有価証券報告書-第43期(平成30年8月1日-令和1年7月31日)

【提出】
2019/10/28 15:05
【資料】
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【項目】
147項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
《理念》
当社グループの経営理念の根幹は、「和の魂」にあります。「和の魂」とは、お互いが持つ個の力を連携し、それを組織の力にしていく「和の精神」であります。「安心」、「安全」、「信頼」という絆作りを追求し、魅力ある会社を創造し、会社の発展と社会に貢献してまいります。魅力ある会社とは、「商品・サービスを買いたい」、「取引したい」、「勤めたい」、「投資したい」会社であります。
1)ミッション
①「より良いソリューション・顧客満足度の高い製品・サービス」を提供します。
②世界に通用する「P(人・プロセス・プロダクト)」により社会に貢献します。
③「ダイヤモンド経営」を実践します。
2)ビジョン
①高付加価値を創造する企業を目指します。
②社員満足度の高い会社を目指します。
③社会に認められる製品サービスの開発・創出を目指します。
3)バリュー
品質・環境・技術のバランスを考え、本質を追求した事業を行います。
①「品質」:品質第一主義に徹した高品質なシステム開発を行い、お客様の信頼に応える事業活動を推進します。
②「環境」:環境への配慮とは何か、その本質を追求し、地球環境保全に配慮した事業活動を推進します。
③「技術」:時代のニーズに合う最適・最先端の技術を取り入れ、さらに、新たなるチャレンジに踏み出すため「半歩先」の技術を習得する努力を続け、お客様が安心できるサービスの提供を目指し、事業活動を推進します。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、売上総利益及び営業利益を経営指標の一つとしており、適正な利益の確保と継続的な拡大を経営目標としております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループの属する情報サービス業界は激しく変化する外部環境の中、企業のITによる業務改善・効率化はもとより、製品サービスの強化や複雑・高度化するビジネスモデルへの対応など様々な経営課題解決に企業規模、業績や業態を問わずIT投資の重要性はますます高まる状況にあります。
当社はソフトウェア開発関連事業者として常に高品質なシステムの提供に努めてまいりました。今後も同事業の更なる成長を目指して、技術力の強化を図るとともに、長年培った各種ノウハウによるソリューションサービス業務の拡大に注力します。更に当社のソフトウェア開発技術をベースにクラウドサービス、RFID(電子タグ)(注1)、CMMIコンサルティング、農業分野へのビジネスを推進してまいります。
1)ソフトウェア開発関連
①お取引先との連携強化を図り相互の企業価値の向上に努める。
②品質を重視した開発体制を継続的に強化。
③ApaRevo(アパレル・ファッション業界向けシステム)やRENTARRANGE(レンタル業向けシステム)などパッケージビジネスの推進。
2)サービスインテグレーション関連
①「健康」と「学び」をKeyに、Platinum Fitness(健康増進施設向け会員管理システム)(注2)やPlatinum School(各種スクール向け生徒管理システム)(注3)をクラウドで当サービスを提供。お客様と安定的かつ長期的な取引関係を構築し、ストックビジネスの成長を推進。
②提供製品・サービスを継続的に強化し適用範囲を拡大するとともに、サポートサービスを充実。
3)RFID(電子タグ)関連
①実証実験で蓄積したRFID技術と長年にわたる商品管理システムのノウハウを融合した新たなRFIDシステムの構築推進。
②各種ソリューションとの組み合わせにより、対応分野を拡大させるとともに、様々なセンシング技術との連携を図り、IoT(注4)分野への参入。
4)CMMI関連
①外部リードアプレイザー(認定資格者)(注5)と連携し、よりよいコンサルティングサービスの実施。
②CMMI(注6)がソフト開発の品質管理に於いて有効な方法で有ることを、販促セミナーやホームページ等を通じてPRし、CMMIによるプロセス改善活動を継続的に支援。
5)農業に関する活動
①ITで結ぶ農業「i-農業」を目指して様々な農業支援システムの開発。
②自営圃場にての生産活動・実証事業により関連技術の実用化。
(4)会社の対処すべき課題
1)既存事業の更なる品質・業務効率の向上
①顧客のニーズに迅速に幅広く応えられる自律した組織作りを目指してまいります。
②顧客に感動を、そして更なる信頼関係の強化を図ってまいります。
③CMMIレベル5の達成及び今まで蓄積したノウハウにより、開発製品・サービスの品質と業務効率の改善を図ってまいります。
④先端技術と既存技術の連携による技術革新対応を図ってまいります。
⑤新規顧客・窓口の開拓を目指してまいります。
2)新規事業による新たな価値の創造
①クラウドシステムの基盤・機能を強化・充実させ、安定したサービスの提供によりクラウドビジネスの拡大を図ってまいります。
②RFID(電子タグ)の利用分野を広げ、付加価値の高い製品・サービス作りを図ってまいります。
③ITとつながる農業により、良質な農作物を安定生産し、収益性の向上と関連システムのビジネス化を推進してまいります。
3)更なるセキュリティの強化
情報漏洩、不正アクセスの増加などの社会情勢に対応すべく、継続的に開発環境、製品サービス環境、設備などのセキュリティ強化、情報セキュリティ教育を推進してまいります。
4)中長期的な視点での人材の育成
①「Daiwa Computer 未来プロジェクト」(注7)の継続により、人財価値の向上を図ってまいります。
②勉強会、社外研修の充実を図ってまいります。
③組織間での人材交流、業務を通じての人材育成を図ってまいります。
5)人材の確保
当社の企業目的を達成するためには、高いITスキル、仕事を通じての自己実現、顧客に対する使命感など優秀な人材確保が不可欠と認識しております。自社での採用の強化はもとより、国内外のパートナー企業との積極的な連携により優秀な人材の確保を推進してまいります。
(5)その他、会社の経営上重要な事項
該当事項はありません。
(注1)RFID(Radio Frequency Identification) 微小な無線チップにより人やモノを識別・管理する仕組み。
(注2)Platinum Fitness(プラチナ・フィットネス) 子会社㈱フィット・コムが、フィットネスクラブ、スイミングスクール、ダンススクール、ゴルフスクールなど健康増進施設向けに提供しているサービス「CLUB・NET」の中核となる会員管理システム。
(注3)Platinum School(プラチナ・スクール) 英会話教室・塾、各種スクールの生徒の管理や受講申し込みをインターネット上で管理するシステム。
(注4)IoT(Internet of Things) コンピュータなどの情報・通信機器だけでなく、世の中に存在する様々な物体(モノ)に通信機能を持たせ、インターネットに接続したり相互に通信することにより、自動認識や自動制御、遠隔計測などを行うこと。
(注5)リードアプレイザー CMMIを用いて組織のプロセスを評定することを、CMMIの管理元であるCMMI Instituteから認定されている有資格者。
(注6)CMMI 米国カーネギーメロン大学ソフトウェア工学研究所が開発したソフトウェア開発プロセスのモデルで、5段階で評価。
(注7)Daiwa Computer 未来プロジェクト 「設立50周年(それ以降)に向け、当社の持続可能なビジョンを次世代メンバーにより検討し、素案を策定すること」「ビジョン策定プロセスを通じて、ビジネスとマネジメントを学び、組織とのエンゲージメント(一体感)を高めること」を目標観とした当社の取組み。