有価証券報告書-第52期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/25 13:14
【資料】
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【項目】
159項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米中貿易摩擦、日韓関係の悪化、英国のEU離脱問題等、不透明な状況が続きました。国内におきましても、景気は緩やかな回復基調で推移しているものの、自然災害が相次ぎ発生するなど、先行きに予断を許さない状況でありました。さらに、当連結会計年度末にかけては、新型コロナウイルス感染拡大により、世界的な景気後退が懸念されております。
当社グループに関連する建設業界は、国内では、2020年夏に開催が予定されておりました東京オリンピック・パラリンピックの関連工事や、首都圏を中心とした大規模再開発工事をはじめとした民間工事が、堅調に推移いたしました。また、インフラ再整備などの公共工事も、堅調に推移いたしました。海外におきましても、当社グループが事業拠点を置くASEAN地域では、フィリピンでの公共インフラ・都市開発など、建設需要は堅調に推移しております。
新型コロナウイルス感染拡大による影響は、国内、海外ともに、当連結会計年度においては、軽微でありました。しかしながら、感染拡大防止のため、工事の一時休止や工期延期の動きがあるなど、先行きは不透明で楽観できない状況にあります。
このような環境の中で、当社グループは「トランスフォームにより新たな価値を創造し、業界の質的発展を牽引する企業グループを目指す」という中期経営ビジョンを掲げ、経営基盤の強化、収益基盤の革新、海外展開の加速、新たな成長事業の創出、この4項目を課題として取り組んでおります。
a.財政状態の状況
当連結会計年度末の総資産は、59,282,537千円となり、前連結会計年度末と比べ4,868,278千円増加いたしました。この主な要因は、受取手形及び売掛金の増加2,699,776千円、土地の増加2,075,506千円等によるものであります。
負債合計は、40,784,731千円となり、前連結会計年度末と比べ946,168千円増加いたしました。この主な要因は、支払手形及び買掛金の増加715,915千円、短期借入金の増加779,360千円、社債(1年内償還予定の社債を含む)の増加1,150,000千円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)の減少1,719,929千円等によるものであります。
純資産合計は、18,497,805千円となり、前連結会計年度末と比べ3,922,110千円増加いたしました。この主な要因は、資本金の増加317,983千円、資本剰余金の増加682,321千円、利益剰余金の増加1,791,493千円、自己株式の減少1,229,841千円等によるものであります。
b.経営成績の状況
当連結会計年度の経営成績は、売上高46,065,498千円(前年同期比9.2%増)、営業利益3,703,166千円(前年同期比36.5%増)、経常利益3,541,137千円(前年同期比33.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益2,370,937千円(前年同期比44.8%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(販売事業)
建設現場における安全基準の高まりに伴う、従来の枠組足場から次世代足場への移行を背景に、「Iqシステム(アイキューシステム)」及び周辺部材の販売が堅調に推移いたしました。
これらの結果、売上高15,299,838千円(前年同期比13.2%増)、営業利益1,934,971千円(前年同期比15.9%増)となりました。
(レンタル事業)
民間建築工事向けの仮設機材において、「Iqシステム(アイキューシステム)」を中心とした仮設機材が高い稼働率で推移いたしました。また、土木・橋梁工事向けの仮設機材においても、北陸新幹線延伸工事等の大型現場への出荷により、高い稼働率で推移いたしました。利益面におきましても、レンタル用仮設機材への投資を抑制し、効率的運用に取り組んだ結果、セグメント利益が大きく増加いたしました。
これらの結果、売上高26,118,631千円(前年同期比11.1%増)、営業利益3,025,751千円(前年同期比22.8%増)となりました。
(海外事業)
太陽光関連事業について、売上金額は大きく減少いたしました。仮設機材レンタル事業については、総じて堅調に推移いたしました。仮設販売事業については、ホリーベトナム有限会社(ベトナム)及びホリーコリア株式会社(韓国)での、安定的かつ効率的な生産体制が整った事により、セグメント間の販売が増加いたしました。利益面におきましても、売上総利益率の改善により、セグメント利益が回復してまいりました。
これらの結果、売上高7,306,239千円(前年同期比3.0%減)、営業利益410,481千円(前年同期比1,583.8%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、税金等調整前当期純利益の増加等により、前連結会計年度末に比べ1,508,454千円増加し、6,922,638千円(前年同期比27.9%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、3,771,941千円の収入(前連結会計年度は3,653,534千円の収入)となりました。主な要因は、賃貸資産の取得による支出898,676千円、売上債権の増加額2,798,510千円、たな卸資産の増加額1,166,920千円等があったものの、税金等調整前当期純利益3,640,716千円、減価償却費4,804,902千円等があったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、3,836,821千円の支出(前連結会計年度は1,728,256千円の支出)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出4,075,425千円等があったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,590,981千円の収入(前連結会計年度は1,243,783千円の支出)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出5,948,594千円等があったものの、長期借入れによる収入4,320,000千円、社債の発行による収入1,285,395千円、株式の発行による収入619,389千円、自己株式の処分による収入1,594,216千円等があったことによります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比
(%)
販売事業(千円)7,014,008124.0
レンタル事業(千円)--
海外事業(千円)4,742,28282.8
合計(千円)11,756,290103.3

