有価証券報告書-第13期(令和1年6月1日-令和2年5月31日)
当連結会計年度の経営成績等の状況の概要並びに経営者の視点による当連結グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
なお、当連結グループのセグメントは、総合建設コンサルタント事業のみの単一セグメントであります。
(1)財政状態の分析
当連結会計年度末の財政状態は、資産合計は前連結会計年度末から44億54百万円増加し311億85百万円となりました。これは業績好調により現金及び預金が32億53百万円増加したことが主な要因であります。負債合計は前連結会計年度末から22億78百万円増加し108億60百万円となりました。これは係争中であった裁判の控訴審判決の確定に伴い訴訟損失引当金14億98百万円の取り崩しがあったものの顧客からの入金増加により未成業務受入金が19億58百万円、役員及び社員に対する決算特別賞与の未払計上額の増加により未払金が5億44百万円、設備投資等への資金調達により借入金が7億50百万円それぞれ増加となったことが主な要因であります。純資産合計は前連結会計年度末から21億75百万円増加し203億24百万円となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が20億71百万円増加となったことが主な要因であります。
財政状態の主な安全性分析結果としては、当連結会計年度末の自己資本比率は前連結会計年度末に比べ2.7ポイント低下の65.2%となり、流動比率は53.5ポイント低下の228.5%となりました。それぞれの指標は低下となりましたが、依然として財務の健全性を維持していると認識しております。
(2)経営成績の分析
当連結会計年度における世界経済は、米中貿易摩擦による中国経済の減速に加えて、2020年の年明け以降における新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により急激に減速いたしました。
わが国経済は、比較的堅調な企業収益や雇用・所得環境の改善傾向が続くなか、各種政策効果もあって期間の前半においては緩やかな回復基調が続きましたが、2019年10月に実施された消費税増税により消費マインドが低下するなかで、新型コロナウイルス感染症の拡大により、2020年4月には全国で緊急事態宣言が発出され各地で外出自粛要請や営業自粛要請が出されたこと等の影響もあり、足元においては経済活動全般が大きく停滞し先行きについて予断を許さない厳しい状況となりました。
当連結グループを取り巻く建設コンサルタント業界の経営環境は、大型の国土強靭化予算を背景とした防災・減災事業の拡大や老朽化インフラ施設への効率的な維持管理の要請、地域活性化施策の推進など、業界として果たすべき役割は益々大きなものとなっており、当連結グループの市場機会も、引き続き広がりが見られる状況が続きました。
このような状況の中、当連結グループは、2017年7月12日に公表しました「E・Jグループ第4次中期経営計画」の3年目として、経営ビジョン「わが国第一級のインフラ・ソリューション・コンサルタントグループ」の実現を目指し、「盤石な経営基盤」の構築を図るべく、「主力事業の深化とブランド化」、「新事業領域の創出」、「グローバル展開の推進」、「環境の変化に即応する経営基盤整備の推進」という4つの基本方針のもと、連結子会社の連携を強化し、弱点地域や弱点分野の受注シェアの拡大の為のM&Aの推進による総合力の強化を図ると同時に、生産性の向上を前提とした「働き方改革」、ワーク・ライフ・バランスの実現、これらによる優秀な人材の確保・育成並びに技術力・マーケティング力向上などを推進してまいりました。
また、今回の新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、社員等の感染予防に努めるとともに、テレワーク等の対策を積極的に導入し、緊急事態においても生産性を維持しつつ業務を継続するための執務環境の整備を進めてまいりました。
当連結グループが重点分野と定める、環境・エネルギー分野、自然災害リスク軽減分野、都市・地域再生分野、インフラ・マネジメント分野、情報・通信分野及び海外コンサルティング分野に対しては、国内外において案件創出型の営業活動を積極的に推進し、技術の高度化ならびに総合化により顧客評価の向上に努め、高付加価値型業務の受注拡大に努めてまいりました。
2019年秋に発生した令和元年房総半島台風(台風第15号)並びに令和元年東日本台風(台風第19号)による豪雨等災害においても、2018年の西日本豪雨災害発生時と同様にグループ全社を挙げて緊急点検、緊急・応急復旧、災害査定設計などに対応してまいりました。引き続き、災害復興事業等に対しましては、総合力を発揮し取り組む所存であります。
さらに、当連結グループの持続的な発展のためのESG(環境、社会、ガバナンス)への対応としてグループの重要な社会課題を特定し、この重要課題解決への取り組みを通じて国連が定めるSDGs(持続可能な開発目標)の目標達成に貢献してまいります。
なお、当連結会計年度より、新たに、株式会社アークコンサルタント及び株式会社アイ・デベロップ・コンサルタンツを連結子会社に、また、株式会社演算工房を持分法適用の関連会社としております。
これらの結果、当連結会計年度の経営成績は、NEXCO(高速道路会社)をはじめとする発注者支援業務や総合技術監理型業務の受注増加等もあり、受注高は全体として順調に推移し、354億92百万円(前連結会計年度比 116.8%)となりました。
売上高については、新型コロナウイルス感染症拡大による減収の懸念があったものの、その影響範囲は一部の業務に限定されたことに加えて、潤沢な期首繰越受注残高と堅調な受注等により、前連結会計年度に比べて42億22百万円増加の303億94百万円(同 116.1%)となりました。
