有価証券報告書-第13期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/21 9:54
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113項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における経営成績と、前連結会計年度との主な増減は、以下のとおりであります。
a.売上
売上高は4,585億54百万円(前年同期比2.7%減)となりました。
部門別の状況につきましては、医薬品等卸販売事業は4,580億12百万円(同2.7%減)、その他事業では5億41百万円(同5.7%減)となりました。
b.売上総利益、販売費及び一般管理費、営業利益
売上総利益は351億72百万円(同10.0%減)となり、39億18百万円減少しました。
販売費及び一般管理費は、323億93百万円(同4.9%減)となり、16億51百万円減少しました。
その結果、営業利益は、27億78百万円(同44.9%減)となり、22億67百万円減少しました。
c.営業外損益、経常利益
営業外収益は25億92百万円(同7.4%増)となり、1億78百万円増加しました。
営業外費用は48百万円(同79.7%減)となり、1億89百万円減少しました。
その結果、経常利益は53億23百万円(同26.3%減)、18億99百万円減少しました。
d.特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益
特別利益は1億9百万円(同79.5%減)となり、4億25百万円減少しました。
特別損失は14億52百万円(同32.9%増)となり、3億59百万円増加しました。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は39億80百万円(同40.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は26億66百万円(同36.8%減)となりました。
当連結会計年度における財政状態と、資産及び負債、純資産の主な増減は、以下のとおりであります。
e. 資産
流動資産は、受取手形及び売掛金は5億78百万円減少し、商品及び製品は8億67百万円減少しましたが、現金及び預金の21億37百万円増加等がありました。
その結果、流動資産は1,811億19百万円となり、24億50百万円増加しました。
有形固定資産は、営業支店の建替え等の新規投資により21億86百万円増加しましたが、減価償却による減少13億56百万円、減損損失による減少9億73百万円等があり、合計としては7億6百万円減少しました。投資有価証券は、株価上昇により含み益が98億57百万円増加する等し、合計としては103億35百万円増加しました。
その結果、固定資産は880億56百万円となり、105億38百万円増加しました。
f. 負債
流動負債は、主に、未払法人税等が12億87百万円減少しましたが、支払手形及び買掛金が27億98百万円増加、電子記録債務が2億42百万円増加しました。
その結果、流動負債は1,277億22百万円となり、14億63百万円増加しました。
固定負債は、主に、退職給付に係る負債が3億92百万円減少しましたが、投資有価証券の株価上昇の影響等で繰延税金負債が34億81百万円増加しました。
その結果、固定負債は115億99百万円となり、30億90百万円増加しました。
g. 純資産
純資産は、剰余金の配当により6億88百万円減少しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益により26億66百万円増加し、利益剰余金が19億77百万円増加しました。自己株式取得による11億5百万円減少がありましたが、株主資本は8億71百万円増加しました。その他の包括利益累計額合計は、その他有価証券評価差額金が68億5百万円増加、退職給付に係る調整累計額が6億67百万円増加し、74億73百万円増加しました。
その結果、純資産は1,298億53百万円となり、84億34百万円増加し、純資産比率は48.2%と前連結会計年度末より0.8ポイント上昇しました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動により66億34百万円増加、投資活動により23億7百万円減少、財務活動により19億39百万円減少となりました。
この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ23億87百万円増加し、422億16百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローはプラス66億34百万円(前年同期比2億55百万円減)となりました。
これは主に、法人税等の支払額28億15百万円がありましたが、税金等調整前当期純利益39億80百万円、たな卸資産の減少8億67百万円、仕入債務の増加30億41百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローはマイナス23億7百万円(同21億42百万円減)となりました。
これは主に、定期預金の払戻による収入2億50百万円、貸付金の回収による収入2億45百万円がありましたが、有形及び無形固定資産の取得による支出17億23百万円、投資有価証券の取得による支出3億13百万円、及び、貸付けによる支出8億17百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローはマイナス19億39百万円(同11億53百万円減)となりました。
これは主に、自己株式の取得による支出11億5百万円、配当金の支払額6億88百万円、リース債務の返済による支出92百万円があったこと等によるものであります。
以上の結果により、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ23億87百万円増加し、422億16百万円となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a. 商品仕入実績
当社グループはセグメント情報の記載を省略しておりますが、事業別の業績を示すと次のとおりであります。
