有価証券報告書-第12期(平成30年6月1日-令和1年5月31日)

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2019/08/30 10:05
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当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。
(1)財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は267億31百万円となり、前連結会計年度末と比べ18億83百万円増加いたしました。
流動資産は164億17百万円となり、前連結会計年度末と比べ15億10百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が8億95百万円、受取手形及び売掛金が2億6百万円、たな卸資産が3億53百万円それぞれ増加したことによるものであります。
固定資産は103億13百万円となり、前連結会計年度末と比べ3億73百万円増加いたしました。これは主に、将来減算一時差異の増加により繰延税金資産が4億49百万円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末の負債は85億82百万円となり、前連結会計年度末と比べ5億13百万円減少いたしました。これは主に、業務未払金が2億30百万円、未払法人税等が1億32百万円、未成業務受入金が2億3百万円それぞれ増加した一方で、岡山本店ビル建替工事費用の支払等により未払金が8億84百万円、長期借入金が2億34百万円それぞれ減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の純資産は181億49百万円となり、前連結会計年度末と比べ23億97百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が10億89百万円増加したこと、また、自己株式の処分等により資本剰余金が14億70百万円減少、自己株式が29億1百万円減少(純資産への影響は増加)したことによるものであります。
また、当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末と比べ4.5ポイント上昇して67.9%となり、流動比率は、36.4ポイント上昇して282.0%となりました。
当連結グループは引き続き健全な財政状態であると認識しております。
(2)経営成績の分析
①業績の概要
当連結会計年度における世界経済は、米国政権の強硬な貿易施策から世界貿易の秩序が失われ貿易戦争への懸念が強まりましたが、限定的なものにとどまりました。しかしながら、米中間等の関税問題は継続しており、欧州では英国のEU離脱期限が迫るなど、不透明要因が残る状況で推移いたしました。
わが国経済は、雇用・所得環境の改善が続く中、各種政策の効果もあり個人消費の回復など好循環の継続が期待されておりますが、当連結会計年度においても相次いだ自然災害により、一時的に経済環境が押し下げられた状況であり、10月に迫った消費税増税への対応、将来の労働人口減少に対処するための働き方や生産性の向上へ向けた改革への取組等も課題となっております。
また、近年の異常気象による豪雨災害や頻発する地震への対策など、防災・減災対策のあり方等を含め、国土強靭化地域計画策定に基づく整備が急がれる中、2018年においても大阪北部地震、北海道胆振東部地震が発生し、さらには、中国地方や四国地方等での台風、豪雨による河川の氾濫や土砂災害が多発する等、各地において大きな自然災害により甚大な被害をもたらしました。
政府はこのような状況を受け、被災地の復旧・復興に向け第一次補正予算が執行され、防災・減災、国土強靭化のための第二次補正予算及び平成31年度予算が組まれたことから、景気は緩やかに回復することが見込まれています。当連結グループにおきましてもこれらの災害の調査・復旧に尽力している状況であります。
建設コンサルタント業界の経営環境は、政府による迫りくる巨大地震や自然災害に対する防災・減災対策、老朽化インフラ施設の調査・点検・長寿命化対策検討、地域活性化施策の推進などの予算執行への対応のための体制整備、および、インフラ事業の需要の「質」の変化のみならず、IoTやAI対応といった新たな成長分野の誕生が予想されており、これらの対応整備も急務となっております。さらには、生産性の向上を前提とした「働き方改革」、ワーク・ライフ・バランスの実現、これらによる優秀な人材の確保・育成ならびに技術力・マーケティング力向上などの課題はありますが、経営環境は新たな事業の展開が予想される状況に変化してきております。
このような状況の中、当連結グループは、2017年7月12日に公表しました「E・Jグループ第4次中期経営計画」の2年目として、経営ビジョン「わが国第一級のインフラ・ソリューション・コンサルタントグループ」の実現を目指し、「盤石な経営基盤」の構築を図るべく、「主力事業の深化とブランド化」、「新事業領域の創出」、「グローバル展開の推進」、「環境の変化に即応する経営基盤整備の推進」という4つの基本方針のもと、連結子会社の連携を強化し、弱点地域や弱点分野の受注シェアの拡大の為のM&Aの推進、グループ内人材の育成ならびに人材の新規採用にも積極的に取り組むなど、さらなる飛躍に向けて邁進してまいりました。
