復いたしました。これは、フォトブック事業において、材料費や水道光熱費の増加があったものの、売上の回復により稼働率が上昇したことや製造部門における改善活動が奏功し、セグメント利益率が上昇したことが主な要因になっております。空中ディスプレイ事業につきましては、セグメント損失は縮小したものの、継続してセグメント損失を計上しており、事業化に想定以上の時間を要していることは重く受け止めております。売上の増加はもちろんのこと、広告宣伝費や研究開発費の効果的な活用に努めてまいります。
b. キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
c. 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社は、十分な手元流動性を有しており、運転資金及び投資資金は基本的に自己資金で賄うこととしております。
当社の事業活動における資金需要の主なものは、フォトブック事業における生産設備や空中ディスプレイ事業における生産設備や研究開発費等になります。
翌事業年度においては、フォトブック事業における印刷機等生産設備の購入のほか、空中ディスプレイ事業におけるASKA3Dプレート大型化や技術開発センターでの生産技術確立のための研究開発投資などの資金需要がありますが、これらは自己資金で賄う予定であります。

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