有価証券報告書-第24期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/29 15:13
【資料】
PDFをみる
【項目】
78項目

対処すべき課題

グループ中期経営計画~“Passion for the Best”2017~の初年度である平成27年度は、中国経済減速懸念、原油価格急落に加え、地政学リスクの高まりも相俟って、世界の証券・金融市場は大きく動揺し、アベノミクス相場スタート以来、最も厳しい事業環境に直面しました。
そのような中、大和証券グループは、目標に掲げるROE、固定費カバー率共に相応の実績を残し、また、資産管理型ビジネスの主力商品として重点的に取り組んだラップ口座や、相続トータルサービスの申込件数も大幅に増加するなど、着実な前進を果たしました。
中期経営計画2年目となる平成28年度は、依然、不透明な世界経済情勢の中、外部環境に左右されにくい強靭な経営基盤の確立に向けた取り組みを更に進化させます。
具体的には、市場環境に拘わらず確実に存在する大きな社会的ニーズ、即ち、お客様のライフステージに沿った資産形成、資産運用、そして相続に関連するニーズに的確に応える中で、「フロー収益の安定化」を図ると共に、資本の有効活用を通じた、安定収益をもたらす新たな事業の拡充を図ります。
大和証券グループは、業界トップのクオリティにより、「お客様に最も選ばれる総合証券グループ」として、“貯蓄から投資”の流れをリードし、日本の成長戦略に貢献できるよう、グループを挙げて取り組んでいきます。
平成28年度の当社の事業計画は、以下のとおりであります。
(1) リテール営業部門
①「ベストパートナー」に相応しいコンサルティングの提供
② 競争力のあるラップ・投資信託の開発・浸透による安定収益基盤の拡大
③ 証銀連携ビジネスモデルの進化
④ 相続関連ビジネスへの対応強化
⑤ インバウンドを中心とした新たな投資家層の獲得
⑥ AI(注)・ビッグデータの活用による営業サポート機能の強化
(2) 国内ホールセール部門
① 顧客ニーズを的確に捉える商品提供能力の向上
② アジアを中心としたグローバル戦略の推進
③ 次世代成長企業の発掘・育成と成長資金の供給
④ 企業のグローバル化、M&Aニーズへのソリューション提供
⑤ マイナス金利の新たな環境下で求められる商品・サービスの拡充
(注)AI(Artificial Intelligence):人工知能