営業利益については、販売費及び一般管理費が処遇向上による人件費(役員報酬、給料及び手当、賞与、退職給付費用、法定福利費等)の増加等により8億47百万円増加となったものの、総業務量が増加した中で引き続き工程管理を徹底したことによる作業効率の改善等により売上原価率が低減したことなどから、売上総利益が21億20百万円増加したことにより、前連結会計年度に比べて12億72百万円増加の29億84百万円(同 174.4%)となりました。
経常利益については、持分法による投資利益の計上等により、前連結会計年度に比べて14億94百万円増加の32億3百万円(同 187.4%)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益については、評価損の減少、増益に伴う税金費用の増加等により、前連結会計年度に比べて7億67百万円増加の20億29百万円(同 160.9%)となりました。
これらの結果、当初掲げた第4次中期経営計画の目標数値は1年前倒しで達成することができました。
なお、売上高、売上総利益の定量分析及び発注機関別の売上総利益は以下の通りです。
売上高の定量分析 (単位:百万円、%)
総業務量変動による要因=総業務量変動×前連結会計年度総業務量完成率
総業務量完成率変動による要因=当連結会計年度総業務量×総業務量完成率変動
(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 当連結会計年度の期首繰越受注残高(建設コンサルタント業務)には、当連結会計年度から新たに連結子会社となった株式会社アークコンサルタント、株式会社アイ・デベロップ・コンサルタンツの連結開始時受注残高(それぞれ60百万円、887百万円)を含めております。
売上総利益の定量分析 (単位:百万円、%)
売上高変動による要因=売上高変動×前連結会計年度売上総利益率
売上原価率変動による要因=当連結会計年度売上高×売上総利益率変動
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
発注機関別の売上高、売上原価、売上総利益 (単位:百万円、%)
(単位:百万円、%)
(単位:百万円、%)
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)生産、受注及び販売の実績
当連結グループは「総合建設コンサルタント事業」の単一セグメントでありますが、生産、受注及び販売の実績については、建設コンサルタント業務、調査業務の2業務に区分して記載しております。
①生産実績
(注) 上記の金額は販売価格に生産進捗率を乗じて算出しており、消費税等は含まれておりません。
②受注実績
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③販売実績
(注)1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(4)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結グループは、2017年7月12日に第4次中期経営計画「価値ある環境を未来に ~E・Jグローカルチャレンジ2020」を公表しました。
目標とする経営指標は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載のとおりであります。
第4次中期経営計画の3年目である当連結会計年度においては、売上高303億94百万円、経常利益32億3百万円、親会社株主に帰属する当期純利益20億29百万円、自己資本利益率(ROE)10.5%とすべての指標で目標を達成いたしましたが、引き続きこれら経営指標の向上に努めてまいります。
(5)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ33億93百万円増加し、133億56百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは50億88百万円の資金増(前連結会計年度は12億19百万円の増加)となり、前連結会計年度と比べ38億68百万円の増加となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益31億43百万円、減価償却費4億64百万円、たな卸資産の増加8億49百万円、未成業務受入金の増加19億26百万円によるものであります。
また、前連結会計年度に比べての増減要因は、税金等調整前当期純利益が17億27百万円、たな卸資産の増加額が4億95百万円、未成業務受入金の増加額が17億23百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは22億47百万円の資金減(前連結会計年度は13億95百万円の減少)となり、前連結会計年度と比べ8億51百万円の減少となりました。
これは主に、有形固定資産の取得により5億88百万円、子会社株式の取得により3億94百万円、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得により13億80百万円それぞれ減少したことによるものであります。
また、前連結会計年度に比べての増減要因は、有形固定資産の取得による支出が5億45百万円減少、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が13億80百万円増加したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは3億93百万円の資金増(前連結会計年度は10億21百万円の増加)となり、前連結会計年度と比べ6億28百万円の減少となりました。
