有価証券報告書-第14期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

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2022/06/27 9:21
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における経営成績と、前連結会計年度との主な増減は、以下のとおりであります。
a.売上
売上高は4,726億97百万円(前年同期比3.1%増)となりました。
部門別の状況につきましては、医薬品等卸販売事業は4,723億70百万円(同3.1%増)、その他事業では3億27百万円(同39.5%減)となりました。
b.売上総利益、販売費及び一般管理費、営業利益
売上総利益は360億28百万円(同2.4%増)となり、8億55百万円増加しました。
販売費及び一般管理費は、327億39百万円(同1.1%増)となり、3億46百万円増加しました。
その結果、営業利益は、32億88百万円(同18.3%増)となり、5億9百万円増加しました。
c.営業外損益、経常利益
営業外収益は29億7百万円(同12.1%増)となり、3億14百万円増加しました。
営業外費用は87百万円(同81.0%増)となり、39百万円増加しました。
その結果、経常利益は61億9百万円(同14.8%増)、7億85百万円増加しました。
d.特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益
特別利益は3億37百万円(同207.2%増)となり、2億27百万円増加しました。
特別損失は17億30百万円(同19.2%増)となり、2億78百万円増加しました。
以上の結果、税金等調整前当期純利益は47億15百万円(同18.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は31億70百万円(同18.9%増)となりました。
当連結会計年度における財政状態と、資産及び負債、純資産の主な増減は、以下のとおりであります。
e. 資産
流動資産は、商品及び製品は11億3百万円減少しましたが、現金及び預金は4億93百万円増加、受取手形及び売掛金は24億63百万円増加、有価証券は10億円増加、その他は返品資産16億3百万円を計上したこと等により14億28百万円増加しました。
その結果、流動資産は1,857億55百万円となり、46億36百万円増加しました。
有形固定資産及び無形固定資産は、減価償却による減少13億42百万円、減損損失による減少4億36百万円等がありましたが、資産取得により37億4百万円増加し、合計としては16億27百万円増加しました。投資有価証券は、株価下落により含み益が69億71百万円減少する等し、合計としては76億39百万円減少しました。
その結果、固定資産は817億95百万円となり、62億61百万円減少しました。
f. 負債
流動負債は、支払手形及び買掛金が2億20百万円減少しましたが、未払法人税等が9億28百万円増加、電子記録債務が2億68百万円増加、その他は返金負債17億12百万円を計上したこと等により20億95百万円増加しました。
その結果、流動負債は1,306億66百万円となり、29億44百万円増加しました。
固定負債は、主に、投資有価証券の含み益の減少等により繰延税金負債が23億47百万円減少しました。
その結果、固定負債は92億8百万円となり、23億91百万円減少しました。
g. 純資産
純資産は、剰余金の配当により4億99百万円減少しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益により31億70百万円増加し、利益剰余金が26億38百万円増加しました。自己株式取得による4百万円減少がありましたが、株主資本は26億34百万円増加しました。その他の包括利益累計額合計は、その他有価証券評価差額金が47億49百万円減少、退職給付に係る調整累計額が73百万円減少し、48億22百万円減少しました。
その結果、純資産は1,276億75百万円となり、21億77百万円減少し、純資産比率は47.7%と前連結会計年度末より0.5ポイント減少しました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、営業活動により45億90百万円増加、投資活動により28億67百万円減少、財務活動により6億29百万円減少となりました。
この結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ10億93百万円増加し、433億9百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローはプラス45億90百万円(前年同期比20億43百万円減)となりました。
これは主に、減少要因として、売上債権の増加25億26百万円、法人税等の支払額3億60百万円がありましたが、増加要因として、税金等調整前当期純利益47億15百万円、棚卸資産の減少11億3百万円、仕入債務の増加47百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローはマイナス28億67百万円(同5億60百万円減)となりました。
これは主に、増加要因として、定期預金の払戻による収入7億円、有形及び無形固定資産の売却による収入3億16百万円、投資有価証券の売却による収入8億53百万円、貸付金の回収による収入5億19百万円がありましたが、減少要因として、有形及び無形固定資産の取得による支出35億96百万円、投資有価証券の取得による支出14億83百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローはマイナス6億29百万円(同13億10百万円増)となりました。
これは主に、配当金の支払額4億99百万円、リース債務の返済による支出1億10百万円があったこと等によるものであります。
以上の結果により、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ10億93百万円増加し、433億9百万円となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a. 商品仕入実績
当社グループはセグメント情報の記載を省略しておりますが、事業別の業績を示すと次のとおりであります。
当連結会計年度の商品仕入実績を事業ごとに示すと、次のとおりであります。
事業の名称仕入高(百万円)前年同期比(%)
医薬品等卸販売事業436,603103.2