(注)1.金額は、製造原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループは、製造する製品のほとんどが見込生産であり、レンタルや販売する製品についても、顧客企業と締結している契約に規定されているのは、料金算定の基礎となる単価及び概算の見積金額であり、受注金額の算定に必要なレンタル期間や滅失機材の数量等については、工事の進捗状況や使用状態により変動いたします。従いまして、受注金額を確定することが困難な状況であるため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比
(%)
販売事業(千円)15,064,653112.5
レンタル事業(千円)26,073,191111.5
海外事業(千円)4,927,65391.2
合計(千円)46,065,498109.2

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当業界におきましては、引き続き首都圏を中心とした都市の再開発事業、インフラの再整備事業、災害対策の防災・減災工事や老朽化したマンションやビルなどの修繕、建替え工事などにより、取り巻く事業環境は堅調に推移していくものと思われます。一方で短期的には、新型コロナウイルス感染拡大の影響により民間投資については、減速が懸念される状況となっております。現況では、当社グループへの直接的な影響は限定的ではありますが、収束までの期間が長期化した場合、当業界への影響度合いの予測が難しい状況ではありますが、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況下で当社グループは、レンタル事業においては、一部で建設現場の一時休止や工期延期などの影響を受けるものと予想されますが、建築用のメイン機材である次世代足場「Iqシステム(アイキューシステム)」の需要は安定的で稼働は高く推移するものと見込んでおります。土木・橋梁工事関連は、北陸新幹線延伸工事などの大型プロジェクトへの機材出荷がピークアウトし返納基調となりますが、インフラ再整備などの公共工事を中心とした新たな現場獲得により年間を通して安定的な稼働を見込んでおります。
販売事業においては、仮設機材関連は、業界での次世代足場への移行が一段と進むものと思われ、新規顧客獲得によるシェア拡大とともにリピート顧客への販売が進むものと見込んでおりますが、新型コロナウイルス感染拡大の影響が長期化した場合、顧客の購買意欲の減退により、年度前半は厳しい状況となる可能性があります。
新規事業のアグリ事業関連では、自然災害の多発により倒壊した農業用ハウスの復旧のため、供給体制の整備を完了し各地の需要に対応してまいります。
また、工場の生産体制においては、オフショア化を一段と進め、原価低減を重視した生産体制を構築してまいります。一方で需要減退時には、弾力的に生産体制を見直す準備を完了しております。
海外事業においては、フィリピンは、主要都市のロックダウンにより一部で影響を受けておりますが、政府が推し進めるインフラ建設投資、都市開発投資に関連する工事は今後も進むものと予測し、これらに対応するための投資を予定通り実施し、プロジェクトが集中するエリアでのレンタルシェアの拡大を目指してまいります。
韓国においては、新型コロナウイルス感染拡大の国内経済への影響を注視し、太陽光発電事業、仮設機材のレンタル、販売事業にて国内需要に対応するとともに、日本向け工場としての機能強化を図り需要減退時に備えてまいります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、「トランスフォームにより新たな価値を創造し、業界の質的発展を牽引する企業グループを目指す」という経営ビジョンを掲げ、2020年3月期は、未来志向の仮設機材整備工場用地の取得(収益基盤の革新)、ERPの導入(経営基盤の強化)、ホリーベトナム㈲の工場設備拡充(海外展開の加速)など、積極的な投資を行ってまいりました。こうした投資資金と、日々の生産及び営業活動に必要な運転資金の調達に対して、当社グループは、「安定的・継続的な資金調達」と「財務体質の健全性の維持・強化」を基本方針としております。
安定的・継続的な資金調達を目的に、国内においては、参加金融機関10行とのシンジケートローンによる資金調達をメインとしております。海外の必要資金については、ドル建て親子ローンを実行する一方で、参加金融機関3行とのグローバル・クレジット・ファシリティー契約に基づく、各海外子会社の自国通貨での調達を行なう事で、調達コスト及び為替変動リスクの低減に努めております。また、当社グループの有利子負債総額の半分程度を、金利スワップ等により固定化する事で金利上昇リスクの低減にも努めております。
金融機関には充分な借入枠を有しており、当社グループの運営に必要な資金の安定的・継続的な調達は、今後も可能であると考えております。
2020年3月期におきましては、新株式発行及び自己株式の処分並びに当社株式の売出しを実施しております。これにより自己資本比率が、2018年5月策定の計画に掲げた指標(自己資本比率30%以上)に到達しております。
今後も、「安定的・継続的な資金調達」と「財務体質の健全性の維持・強化」という二つの方針の両立を目指すべく、間接金融または直接金融の多様な調達手段の中から、当社にとって有利な手段を適宜選択し、資金調達を行ってまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成におきましては、経営者による会計方針の選択適用、合理的な見積りが必要とされます。当該見積りに関しましては、当社グループにおける過去の実績率等を踏まえ合理的に判断しておりますが、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループが採用しております重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、財政状態及び経営成績に特に重要な影響を与える会計方針と見積りは以下のとおりと考えております。
a.固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、継続的に損益の把握を実施している単位を基礎として資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
固定資産の回収可能価額につきましては、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しているため、当初想定していた収益や将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合等においては、固定資産の減損により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
b.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の計上にあたり、将来の課税所得等の見積りにより回収可能性を検討し、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上し、必要に応じて評価性引当額を計上しております。
将来の課税所得等の見積りが変動した場合においては、繰延税金資産の取り崩しまたは追加計上により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染拡大による影響につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報」に記載しております。

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