これは主に、長期借入金の返済により3億42百万円、配当金の支払いにより2億61百万円それぞれ減少した一方で、長期借入金の借入により10億円増加したことによるものであります。
また、前連結会計年度に比べての増減要因は、長期借入による収入が10億円増加、自己株式の処分による収入が15億26百万円減少したこと等によるものであります。
なお、当連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いたフリー・キャッシュ・フローは、28億41百万円の資金増となり、良好な状況であったと認識しております。
(6)資本の財源及び資金の流動性
当連結グループの運転資金需要のうち主なものは、製造原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的等とした資金需要は、主に設備投資等によるものであります。
当連結グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資等に関しては自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は13億30百万円となっております。
(7)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当連結グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択と適用、決算日における資産、負債及び会計期間における収益、費用のそれぞれの金額並びに開示に影響を与える事項についての見積りを必要とします。当該見積りについては、過去の実績や現在の状況に応じて継続して評価を行っておりますが、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当連結グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に以下の会計方針は当連結グループの連結財務諸表作成においては重要であると考えています。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う会計上の見積りに与える影響は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
①繰延税金資産
繰延税金資産は将来の課税所得を合理的に見積もって、回収可能性を慎重に検討し計上しております。将来の課税所得の見積額に変更が生じた場合、繰延税金資産が増額又は減額する可能性があり、当連結グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
②固定資産の減損
資産を用途により事業用資産、賃貸用資産及び遊休資産に分類しております。事業用資産については管理会計上の区分に基づき、賃貸用資産及び遊休資産については個別物件単位でグルーピングを行っております。収益性が著しく低下した資産グループが生じた場合、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額する可能性があり、当連結グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
③受注損失引当金
受注業務に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末の未成業務の内、損失の発生が見込まれ、かつ、その金額を合理的に見積もることができる業務については損失見込額を計上することとしております。損失見込額が多額となる場合には、当連結グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
④のれんの減損
当連結グループは、のれんについて、その効果の発現する期間を見積り、その期間で均等償却しております。また、その資産性について子会社の業績や事業計画等を基に検討しており、将来において当初想定していた収益が見込めなくなった場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上する可能性があり、当連結グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
なお、当連結グループのセグメントは、総合建設コンサルタント事業のみの単一セグメントであります。
(1)財政状態の分析
当連結会計年度末の財政状態は、資産合計は前連結会計年度末から44億54百万円増加し311億85百万円となりました。これは業績好調により現金及び預金が32億53百万円増加したことが主な要因であります。負債合計は前連結会計年度末から22億78百万円増加し108億60百万円となりました。これは係争中であった裁判の控訴審判決の確定に伴い訴訟損失引当金14億98百万円の取り崩しがあったものの顧客からの入金増加により未成業務受入金が19億58百万円、役員及び社員に対する決算特別賞与の未払計上額の増加により未払金が5億44百万円、設備投資等への資金調達により借入金が7億50百万円それぞれ増加となったことが主な要因であります。純資産合計は前連結会計年度末から21億75百万円増加し203億24百万円となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が20億71百万円増加となったことが主な要因であります。
