有価証券報告書-第38期(平成27年9月21日-平成28年2月29日)

【提出】
2016/05/25 16:30
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【項目】
116項目

対処すべき課題

今後のわが国経済は、雇用・所得環境の改善傾向が続くなか、各種政策の効果もあり、緩やかな回復基調が続きましたが、中国経済をはじめとした海外景気の下振れリスクなどがあり、先行き不透明な状況が続いております。
当社グループの属する食品小売業界におきましても、このような家計に与える影響が懸念されているなか、オーバーストアのなかでの競合店の新規出店、業態の垣根を越えた顧客獲得競争が以前にも増して激化するなど厳しい経営環境が続き、業界再編の動きも一段と加速することが予想されます。
このような経営環境のなか、当社グループは地域生活者の食生活に密着した、地域密着型企業としての企業価値を高め、安定成長することを目指すため、当社グループの対処すべき課題は次のとおりです。
① カテゴリーマネジメント手法により、シーズン毎、食品カテゴリー毎に迅速な品揃え見直しを展開し、顧客ニーズへの対応と食品政策の強化を行います。
② 商品開発、商品仕入において、これまで以上に顧客のニーズに合致した商品の開発とより低価格での商品の提供を行うとともに、新たな顧客ニーズを掘り起こすことにより、付加価値の高い商品の提供を行います。
③ 販促マーチャンダイジングにおいても、顧客分析をより精緻に行うことによる販促政策の強化と販促コストの低減を推進いたします。
④ 人材教育のカリキュラム見直しによる人材能力開発の強化や食品取扱業種としての衛生管理基準の水準向上とその管理運営手法の構築強化を、これまで以上に推進していきます。
⑤ 店舗管理コストの削減等の継続的な費用削減努力により、さらなる収益性の向上を図っていきます。
⑥ 平成27年10月7日開催の当社臨時株主総会において可決承認されました第三者割当による募集株式発行により、株式会社イズミが全株を引き受け、当社の親会社となりました。当社はこの第三者割当の実施により、財務基盤の強化と信用力の向上を達成できると考えております。今後は、当社が持つ 「地域ニーズにきめ細かく対応するノウハウ」 、株式会社イズミが持つ 「仕入・物流等のスケールと様々な経営資源」 、といった両社の強みを活かし、相互補完によるシナジーの創出を図るため、これらの取組みを両社一体となってスピードをもって推し進めてゆく方針であり、もって一段の業績改善と事業基盤の強化を目指してまいります。
当社グループは引き続き、主力事業でありますスーパーマーケット事業を主体に、小売の原点である回転主義経営を着実に推進し、お客様へ鮮度の良い安全・安心・高品質な商品を提供させていただくことにより、地域社会への貢献を果たしてまいります。加えて、会社運営において、より一層の経営の健全性と透明性を高めていく努力を継続的に行ってまいります。