その他事業6530.4
合計436,669103.1

b. 販売実績
当社グループはセグメント情報の記載を省略しておりますが、事業別の業績を示すと次のとおりであります。
当連結会計年度の販売実績を事業ごとに示すと、次のとおりであります。
事業の名称販売高(百万円)前年同期比(%)
医薬品等卸販売事業472,370103.1
その他事業32760.5
合計472,697103.1


(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度におけるわが国経済は、前年度から続く新型コロナウイルス感染症の世界的大流行によって人の移動や経済活動への制限が続くとともに、ロシアによるウクライナ侵攻や原油をはじめとする物価の上昇など、不安定な局面が継続しています。
このような経営環境の下、当社グループの中核事業であります医療用医薬品市場におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響による受診抑制や後発品の出荷調整といった厳しい状況は継続しているものの、新製品関連の伸長により、昨年の連結経常利益を上回ることができました。また、中期経営計画「MOON SHOT」の初年度に臨み、次代を担う社員を中心に重要な課題の解決を図りながら、3年後のありたい姿を目指した取り組みを進めてまいりました。
当連結会計年度におきましては、株式会社アステム(本社 大分市)は4件の出資等を行いました。9月には、予防から医療・介護まで地域の再生と活性化に貢献すべく、アカデミア、医科学研究者とともに株式会社健康資本(本社 大分市)を共同設立しました。また同じく9月、株式会社OKファイバーテクノロジー(本社 茨城県水戸市)と株式会社ファーマクラウド(本社 東京都千代田区)の増資を引き受けました。株式会社OKファイバーテクノロジーは先進的な複合型光ファイバー製品を開発しており、発売後の優先的取り扱いが期待されます。株式会社ファーマクラウドは薬局、製薬会社と卸をつなぐプラットフォーム構築を進めており、顧客の利便性を高めるとともに医療用医薬品事業の競争力向上を目指します。そして3月には、手術ロボット開発のベンチャー企業であるF.MED(エフメッド)株式会社(本社 福岡市)の増資を引き受けました。社会に寄与する医療ロボットの開発が期待されます。
このように将来の事業進化につながる種まきを行う一方、シンガサナ・ウナギ・インドネシア(本社 インドネシア共和国バニュワンギ県)については、新型コロナウイルス感染症の流行による行動制限とそれに伴う経済停滞の影響を大きく受け、海外でのウナギ養殖の将来性を検討した結果、事業から撤退することとしました。
一方、経営管理面におきましては、MOON SHOTで掲げました「DXと生産性革命」に着手しました。年末調整をはじめとする提出書類のペーパーレス化や契約書管理の電子化、定型的なパソコン業務の自動化に取り組むなど業務効率の向上を推進しています。また、法人税等の電子申告や電子帳簿保存法などの法令改正へ対応しながら、ペーパーレスも併せて推進することで効率アップとコスト削減に努めております。
そのような中、11月には当社及び株式会社アステムが独占禁止法違反の疑いで公正取引委員会による立ち入り検査を受けました。関係者の皆様にはご心配をおかけしていることを深くお詫び申しあげます。今回の件を厳粛に受け止め、検査には引き続き全面的に協力してまいります。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は4,726億97百万円(前期比3.1%増)、売上総利益は360億28百万円(同2.4%増)といずれも前期を上回りました。販売費及び一般管理費は327億39百万円(同1.1%増)で、営業利益は32億88百万円(同18.3%増)、経常利益は61億9百万円(同14.8%増)と増収増益となりました。税金等調整前当期純利益は47億15百万円(同18.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は31億70百万円(同18.9%増)と前期を上回りました。
a.医薬品等卸販売事業
医療用医薬品分野
医療用医薬品分野におきましては、前年度に続き新型コロナウイルス感染症の影響を受ける中、後発品を中心とした欠品や出荷調整への対応、初めての中間年度の薬価改定、共同購入の増加といった厳しい環境で推移しました。そのような環境下、医薬品の安定供給を最優先課題と捉え、割当品自動分配プログラムを開発し、公正・公平な供給体制を構築するとともに新型コロナワクチンの供給が滞らないように全社挙げての特別配送体制で安定供給に努めました。その結果、新製品関連の伸長も後押しし、売上高・売上総利益ともに前年度を上回ることができました。
医療機器等分野
医療機器等分野におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により延期されていた治療が再開され、検査や診断、入院の増加等による医療需要の回復が見られました。またコロナ対策としての手袋・マスクなどの感染対策商品やPCR検査商品も前年度と同様に需要が継続したことや、利益管理体制の強化に努めたことにより売上高・売上総利益ともに前年度を上回ることができました。
また、医療用医薬品分野及び医療機器等分野におきましては、営業拠点のあり方や訪問体制の適正化、定時外配送の見直しを行い、生産性向上を図りました。
経営管理面におきましては、各部門の定員の適正化を進めるとともに、成果を重視したメリハリのある報酬体系の構築を進めてまいりました。あわせて、ペーパーレス化や車両削減、FAX等通信機器の見直しなど、販管費の削減に努めました。
動物用医薬品及び食品等分野
動物用医薬品分野におきましては、堅調な食肉需要により市況が良好で、各生産者の経営が安定していることに加え、新型コロナウイルス感染症によるペット需要が前年度と同様に旺盛であったことから、引き続き好調に推移しました。
食品等分野におきましては、海外事業は新型コロナウイルス感染症の影響で苦戦が続きましたが、国産原料・素材の販売、農水産原料や添加物などの自社輸入品に注力したことにより堅調に推移しました。
この結果、増収増益となり、過去最高益を更新することができました。
一般用医薬品分野
一般用医薬品分野におきましては、引き続き新型コロナウイルス感染症の影響により衛生関連商材の需要は高水準を維持しましたが、前年度の需要には及ばす苦戦しました。そうした中、大手量販企業との取引開始及びMREブランドをはじめとする独自製品であるRISM商品の販売強化に注力し、前年度を上回ることができました。コスト面におきましては、運賃と人件費上昇の影響によるセンターフィーの値上げ要請や、お得意様物流センターの増加に伴い配送コストが上昇しましたが、物流拠点の見直しや配送回数削減に取り組み増収増益となりました。