財政状態の主な安全性分析結果としては、当連結会計年度末の自己資本比率は前連結会計年度末に比べ2.7ポイント低下の65.2%となり、流動比率は53.5ポイント低下の228.5%となりました。それぞれの指標は低下となりましたが、依然として財務の健全性を維持していると認識しております。
(2)経営成績の分析
当連結会計年度における世界経済は、米中貿易摩擦による中国経済の減速に加えて、2020年の年明け以降における新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により急激に減速いたしました。
わが国経済は、比較的堅調な企業収益や雇用・所得環境の改善傾向が続くなか、各種政策効果もあって期間の前半においては緩やかな回復基調が続きましたが、2019年10月に実施された消費税増税により消費マインドが低下するなかで、新型コロナウイルス感染症の拡大により、2020年4月には全国で緊急事態宣言が発出され各地で外出自粛要請や営業自粛要請が出されたこと等の影響もあり、足元においては経済活動全般が大きく停滞し先行きについて予断を許さない厳しい状況となりました。
当連結グループを取り巻く建設コンサルタント業界の経営環境は、大型の国土強靭化予算を背景とした防災・減災事業の拡大や老朽化インフラ施設への効率的な維持管理の要請、地域活性化施策の推進など、業界として果たすべき役割は益々大きなものとなっており、当連結グループの市場機会も、引き続き広がりが見られる状況が続きました。
このような状況の中、当連結グループは、2017年7月12日に公表しました「E・Jグループ第4次中期経営計画」の3年目として、経営ビジョン「わが国第一級のインフラ・ソリューション・コンサルタントグループ」の実現を目指し、「盤石な経営基盤」の構築を図るべく、「主力事業の深化とブランド化」、「新事業領域の創出」、「グローバル展開の推進」、「環境の変化に即応する経営基盤整備の推進」という4つの基本方針のもと、連結子会社の連携を強化し、弱点地域や弱点分野の受注シェアの拡大の為のM&Aの推進による総合力の強化を図ると同時に、生産性の向上を前提とした「働き方改革」、ワーク・ライフ・バランスの実現、これらによる優秀な人材の確保・育成並びに技術力・マーケティング力向上などを推進してまいりました。
また、今回の新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、社員等の感染予防に努めるとともに、テレワーク等の対策を積極的に導入し、緊急事態においても生産性を維持しつつ業務を継続するための執務環境の整備を進めてまいりました。
当連結グループが重点分野と定める、環境・エネルギー分野、自然災害リスク軽減分野、都市・地域再生分野、インフラ・マネジメント分野、情報・通信分野及び海外コンサルティング分野に対しては、国内外において案件創出型の営業活動を積極的に推進し、技術の高度化ならびに総合化により顧客評価の向上に努め、高付加価値型業務の受注拡大に努めてまいりました。
2019年秋に発生した令和元年房総半島台風(台風第15号)並びに令和元年東日本台風(台風第19号)による豪雨等災害においても、2018年の西日本豪雨災害発生時と同様にグループ全社を挙げて緊急点検、緊急・応急復旧、災害査定設計などに対応してまいりました。引き続き、災害復興事業等に対しましては、総合力を発揮し取り組む所存であります。
さらに、当連結グループの持続的な発展のためのESG(環境、社会、ガバナンス)への対応としてグループの重要な社会課題を特定し、この重要課題解決への取り組みを通じて国連が定めるSDGs(持続可能な開発目標)の目標達成に貢献してまいります。
なお、当連結会計年度より、新たに、株式会社アークコンサルタント及び株式会社アイ・デベロップ・コンサルタンツを連結子会社に、また、株式会社演算工房を持分法適用の関連会社としております。
これらの結果、当連結会計年度の経営成績は、NEXCO(高速道路会社)をはじめとする発注者支援業務や総合技術監理型業務の受注増加等もあり、受注高は全体として順調に推移し、354億92百万円(前連結会計年度比 116.8%)となりました。
売上高については、新型コロナウイルス感染症拡大による減収の懸念があったものの、その影響範囲は一部の業務に限定されたことに加えて、潤沢な期首繰越受注残高と堅調な受注等により、前連結会計年度に比べて42億22百万円増加の303億94百万円(同 116.1%)となりました。
営業利益については、販売費及び一般管理費が処遇向上による人件費(役員報酬、給料及び手当、賞与、退職給付費用、法定福利費等)の増加等により8億47百万円増加となったものの、総業務量が増加した中で引き続き工程管理を徹底したことによる作業効率の改善等により売上原価率が低減したことなどから、売上総利益が21億20百万円増加したことにより、前連結会計年度に比べて12億72百万円増加の29億84百万円(同 174.4%)となりました。
経常利益については、持分法による投資利益の計上等により、前連結会計年度に比べて14億94百万円増加の32億3百万円(同 187.4%)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益については、評価損の減少、増益に伴う税金費用の増加等により、前連結会計年度に比べて7億67百万円増加の20億29百万円(同 160.9%)となりました。
これらの結果、当初掲げた第4次中期経営計画の目標数値は1年前倒しで達成することができました。
なお、売上高、売上総利益の定量分析及び発注機関別の売上総利益は以下の通りです。
売上高の定量分析 (単位:百万円、%)
| 業務別 | 前連結会計年度 (自 2018年6月1日 至 2019年5月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年6月1日 至 2020年5月31日) | 変動 | |
