有価証券報告書-第14期(平成25年1月1日-平成25年12月31日)

【提出】
2014/03/27 15:24
【資料】
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【項目】
107項目

対処すべき課題

(1) 現状認識
将来人口推計によると、当社グループがターゲットとしている年齢層(20歳代後半から30歳代前半)は年々減少傾向にあり、また、同世代の未婚率は逆に増加する傾向にあるなど、当社グループを取り巻くブライダルマーケット全体の縮小が懸念されております。
しかしながら、結婚情報誌が一般顧客に認知されたこと、また、インターネットを活用した結婚情報サイトが充実したこと、さらには消費者のライフスタイルが多様化したことにより、個性を重視した婚礼スタイルである「ゲストハウス・ウェディング」が広く支持を集めております。
一方、ホテルや専門式場が既存施設のリニューアルを通じて、ゲストハウス・ウェディングへ進出するほか、低価格を喧伝する婚礼スタイルの市場が拡大するなど、業界における競合状況および価格競争は一段と厳しくなっております。
このような状況のもと、当社グループは、顧客からの支持を得るため、①戦略的な店舗展開、②認知度向上のためのプロモーション戦略、③事業展開の多様化、④人材の確保と育成、⑤衛生管理、⑥内部統制、リスクマネジメント、コンプライアンスを重要な課題として認識し、具現化に向けた方策に取り組んでおります。
(2) 課題への対応策
① 戦略的な店舗展開
当社グループは、出店候補地については、商圏規模、地域特性、ロケーション等の立地条件と店舗採算を総合的に勘案し決定しておりますが、中でもロケーションによって店舗収益が左右されることから、これを最も重要視して、当該事業用地の物件に係る情報収集チャネルの拡大、迅速な対応を通じて戦略的な店舗展開を推進してまいります。また、従前より取り組んでまいりました歴史的建造物を挙式・披露宴会場に再生する事業についても、引き続き推進してまいります。
② 認知度向上のためのプロモーション戦略
当社グループは、店舗の稼働率を高めるため、認知度向上のプロモーション戦略を重要な課題として考えております。この課題に対応するため、ブライダル情報誌やグルメ情報誌等のマスメディアに加え、地域を限定したテレビコマーシャル、インターネットを活用した結婚情報サイトおよびレストラン情報サイト等多様なプロモーション活動を推進してまいります。
③ 事業展開の多様化
当社グループは、多様化する顧客ニーズへの対応を図るとともに、潜在化する顧客ニーズを喚起できる企画提案を重要な課題として考えております。この課題に対応するため、従来の事業展開に加え、平成25年1月4日付で設立した子会社「株式会社タイムレス」による、婚礼準備支援システム「WEDO」などの商品または婚礼事業のノウハウの提供を軸とした対事業者向けビジネスを展開してまいります。さらに、インターネットを通じて個人向けのギフト商品の販売を行う「アニバーサリー事業」等も展開することで、グループ全体としての事業展開の多様化を推進してまいります。
④ 人材の確保と育成
挙式・披露宴のプロデュース、ウェディングドレスのレンタル・販売およびレストラン営業等当社グループが展開する事業に従事するスタッフには、顧客ニーズを的確に捉えた企画力ならびに提案力が必要であり、その前提として高い商品知識と熟練した技術が要求されます。スタッフ育成には一定の教育期間を要するため、事業展開と人材採用・育成とのバランスをとりながらサービスの維持・向上に努めております。人事政策については、年間を通じて柔軟かつ機動的な採用を行うとともに、ジョブローテーションの実施や、従業員への積極的な権限委譲等により、モチベーション向上を図る方針であります。
⑤ 衛生管理
当社グループは、食品衛生法に基づき所轄保健所より営業許可証を取得し、すべての挙式・披露宴会場に食品衛生責任者を配置しております。また、食中毒等の防止を目的に策定した食品衛生マニュアルに基づく品質管理や、役職員への定期的な検便および健康診断の実施等を通じた衛生管理を徹底しております。さらに第三者機関による定期または臨時の衛生検査を実施して、衛生管理に万全を期してまいります。
⑥ 内部統制、リスクマネジメント、コンプライアンス
当社グループは、内部統制報告制度の運用を継続して推進してまいります。また、リスクマネジメントならびにコンプライアンスについても委員会等で定期的に制度面や業務の見直しを行い、グループ全体への周知徹底を図っております。