これらの結果、医薬品等卸販売事業全体としては、売上高は4,723億70百万円(前期比3.1%増)、営業利益は32億69百万円(同20.9%増)と、増収増益となりました。
b.その他事業
その他事業では、売上高は3億27百万円(前期比39.5%減)、営業利益は19百万円(同74.2%減)となりました。
今期、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な連結経営指標としましては、売上高4,802億円(前期比1.6%増)、営業利益52億40百万円(前期比59.3%増)、経常利益67億80百万円(前期比11.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益46億10百万円(前期比45.4%増)を目標といたしました。これを達成するため、四半期ごとに、事業戦略会議を開催し、達成状況の把握・分析、及び具体的な対応の決定を行っております。
この指標は、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、医療機関への受診抑制による医療用医薬品の卸売販売、外食産業の低迷による食品関連等の卸売販売の減少を見込んで策定しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、満期保有目的の債券、子会社株式の取得、並びに、設備投資によるものであります。重要な資本的支出の予定は、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載している通りであり、自己資金にてその財源と致します。また、グループ各社における余剰資金の一元管理を図り、資金効率の向上と金融費用の削減を目的として、CMS(キャッシュマネジメントシステム)を導入しており、グループ内の資金融通を行っております。
新型コロナウイルス感染症の影響により今後の経済動向は見通しの立たない状況にあるため、当社グループでは、手元資金を充実させ、不測の事態に対応できるよう備えてまいります。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は、リース債務3億78百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、433億9百万円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。
その作成には、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。当社グループは、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」及び「重要な会計上の見積り」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
a.収益の認識
当社グループの中心である医薬品卸売事業におきまして、医薬品としての特性上、価格交渉が未妥結のうちに発注、納品が完了し、売上高が計上されます。暫定的な価格を合理的に見積り売上計上しておりますが、価格妥結時点において売上高の修正を行う場合があります。
妥結の早期化と合理的な暫定価格による売上計上に努めておりますが、妥結までの期間が長期化し、決定価格が暫定価格を大幅に下回った場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
b. 貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。お得意さまの財務状況が悪化し、支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
c. 退職給付に係る会計処理の方法
退職給付債務及び退職給付費用は、数理計算上で設定される割引率、将来の給与水準、退職率、死亡率及び年金資産の期待運用収益率等の前提条件に基づいて算出されております。
割引率は、退職給付の支払見込期間及び支払見込期間ごとの金額を反映した単一の加重平均割引率を使用し算出しております。期待運用収益率は年金資産が投資されている資産の期待収益率に基づいて算出されます。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響額は未認識数理計算上の差異として蓄積され、将来にわたって規則的に処理されます。したがって、将来認識される退職給付債務及び退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。
d. 有形・無形固定資産の減損
当社グループは、事業の維持・発展のために有形及び無形の固定資産を有しております。固定資産の減損会計は資産のグルーピングや割引前キャッシュ・フローの総額等を、各企業の固有の事情を反映した合理的な仮定及び予測に基づいて算出しております。将来の地価下落や収益性の低下により、減損処理が追加で必要になった場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
e. 投資有価証券の減損
当社グループは、取引の円滑な遂行や取引関係の維持のため、株式等を所有するケースがあります。市場価格のある株式については、決算日の市場価格が帳簿価額よりも30%以上下落した場合には減損の必要性を検討し、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。市場価格のない株式については、当該発行体の純資産に占める持分相当額(実質価額)が帳簿価額よりも30%以上下落した場合には減損の必要性を検討し、回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。将来の市況悪化や投資先の業績不振により損失の計上が必要となり、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは医療用医薬品、一般用医薬品、動物用医薬品、医療機器等の卸販売事業ならびにその他事業を行っておりますが、卸販売事業を中心としたほぼ単一のセグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。

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