| 期首繰越受注残高 A (注)2 | 建設コンサルタント業務 | 12,590 | 17,044 | 4,453 |
| 調査業務 | 1,558 | 2,257 | 698 | |
| 合計 | 14,149 | 19,301 | 5,152 | |
| 受注高 B | 建設コンサルタント業務 | 26,054 | 31,240 | 5,186 |
| 調査業務 | 4,322 | 4,251 | △71 | |
| 合計 | 30,377 | 35,492 | 5,114 | |
| 売上高 C | 建設コンサルタント業務 | 22,548 | 26,077 | 3,529 |
| 調査業務 | 3,623 | 4,317 | 693 | |
| 合計 | 26,172 | 30,394 | 4,222 | |
| 期末繰越受注残高 D=A+B-C | 建設コンサルタント業務 | 16,096 | 22,207 | 6,111 |
| 調査業務 | 2,257 | 2,191 | △65 | |
| 合計 | 18,354 | 24,399 | 6,045 | |
| 総業務量 E=A+B | 建設コンサルタント業務 | 38,644 | 48,285 | 9,640 |
| 調査業務 | 5,881 | 6,508 | 627 | |
| 合計 | 44,526 | 54,793 | 10,267 | |
| 総業務量完成率 F=C÷E×100 | 建設コンサルタント業務 | 58.3 | 54.0 | △4.3 |
| 調査業務 | 61.6 | 66.3 | 4.7 | |
| 合計 | 58.8 | 55.5 | △3.3 | |
| 売上高変動分析 | 総業務量変動による要因 | 総業務量完成率変動による要因 | 合計 | |
| 建設コンサルタント業務 | 5,624 | △2,095 | 3,529 | |
| 調査業務 | 386 | 306 | 693 | |
| 合計 | 6,011 | △1,788 | 4,222 | |
総業務量変動による要因=総業務量変動×前連結会計年度総業務量完成率
総業務量完成率変動による要因=当連結会計年度総業務量×総業務量完成率変動
(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 当連結会計年度の期首繰越受注残高(建設コンサルタント業務)には、当連結会計年度から新たに連結子会社となった株式会社アークコンサルタント、株式会社アイ・デベロップ・コンサルタンツの連結開始時受注残高(それぞれ60百万円、887百万円)を含めております。
売上総利益の定量分析 (単位:百万円、%)
| 業務別 | 前連結会計年度 (自 2018年6月1日 至 2019年5月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年6月1日 至 2020年5月31日) | 変動 | |
| 売上高 A | 建設コンサルタント業務 | 22,548 | 26,077 | 3,529 |
| 調査業務 | 3,623 | 4,317 | 693 | |
| 合計 | 26,172 | 30,394 | 4,222 | |
| 売上原価 B | 建設コンサルタント業務 | 15,802 | 17,413 | 1,610 |
| 調査業務 | 2,566 | 3,057 | 491 | |
| 合計 | 18,369 | 20,470 | 2,101 | |
| 売上総利益 C=A-B | 建設コンサルタント業務 | 6,745 | 8,663 | 1,918 |
| 調査業務 | 1,057 | 1,259 | 201 | |
| 合計 | 7,802 | 9,923 | 2,120 | |
| 売上原価率 D=B÷A×100 | 建設コンサルタント業務 | 70.1 | 66.8 | △3.3 |
| 調査業務 | 70.8 | 70.8 | 0.0 | |
| 合計 | 70.2 | 67.4 | △2.8 | |
| 売上総利益率 E=C÷A×100 | 建設コンサルタント業務 | 29.9 | 33.2 | 3.3 |
| 調査業務 | 29.2 | 29.2 | △0.0 | |
| 合計 | 29.8 | 32.6 | 2.8 | |
| 売上総利益変動分析 | 売上高変動による要因 | 売上原価率変動による要因 | 合計 | |
| 建設コンサルタント業務 | 1,055 | 863 | 1,918 | |
| 調査業務 | 202 | △0 | 201 | |
| 合計 | 1,258 | 862 | 2,120 | |
売上高変動による要因=売上高変動×前連結会計年度売上総利益率
売上原価率変動による要因=当連結会計年度売上高×売上総利益率変動
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
発注機関別の売上高、売上原価、売上総利益 (単位:百万円、%)
| 前連結会計年度 (自 2018年6月1日 至 2019年5月31日) | 売上高 | 売上原価 | 売上原価率 | 売上総利益 | 売上総利益率 |
| 国土交通省 | 6,740 | 4,904 | 72.8 | 1,836 | 27.2 |
| 都道府県 | 9,536 | 6,261 | 65.7 | 3,274 | 34.3 |
| 市区町村 | 4,999 | 3,481 | 69.6 | 1,518 | 30.4 |
| その他 | 4,894 | 3,721 | 76.0 | 1,173 | 24.0 |