当連結会計年度の商品仕入実績を事業ごとに示すと、次のとおりであります。
事業の名称仕入高(百万円)前年同期比(%)
医薬品等卸販売事業423,16498.0
その他事業21786.6
合計423,38198.0

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 販売実績
当社グループはセグメント情報の記載を省略しておりますが、事業別の業績を示すと次のとおりであります。
当連結会計年度の販売実績を事業ごとに示すと、次のとおりであります。
事業の名称販売高(百万円)前年同期比(%)
医薬品等卸販売事業458,01297.3
その他事業54194.3
合計458,55497.3

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行で景気は急速に後退し、企業収益の大幅な減少や雇用の悪化等を招き、景気回復への道筋は未だ見えて来てない状況で推移しました。
このような経営環境の下、中期経営計画「GENESYS」の最終年度に臨み、下りの時代の成長戦略の具現化を進めてまいりました。しかしながら中核事業の医療用医薬品分野の環境が一変し、これまで経験したことのない厳しい状況で終了しました。グループ全体としましても他事業で補うことが出来ず前年を大きく下回る結果となりました。
当事業年度の出資等におきましては、医療用医薬品分野において株式会社アステム(本社 大分市)が2月に個別化医療・医薬品トレーサビリティ協議会への参画を表明しました。この協議会を通しまして特殊医薬品の流通の最適化を図り、業界共通のプラットフォームとして活用してまいります。また、医療機器等分野においては、株式会社アステムが同月に医療機器等事業の出資に特化したMDS1号投資事業有限責任組合に出資し、専売可能な医療機器の開発・探索に着手しました。
一方、経営管理面におきましては、コンプライアンスと生産性向上の両面から、時間外労働の削減や有給休暇の取得促進に努めました。加えて、健康診断の受診勧奨や禁煙の推進等、社員の健康管理への意識向上を図り、昨年に引き続き健康経営優良法人に認定されました。また、営業の直行直帰やリモートでの会議開催、在宅勤務や時差出勤等、withコロナの次代を想定した新しい働き方を模索し、今後の働き方改革につなげる準備が整いました。
この結果、当連結会計年度の売上高は4,585億54百万円(前期比2.7%減)、売上総利益は351億72百万円(同10.0%減)といずれも前期を下回りました。販売費及び一般管理費は323億93百万円(同4.9%減)で、営業利益は27億78百万円(同44.9%減)、経常利益は53億23百万円(同26.3%減)と減収減益となりました。税金等調整前当期純利益は39億80百万円(同40.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は26億66百万円(同36.8%減)と前期を大きく下回りました。
a.医薬品等卸販売事業
医療用医薬品分野
医療用医薬品分野におきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大による受診抑制に加え、大型医薬品の特許権満了に伴う後発品の市場拡大が加速しました。また、同業社間の価格競争が激化し、長年取り組んできた流通改善の成果は大幅に後退しました。そのような環境下においても医薬品の安定供給が最優先事項と捉え、社員の新型コロナウイルス感染症罹患に最大限注意を払いながら商品の供給に尽くしてまいりました。また、一昨年設立しました㈱ブリッジ(本社 東京都文京区)と協力し、重症化予防を目的とした疾患啓発や地域医療連携に積極的に取り組んでまいりました。しかしながら経営環境の悪化の流れを止めることができず売上高・売上総利益ともに前年度を下回る結果となりました。
医療機器等分野
医療機器等分野におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、外来診療抑制、緊急性の低い手術等の延期により、営業活動を制限される1年となりました。特に循環器、整形分野などの一部診療科においては治療に直結する医療材料、医療機器に対する影響が大きく、売上高は伸び悩む結果となりました。一方で新型コロナウイルス感染症の対策となる手袋・マスク等の衛生管理商品、PCRや抗原・抗体検査等の診断支援分野の需要は増加することとなり、売上高・売上総利益ともに前年度を上回ることが出来ました。
動物用医薬品及び食品等分野
動物用医薬品分野におきましては、巣ごもり需要や堅調な食肉需要等の市場環境に加えて新製品の販売強化や製品領域の転換に努めた結果、前年度を上回る成果を残すことができました。海外ビジネスにおいても東南アジア向けにオリジナル資材のWEB商談をスタートさせ、販路の拡大に向けて継続的に取り組みました。
食品等分野におきましては、好不調の業界が顕在化し食品業界内の明暗が鮮明となり、好況分野への新規開拓や国産原料の安定供給を中心に顧客向けの提案を強化しましたが厳しい結果となりました。
この結果、コロナ禍におきましても動物用医薬品分野が事業を牽引し増収増益となり、前年度に引き続き過去最高益を更新することが出来ました。
一般用医薬品分野
一般用医薬品分野におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い生活者の衛生面に対する意識向上によるマスクや手指消毒液等、衛生関連商品の需要が増加したものの、外国人観光客の往来再開の目途が立たず、インバウンド商材の需要が著しく低下した状態が続きました。このような環境下、衛生と免疫をキーワードとしたコロナ関連商材の安定供給に努めるとともに、関東・関西エリアの営業強化や、MREブランドを始めとする独自製品であるRISM製品の販売強化に注力しました。一方、経費面では全国的な運賃上昇の影響によるセンターフィーの値上げ要請や取引企業の営業エリア広域展開に伴う配送コストの増加等、厳しい環境ではありましたが、サプライチェーン全体の最適化・効率化を目指した取組みにより増収増益となりました。
これらの結果、医薬品等卸販売事業全体としては、売上高は4,580億12百万円(前期比2.7%減)、営業利益は27億5百万円(同45.9%減)と、減収減益となりました。