特に、当連結グループが重点分野と定める、環境・エネルギー分野、自然災害リスク軽減分野、都市・地域再生分野、インフラ・マネジメント分野、情報・通信分野及び海外コンサルティング分野に対しては、国内外において案件創出型の営業活動を積極的に推進し、技術の高度化ならびに総合化により顧客評価の向上に努め、高付加価値型業務の受注拡大に努めてまいりました。2018年7月の西日本豪雨災害は、当連結グループが地盤とする地域であり、グループ全社を挙げて緊急点検、緊急・応急復旧、災害査定設計などに対応してまいりました。引き続き、災害復興事業等に対しまして、総合力を発揮し取り組む所存であります。
さらに、当連結グループは、「インフラ・ソリューション・コンサルタントグループ」としての責務を果たすため、上記の他に、地方が抱える課題に対処すべく、農林業や観光事業を考慮した新たな地域再生・活性化事業にも積極的に対応しているところであります。
この結果、当連結会計年度の業績は、受注高は順調に推移し、303億77百万円(前連結会計年度比 118.2%)となりましたが、2018年に発生した災害への緊急対応を優先して実施したこと、契約業務の工期が延伸したことなどの影響により、売上高261億72百万円(同 101.4%)にとどまりました。一方、損益面においては、一部の災害対応業務でコスト増加はあったものの、工程管理を徹底したことによる作業効率の改善により売上原価率が低減したこと等から、営業利益17億11百万円(同 107.4%)、経常利益は17億9百万円(同 104.3%)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失に「関係会社出資金評価損」等3億4百万円を計上したものの、スケジューリング可能な将来減算一時差異の増加により法人税等調整額が減少したことから、12億61百万円(同 130.5%)となりました。
なお、当連結グループのセグメントは、総合建設コンサルタント事業のみの単一セグメントでありますので、セグメント別の業績は記載しておりません。
②経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は261億72百万円となり、前連結会計年度と比べ3億52百万円の微増収となりました。
売上原価は、工程管理を徹底したことによる作業効率の改善により原価率が低減したことから、183億69百万円となり、前連結会計年度と比べ89百万円の増加にとどまり、売上原価率は70.2%で0.6ポイント低下いたしました。
この結果、売上総利益は78億2百万円となり、前連結会計年度と比べ2億62百万円の増益、また、売上総利益率は29.8%となり0.6ポイントの上昇となりました。
販売費及び一般管理費は、人件費(役員報酬、給料及び手当、賞与、退職給付費用、法定福利費等)が92百万円増加したこと等により、前連結会計年度と比べ1億45百万円増加し60億91百万円となり、また、売上高に対する比率は23.3%で0.3ポイント上昇いたしました。
これにより、営業利益は17億11百万円となり、前連結会計年度と比べ1億17百万円の増益、また、売上高営業利益率は6.5%となり0.3ポイントの上昇となりました。
営業外収益は、前連結会計年度と比べ横ばいの1億3百万円となりました。一方、営業外費用は、貸倒引当金繰入額の増加、匿名組合投資損失の計上等により前連結会計年度と比べ53百万円増加し、1億5百万円となりました。
この結果、経常利益は17億9百万円となり、前連結会計年度と比べ69百万円の増益、また、売上高経常利益率は6.5%となり0.1ポイントの上昇となりました。
当連結会計年度において特別利益は、固定資産売却益11百万円が発生しました。一方、特別損失は、関係会社出資金評価損、関係会社株式評価損が発生したこと等により、前連結会計年度と比べて2億61百万円増加し3億4百万円となりました。
これにより、税金等調整前当期純利益は14億16百万円となり、前連結会計年度と比べ1億80百万円の減益となりました。
法人税等合計は、法人税等調整額(費用)が6億33百万円減少したこと等により、前連結会計年度と比べ4億74百万円減少し、1億54百万円となりました。
これにより、当期純利益は12億61百万円となり、前連結会計年度と比べ2億94百万円の増益となりました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は12億61百万円となり、前連結会計年度と比べ2億94百万円の増益となりました。
当連結会計年度は増収増益により、概ね順調な経営成績であったと認識しております。
(3)生産、受注及び販売の実績
当連結グループは「総合建設コンサルタント事業」の単一セグメントでありますが、生産、受注及び販売の実績については、建設コンサルタント業務、調査業務の2業務に区分して記載しております。
①生産実績
業務別当連結会計年度
(自 2018年6月1日
至 2019年5月31日)
金額(百万円)前年同期比(%)
建設コンサルタント業務23,306105.3
調査業務3,847104.6
合計27,153105.2

