有価証券報告書-第16期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/19 15:08
【資料】
PDFをみる
【項目】
137項目
当社グループの連結財務諸表等は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表等の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項4.会計方針に関する事項」に記載するとおりです。また、連結財務諸表等には、各引当金の計上及び繰延税金資産の回収可能性等将来に対する見積り等が含まれております。これらの見積りは過去の実績や趨勢に基づき、当連結会計年度末現在において可能な限り合理的に判断したものですが、将来予期し得ない事象等の発生により、これらの見積りと結果とが異なる可能性があります。
(1)経営成績の状況に関する分析・検討内容
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
増減額増減率
売上高26,61130,8364,22515.9%
営業利益4,0214,74372117.9%
経常利益5,0075,97997219.4%
親会社株主に帰属する
当期純利益
3,3614,21685525.5%

当社グループは「高齢社会に適した情報インフラを構築することで人々の生活の質を向上し、社会に貢献し続ける」ことをグループミッションに掲げています。介護、医療、ヘルスケア、シニアライフを高齢社会における事業領域として定義し、日本及びアジア・オセアニア等において、価値提供先である従事者・事業者・エンドユーザに情報をコアとした様々なサービスを提供しています。高齢社会を取り巻く人々を情報を介してサポートする情報インフラの構築を通じて高齢社会で生じる様々な課題を解消し、従事者・事業者・エンドユーザの生活の質の向上に貢献していきます。
当連結会計年度における当社グループの経営成績は以下のとおりとなり、当社が重視する経営上の目標である当期純利益の継続的成長を達成しております。
売上高は、キャリア関連事業の拡大及び経営支援プラットフォーム「カイポケ」の会員数増加等により、30,836百万円(前期比15.9%増)となりました。
営業利益は、4,743百万円(前期比17.9%増)となりました。
経常利益は、持分法投資利益が増加し、5,979百万円(前期比19.4%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、4,216百万円(前期比25.5%増)となりました。
当社グループでは、キャリア・介護事業者・海外・事業開発の4分野を事業部門として開示しています。また、キャリア分野は介護キャリア・医療キャリアに細分化し開示しています。
<事業部門別売上高>(単位:百万円)
事業部門前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
増減額増減率
キャリア分野16,86320,3983,53421.0%
介護キャリア5,8367,9742,13836.6%
医療キャリア11,02712,4231,39512.7%
介護事業者分野3,3283,93060118.1%
海外分野5,1095,4643546.9%
事業開発分野1,3091,041△268△20.5%
合計26,61130,8364,22515.9%

<キャリア分野>介護キャリアにおいては、介護職向け人材紹介サービス「カイゴジョブエージェント」がキャリアパートナーを大幅に増員し、大きく成長しました。
医療キャリアにおいては、看護師向け人材紹介サービス「ナース人材バンク」等が順調に成長しました。2017年11月に子会社化した、柔道整復師/あはき師向けにキャリア関連サービスを提供しているウィルワン社も、当社の集客・マッチングノウハウを適用することで人材紹介事業を中心に大きく成長しました。また、2018年10月より、人手不足が深刻で看護師、介護職等に続く成長余地が見込める保育士向けの人材紹介サービス「保育士人材バンク」を開始しました。
以上の結果、キャリア分野の当連結会計年度の売上高は、20,398百万円(前期比21.0%増)となりました。
<介護事業者分野>介護事業者分野においては、「カイポケ」が順調に成長しました。会員数の増加に加え、スマートフォンやタブレット追加、ファクタリングサービス等の定額外のアドオンサービスの利用拡大が成長に寄与しました。 以上の結果、介護事業者分野の当連結会計年度の売上高は、3,930百万円(前期比18.1%増)となりました。
<海外分野>海外分野においては、MIMSにおける医療・ヘルスケア関連事業者のマーケティング支援等の既存事業や、グローバルキャリアビジネスが順調に成長しました。2018年5月にフィリピンの看護師人材紹介会社であるMSR社を子会社化し、同国看護師のグローバルでの紹介を本格的に開始しました。また、2018年9月に三井物産株式会社からMIMSグループの持株会社であるMedica Asia(Holdco)Limited(本社所在地:英国)の全株式を取得し、MIMSの意思決定の迅速化および当社グループにおける一層のシナジー創出を図っています。
以上の結果、海外分野の当連結会計年度の売上高は、5,464百万円(前期比6.9%増)となりました。
<事業開発分野>事業開発分野においては、看護師向け通販事業「ピュアナース」を2017年12月でサービス提供終了したことにより、前期比で減収となりました。一方、ヘルスケア領域におけるICTを活用した遠隔での特定保健指導・産業保健等のサービス、シニアライフ領域における高齢者向け食事宅配情報やリフォーム事業者情報等のサービスを中心に新規事業の開発が進みました。
以上の結果、事業開発分野の当連結会計年度の売上高は、1,041百万円(前期比20.5%減)となりました。
(2)財政状態の状況に関する分析・検討内容
当連結会計年度末における総資産は、47,467百万円(前連結会計年度末比1,379百万円増)となりました。これは主に、業容の拡大による現金及び預金の増加、「カイポケ」におけるファクタリングサービスの利用事業者増による未収入金の増加によるものです。
負債は、31,928百万円(前連結会計年度末比9,482百万円増)となりました。これは主に、MIMSグループ完全子会社化に伴う長期借入金の増加及び「カイポケ」におけるファクタリングサービスの利用事業者増による未払金の増加によるものです。
純資産は、15,539百万円(前連結会計年度末比8,102百万円減)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益を計上した一方、MIMSグループの株式追加取得により資本剰余金、利益剰余金及び非支配株主持分が減少したことによるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況に関する分析・検討内容
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、9,890百万円(前連結会計年度末比1,122百万円増)となりました。各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、5,156百万円の収入(前年同期は4,811百万円の収入)となりました。これは主に、業容の拡大により税金等調整前当期純利益が5,534百万円となったこと、MIMSグループの顧客関係資産の償却等により減価償却費が1,061百万円、のれん償却額が807百万円となったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,066百万円の支出(前年同期は2,095百万円の支出)となりました。これは主に、「カイポケ」等のシステム開発投資により無形固定資産の取得による支出が731百万円となったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、2,943百万円の支出(前年同期は1,107百万円の支出)となりました。これは主に、MIMSグループ完全子会社化に伴い長期借入れによる収入が10,953百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出が11,453百万円となったこと、配当金の支払による支出が557百万円となったことによるものです。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性に関する2020年3月期の計画については、現時点で従来の水準を大きく超える資本的支出は予定していません。通常の事業運営に必要な資金は手元資金で充当できる見通しです。
(4)生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
② 受注実績
受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。
③ 販売実績
「(1) 経営成績の状況に関する分析・検討内容」に記載しております。