b.その他事業
その他事業では、売上高は5億41百万円(前期比5.7%減)、営業利益は73百万円(同61.8%増)となりました。
今期、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な連結経営指標としましては、売上高4,613億円(前期比0.6%増)、営業利益32億10百万円(前期比15.5%増)、経常利益59億10百万円(前期比11.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益40億50百万円(前期比51.9%増)を目標といたしました。これを達成するため、四半期ごとに、事業戦略会議を開催し、達成状況の把握・分析、及び具体的な対応の決定を行っております。
この指標は、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、医療機関への受診抑制による医療用医薬品の卸売販売、外食産業の低迷による食品関連等の卸売販売の減少を見込んで策定しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、満期保有目的の債券、子会社株式の取得、並びに、設備投資によるものであります。重要な資本的支出の予定は、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載している通りであり、自己資金にてその財源と致します。また、グループ各社における余剰資金の一元管理を図り、資金効率の向上と金融費用の削減を目的として、CMS(キャッシュマネジメントシステム)を導入しており、グループ内の資金融通を行っております。
新型コロナウイルス感染症の影響により今後の経済動向は見通しの立たない状況にあるため、当社グループでは、手元資金を充実させ、不測の事態に対応できるよう備えてまいります。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は、リース債務4億49百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、422億16百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。
その作成には、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。当社グループは、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」及び「重要な会計上の見積り」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a.収益の認識
当社グループの中心である医薬品卸売事業におきまして、医薬品としての特性上、価格交渉が未妥結のうちに発注、納品が完了し、売上高が計上されます。暫定的な価格を合理的に見積り売上計上しておりますが、価格妥結時点において売上高の修正を行う場合があります。
妥結の早期化と合理的な暫定価格による売上計上に努めておりますが、妥結までの期間が長期化し、決定価格が暫定価格を大幅に下回った場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
b. 貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。お得意さまの財務状況が悪化し、支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
c. 退職給付に係る会計処理の方法
退職給付債務及び退職給付費用は、数理計算上で設定される割引率、将来の給与水準、退職率、死亡率及び年金資産の期待運用収益率等の前提条件に基づいて算出されております。
割引率は、退職給付の支払見込期間及び支払見込期間ごとの金額を反映した単一の加重平均割引率を使用し算出しております。期待運用収益率は年金資産が投資されている資産の期待収益率に基づいて算出されます。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響額は未認識数理計算上の差異として蓄積され、将来にわたって規則的に処理されます。したがって、将来認識される退職給付債務及び退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。
d. 有形・無形固定資産の減損
当社グループは、事業の維持・発展のために有形及び無形の固定資産を有しております。固定資産の減損会計は資産のグルーピングや割引前キャッシュ・フローの総額等を、各企業の固有の事情を反映した合理的な仮定及び予測に基づいて算出しております。将来の地価下落や収益性の低下により、減損処理が追加で必要になった場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
e. 投資有価証券の減損
当社グループは、取引の円滑な遂行や取引関係の維持のため、株式等を所有するケースがあります。時価のある株式については、決算日の市場価格が帳簿価額よりも30%以上下落した場合には減損の必要性を検討し、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。時価評価されていない非上場株式については、当該発行体の純資産に占める持分相当額(実質価額)が帳簿価額よりも30%以上下落した場合には減損の必要性を検討し、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。将来の市況悪化や投資先の業績不振により損失の計上が必要となり、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは医療用医薬品、一般用医薬品、動物用医薬品、医療機器等の卸販売事業ならびにその他事業を行っておりますが、卸販売事業を中心としたほぼ単一のセグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。

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