| 合計 | 26,172 | 18,369 | 70.2 | 7,802 | 29.8 |
(単位:百万円、%)
| 当連結会計年度 (自 2019年6月1日 至 2020年5月31日) | 売上高 | 売上原価 | 売上原価率 | 売上総利益 | 売上総利益率 |
| 国土交通省 | 8,205 | 5,790 | 70.6 | 2,414 | 29.4 |
| 都道府県 | 10,102 | 6,393 | 63.3 | 3,708 | 36.7 |
| 市区町村 | 5,943 | 3,922 | 66.0 | 2,021 | 34.0 |
| その他 | 6,142 | 4,363 | 71.0 | 1,778 | 29.0 |
| 合計 | 30,394 | 20,470 | 67.4 | 9,923 | 32.6 |
(単位:百万円、%)
| 変動 | 売上高 | 売上原価 | 売上原価率 | 売上総利益 | 売上総利益率 |
| 国土交通省 | 1,464 | 886 | △2.2 | 578 | 2.2 |
| 都道府県 | 565 | 132 | △2.4 | 433 | 2.4 |
| 市区町村 | 943 | 441 | △3.6 | 502 | 3.6 |
| その他 | 1,247 | 642 | △5.0 | 605 | 5.0 |
| 合計 | 4,222 | 2,101 | △2.8 | 2,120 | 2.8 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)生産、受注及び販売の実績
当連結グループは「総合建設コンサルタント事業」の単一セグメントでありますが、生産、受注及び販売の実績については、建設コンサルタント業務、調査業務の2業務に区分して記載しております。
①生産実績
| 業務別 | 当連結会計年度 (自 2019年6月1日 至 2020年5月31日) | |
| 金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 建設コンサルタント業務 | 27,285 | 117.1 |
| 調査業務 | 4,205 | 109.3 |
| 合計 | 31,490 | 116.0 |
(注) 上記の金額は販売価格に生産進捗率を乗じて算出しており、消費税等は含まれておりません。
②受注実績
| 業務別 | 当連結会計年度 (自 2019年6月1日 至 2020年5月31日) | |||
| 受注高 | 受注残高 | |||
| 金額(百万円) | 前年同期比(%) | 金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 建設コンサルタント業務 | 31,240 | 119.9 | 22,207 | 138.0 |
| 調査業務 | 4,251 | 98.3 | 2,191 | 97.1 |
| 合計 | 35,492 | 116.8 | 24,399 | 132.9 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③販売実績
| 業務別 | 当連結会計年度 (自 2019年6月1日 至 2020年5月31日) | |
| 金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 建設コンサルタント業務 | 26,077 | 115.7 |
| 調査業務 | 4,317 | 119.1 |
| 合計 | 30,394 | 116.1 |
(注)1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は以下のとおりであります。
| 前連結会計年度 (自 2018年6月1日 至 2019年5月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年6月1日 至 2020年5月31日) | ||||
| 相手先 | 販売高(百万円) | 割合(%) | 相手先 | 販売高(百万円) | 割合(%) |
| 国土交通省 | 6,740 | 25.8 | 国土交通省 | 8,205 | 27.0 |
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(4)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当連結グループは、2017年7月12日に第4次中期経営計画「価値ある環境を未来に ~E・Jグローカルチャレンジ2020」を公表しました。
目標とする経営指標は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載のとおりであります。
第4次中期経営計画の3年目である当連結会計年度においては、売上高303億94百万円、経常利益32億3百万円、親会社株主に帰属する当期純利益20億29百万円、自己資本利益率(ROE)10.5%とすべての指標で目標を達成いたしましたが、引き続きこれら経営指標の向上に努めてまいります。
(5)キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ33億93百万円増加し、133億56百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは50億88百万円の資金増(前連結会計年度は12億19百万円の増加)となり、前連結会計年度と比べ38億68百万円の増加となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益31億43百万円、減価償却費4億64百万円、たな卸資産の増加8億49百万円、未成業務受入金の増加19億26百万円によるものであります。