(注) 上記の金額は販売価格に生産進捗率を乗じて算出しており、消費税等は含まれておりません。
②受注実績
業務別当連結会計年度
(自 2018年6月1日
至 2019年5月31日)
受注高受注残高
金額(百万円)前年同期比(%)金額(百万円)前年同期比(%)
建設コンサルタント業務26,054118.516,096127.9
調査業務4,322116.22,257144.8
合計30,377118.218,354129.7

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③販売実績
業務別当連結会計年度
(自 2018年6月1日
至 2019年5月31日)
金額(百万円)前年同期比(%)
建設コンサルタント業務22,548101.7
調査業務3,62399.3
合計26,172101.4

(注)1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。
前連結会計年度
(自 2017年6月1日
至 2018年5月31日)
当連結会計年度
(自 2018年6月1日
至 2019年5月31日)
相手先販売高(百万円)割合(%)相手先販売高(百万円)割合(%)
国土交通省6,10723.7国土交通省6,74025.8

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ8億45百万円増加し、99億62百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは12億19百万円の資金増(前連結会計年度は1億58百万円の減少)となり、前連結会計年度と比べ13億78百万円の増加となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益14億16百万円、減価償却費3億43百万円、法人税等の支払額4億49百万円によるものであります。
また、前連結会計年度に比べての増減要因は、たな卸資産の増加額が3億9百万円増加、未成業務受入金の増加額が5億44百万円増加、訴訟関連損失の支払額が14億98百万円減少したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは13億95百万円の資金減(前連結会計年度は8億76百万円の減少)となり、前連結会計年度と比べ5億19百万円の減少となりました。
これは主に、有形固定資産の取得により11億33百万円、投資有価証券の取得により1億10百万円それぞれ減少したことによるものであります。
また、前連結会計年度に比べての増減要因は、有形固定資産の取得による支出が4億28百万円増加したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは10億21百万円の資金増(前連結会計年度は4億36百万円の減少)となり、前連結会計年度と比べ14億58百万円の増加となりました。
これは主に、長期借入金の返済により2億34百万円、配当金の支払いにより1億72百万円それぞれ減少した一方で、自己株式の処分により15億26百万円増加したことによるものであります。
また、前連結会計年度に比べての増減要因は、自己株式の処分による収入が15億26百万円増加、自己株式の取得による支出が95百万円増加したこと等によるものであります。
なお、当連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いたフリー・キャッシュ・フローは、1億75百万円の資金減となりました。
しかしながら、自己株式の処分により、財務活動によるキャッシュ・フローが大幅に増加したことから資金増に転じ、総じて良好な状況であったと認識しております。
(5)資本の財源及び資金の流動性
当連結グループの運転資金需要のうち主なものは、製造原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的等とした資金需要は、主に設備投資等によるものであります。
当連結グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資等に関しては自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は5億32百万円となっております。
(6)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結グループは、2017年7月12日に第4次中期経営計画「価値ある環境を未来に ~E・Jグローカルチャレンジ2020」を公表しました。
目標とする経営指標は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載のとおりであります。
当連結会計年度においては、売上高261億72百万円、経常利益17億9百万円、親会社株主に帰属する当期純利益12億61百万円、自己資本利益率(ROE)7.4%となり、第4次中期経営計画の2年度目として、目標達成に向けて順調な状況にあると認識しております。

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