有価証券報告書-第15期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/30 15:30
【資料】
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【項目】
110項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度における我が国経済は、政府の経済対策や日銀の金融政策を背景とした企業収益の回復や雇用・所得環境の改善が見られる一方で、中国をはじめとする海外経済の減速懸念等から、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。
当社グループの事業領域である、ソーシャルゲーム市場は急速に拡大し、スマートフォンゲームを対象とした国内市場は、平成26年は6,584億円、平成27年は7,462億円、平成28年は8,238億円と、今後も継続した拡大が見込まれており(注1)、世界市場では平成29年に1兆7,000億円規模に拡大することが予想されております(注2)。加えて、もう一つの事業領域であるEコマース市場の市場規模につきましても、平成28年度は15.2兆円、平成29年度は16.8兆円、平成30年度は18.6兆円と年平均成長率が10%以上で推移すると予想されております(注3)。
このような状況の中、インターネットコンテンツ事業につきましては、App Store、Google Play向けのネイティブゲームによる業績貢献がスタートいたしました。平成27年1月に配信開始した「エレメンタルストーリー」、同年4月「NARUTO -ナルト- 忍コレクション 疾風乱舞」(注4)、同年10月「ファイナルファンタジーグランドマスターズ」(注5)が立て続けにセールスランキング上位にランクインしております。今後もユーザー満足度を高める運営に注力し、セールスランキング高位安定を目指してまいります。
次にブラウザゲームにつきましては、一つのゲームを複数のプラットフォームで遊ぶことができるマルチプラットフォーム展開や、PC向けブラウザゲームにも注力することでブラウザゲームによる売上は当第2四半期以降復調傾向にあります。さらに、新規事業として他社のネイティブ・ブラウザゲームの運営受託や運営権の買い取りを行うセカンダリ事業に参入しております。
インターネットコマース事業においては、平成24年7月にサービスを開始したファストファッション通販「SHOPLIST.com by CROOZ」(以下、SHOPLIST)が好調に推移しており、通期の売上高は前連結会計年度の約100億円から、当連結会計年度の145億円超へと拡大いたしました。今後においても、継続的な大規模プロモーションや、知名度の高い国内外ファストファッションブランドの出店、物流強化による配送時間短縮など、引き続きユーザー及び事業規模拡大、サービス向上に注力してまいります。さらに、SHOPLISTの成功体験を活かした新規事業にも積極的に挑戦し、第二、第三の事業の柱を作ってまいります。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高27,787,135千円(前連結会計年度比33.3%増)、営業利益2,480,808千円(前連結会計年度比4.5%増)、経常利益2,475,082千円(前連結会計年度比2.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,528,815千円(前連結会計年度比11.7%増)となりました。
(注1)株式会社CyberZ及び株式会社シード・プランニングの共同調査情報を基に記載しております。
(注2)International Data Corporationの調査を基に記載しております。
(注3)株式会社野村総合研究所の調査を基に記載しております。
(注4)(C)岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ (C)GREE, Inc. / CROOZ, Inc.
Produced & Developed by GREE / CROOZ Co-Produced by 2015 BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
(注5)(C)2015,2016 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.Developed by CROOZ,Inc.
ファイナルファンタジー/FINAL FANTASY 及びファイナルファンタジーグランドマスターズ/FINAL FANTASY GRANDMASTERSは、日本およびその他の国におけるスクウェア・エニックス・グループの商標または登録商標です。
セグメントごとの業績の状況を示すと次のとおりであります。
①インターネットコンテンツ事業
売上高は13,080,544千円(前連結会計年度比19.5%増)、セグメント利益は2,106,453千円(前連結会計年度比1.9%増)となりました。
②インターネットコマース事業
売上高は14,567,729千円(前連結会計年度比49.8%増)、セグメント利益は372,389千円(前連結会計年度比44.5%増)となりました。
③インターネットソリューション事業
売上高は138,861千円(前連結会計年度比17.9%減)、セグメント利益は1,965千円(前連結会計年度比96.0%減)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は7,377,684千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、3,042,770千円の収入(前連結会計年度は1,823,310千円の収入)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益2,193,382千円、減価償却費886,649千円、減損損失183,447千円及び固定資産除却損137,773千円計上、仕入債務の増加565,187千円などがあったことであり、主な減少要因は、売上債権の増加915,384千円及び法人税等の支払312,706千円などがあったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、703,353千円の支出(前連結会計年度は1,684,432千円の支出)となりました。主な減少要因は、自社サービス用ソフトウェアの開発等に係る無形固定資産の取得による支出736,357千円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、179,912千円の支出(前連結会計年度は1,012,188千円の収入)となりました。主な増加要因は、新株予約権の発行による収入17,040千円によるものであり、主な減少要因は、配当金の支払179,709千円などによるものであります。