また、前連結会計年度に比べての増減要因は、税金等調整前当期純利益が17億27百万円、たな卸資産の増加額が4億95百万円、未成業務受入金の増加額が17億23百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは22億47百万円の資金減(前連結会計年度は13億95百万円の減少)となり、前連結会計年度と比べ8億51百万円の減少となりました。
これは主に、有形固定資産の取得により5億88百万円、子会社株式の取得により3億94百万円、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得により13億80百万円それぞれ減少したことによるものであります。
また、前連結会計年度に比べての増減要因は、有形固定資産の取得による支出が5億45百万円減少、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が13億80百万円増加したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは3億93百万円の資金増(前連結会計年度は10億21百万円の増加)となり、前連結会計年度と比べ6億28百万円の減少となりました。
これは主に、長期借入金の返済により3億42百万円、配当金の支払いにより2億61百万円それぞれ減少した一方で、長期借入金の借入により10億円増加したことによるものであります。
また、前連結会計年度に比べての増減要因は、長期借入による収入が10億円増加、自己株式の処分による収入が15億26百万円減少したこと等によるものであります。
なお、当連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを差し引いたフリー・キャッシュ・フローは、28億41百万円の資金増となり、良好な状況であったと認識しております。
(6)資本の財源及び資金の流動性
当連結グループの運転資金需要のうち主なものは、製造原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的等とした資金需要は、主に設備投資等によるものであります。
当連結グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資等に関しては自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は13億30百万円となっております。
(7)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当連結グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択と適用、決算日における資産、負債及び会計期間における収益、費用のそれぞれの金額並びに開示に影響を与える事項についての見積りを必要とします。当該見積りについては、過去の実績や現在の状況に応じて継続して評価を行っておりますが、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当連結グループの連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に以下の会計方針は当連結グループの連結財務諸表作成においては重要であると考えています。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う会計上の見積りに与える影響は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
①繰延税金資産
繰延税金資産は将来の課税所得を合理的に見積もって、回収可能性を慎重に検討し計上しております。将来の課税所得の見積額に変更が生じた場合、繰延税金資産が増額又は減額する可能性があり、当連結グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
②固定資産の減損
資産を用途により事業用資産、賃貸用資産及び遊休資産に分類しております。事業用資産については管理会計上の区分に基づき、賃貸用資産及び遊休資産については個別物件単位でグルーピングを行っております。収益性が著しく低下した資産グループが生じた場合、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額する可能性があり、当連結グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
③受注損失引当金
受注業務に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末の未成業務の内、損失の発生が見込まれ、かつ、その金額を合理的に見積もることができる業務については損失見込額を計上することとしております。損失見込額が多額となる場合には、当連結グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
④のれんの減損
当連結グループは、のれんについて、その効果の発現する期間を見積り、その期間で均等償却しております。また、その資産性について子会社の業績や事業計画等を基に検討しており、将来において当初想定していた収益が見込めなくなった場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上する可能性があり、当連結グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。